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October 2013

西鉄、「渡辺通幹線バス」を新設

 以前、西鉄が福岡市中心部で「ピストンバス」を運行するという話を書きましたが、実行に移されることとなりました。

 11月2日のダイヤ改正で、南部エリア(三宅・老司・弥永地区、那珂川町)-天神エリア(日赤通り・渡辺通り経由)間を直通運行するバス路線(主に49番、62番)の大部分を西鉄大橋駅起終点に切り替え、南部エリアへの「都市部周辺路線」と天神エリアへの「都心部路線」をそれぞれ運行する形態に変更します。「都市部周辺路線」の便数は原則として維持し(定時性の向上を図ります)、西鉄大橋-天神間の運行間隔は約8分間隔(ラッシュ時は4分間隔)と等間隔にすることでわかりやすいダイヤとします。西鉄大橋駅-天神間のバスは「渡辺通幹線バス」と呼ばれ、W1番、W2番、W3番、W4番と行先番号に「W」がつきます。天神から先の行き先によって行先番号が分かれます。なお、博多駅方面(47番(一部経路変更があります)、48番)、都市高速系統(610番、620番、630番)は従来通り運行します。「渡辺通幹線バス」については朝の通勤時間帯に速達性の高い急行系統を増便します。西鉄大橋駅を越えて直通運行する直通バスは、朝夕の通勤時間帯を中心に一部運行します。

 バスを系統分割して心配なのは、運賃の問題。これについても配慮がなされています。「nimoca」による乗り継ぎ割引サービス(最大80円割引)に加えて、「都市部周辺路線」と「都心部路線」を西鉄大橋駅バス停にて90分以内に乗り継ぐと、1回乗り継ぐごとに「乗り継ぎポイント」として、「nimocaポイント」100ポイントを付与します(利用日から4日以内に自動付与)。この二つを合わせると、一部を除いて実質的に安くなるようになります。西鉄大橋駅バス停においては、南部エリア方面への乗り場を統一するほか、天候を気にせずにバスを待つことができるよう、上屋を増設します。バス車内においては、前方の液晶画面でバス乗り継ぎ情報を案内します。12月ごろにはスマートフォンアプリにより、バス乗り継ぎ情報を案内します。

(追記)
 西鉄の路線バスは2008年から白地に緑・青・ベージュ・ピンク・オレンジの5色のストライプとなっています。それを「渡辺通幹線バス」については、12月上旬からストライプをすべてピンクにします。新車21台投入して対応します。
(参考:西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2013/13_101.pdf、http://sankei.jp.msn.com/region/news/131122/fkk13112202040001-n1.htm)

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函館商工会議所の松本会頭、「新函館北斗」を提案

 2016年に北海道新幹線が新函館まで伸びますが、「新函館」はあくまでも仮称です。利用者へのわかりやすさを考えたら「新函館」がベストなのですが、「新函館」が函館市にはなく、隣の北斗市にあるのが事態をややこしくしています。北斗市は「平成の大合併」でできた歴史の浅い町で、両者の規模・知名度には圧倒的な差がありますが、北斗市は一人前に「北斗函館」を新幹線の駅名にするように主張しています。もちろん、函館市は「新函館」を新幹線の駅名にするように主張しています。

 函館商工会議所も新幹線の駅名については「新函館」にするように主張していましたが、このままではまとまらないのも残念ながら事実です。そこで函館商工会議所の松本会頭は29日、会頭2期目就任の記者会見で、新幹線の駅名について「新函館北斗」とするように提案しました。また、新幹線の駅名問題については、高橋北海道知事が調整することを期待しているようです。

 新幹線の駅名については確かに「新函館」「北函館」(北斗市の「北」をかけています)あたりがわかりやすさからベストでしょうが、ここまでこじれた以上は妥協点を図らないといけないでしょう。ただ、「新函館北斗」の「新」は余計なような気もします。「函館北斗」という駅名はないのですから。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20131030-OYT8T00050.htm)

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南草津-瀬田間の新駅計画、消える

 琵琶湖線南草津-瀬田間に新駅を設置する話は以前に書きましたが、その話は消えることになりました。

 新駅の話が出たきっかけは、2011年にJR西日本が、滋賀県内は今後も利用者の増加が見込めるとして草津市に新駅の設置を打診したこと。草津市は南草津駅から1キロほど離れた草津市南笠東一丁目を予定地として、総合交通戦略会議などで検討してきました。

 しかし、先ほども書いたように、新駅設置の計画は消えてしまいました。この区間は複々線なので、新駅設置にはお金がかかります。事業費は数十億円になると想定され、市の負担はかなりのものとなりますが、新快速の停車が見込めないため、利用者はそういないという判断になりました。近隣学区からは、国道1号線の渋滞悪化を懸念する人が多く出された一方、南草津駅に近いことから新駅設置を求める意見が少なかったのです。また、新駅を設置すれば人口は増加します。人口の増加により、学校やゴミ処理場の計画変更など、市の計画にも影響を及ぼすことから、新駅設置の計画を取りやめることとしたのです。新快速停車駅の南草津駅からそれほど離れてはいないので、新駅をつくるありがたみが薄かったのが事実でしょう。

 ただ、新駅設置の話が完全に消えたわけではなく、草津と大津の市境付近に計画されている都市計画道路が決定されたならば、駅の位置を含めて再検討することはあるようです。
(参考:京都新聞ホームページ http://kyoto-np.co.jp/economy/article/20131029000016)

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賢島-三宮間の直通特急はトーンダウン、中長期的な課題に

 2009年3月の阪神なんば線の開通以来、何度か出てきた賢島-三宮間の直通特急の話。当blogでも取り上げましたが、式年遷宮を迎えても具体的な話は出てきません。どうやら、トーンダウンして、中長期的な課題となったようです。

 もともと賢島-三宮間の特急は今年3月に運行を開始する予定でした。しかし、特急料金の設定で近鉄と阪神の話し合いがまとまりませんでした。近鉄は特急料金を上乗せする方向で調整しようとしましたが、特急料金制度のない阪神との間で話がまとまりませんでした。大阪難波-三宮間を団体列車扱いとし、大阪難波からは通常の特急として運行するという話も出ましたが、近鉄は単発の旅行商品ではなく、継続的に運行したいということで、この話も消えています。また、阪神側は式年遷宮の後も安定的に需要が見込めるかどうかを危惧しているようです。

 賢島-三宮間の直通特急の話は完全に消えたわけではなく、近鉄も阪神も中長期的な構想としては持っていますが、式年遷宮のような大きなイベントが当分はないことから、すぐに実行に移される可能性は低いでしょう。かなりトーンダウンしたと言えます。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/130923/wec13092307130001-n1.htm)

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京都市交通局、2014年3月にバス増便へ

 京都市交通局は、2014年3月22日に市バスのダイヤ改正を行います。今回のダイヤ改正は以前に行った乗客利用動向調査を反映させたもので、明るい内容のダイヤ改正です。

 まず、ダイヤ改正に合わせてバスを24台増やし、788台にします。20台を超える大幅増車は35年ぶりです。35年前の1978年度は、市電廃止に伴い38台増やして1095台としました。その後は大幅な増車がなく、2011年度は764台にまで減っていました。

 今回バスを増やすことができるようになったのは、国から経営再建を義務付けられる「経営健全化団体」から脱却できるめどが立ったため。市バス事業は乗客数の減少などによる収益減のため、累積欠損金が一時163億円にも上りました。2009年度には自治体財政健全化法に基づき、「経営健全化団体」に指定されました。その後、人件費や車両更新台数を抑制することなどをした結果、当初の計画より3年も早い2012年度に「経営健全化団体」から脱却できるめどが立ったのです。ようやく攻めの経営ができるようになったのです。

 今回の改正では、1日当たりの走行距離は2600キロ増え、84000キロになります。現在の1日当たりの平均乗客数は32万人ですが、5年後の2018年度には1万人増やして、33万人とすることを目標としています。増便がされる系統は、京都駅から二条城、金閣寺を結ぶ洛バス101号系統など29系統です。1日の運行回数を最大14便増やします。深夜の利用が見込める205号系統など29系統で最終便を最大22分繰り下げます。休日には京都駅と四条河原町駅を直通で結ぶ「四条河原町ショッピングライナー」を新設します。京都駅と阪急桂駅で0時発の深夜便を試行運行します。新設する系統はこの深夜便の試行運行も含めて6系統です。人口が増加する西賀茂車庫以北を走る特37号系統の運行も始まります。
(参考:京都新聞ホームページ http://kyoto-np.co.jp/top/article/20131018000030、http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20131022000154)

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近鉄は2013年度も無人駅増加

 増え続ける近鉄の無人駅。2012年度も無人化を行いましたが、2013年度も行います。乗降人数が1日3000人以下の駅が対象です。

 12月下旬以降、無人化されるのは26駅。そのうち、奈良県内が9駅(大福、室生口大野、三本松、石見、二上神社口、当麻寺、磐城、浮孔、橿原神宮西口)、三重県内が12駅(赤目口、美旗、伊賀上津、大三、川合高岡など)です。計画通り実施されれば、奈良県内99駅のうち、27駅が無人駅となります。2010年には2駅しかありませんでしたから、一気に増えたことになります。ちなみに、JR西日本も、県内32駅のうち、ほぼ半数の15駅が無人駅です。

 確かに利用者は減っています。赤目口駅は1990年には3520人の乗降客(1日当たり)がいましたが、2012年には1459人まで減っていました。美旗駅も1995年には3369人の乗降客がいましたが、2012年は1671人まで減っていました。伊賀上津駅の2012年の乗降客は203人で、こちらも減っています。既に近鉄は、赤目口駅は平日9~18時、美旗駅は平日9時半~12時、伊賀上津駅は9時半ごろ~18時半ごろ(平日のみかどうかは不明)以外は無人となっていましたが、完全に無人駅になります。無人駅には、近隣の主要駅から自動券売機や自動改札機などを遠隔操作できる監視システムを設置します。利用者からの連絡は、インターホンを通じて主要駅の駅員が対応します。

