首都圏の電車の運行情報公開へ
オープンデータとは、政府や公共機関が保有する様々なデータを誰もが利用できるかたちで公開するものです。人口統計や様々な調査結果など、これまで政府等が独自で管理してきたデータを広く公開することで、新たなビジネスや研究などに活かすことができます。欧米ではすでにこのようなデータがインターネット上で公開されています。
このような政府や公共機関が保有する公共的なデータを公開する取り組みは、新たな経済活動につながるとして、6月にまとめた成長戦略にも盛り込まれています。政府は、統計情報や防災情報など、各省庁が持つデータを一括して検索できるサイトをこの秋にもつくる予定です。
前置きが長くなりました。電車の運行情報など交通に関するデータも、これまで鉄道会社が個別に管理していましたが、このデータは公共性が高く様々なサービスに活かすことができると考えられています。実は今年の春から山手線の運行データを受信して、スマートフォンの地図上にリアルタイムで表示する先行的な実験が行われています。
首都圏のJR東日本、東京メトロ、小田急、京王、京急、西武、東武、東急、京成、東京臨海高速鉄道、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、ゆりかもめ、東京都交通局の13社局は国交省、総務省、東大の協力を得て、電車の位置などをリアルタイムで示す運行データの公開をすることになりました。すでにオープンデータに積極的な鯖江市などで地域のバスの運行データを公開している例はありますが、これほどの規模で行われるのは初めてのようです。
公開されるのは、電車やバスの位置や時刻のデータ、駅の混雑情報など。これが公開されることによって、いろいろなことに活用できます。例えば、電車が走っている位置をスマートフォンの地図にリアルタイムで表示したり、目の不自由な人向けに運行情報を音声に変換して提供したりということが考えられます。また、災害などの緊急時には、電車やバスがどこで止まっているかをリアルタイムで示し、効率的な避難や救援活動に役立てることもできます。
JR東日本などの鉄道会社は今後、研究会をつくり、データを無償で提供するかどうかを含めて、公開方法について本格的な調整を行い、年内に試験的なデータの提供を始めたいとしています。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130817/k10013841691000.html)
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