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南三陸の現状を見る(1)

 東日本大震災から2年半、南三陸の現状を見ることにした。名古屋から仙台へは、新幹線を乗り継ぐか、中部空港から飛行機に乗る、あるいは夜行バスに乗ればいいのだが、「Peach」に乗りたかったので、いったん関空に向かう。新横浜始発の「ひかり493号」と「はるか11号」を乗り継いで関西空港へ。「はるか11号」はガラガラの指定席に座ったが、自由席は意外と埋まっている。

 「Peach」は第2ターミナルから出るので、関西空港駅向かいのエアロプラザから無料のシャトルバスに乗る。5分ほどで第2ターミナルに着く。倉庫みたいなターミナルだ。空港に着くとすぐにチェックイン。乗客自らが自動チェックイン機に、予約確認書のバーコードをかざす。レシートみたいな搭乗券が出てくる。保安検査場を通過し、搭乗待合室でしばらく待つ。

 関空11:10発の仙台行きに搭乗する。待合室から歩いて移動する。搭乗橋があるわけでもなく、バスで運んでくれるわけではない。外を歩くのだ。乗った飛行機は通路をはさんで3列ずつしかない、小型のもの。少々窮屈だが、1時間しか乗らない国内線なら問題ではない。どんどん乗客が乗り込んだ。「Peach」は関空を出たが、意外なことに第1ターミナル側の滑走路に向かう。離陸しようとする飛行機の列に並び、順番が来たので、ようやく飛び立つ。いったん飛行機は南のほうに飛んだが、右に大きく旋回し、関空の上空を飛ぶ。そのまま泉州の上空を飛ぶ。まっすぐ仙台に向かうようだ。

 「Peach」には機内食の販売がある。有料で軽い食事や飲み物を売っているのだ。LCCはこういうところでも稼がないといけない。「千房」のお好み焼きと泉州玉ねぎのスープを頼む。機内では温めるだけだろうが、お好み焼きを食べることができるのは意外だ。何しろ雲の上で食べるのだから。眼下には名古屋や飯田、遠くには富士山が見える。

 1時間20分のフライトなので、少しすると着陸体制に入る。高度を下げ、雲の中に入り、建物がなくなった海岸を見て、太平洋に出る。やがて飛行機は左に大きく旋回し、定刻に仙台空港に着いた。仙台空港も搭乗橋はないが、バスが用意されている。2台に分乗してターミナルに着く。荷物は預けていないので、すぐに空港を出ることができる。

 向かいの仙台空港駅で石巻までの切符を買い(JRの区間がたった100メートル長いだけで、運賃が上がってしまった)、仙台空港12:53発の普通に乗る。E721系の2両編成、よく乗っている。仙台からは仙石線に乗り換え。石巻に行くには高城町行きに乗らないといけないが、しばらくないので、次に来た多賀城行き(仙台13:32発)に乗る。多賀城は高架駅になっていた。完成すると2面3線の駅だが、今は南側の島式ホームだけを使っている。多賀城では次の東塩釜行きを見送り、高城町行きの快速に乗る。それにしてもこの仙石線、信号機が見当たらない。実は東塩釜までは「ATACS」という新しい概念の信号方式を取り入れているのだ。代行バス乗り換え駅の松島海岸に到着。駅には自動改札があるが、そのまま代行バスに乗るので、自動改札に切符を入れてはいけない。

 ミヤコーバスの代行バスは駅前から発車する。観光バス1台が代行バスだ。席は半分以上埋まっているが、バス1台で足りるというのは少し寂しい。朝夕はそれなりに利用されるだろうが。バスは駅に停まるが、乗降は少ない。矢本まで行く客がほとんどだ。矢本で再び鉄道に乗る。仙石線は電化された路線だが、来たのはディーゼルカー。キハ110系の2両編成である。石巻のひとつ手前の陸前山下で高校生がたくさん乗るまでは静かな車内。

 石巻で明日の分の乗車券を買うと、すぐに仙台に引き返す。今度はミヤコーバスの高速バス。駅前から発車する。日中でも1時間に2本あり、気軽に利用できる。仙石線が部分運休している現状では、貴重な交通機関だ。高速道路を通るバスだが、短距離のため予約は受け付けず、先着順に乗ることができる。駅前のバスターミナルには列ができている。16:10のバスがやってきた。バスはほぼ席が埋まった状態で石巻駅前を出発。イオンなどでも客を乗せる。石巻河南インターから三陸自動車道に入る。対面通行区間が多く、割合混んでいる。4車線化工事が行われていた。最初は無料の高速道路だったが、鳴瀬奥松島インターからは有料になった。バスは仙台東部道路に入り、仙台東インターで降りたが、夕方のラッシュだろうか仙台市内は混んでいて、15分近く遅れて仙台駅前に着いた。(続く)

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