 当然ながら地元には無人化に反発する声が強いです。自動券売機や自動改札機が無言で迎えてくれる無人駅より、駅員が迎えてくれる駅のほうがいいのに決まっています。しかし、駅の機械化が進み、以前なら有人でないと対応できなかったクラスの駅でも、無人で対応できるようになったのです。人件費と機械代を天秤にかけると、機械代のほうが安いのです。以前にも書きましたが、どうしても無人駅を回避したいのならば、地元自治体がお金を出して駅員を雇うようにしないといけないでしょう。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131003/nar13100302100002-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/mie/news/20130926ddlk24020312000c.html、奈良新聞ホームページ http://www.nara-np.co.jp/20130926102054.html、伊賀タウン情報 YOU http://www.iga-younet.co.jp/news1/2013/09/12-7.html、奈良県ホームページ http://www.pref.nara.jp/33569.htm)

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石巻線浦宿-女川間、2015年春復旧へ

 石巻線は東日本大震災の影響で一時全線で不通となりましたが、段階的に復旧させ、現在は浦宿-女川間のみが不通となっています。その残る浦宿-女川間について、10月25日、JR東日本と女川町は、「石巻線復旧に伴う設計及び施工に関する確認書」を締結しました。2015年春の運転再開を目指すとのことなので、女川町が中心商業エリアの再生を宣言する「まちびらき」に合わせた格好となります。

 新しい女川駅は町の商業エリアの中心となります。約150メートル内陸に移設され、浦宿-女川間の営業距離は約2.4キロと約200メートル短くなります。女川駅は5~6メートルかさ上げした土地につくられます。女川町が駅周辺や線路を再建する用地の造成工事を行ってから、JR東日本が復旧工事に着手します。JR東日本は線路、トンネル、信号、プラットホームを整備します。JR東日本が復旧工事に着手するのは女川町の造成工事が順調に進んだ場合、2014年の春となります。女川町が建設する駅舎は鉄骨一部木造3階建てで、震災前に駅に隣接していた町営温泉施設「女川温泉ゆぽっぽ」も入ります。駅の建設費は約7.2億円の見込みですが、駅舎や敷地はJR東日本に有償で貸与します。そのほか、女川町は駅の周辺に交通広場などを整備します。広場と駅ホームとの段差をなくすなど、バリアフリー対策も行います。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-sendai.com/wp-content/uploads/2013/10/kakuninnsyonoteiketsu.pdf、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/10/20131026t13024.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB25041_V21C13A0L01000/)

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大阪市交通局、地下鉄初乗りを20円値下げ

 少し前に取り上げた大阪市営地下鉄の値下げの話ですが、ついに200円の初乗り運賃を20円値下げすることに決めました。正式には今日28日の経営会議で決まりますが(大阪市の条例では運賃の上限だけしか定めていないので、値下げは交通局長の判断でできます)、2014年4月から値下げされる予定です。国交省によれば、過去に値下げした公営鉄道事業者はないとのことです。

 初乗り区間以外は消費税増税に伴い、値上げされます。また、民営化すれば2015年10月に2区の一部区間(3~4.5キロ)も値下げして220円とし、そのほかの区間も据え置きますが、民営化できなければ値下げした運賃を元に戻します。

 民営化によって大阪市交通局は職員削減などで人件費を削減し、割高とされる運賃の値下げをすることで利用者にも還元する予定でした。しかし、市議会は民営化を行うための条例案を未だに可決する見通しはありません。今回の値下げ決定は市議会に民営化へ圧力をかけるかたちとなります。

 橋下市長の姿勢も強引かもしれませんが、市議会も決してほめられたものではありません。今里筋線の延伸や市営バス路線の維持などを求めているのです。民営化したらこれらが白紙になることを恐れているのです。今里筋線はできたらいいかもしれませんが、大多数の利用者にとっては使わない路線です。そんな枝線よりもはるかに重要なのは、大阪の中心部を通る路線です。四つ橋線やなにわ筋線はどうなったのでしょうか? バス路線も使わない路線を無理に維持する必要はありません(民営化したら、一定期間は路線の維持を求める必要はありますが)。必要な路線を決定するのはただ一つ、お金を払って利用する人がどれぐらいいるかです。目先の選挙を恐れて、お金を払って利用する人がいない路線を維持してはいけません。中心部を通る路線の改善ならともかく、枝線の新設や不採算路線の維持のために値下げを拒否するのはいかがなものとも思えます。

(追記)
 28日の経営会議では民営化が決まっていない中での値下げに慎重な意見が多かったため、結論は出ませんでしたが、翌29日の経営会議で初乗り運賃の20円値下げは承認されました。

 ただ、藤本交通局長は、民営化が決まらなかった場合、運賃を元に戻すという橋下市長の方針については否定的な態度を示しています。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131026k0000m040111000c.html、http://mainichi.jp/select/news/20131029k0000e040267000c.html)

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Peachの機内で「スカイライナー」と東京メトロのセット券を発売

 今日10月27日から、Peachの関空-成田線が就航します。

 それに合わせて、Peachの機内(成田行きの全便)で、京成「スカイライナー」のチケット(片道または往復)と、東京メトロの「1日乗車券」または「2日乗車券」をセットにした「KEISEI SKYLINER&METRO PASS」を発売します。成田空港に乗り入れる国内線定期便の機内で鉄道のチケットを販売するのは初めてのことで、Peachでは関空行きで取り扱っている「Peach・なんばきっぷ」(特急券付き1000円、乗車券のみ800円)「Peach・京都観光きっぷ」(南海、大阪市営地下鉄、京阪のセット券、中書島-出町柳・宇治間は乗り降り自由、1500円)に続いてのことです。

 「KEISEI SKYLINER&METRO PASS」は4種類あります。スカイライナー片道と東京メトロ1日乗車券のセットが2600円(通常より510円安い)、スカイライナー片道と東京メトロ2日乗車券のセットが2980円(通常より840円安い)、スカイライナー往復と東京メトロ1日乗車券のセットが4500円(通常より1010円安い)、スカイライナー往復と東京メトロ2日乗車券のセットが4880円(通常より1340円安い)です。利用方法は、機内販売で客室乗務員から購入します。その際に渡されるハンコ付レシートを京成電鉄成田空港駅、空港第2ビル駅のライナー券発売カウンター、または成田空港ターミナルビル1階京成電鉄チケットカウンターで渡して乗車券等に引き換えます。引き換えは発売当日限りです。関空での「Peach・なんばきっぷ」などと同様ですが、成田でも乗車券だけの設定も欲しかったところです。
(参考:Peachホームページ http://www.flypeach.com/Portals/1/PressReleases/2013/131024-Press-Release-J.pdf、http://www-origin.flypeach.com/Portals/1/pdf/Nankai_Menu_top_.pdf)

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「しまかぜ」、2014年秋に京都発着定期化

 今年3月にデビューした近鉄の特急「しまかぜ」。大阪と名古屋から水曜日を除き1日1往復していますが、連日、満員状態が続くという、かなりの人気で、10月20日までに累計で約10.7万人が乗車しました。当初は実質初年度の2013年度に約14万人の乗車を見込んでいましたが、16万人に迫りそうな勢いです。そこで、京都からも週末を中心に定期運行することになりました。9月に京都と伊勢志摩とを日帰りで往復するツアーを行いましたが、そこで定期運行を求める声が強かったのです。京都は観光地として人気が高く集客を見込めること、西日本方面から新幹線経由での集客も見込めることから定期運行を行うことにしました。

 京都からの「しまかぜ」は、京都-賢島間を週末を中心に1日1往復する計画です。京都10:00ごろ発賢島12:50ごろ着、賢島14:50ごろ発京都17:40ごろ着のダイヤになる予定です。途中の停車駅は、近鉄丹波橋、大和西大寺、大和八木、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方の予定です。平日も貸切需要が見込めるため、隔日で運行するようです。京都-賢島間の料金は特別車両料金を含めて5420円となります(ただし、これは現行の運賃、料金の水準をあてはめたもので、2014年4月の消費税増税に伴い、運行開始時には値上げする予定です)。ただ、大阪難波発着、近鉄名古屋発着に加えて、近鉄京都発着の「しまかぜ」を運行するためには、今の2編成では足りません。約14.5億円をかけて1編成(6両)を新たに製造するため、運行開始は2014年秋になる予定です。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/131028simakazezoubi.pdf、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/131025/wec13102522590008-n1.htm、京都新聞ホームページ http://kyoto-np.co.jp/economy/article/20131025000172、Sponichi Annex http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/10/25/kiji/K20131025006882180.html)

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「エクスプレス予約」で乗車券が買えなくなっていた

 東海道新幹線・山陽新幹線の特急券などをインターネットで予約することのできるJR東海、JR西日本の「エクスプレス予約」。この「エクスプレス予約」ではこれまで特急券とともに乗車券を同時に購入することができましたが(ただし、新幹線と同一区間しか買えなかったので、他社となる新宿、大阪はもちろん、自社内にある千種ですら購入できません)、18日で乗車券を同時に購入することができなくなりました。駅の「みどりの窓口」などで特急券を引き換えるときに、乗車券を買うことになります。駅の窓口に行くこと自体は変わらないのですが、乗車券を新たに購入する手間が増えます。

 JR東海は「エクスプレス予約」で乗車券が買えなくなった理由として、利用状況を勘案したため、としています。ICカードや携帯電話を改札機にコツンと叩くだけで通過できるチケットレスサービス「EX-IC」が普及したため、大多数の利用者には影響がないとしています。「エクスプレス予約」の会員は今年3月現在、約215万人いますが、そのうち約7割が「EX-IC」を使っているのです。しかも、先ほど述べたように、「エクスプレス予約」で乗車券を同時購入することができたのは新幹線と同一の区間に限られたので、不便になる人はそれほど多くはないというのも事実です。

 ただ、新たにJR東海が発行するクレジットカードを申し込む必要があり、年会費が1050円かかる「エクスプレス予約」が、割に合うかと言えば難しいところでしょう(専用のクレジットカードがいらない「プラスEX」もあります)。市中の金券ショップで売られている値段を考えれば、「エクスプレス予約」の値段はそれほど安くはありません(そのため、金券ショップ対策とも解釈できる、このようなサービスもやっています)。ビジネスや単身赴任で何回も東海道新幹線を往復しない限り、元が取れないというのが正直なところかもしれません。まぁ、JR東海にとってはビジネス客だけがお客様と言うところなのでしょう。隣のJR西日本も「エクスプレス予約」はありますが、最近は手持ちのクレジットカードで割引切符を買うことができるように改善がなされています。分割のやり方がまずかったのか、ドル箱の東海道新幹線があるため上から目線の商売ができるJR東海とは違い、そんなことではやっていけないのでしょう。
(参考:Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/131017/bsd1310171448011-n1.htm)

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「交通ユニバーサル税」でローカル線を維持するのは無駄

 今日の記事は、昨日の新聞のオピニオン欄を基にしています。3人の識者がJR北海道のトラブルの原因について探っています。トラブルが生じる真の原因は何なのかということです。

 JR北海道にトラブルが頻発した真の原因として、経営状況の厳しさが挙げられます。JR北海道にはややこしい労使関係もあるようですが、それもお金で解決できるところがあるようです。その苦しい経営状態の解決のため、一部の政治家からはJR東海にJR北海道を買わせるという話もあります。しかし、JR東海がJR北海道を買うメリットはありません。単なるお金の無駄遣いとなり、株主代表訴訟で訴えられるだけです。むしろ隣のJR東日本のほうがJR北海道を買い取ってくれるかもしれませんが(幸い、JR東日本とJR北海道との関係は良好のようです)、そのまま不採算路線を含めてJR北海道を買い取れば、同じように株主代表訴訟で訴えられます。買い取るにしても、不採算路線を切り離して、必要な路線だけに絞ることは十分に考えられます。一部の識者から出ている、本州のJR3社に出資させるという案も同様です。単なるお金の無駄遣いです。

 「交通ユニバーサル税」というものをつくり、大都市の利用者から一定の金額を徴収し、それを地方ローカル線の維持に充てるという話も一部の識者から出ています(先ほどの本州のJR3社に出資させる案を出した人と同一人物です)。大都市鉄道の運賃を1%値上げするだけで年間350億円を生み出すことができます。それなりの財源となります。

 しかし、利用者の少ない鉄道を無理に維持する必要はありません。公共交通の維持なら、鉄道でなくても、バスで十分です。第三セクターなどで地元が負担する鉄道ならともかく、JRや大手私鉄は赤字路線の地元からの補助なく経営しないといけません。黒字路線の利用者にお金を出させようというのは、単なる甘えです。利用者の少ないJRや大手私鉄の路線は、まず切り離して、採算がある程度取れる適正な運賃を徴収することが先決でしょう。足らない分は、鉄道を欲しがっている地元が負担すればいいのです。

 鉄道の利用者から税金を取るというアイデアそのものは悪いことではありません。運賃の10%ぐらい徴収してもよいでしょう。「交通ユニバーサル税」の問題は、使い道です。正しい使い道は、(単にお金をどぶに捨てるだけの)ローカル線ではなく、新幹線などの幹線や大都市の通勤路線など、鉄道としての特性を活かすことができる路線に投入することです。はっきり言って、鉄道の財源は少なく、整備新幹線もなかなか整備が進みません。そのため、在来線のまま残るところもたくさんありますが、時速130キロでは車に勝つことは難しいです。鉄道が交通手段の一つにすぎない以上、不得意な分野まで手を出す必要はなく、得意な分野に資源を投入しないといけないのです。そうでないと、現状では得意な分野となっているところもだんだん縮小していくことでしょう。自分たちで何とかやっていこうというところはともかく、黒字路線の利用者に甘えるだけのローカル線に見切りをつけない限り、鉄道の未来は暗くなります。
(参考:朝日新聞10月25日朝刊 中部14版)

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「MY FAVORITE KANSAIきっぷ」、設定日を大幅拡大

 JR西日本の「事前エントリー型共同購入企画」は何回か実施されました。6月には岡山・倉敷発のもの(「MY FAVORITE KANSAIきっぷ」)も実施されました。これが利用日を大幅に増やして戻ってきました。12月1日から2014年3月2日までの休日(12月27日から2014年1月5日を除く)及び、12月24日から26日まで、2014年1月6日から10日までの合計34日間使えるのです。

 エントリー期間は10月25日18:00から2014年1月15日18:00まで(利用日によりエントリー期間は異なります)、利用列車はゆきが「こだま728号」(岡山8:08発、新大阪9:20着)、かえりが「こだま765号」(新大阪20:40発、岡山21:52着)です。値段は大阪市内-岡山・倉敷間の普通車指定席往復で大人が6000円、子供が3000円です。大人で比較した場合、通常料金(新大阪-岡山間を「こだま」普通車指定席で通常期に往復)より5720円も安いです。6月のときに比べてゆきの時刻が繰り上がり、値段は1000円高くなっています。

 この「MY FAVORITE KANSAIきっぷ」は、「J-WESTネット会員」(「J-WESTカード」がなくても可能です、登録費や年会費は無料です)のみ申し込みができます。2人以上で申し込む必要があり(参加者のうちの1人が「J-WESTネット会員」に登録していたなら、同行者分も買えます)、子供のみの利用はできません。ひとつのJ-WEST IDにつき、8人まで申し込みできます。専用サイトで申し込みを受け付け、各日ともエントリーが40人に達した時点で発売が決定となり、満席(80席)となった時点で受け付けを終了します。発売が決定すればエントリー期間が終了した翌日にメールが届き、決められた期間内に決済及び切符の受け取り(切符の受け取りは出発時刻まで可)を行います。なお、「J-WESTカード会員」なら、1予約について、「J-WESTポイント」が500ポイント付きます。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4637.html)

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山陽新幹線・長崎線新大阪-長崎間、14日前までに予約すれば「のぞみ」「かもめ」等12500円

 JR西日本、JR九州は、14日前までに予約すれば新大阪-小倉・博多間を10000円、新大阪-熊本間を12500円、新大阪-鹿児島中央間を14000円で乗ることができる「スーパー早特きっぷ」を発売していますが、その長崎線バージョンができました。

 値段は新大阪・新神戸-長崎間が12500円(子供は新大阪-長崎間が6240円、新神戸-長崎間が6250円)、新大阪-長崎間で普通の切符を買えば(通常期に「のぞみ」「かもめ」の普通車指定席を利用、博多駅乗継)、片道18100円ですので、5600円も安いことになります。発売期間は11月1日から2014年3月31日まで(利用開始日の1か月前から14日前(23:00)まで発売します)、利用期間は12月1日から2014年4月14日までです。年末年始でも使えます。なお、新大阪・新神戸-小倉・博多・熊本・長崎間の「スーパー早特きっぷ」も発売期間は2014年3月31日まで、利用期間は2014年4月14日となっています。

 ここで、「スーパー早特きっぷ」についておさらいします。新大阪・新神戸-長崎間の「スーパー早特きっぷ」も、JR西日本のインターネット予約「e5489」もしくは「JR九州インターネット列車予約サービス」で購入する、ネット予約専用の切符です。乗車するときに、JR西日本またはJR九州の「みどりの窓口」等で、決済に使ったクレジットカードにより、切符に引き換えます。「J-WESTカード」などのJR西日本やJR九州のクレジットカードがなくても、手持ちのクレジットカードがあれば使えますので、敷居は低いです。山陽・九州新幹線では、「のぞみ」「みずほ」「さくら」などの普通車指定席に乗ることができます。新幹線と長崎線の乗継は博多駅か新鳥栖駅になります。乗り継いで利用する列車は予約時に自動的に指定されます。14日前までに買わないといけないという制約はありますが、1人からでも利用でき、片道から使えます。当然ながら席数限定で(空席がある場合でも購入できない場合もあります)、予約した列車の変更は一切できません(払い戻すことになります)。乗り遅れたら、特急券部分は無効となり、改めて買い直すことになります(ほかの列車の自由席に乗ることはできません)。この切符は、特急券の区間を含む無割引の片道乗車券とセットで発売します。発売額の「12500円」は、大阪市内・神戸市内-長崎間の運賃との合算のものです。

 余談ですが、大阪市内-福岡市内が往復で18000円から(往復ともに限定された「のぞみ」利用)、大阪市内-諫早~長崎間が往復で19600円から(往復ともに限定された「のぞみ」「かもめ」利用)乗車することができた「J-WEST早特往復きっぷ」等は廃止されていた模様です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/items/131023_00_supert.pdf、http://www.jr-odekake.net/goyoyaku/campaign/s-hayatoku/index.html、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)

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福山・尾道-松江間高速バス、9月に開業していた

 2か月近く前のことですが、9月1日から、一畑バス、中国バス、おのみちバスの3社は、福山・尾道-松江間に高速バスを走らせています。福山駅前-松江しんじ湖温泉間(尾道駅前経由、最速4時間25分)が1日1往復、尾道駅前-松江しんじ湖温泉間(最速3時間43分)が1日2往復です。

 福山駅前-松江しんじ湖温泉間の途中停留所は尾道駅前、新尾道駅、三成(尾道営業所)、甲山営業所、三次東(上四十貫)、たたらば壱番地、木次高速(高速道)、松江駅です。福山駅前-三成(尾道営業所)間は松江行きは乗車のみ、福山・尾道行きは降車のみ扱います。三次東(上四十貫)-松江しんじ湖温泉間は松江行きは降車のみ、福山・尾道行きは乗車のみです。甲山営業所は乗降ともに可能です。福山駅前-松江駅・松江しんじ湖温泉間の片道運賃は3700円、往復運賃は6300円。尾道駅前・新尾道駅・三成(尾道営業所)-松江駅・松江しんじ湖温泉間の片道運賃は3600円、往復運賃は6200円です。甲山営業所-三次東(上四十貫)間を乗車する場合に限り、予約できます。

 このバス、尾道道、松江道などを経由しますが、未開通区間の世羅インター-三次東ジャンクション・インター間(30.7キロ)は国道184号などを利用します。しかし、この区間も2014年度には開通します(尾道道全線開通)。そうなると20分以上の所要時間短縮が見込まれます。高速道路の全線開通を見込んだ、先行投資とも言える路線です。

(追記1)
 この福山・尾道-松江間高速バスですが、2015年10月1日から中国バスの単独運行に変わりました。福山・尾道-松江・米子間を運行します。

(追記2)
 福山・尾道-松江・米子間の高速バス、「クロスウェイエクスプレス」ですが、2016年11月13日で廃止されました。
(参考:おのみちバスホームページ http://onomichibus.jp/upload/topics/1377075653.pdf、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201308290002.html、一畑バスホームページ http://www.ichibata.co.jp/bus/info/2015/09/post-100.html、中国バスホームぺージ http://www.chugokubus.jp/01highwaybus/01highwaybus22.html)

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北陸新幹線金沢-敦賀間、福井県が工期短縮案

 開業まで10年以上かかる北陸新幹線金沢-敦賀間(約114キロ)。今のところ2025年度開業予定です。地元福井県としては開業を急ぎたいところです。

 そこで福井県は、北陸新幹線金沢-敦賀間の工期短縮案をまとめ、発表しました。7月に「北陸新幹線整備促進本部」を設置し、工期短縮に向けた具体案を検討してきたのです。金沢-敦賀間のうち、工期が長くなる九頭竜川橋梁、新北陸トンネルについて、工法を工夫することにより北陸新幹線金沢開業から8年で開業できるようになります。技術的には2022年度の開業が可能だとしています。

 具体的には、全国初のケースである新幹線と道路の一体橋、九頭竜川橋梁で、橋脚、橋台の下部工と橋桁などの上部工の工事を並行して行う工法(完成した個所から順次橋桁をつくります)を採用するとともに、工事が制限される出水期(6月中旬~10月中旬)にも橋の下部の上に足場をつくることで工事を進める工法の採用を提案しています。さらに、道路部分から上部工を架設する工法で工期の短縮を図ります。全長約20キロの新北陸トンネルでは、工区を5つに分割発注する際に、中池見湿地の環境影響評価に時間がかかる(約1年半)ことから、敦賀側の工区を短くすることで、環境影響評価に時間がかかるリスクを回避しようとしています。また、完成した工区から線路や電気などの設備工事に着手します。

 あわせて用地取得後の速やかな高架橋工事の着手、工期短縮の観点からの技術提案型入札の採用、敦賀車両基地(約9ヘクタール)の早期用地取得に向けた測量や設計の促進など5項目の提案を実施することにより、さらなる工期短縮も狙っています。工期の短縮により総事業費は膨らむ可能性がありますが、財源については、国費の投入やJRが支払う新幹線の貸付料の延長などで、工期短縮に伴う単年度の事業費を増やすことは可能だとしています。なお、福井までの部分開業については、敦賀までの一括での早期開業を目指す観点から、否定的です。

 福井県は今回まとめた工期短縮案を国交省、与党など関係機関に説明し、早期開業に向けた要請活動を強化していく方針です。もちろん、工期短縮をすることによって開業時期が早くなれば、それなりの経済効果を生みます。新幹線に限らず、投資は使ってはじめて効果を発するものです。

 しかし、金沢-敦賀間の開業が早まることによって、別の問題が出てきます。フリーゲージトレインの開発が間に合わないというリスクです。これ以上は変数が多すぎて簡単には言えませんが、国費を投入するなどの方法でリニア中央新幹線が早期に全線開業し、米原経由でも新大阪への直通が確保されるのなら、暫定的措置として敦賀で乗り換えさせることもやむを得ないでしょう。これでもある程度の採算性はありますし、敦賀での乗り換えは時代遅れの金沢とは異なり、配慮されたものとなっています。

(追記)
 北陸新幹線金沢-敦賀間の早期開業などを話し合う、鉄道建設・運輸施設整備支援機構と福井県による県北陸新幹線建設事業推進会議が11月7日、福井県庁で開かれました。福井県は工期を3年短縮する案などを提案しましたが、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は認可条件通り、金沢開業から10年強で敦賀まで開業するとの説明に終始しました。福井までの部分開業にも否定的です。

 工期の短縮は政治の問題であり、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が勝手に判断することはできないようです。反対に言えば、国を動かせば、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の判断は簡単に変わります。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/economics/46396.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131018/fki13101802090001-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/131108/fki13110802140001-n1.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20131017-OYT8T01373.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/fukui/news/20131018ddlk18020668000c.html)

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橋下大阪市長、地下鉄初乗り20円値下げの意向

 なかなか進まない大阪市営地下鉄の民営化。もともと交通局は民営化による経費節減を前提に2014年春から初乗り運賃を190円に値下げする方針を発表していましたが、値下げを断念していました。民営化関連条例案が可決されないことと、南海トラフ巨大地震防災対策の投資がかさむことなどからです。

 しかし、橋下市長は再び、2014年4月から市営地下鉄の初乗り運賃を20円値下げして、180円とする意向を市議会各の公明、自民、民主系会派に伝えました(実際に値下げするかの判断は25日までに行います。値下げするかどうかは各会派から民営化を前提とした値下げに賛成を示すかどうかに依るようです)。190円の交通局の案よりさらに踏み込んだものになっています。値下げをすることで利用者に民営化のメリットを伝えるとともに、未だに可決の見通しが立っていない地下鉄民営化関連条例案への協力を求める狙いがあるとみられています。ちなみに、交通局の試算によれば、180円に値下げした場合の減収額は約35億円、民営化による人件費削減がなければ、値下げは難しいと考えています。

 しかし、市議会側はこの市長の動きに反発しています。値下げの条件として、地下鉄民営化関連条例案への賛成を求めているからです。しかも、2014年4月に値下げをしても、2014年10月までに民営化の決議を行わない場合は、値下げした運賃を元に戻すというのです。大阪市営地下鉄の初乗り運賃は条例で200円と定められていますので、それ以下の変更なら議会での決議は要らないのです。一旦値下げした運賃を元に戻すのなら、議会の承認なしにできるのです。また、市長は民営化しないと値下げできないとしていますが、市議会側は民営化しなかったとしても人員削減は可能で、値下げできないことはないとしています。

 ともかく、民営化するにしろ、しないにしろ、多くの人が利用する路線を中心に利便性を向上させるような対策を取ることが必要です。民営化そのものが目的でもありませんし(あくまでもコストを下げるための手段)、使う人が少ないバス路線を無駄に維持してもなりません。市営を維持するにしても、「赤バス」の廃止のような見直し策は絶えず行わないといけません。次の選挙のために「敬老パス」を持っている人しか乗らないようなバスを維持してはなりません。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131017k0000m040102000c.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/politics/update/1016/OSK201310160101.html、http://www.asahi.com/articles/OSK201310210015.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131018/waf13101822300032-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131017/waf13101723110035-n1.htm)

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可部線の延伸、1年遅れか?

 今年2月にJR西日本と広島市が合意した可部線可部-旧河戸間の延伸は、2015年3月を目標にしていました。今年の夏に国交省に事業許可を申請し、秋にも工事に着手する予定でしたが、工事が遅れているようです。

 工事が遅れている原因は、踏切の新設を巡って国との調整に時間がかかっているため。国が安全面から原則、設置を認めていない踏切を、住民の要望で3か所復活させるため、国との調整が必要となってくるということなのです。新駅付近の環境問題も遅れの原因になっているようです。廃線の復活という前例のない話になりますので、時間がかかるのです。ただ、JR西日本は近いうちに国交省に事業許可を申請する予定なので、復活の話自体が消えたということではないようです。

 工事が遅れたら開業も遅くなります。当初、2015年3月を目標にしていたのは、そのときにダイヤ改正を行うからです。可部線が1.6キロ伸びるだけの計画ですが、可部線の事情だけでダイヤを決められるものではありません。山陽線のダイヤの影響も受けるのです。大幅なダイヤ改正を行う3月のほうが都合がいいのです。工事の進捗度合いによっては、半年遅れの2015年秋にダイヤ改正を行い、開業させる可能性もありますが、杉岡広島支社長の話によれば、事業許可申請時に開業時期を発表するとのことです。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201309120048.html、http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201310120183.html)

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東京メトロ、非常用地上バッテリー装置を使った走行実験

 震災等により駅間に列車が停止した場合、安全を確認したうえで最寄り駅まで走行し、駅で降りることを基本としていますが、停電により列車が走行できなくなった場合には、線路内を歩いて避難することになります。

 しかし、地下鉄の線路内を歩くような事態は避けたいところです。そこで東京メトロは、駅間に停止した列車が最寄り駅まで自力で走行するための非常用走行バッテリーの研究を進めています。このたび、日立製作所と協力し、2014年1月をめどに非常用地上バッテリー装置を使った走行実験を行います。

 非常用地上バッテリーは駅や駅間に設置するものです。通常は、減速時に発生する回生電力を吸収して蓄えた電力で、加速する列車をアシストします。省電力化に資することになります。非常時には、架線に電力を供給することで、駅間に停止した列車を停電時でも最寄り駅まで自力で走行させることができるようになります。もちろん、架線が切れていれば、このような方法は使えませんが。

 東京メトロはこの非常用地上バッテリー実験を使った実験を進めるとともに、既に実験を行っている非常用車上バッテリー装置とともに今後の導入の可能性を検討することとなります。
(参考:東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/news/2013/pdf/metroNews20131007_eb093.pdf)

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「ムーンライトながら」の車両は?

 10月18日、JRグループ各社から、2013年12月1日から2014年2月28日の90日間に運転する臨時列車の概要が発表されました。

 気になる東京発着の夜行列車については、「ムーンライトながら」と「ムーンライトえちご」が運行されます。「ムーンライトながら」の運転日は東京発が12月20日から2014年1月4日、大垣発が12月21日から2014年1月5日です。「ムーンライトえちご」の運転日は新宿発、新潟発ともに12月20日から23日、12月27日から2014年1月5日です。どちらも冬休みの15日間程度しか運転されません。

 さて、車両についてですが、「ムーンライトえちご」は485系の6両編成で運転されます。しかし、「ムーンライトながら」はJR東日本のホームページで紹介されていないこともあり、不明です。何が起用されるのでしょうか? 185系を使った臨時列車が増えているのが気になるところです。

 話は変わりますが、JR北海道。雪が積もって、車で行きにくくなる冬季は鉄道にとっては書き入れ時ですが、冬季の臨時列車の運転本数はかなり減ります。前年同期比で95本減の582本(検討中のものを含みます)です。札幌-釧路間で年末年始に増便していた「おおぞら81・82号」9本すべてが運休します。1988年から冬季限定で運行していた札幌-ニセコ間の「ニセコエクスプレス」も全面運休します。札幌-ニセコ間は普通列車などを乗り継がないといけません。所要時間が20~30分長くなります。2月のさっぽろ雪まつりに合わせて運行する計画だった札幌-長万部間の「冬のヌプリ」6本も運休します。札幌-網走間の「流氷特急オホーツクの風」56本の休止も検討されています(後に、「流氷特急オホーツクの風」の運行が決定しました。2月1日から3月9日まで毎日1往復を運転します)。

 この臨時列車大幅減少の原因は、もちろんJR北海道の相次ぐトラブル。臨時列車に利用できる車両が少ないのです。定期列車も大幅に減っているのですから。トラブルの原因を解消し、運行が早期に正常化するのを望みたいところです。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131014.pdf、http://www.jreast.co.jp/takasaki/news/docs/2013winter_press.pdf、JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000019826.pdf、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/498866.html、JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/131030-1.pdf)

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福井鉄道の乗客、4~8月に8.7%増

 以前、えちぜん鉄道の利用者が増えているという記事を書きましたが、お隣の福井鉄道の利用者も増えているようです。

 2日に開かれた福井県議会新幹線・地域鉄道調査特別委員会によれば、福井鉄道福武線の今年4月から8月までの乗客数は79万人、前年同期比で8.7%も増えていたのです。この数字は、47年ぶりに5%以上増加した2010年度(5.6%増)を上回るペースなのです。国や福井県、沿線の市などが支援する再建計画がスタートした2008年度以降、5年連続して乗客増となる可能性が高いのです。

 このように乗客数が増えている原因としては、福井鉄道沿線の企業や高校に対して営業活動をすることによって、定期の利用者数が前年同期比で10%以上増えていることを主に挙げています。3月にデビューした新型路面電車「FUKURAM」の導入によるイメージアップも増加の要因に挙げています。ともかく、毎日使ってくれる通勤、通学客が使うのは安定的な収入増につながりますので、喜ばしいところです。

 この乗客数の増加により、収支に関しても期待が持てるようです。黒字に転換する可能性もあるようです。2017年度までに乗客数を200万人にするというのが再建計画の目標ですが、それが達成できる可能性があるというのです(2012年度の乗客数は約177.8万人)。福井県は福井鉄道に対して、沿線企業に対する営業活動の強化や利用促進策の推進、サポート団体との連携強化を求めていくとのことです。
(参考:福井鉄道ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/46030.html)

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リニア中央新幹線、国費投入を検討か?

 リニア中央新幹線について話題をいくつか。

 リニア中央新幹線についての問題点の一つに挙げられるのが、品川-名古屋間を先に開業させ、20年ほど遅れて名古屋-新大阪間が開業すること。名古屋止まりと新大阪までの全線開業したときとを比べると、新大阪まで全線開業したときのほうが収益の良いことは明らかです。20年程度のために名古屋駅でのスムーズな乗り換えを考える必要もありません。面倒な乗り換えを嫌って東海道新幹線を乗り通すことも、航空機を利用することもないのです。ただ、リニア中央新幹線の建設費は品川-名古屋間が5.43兆円、名古屋-新大阪間が3.6兆円。これが重たくのしかかります。JR東海はルート選定や駅の場所などを巡る政治の介入を避けながら早期の開業を目指すため、全額自己負担する方針を示していました。自己負担でつくる限り、一気につくることは難しいのです。

 そこで出てきたのが、国費を投入して、新大阪まで一気に開業させる案。JR東海側も、国が無利子融資を含めた利子負担の軽減などのかたちで負担するなら全線同時開業も検討するというのです。もしJR東海が柔軟な姿勢を取り、全線同時開業に方針を転換すれば、それは喜ばしいことであります。JR東海は名古屋の会社なので、「名古屋さえよければよい」という考えかたに陥りやすいのですが、幸か不幸か、東海道新幹線、リニア中央新幹線という、ある意味大きすぎるものを持っています。「自分でお金を出せば何でもできる」というのは単なる思いあがりで、公共交通機関はどうしても政府の影響を受けます。うまく国からの補助を引き出すことも重要なことなのです。

 話は変わりますが、細かい話をいくつか。リニア中央新幹線の工事実施計画の認可申請時期は、環境影響評価(アセスメント)の手続きに必要な時間を考えると、2014年夏ごろになるようです。工事実施計画が国交省に認可されれば、着工に進みます。

 次は、愛煙家には厳しいニュース。リニア中央新幹線の座席は禁煙ですが、喫煙ルームもなく、完全に車内禁煙になるようです。乗車時間が短い(品川-名古屋間最短40分)ことがその理由です。ただ、東海道・山陽新幹線には喫煙コーナーなど喫煙できる設備がありますが、そういう列車は少数派です。新幹線でも、東北新幹線などはすでに完全禁煙です。駅に喫煙コーナーがあれば十分でしょう。そもそも、喫煙自体が駅などの公共の場で禁止される可能性は十分にありますが。

 最後は、中間駅について。JR東海は中間駅の利用者数を1日1万人と設定しているようです。定員が1000人の列車が、1時間に1本(1日にすると20往復弱?)しか停まらないということを考えると、過大なようにも思えます。1本当たり300人近くの人が乗り降りしないといけないのですから。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/business/update/1017/NGY201310170004.html、Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/131018/bsd1310180502001-n1.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013101790204352.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131017-OYT1T00947.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/nagano/news/20131012ddlk20020049000c.html)

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レンタカーの代金も交通系ICカードで

 JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州、トヨタファイナンス、トヨタ自動車は、10月11日から、全国約1200のトヨタレンタカー店(一部を除く)において、交通系ICカードでレンタカー代金を決済することのできるサービスを開始しました。キャッシュレスでスピーディーに料金を支払いやすくなるのです。

 決済に使用できるICカードは、「Kitaca」「Suica」「TOICA」「ICOCA」「SUGOCA」のほか、全国相互利用できる「PASMO」「manaca」「はやかけん」「nimoca」の合計9種類です。「PiTaPa」は使えません。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4576.html)

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銚子電鉄、11月21日から大幅減便

 銚子電鉄は、11月21日から列車の本数を大幅に減らすダイヤ改正を行うことを発表しました。理由は以前にも書いたとおり、車両不足です。所有する車両のうち1編成が長期検査に入り、3編成のみとなるので、現行のダイヤが維持できないのです。

 また、利用者が減っているため、収支改善策の一環としても行います。2006年に経営の窮状を訴える文書を自社ホームページに掲載したことにより、輸送人員は2005年度の約65万人から、2006年度は約71万人、2007年度は約83万人と大幅に増えましたが、東日本大震災の影響もあった2011年度は約48万人と(文書を掲載する前の)2005年度の水準を下回っています。

 現行の本数は1日33往復。1時間当たりで言えばおおむね2本です。早朝や深夜の列車を除き、中間の笠上黒生駅で列車の交換を行っています。それがダイヤ改正後は1日21往復に減少します。12往復の減少です。朝ラッシュ時は1時間当たり2本を維持しますが、日中と夜間の列車を減らします。笠上黒生駅での列車の交換も朝のラッシュ時以外は行われなくなります。

 なお、観光客の多い休日などには、団体客用の不定期の臨時列車を運行できるようにします。
(参考:銚子電鉄ホームページ http://www.choshi-dentetsu.jp/、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/10/19/208870.html、千葉日報ウェブ http://www.chibanippo.co.jp/c/news/local/161966、毎日jp http://mainichi.jp/area/chiba/news/20131019ddlk12020219000c.html)

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JR貨物、コンテナ単位での列車運行情報を提供へ

 JR貨物は今年3月から、列車の遅れが発生した場合に、「IT-FRENSシステム」において、鉄道利用運送事業者に対して列車単位での運行情報を提供しています。「IT-FRENSシステム」とは、JR貨物のコンテナ輸送の基幹システムです。コンテナの予約管理や列車の発着管理、コンテナ・貨車の所在管理、貨物列車の位置管理などを行っています。

 それが10月8日からパワーアップします。「IT-FRENSシステム」の改修を行い、列車単位ではなくコンテナ単位での運行情報を鉄道利用運行事業者に対して提供することになりました。この改修により、輸送障害が起こったときの列車運行情報について、鉄道利用運行事業者を通じて荷主へ情報提供をしたり、荷主からの問い合わせに対して、スムーズに対応できるようになります。

 JR貨物によれば、通常は2分間隔で貨物列車が自らの位置をGPSで確認し、運転支援システムに送信します。輸送障害が起こったときには、指令が事故内容・影響する列車・到着見込みをシステムに入力します。鉄道利用運行事業者は、発送したコンテナごとの現在位置や遅延理由、到着見込みなどをパソコンで照会できます。
(参考:JR貨物ホームページ http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/20131010_IT-FRENS_Container.pdf、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2013/10/11/141/)

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北近畿タンゴ鉄道「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」毎日運転に

 北近畿タンゴ鉄道は観光車両「あかまつ車両」「あおまつ車両」を製作し(リニューアル車両)、4月から隔日で「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」を運行しています。

 ただ、隔日での運行は使いづらいとも言えます。そこで、既存の一般車両を「あかまつ車両」「あおまつ車両」に合うようにリニューアルした「コミューター車両」を投入し、編成を組み替えることによって、毎日運行できるようにします。すなわち、現行は「あおまつ車両」と「あかまつ車両」が2両セットになって運行されていますが、このペアを解消し、「コミューター車両」と「あかまつ車両」が新たなペアを組み、「あおまつ車両」は1両単独となります。編成の変更は11月1日に行われます。11月1日からは、「コミューター車両」と「あかまつ車両」のセットが宮津線を走る「丹後あかまつ1号」「丹後あかまつ2号」を毎日担当し(10月までは偶数日のみ運転)、「あおまつ車両」が宮福線を走る「丹後あおまつ1号」「丹後あおまつ2号」を毎日担当します(10月までは奇数日のみ運転)。料金については、「あかまつ車両」のみが運賃のほかに300円の乗車整理券が必要で、「コミューター車両」「あおまつ車両」は運賃のみで乗車できます。

 さて、新たに投入される「コミューター車両」も水戸岡鋭治氏がデザインしたものです。10月20日から運用を開始します。「コミューター車両」は「丹後あかまつ号」として運用されるほか、朝夕の通勤・通学時間帯に普通列車としても運行されます。「あおまつ車両」も朝夕の通勤・通学時間帯には普通列車として運行されます。

(追記)
 2014年3月15日のダイヤ改正で、「丹後あおまつ号」を増発します。これまで午後に西舞鶴-福知山間、福知山-天橋立間を運行していましたが、それを午前に変えます。午後は福知山-天橋立間を往復します。合計で4本に増えるのです。ダイヤ改正により、「こうのとり」などからの乗り換えをスムーズにすることができます。また、「丹後あかまつ号」のダイヤも変わるので、1日で「丹後あおまつ号」「丹後あかまつ号」の両方の列車に乗ることができるようになります。

 具体的なダイヤは2月下旬に公表されます。
(参考:北近畿タンゴ鉄道ホームページ http://ktr-tetsudo.jp/index.html、産経関西 http://www.sankei-kansai.com/2013/10/18/20131018-067191.php、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO65318100V10C14A1LDA000/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG1J44M8G1JPLZB00L.html)

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泉北-関空間リムジンバス、りんくうタウン経由削減へ

 関空へのリムジンバスは、11月1日にダイヤ改正を行い、名古屋への便も誕生させますが、同日、南海バスが運行する泉北-関空間のバスもダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正の大きな特徴は、泉北-関空間のバスにおいて、りんくうタウン経由の便が大幅に削減されること。日中の4.5往復にまで減ってしまいます。平日の朝ラッシュ時にあった、金剛駅前発りんくうタウン駅前行きの便が廃止されてしまいます。りんくうタウン経由の便ができたのは1年ほど前でしたが、大幅に縮小されてしまいました。利用が少なかったのでしょうか? それ以外でも、泉北-関空間のバスは何便か減っています。

 なお、中百舌鳥・堺東-関空間のバスは、中もず駅前5:20発(関西空港6:20着)の便が追加されました。

(追記)
 2010年10月の運行開始以来約5年間運行されてきた、中百舌鳥・堺東-関空間のバスは、2015年8月31日で廃止されます。
(参考:南海バスホームページ http://www.nankaibus.jp/info/pdf/131010_2.pdf、http://www.nankaibus.jp/info/20150801.html)

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「ななつ星in九州」のダイヤ

 15日から運行を始めた「ななつ星in九州」。そのダイヤが公表されました。3泊4日コースからその内容を書きます。

(3泊4日コース、2013年12月31日を除く火曜日出発)
 (1日目)博多12:47-13:28久留米13:30-14:27日田14:49-15:48由布院16:18-16:41庄内16:52-17:17由布院18:46-19:09庄内19:16-19:58由布院20:07-20:30庄内20:39-21:44由布院23:28-(2日目)0:25大分3:03-7:21高鍋8:12-8:44宮崎9:03-10:41都城13:23-14:18隼人(3日目)14:07-15:08鹿児島中央?-?鹿児島21:57-22:31隼人22:35-23:51吉松(4日目)0:29-3:38熊本4:17-5:33阿蘇10:01-11:04豊後竹田11:06-12:27大分13:39-14:33由布院14:46-15:16豊後森15:21-15:50日田15:53-16:53久留米16:54-17:31博多

(1泊2日コース、2013年10月19日を除く土曜日出発)
 (1日目)博多9:59-10:30鳥栖10:45-11:06佐賀11:21-13:11諫早13:13-(長与経由)-14:15長崎15:36-(長与経由)-16:17諫早16:41-(現川経由)-17:36長崎17:58-(長与経由)-18:34諫早18:35-19:38早岐19:51-21:56佐賀22:00-23:29鳥栖(2日目)2:23-4:02熊本4:17-5:33阿蘇8:50-9:50豊後竹田10:00-11:11大分11:49-12:51由布院14:46-15:16豊後森15:21-15:50日田15:53-16:53久留米16:54-17:31博多

 このダイヤを見る限りでは、3泊4日コースの1日目夜のように、同じところを行ったり来たりするところもあります。このあたり、どうしてそういうダイヤになっているのか、よくわからないです。また、ところどころ所要時間がかかりすぎていると思われるところもあります。このダイヤでは明らかになっていない運転停車があるのでしょう。

 また、3泊4日コースでは隼人で夜を明かすことになっていますが、この間にメンテナンスをやっていると思われます。そのことは以前に記事にしていますので、そちらを御覧ください。
(参考:JR九州ホームページ http://www.cruisetrain-sevenstars.jp/project_flag.html)

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京阪淀-阪急西山天王山-JR長岡京間に路線バス

 西山天王山発着の路線バスの話題ですが、新たな話題ですので、新たな記事として書きます。

 阪急バスや京阪バスなどは10月9日、京阪淀駅から阪急西山天王山駅を経由して、JR長岡京駅まで行くバス路線を新設することを発表しました。運行開始は、西山天王山が開業する12月21日です。

 運賃、運行計画、停留所などはまだ決まっていませんが、阪急バスと京阪バスが共同で運行する予定です。平日は朝夕30分間隔、昼間60分間隔で1日20往復。休日は終日60分間隔で1日14往復です。所要時間は淀-西山天王山間が約12分、西山天王山-長岡京間が約7分です。なお重ねて書きますが、このバスは路線バスであり、高速道路を通りません。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/10/11/208332.html)

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山口線SL、新山口-地福間で運行再開

 7月の豪雨で山口線などは一部区間で運休したままです。SL「やまぐち号」も運休したままです。しかし、11月から年末年始にかけて6回だけですが、SLを運行することとなりました。以前に書いた、部分運行案です。

 SLはC57-1が検査中のため、C56が使われます。ただ、C56は馬力が小さいため、ディーゼル機関車のDD51も併用します。転車台が地福にないことから、いずれも新山口発地福行きの片道だけです(復路は回送)。そして、列車名は特別のものが付けられます。11月2日、3日に運行されるのが「SLがんばろう山口・津和野号」(C56+DD51+レトロ客車5両(全車指定席)の編成)、12月21日に運行されるのが「SLクリスマス号」(C56+DD51+レトロ客車3両(全車指定席)の編成)、2014年1月1日~3日に運行されるのが「SL津和野稲成号」(C56+DD51+レトロ客車3両(全車指定席)の編成)です。いずれも新山口10:48発、地福12:14着です。途中、湯田温泉、山口、仁保、篠目、長門峡に停まります。なお地福からは、津和野を観光する人のために、地元サイドで無料の観光アクセスバスが用意されています。

 11月には、運休している区間の一部が復旧します。9日には山陰線益田-須佐間が、16日には山口線津和野-益田間が復旧します。山口線は、信号機やポイントを制御するCTCケーブルが橋梁の流出などにより寸断されていますが、他の線区に敷設されている既存ケーブルを迂回して遠隔制御を行います。山口線津和野-益田間には、特急「スーパーおき」3往復も運行されます。

 運行再開によりバス代行の区間が山陰線は須佐-奈古間、山口線は地福-津和野間に短縮されますが、津和野など山口線沿線の旅行を促進することを目的に、中国JRバスが新たに新山口-津和野間をノンストップで結ぶバスを津和野行き3本、新山口行き4本運転する予定です。

(追記1)
 山口線のSLの試運転は10月28日に行います。ちなみに、復路は、地福14:06発、新山口15:00着のダイヤで運行されます。11月以降もこのダイヤで運行されるのでしょうか?

(追記2)
 SL運転時には、地福-津和野間に無料のアクセスバス、「津和野散策バス」が運行されます。地福-津和野間を30分で結び、地福発は12:30、12:45、13:00、13:30、14:00、14:30の6便、津和野発は15:00、16:30、16:54(鉄道代行バスと共用)の3便です。

 そして、11月16日からは新山口-津和野間にノンストップのバス、「ノンストップつわの号」が運行されます。9号(新山口行き)を除いた3往復は、「スーパーおき」との接続を考慮したダイヤとなっていて、所要時間は津和野行きが1時間45分、新山口行きが1時間40分です。運賃は1800円で、乗車日の1か月1日前の10時から、全国の「みどりの窓口」で発売されます。

(追記3)
 2014年3月15日からは、「ノンストップつわの号」は1.5往復に減らされます。5月3~6日のみ3.5往復となります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4610.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4602.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4264.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4682.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/131016/trd13101619330007-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131017k0000m040051000c.html、JRおでかけネット http://www.jr-odekake.net/navi/slyamaguchi/)

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錦川鉄道に初の駅弁

 錦川鉄道は錦川清流線錦町駅の開設50周年(旧国鉄岩日線時代を含みます)を記念し、10月15日から駅弁を売りだしました。1987年の錦川鉄道開業以来初めての駅弁です。

 駅弁の名前は「錦川清流駅弁」です。岩国寿司、大平風れんこん煮しめ、岩国こんにゃくの含め煮の地元食材を中心に11品の構成です。包み紙には清流線列車の写真が載っています。予約制で、錦帯橋近くの老舗料理店「平清<ひらせい>」が受注製造します。代金は1000円で、3日前までの予約が必要です。錦川鉄道に申し込みます。駅弁の受け取りは岩国11:06発の列車(弁当は川西駅で積み込むので、川西-錦町間で運転士から受け取ります)または錦町駅売店(12:16以降、すぐの受け渡しとなります)です。

 なお、駅弁発売前日の14日に記念ツアーを行いました。10月1日に錦町駅が開設50周年を迎えたことを記念するツアーです。ここのツアーで(15日から販売される)駅弁が一足早く提供されました。
(参考:錦川鉄道ホームページ http://nishikigawa.com/plan1.php、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201309190050.html)

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えちぜん鉄道に特急「恐竜エクスプレス」、福井-勝山間43分

 えちぜん鉄道は、2014年4月から福井-勝山間に「恐竜エクスプレス」(仮称)を運転することを発表しました。途中、福井口、永平寺口のみに停まり、所要時間は43分。各駅停車より10分短いのです。

 「恐竜エクスプレス」は休日と、春休み、夏休みに運行します。関西、名古屋方面から勝山市にある福井県立恐竜博物館を訪れやすいよう、午前は福井発、午後は勝山発を中心に運行し、1時間に1本運転します。「サンダーバード」などとの接続を考慮して運行されます。車両は既存のものを使いますが、恐竜をイメージしたヘッドマークを取り付けるなど、内外装に変化を持たせます。特急料金は不要です。なお、普通列車の本数は現状維持です。

 観光に鉄道を使ってもらうには、駅からのアクセスも大切です。勝山駅から恐竜博物館に行くには、バスに乗らないといけません。そこで、勝山駅と恐竜博物館を結ぶ勝山市のコミュニティーバスを増便するよう、勝山市に要請しています。将来的には、平泉寺、はたや記念館ゆめおーれ勝山、スキージャム勝山などの市内の観光地、さらには永平寺や一乗谷朝倉氏遺跡も周遊するバスの運行実現も目指しているとのことです。

 最近は恐竜博物館の入場者が増え、ピーク時には駐車場や周辺道路が渋滞し、入場券購入のための行列ができます。えちぜん鉄道では乗車券と恐竜博物館の入場券をセットにしたものを売り出し、スムーズに入館できることもメリットとしてPRしていきます。

 それにしても、途中2駅しか停車しない特急を運転するとは、破格の扱いです。通勤時間帯などほかの時間帯にも期待したいところです。車より速いスピードで走れば、通勤客の需要も見込めます。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/46245.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/kyoryu/)

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弘南鉄道、10月20日に6000系臨時快速を運転

 弘南鉄道は10月20日、6000系とED221を走らせます。6000系は交通新聞社「時刻表50周年ヘッドマーク」を取り付けて運転します。

 2006年に定期運用から離脱した6000系は中央弘前-津軽大沢間、津軽大沢-大鰐間を運転します。中央弘前10:50発(津軽大沢11:10着、弘前学院大前で交換のために停車するほかはすべて通過します)、津軽大沢14:10発(大鰐14:40着、石川と鯖石で各5分ほどの撮影タイムがあるほかはすべて通過します)の2本は乗車可能な列車となっています。どちらも定員40人で、事前に整理券を求める必要があります。整理券は10月6日に行われた「鉄道フェスティバルin東北2013」(会場はJR貨物の仙台貨物ターミナル駅)で各15人分ずつ、10月12、13日に行われた「第20回 鉄道フェスティバル」(会場は日比谷公園)で各15人分ずつ発売しました。弘南鉄道沿線では10月19日の「ふれあい感謝祭in平賀駅」グッズ販売コーナーで10時から発売する予定です。当日定員に余裕があれば、中央弘前駅、津軽大沢車両区撮影会場で発売することも検討しています。整理券を持っていれば、津軽大沢撮影会への優先入場ができます。通常立ち入ることのできない運転台での記念撮影や手動方向幕操作体験ができます。ちなみに整理券の値段は中央弘前発が3000円、津軽大沢発が4500円です。運賃を考えるとかなりの高額です。

 乗車はできませんが、撮影用の回送もあります。津軽大沢10:20発(中央弘前10:39着)と大鰐14:50発(津軽大沢15:20着)です。6000系に乗車を希望する人が多い場合は、撮影用の回送も乗車できるようにする可能性もあります。先ほども述べたようにED221も運転されます(撮影用で、乗車できません)。津軽大沢13:10発は後ろにホキをつけて、石川に13:15着。そこでホキを解放し、石川13:25発で戻ります。津軽大沢13:30着です。
(参考:弘南鉄道インフォメーションブログ http://konantetsudo.blog115.fc2.com/blog-entry-128.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2013/10/02/065/index.html)

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名阪国道、一部区間は最高速度70キロに

 名阪国道は、東名阪道亀山インターと西名阪天理インターとを結ぶ73.2キロの自動車専用道路。無料です。

 名阪国道は高速道路ではないので、最高速度は60キロ。しかし、高速道路に挟まれた道路であるため、山間部の上り坂でない限り、60キロで走っている車のほうが珍しいです。平坦なところでは80キロぐらいが標準的なスピードと言えます。

 そこで、三重県警は今年度から一部区間の最高速度を70キロに引き上げることにしました。今年度中に引き上げるのは伊賀インター-上野東インター間の約16キロ。インターチェンジから本線への合流車線の延長や非常停車帯の設置などの対策を進め、2014年1月に完了させます。2014年度も上野東インター-県境付近の約9キロで最高速度を70キロに引き上げます。山間部の関インター-伊賀インター間(約14キロ)は、勾配やカーブがきついため、最高速度は60キロのままです。奈良県側でも、2012年10月、神野口-福住間(11.9キロ)の最高速度を70キロに引き上げています。

 しかし、この名阪国道、死亡事故の多い道路です。高速道路・自動車専用道路の10キロ当たりの死亡事故件数を見ると、2004~2012年においては、2011年を除いてすべて一番多かったのです。そういう危ない道路でなぜ最高速度の引き上げを行うかと言えば、遅い車と速い車が混在する状態をなくし、円滑な走行を促すため。円滑な走行ができれば事故も減ると考えています。奈良県警の話によれば、最高速度を70キロに引き上げた神野口-福住間では、2012年10月から2013年7月の間の死亡事故は前年同期と同じ1件でしたが、人身事故は4件減って13件でした。

 全国ではほかに10か所ほど、最高速度の見直しを行っています。新潟県の国道7、8号の一部区間(新潟市-新発田市間、28.4キロ)でも2011年10月、最高速度を70キロに引き上げました。事故数は横ばいですが、最高速度を守る率が5割から7割に増え、渋滞は緩和傾向にあるようです。

 守れない制限速度は無意味と言えます。自動車が主役の幹線道路では最高速度を現状に合うように引き上げてもいいでしょう。名阪国道でも、天理付近のような危険な区間は最高速度を60キロのままとし、それ以外の問題の少ない区間の最高速度を引き上げることにより、「ここは危険な箇所だ」というメッセージをドライバーに与えることができます。
(参考:朝日新聞10月14日朝刊 中部14版)

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「竜飛海底駅・青函トンネル記念館見学ツアー」緊急発売!

 11月10日をもって事実上営業を終了する竜飛海底駅。この竜飛海底駅に行くには、函館と新青森から1日1回ずつあるツアー(定員各40人、函館発は函館に戻りますが、新青森発は函館に行くコースです)に参加するしかありません。このツアーに参加するためには整理券を購入する必要がありますが、1か月前の発売開始日に即日完売する状況です。

 しかし、整理券を手に入れられなくてもあきらめてはいけません。ラストチャンスが残っているのです。JR北海道は、営業終了日直前の11月9日、11月10日に「竜飛海底駅・青函トンネル記念館見学ツアー」を行います。定員は各回40人、1日2回催行されるので、160人が竜飛海底駅・青函トンネル記念館を訪れることができるのです。旅行代金は、昼食の弁当がついて大人9900円、子供6700円(函館駅発着の場合、木古内発着の場合は大人500円、子供250円引きです)。

 この「竜飛海底駅・青函トンネル記念館見学ツアー」に参加するには、往復はがきで申し込む必要があります。締め切りは10月15日(当日消印有効)なので、急がないといけません。店舗、電話、FAX、インターネットなど、往復はがき以外での受け付けは行いません。応募多数の場合は抽選を行います。当選した人は旅行代金を支払い、旅行契約が成立します。

(追記)
 このツアーは大変な人気で、160人の定員に対し、5061人が応募しました。約32倍の倍率になったのです。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/131008-1.pdf、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/131007/trd13100718220008-n1.htm、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/lifestyle_human_interest/763901.html)

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Peach、関空-松山線開設

 Peachは2014年2月1日から、関空-松山線を開設します。10月27日に開設する関空-成田線に続いて国内10路線目で、四国へは初の路線となります。1日2往復を運行し(3月以降のダイヤは調整中です)、所要時間は約1時間。料金は3290~14490円です。所要時間は搭乗率75%を目指しています。

 松山には道後温泉などの観光地があり、人口も多いことから空港の利用者は四国で一番多いです。伊丹からは全日空がグループ会社便を含めて1日9往復、日航はグループ会社便が1日3往復しています。LCCなのでビジネス需要は見込めないでしょうが、10往復以上しているなら関空からの観光需要も見込めるでしょう。関空経由で海外への行き来もしやすくなります。関空-松山線はもともと全日空が2009年10月まで運航していましたので(日航が運航していたこともありました)、約4年3か月ぶりに復活することになります。

 ただ、LCCはすでに松山に来ています。ジェットスターの成田-松山線です。6月に就航を開始しましたが、その月の搭乗率は約80%でした。このジェットスターの路線は愛媛県が誘致して実現したものですが、Peachのほうは突然の話でした。そういう意味では、愛媛県サイドでは意外な印象を持たれているようです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/131008/wec13100815560002-n1.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASJB0803R_Y3A001C1LDA000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20131008-OYT8T01258.htm)

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猪瀬東京都知事、小笠原航路の船舶更新支援を表明

 5日、小笠原諸島がアメリカから返還されて45年を迎えたことを祝う記念式典が、小笠原村の父島で行われました。この式典で猪瀬東京都知事は、東京-父島間を25時間半で結ぶ定期船「おがさわら丸」と、父島と母島を結ぶ「ははじま丸」の老朽化問題にも触れました。今の船は就航から約20年が経過し、老朽化問題は重要な課題となっているのです。東京都は、両航路ともに新たな船舶の整備を支援し、2016年度の就航を目指します。2014年度予算に設計費などを計上します。新しい船は定員が2~3割増えるようです。なお、地元が長年求めてきた空路の開設ですが、こちらについては消極的なようです。

 小笠原村は空路がなく、船だけが唯一の交通手段です。25時間半もかかる、日本一遠い島です。しかもその船便、1週間に1便程度しかありません(繁忙期は3日ごとに運行されることもあります、ドッグの間は半月ほど運休します)。航路の支援は必要不可欠なものでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY201310050227.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131005-OYT1T00775.htm)

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埼京線にもATACS

 現在の列車制御システムは、レールを一定間隔で区切り、そこに電流を流して列車が在線する位置を検知し、信号機によって後続列車の運転士に対して走行可能な区間と速度を指示しています。このため、列車は信号機で区切られた1区間(閉塞区間)に1列車しか運転できません。しかも、線路の周りには軌道回路、信号機、ATS、ケーブル類などの多くの地上設備を設ける必要があります。

 それを解決するためにJR東日本が開発しているのがATACSです。列車位置検知を軌道回路によらずに、走行する列車自らが在線する位置を検知し、無線を使って車上、地上間で双方向に情報通信を行うことによって列車の間隔制御を行います。この新しい方式により、各種設備のスリム化、信頼性の向上、コストダウンなどを図ります。

 JR東日本は2011年から仙石線(あおば通-東塩釜間)においてATACSを導入していますが、大きなトラブルなく、安定した状況であることから、本命の首都圏にも導入することにしました。以前にも触れましたが、2017年秋に埼京線(池袋-大宮間)に導入します。2013年度から工事及び試験を始めます。

(追記1)
 埼京線はE233系を投入して205系を置き換えましたが、ATACS導入に伴い車両改造を要します。車両不足になることもあるため、205系を1編成のみ予備車として残しています。

(追記2)
 埼京線の205系で唯一残っていた川越車両センター所属の205系ハエ28編成ですが、2016年11月に先頭車等4両に続いて中間車6両も廃車のために長野に配給輸送されることになりました(ただし、先に送られた先頭車等4両は富士急に譲渡する予定です。すでに富士急で走っている車両同様、3両編成に改造されるようです)。これで埼京線の205系は全編成が消滅することになりました。

(追記3)
 埼京線池袋-大宮間のATACSの使用開始日が2017年11月4日に決まりました(11月3日の終電後に切り替えを行います)。なお、踏切の制御機能は2019年度以降に導入する予定です。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131005.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2017/20171004.pdf、「鉄道ジャーナル」2014年8月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ジャーナル」2017年3月号 鉄道ジャーナル社、railf.jp http://railf.jp/news/2016/11/09/163000.html、http://railf.jp/news/2016/11/11/160000.html)

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Jリーグ本拠地の近くに新駅設置

 天童市とJR東日本は4日、天童市芳賀地区の奥羽線高擶-天童間に新駅を設置することで合意し、基本協定を締結しました。山形県内に最後に新駅が開業したのは、1966年9月の陸羽西線羽前前波駅が最後なので(山形新幹線さくらんぼ東根駅は蟹沢駅の改称扱い)、駅ができれば約50年ぶりの新駅ということになります。

 新駅は、高擶駅から北に約1.3キロ、天童駅から南に約2キロのところ。片側ホームの無人駅を設置します。普通列車のみが停車します。新駅は請願駅なので、駅舎建設や案内板の設置、システム修正費などの建設費約6億円は全額天童市が負担し、約4000平方メートルの駅前広場も天童市が整備します。JR東日本が2014年3月までに実施設計をまとめ、国交省に認可の申請を行います。認可され次第着工されますが、ホームを1本つくるだけの駅なので工期は短く(1年以内)、早ければ2014年度中に完成する可能性もあるようです。

 新駅ができる芳賀地区は天童市の南部です。土地区画整理事業に伴い、住宅開発が進んでいます。新駅周辺には現在8000人が住んでいますが、開発中の芳賀ニュータウンに約4000人が新たに住む計画です。2014年春にはショッピングセンターのイオンが出店する予定で、買い物客や従業員の利用も見込めます。しかし、新駅にはもうひとつ、大きなものが近くにあるのです。新駅の予定地はサッカーJ2山形の本拠地、NDソフトスタジアム山形から約1キロのところにあるのです。歩いて10分ぐらいのところで、観客の利便性は大きく向上します。現在だとひとつ南の高擶から30分近くかけて歩かないといけないですから。J2山形には、本拠地の移転構想があります。山形市の市川市長は2月、本拠地誘致を目的に新スタジアムを建設する構想があることを明らかにしています。新駅の建設は、J2山形の本拠地をどこにするかということにも影響を与えるとみられています。

(追記)
 奥羽線高擶-天童間に設置される駅の名称が天童南と決まりました(駅名は、駅の場所がイメージしやすいことからJR東日本が決めました)。天童南は無人駅で、130メートルのホームに雨除けの屋根、簡易な駅舎が整備され、普通列車のみ停車します。1日平均700~800人の乗降を見込んでいます。駅舎建設費と運行システムの変更費がそれぞれ約3億円ずつかかり、そのほか駅前広場の整備費が約2.8億円かかります。天童市はすべてを負担します。

 開業は2015年3月です。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/10/20131005t51009.htm、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131005mog00m040003000c.html、山形新聞ホームページ http://www.yamagata-np.jp/news/201403/20/kj_2014032000401.php)

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小田急ロマンスカー、富士急に

 以前書いた記事なのですが、実現することになりました。小田急と富士急は、小田急の特急ロマンスカー20000形1編成を富士急行へ譲渡することで合意しました。

 「RSE」と呼ばれる小田急ロマンスカー20000形は1991年にデビューしました。2編成がつくられ、JR東海の御殿場線に乗り入れる「あさぎり」を中心に活躍していました。しかし、2012年3月のダイヤ改正で営業運転を終え、出番がなくなりました。その出番がなくなった車両のうち1編成を、富士急に譲渡することになったのです。譲渡期日は11月11日です。

 富士急は、20000形を「フジサン特急」の後継車両として使います。「フジサン特急」は2002年に運転を開始しましたが、もともとはJR東日本から購入した「パノラマエクスプレスアルプス」を改造したものです。「パノラマエクスプレスアルプス」は165系を改造したものなので、かなり古くなっています。20000形は7両編成ですが、7両は長いので、3両編成に短縮し(改造の詳細は明らかではありません。どの車両を残すのでしょうか? 2階建て車両は残るのでしょうか? 運転台をくっつけて、2編成をつくるのでしょうか? 今の「フジサン特急」用車両も、「パノラマエクスプレスアルプス」1編成を分割して2編成にしています)、2014年夏をめどに大月-河口湖間を結ぶ列車として運行する計画です。
(参考:小田急ホームページ http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8027_3257345_.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/10/11/208374.html)

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山陽電鉄に乗って山陽百貨店で買い物すれば、電車代無料

 山陽電鉄は、山陽姫路駅までの往復切符と、山陽百貨店でのお買い物券引換券(3000円)とをセットにした、「山陽百貨店お買い物きっぷ」を発売します。

 「山陽百貨店お買い物きっぷ」は、先ほども書いたように、山陽姫路駅までの往復切符と、山陽百貨店でのお買い物券引換券とのセットで発売されます。手柄-大塩・山陽網干間(往復運賃300~720円)から乗車したときは、セット価格3000円。山陽曽根-浜の宮間(往復運賃860~1000円)から乗車したときは、セット価格3200円。お買い物券引換券が3000円なので、実質的に運賃は無料か200円です。往復運賃720円のところが実質運賃0円になったり、往復運賃1000円のところが実質運賃200円になったりします。このようにお得な切符なので、購入及び引き換えは1人1セットのみとなります。1日で2枚以上購入することはできません。発売・有効期間は9月20日から12月29日までで、乗車券・引換券・お買い物券の有効期間も同じ9月20日から12月29日です。発売箇所はセット価格3000円のものが大塩・飾磨・山陽姫路・山陽網干の各駅、3200円のものが高砂・大塩・山陽姫路の各駅です。お買い物券への引き換えは山陽百貨店西館5階・お客さまサロンで行います。お買い物券への引き換えは乗車券購入日を含めた3日以内に限り有効です(12月28日、29日購入分は29日までに引き換える必要があります)。お買い物券は網干などの郊外ショップ、西館5階姫路ロフトなど利用できない箇所があり、商品券や金券など購入できないものもあります。
(参考:山陽電鉄ホームページ http://www.sanyo-railway.co.jp/railway/topics/detail.html?topics_id=640)

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北陸新幹線は「かがやき」「はくたか」「つるぎ」「あさま」

 2015年に金沢まで開業する北陸新幹線の列車名が決まりました。5月31日から6月30日まで公募を行いましたが、応募件数は144931件、応募種類は11672種類(同音(ひらがな、カタカナ、漢字)及び列車名を構成する主要語句に冠詞がついたものは、同一の列車名として集計)。その中から、「かがやき」「はくたか」「つるぎ」「あさま」が選ばれました。以前にも書いたとおり、運行体系によって4種類が選ばれました。

 それでは、列車ごとに見ていくことにしましょう。(1)東京-金沢駅間直通列車(速達タイプ)の「かがやき」。1997年まで上越新幹線に接続する、長岡-金沢間の特急の名称として使われていました。公募は第5位の4123件でした。選定された理由は、輝く光がスピード感と明るく伸びていく未来をイメージさせるからです。 (2)東京-金沢駅間直通列車(停車タイプ)の「はくたか」。上越新幹線に接続して、越後湯沢-金沢間を走る特急列車の名称として使われています。公募は第1位の9083件でした。選定された理由は、スピード感があり、首都圏と北陸をつなぐ列車として親しまれているからです。「はくたか」は現役の列車で、かつ公募第1位の名称です。ただ、「はつかり」がそうであったように、人気があっても、意外と新幹線の名称に採用されない傾向にあったので、「はくたか」の採用は喜ばしいところです。 (3)富山-金沢駅間運転列車(シャトルタイプ)の「つるぎ」。1994年まで大阪-新潟間のブルートレインの名称として使われていました(その後しばらくの間は臨時列車として運転)。公募は第4位の4906件でした。選定された理由は、かつて北陸-関西を結んだ列車としてなじみ深いからです(もっとも、以前にも書いたように、ブルートレイン時代は北陸は深夜のため通過していましたが)。 (4)東京-長野駅間運転列車(現長野新幹線タイプ)の「あさま」。長野新幹線の名称として使われています。公募は第7位の3281件でした。選定された理由は、長野への新幹線として親しみやすくわかりやすいからです。4つの名称ともに、奇をてらったものではなく、親しまれるものとなることでしょう。

 ところで、以前の記事でJR西日本が「たてやま」についても、商標登録の申請を行っていたことについて書きましたが、「たてやま」は新幹線の名前として選ばれませんでした。「たてやま」の扱いは今後、どうなるのでしょうか?
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4570.html)

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「レストラン・キハ」で今度は伊勢海老とお刺身

 いすみ鉄道はキハ28の車内(「レストラン・キハ」)で食事ができる企画の第3弾として、「伊勢海老特急・お刺身列車」を運転します。10月の運行日は10月20日の1回のみですが、11月以降は設定日が決まり次第、公表されます。月2回設定予定です。

 いすみ鉄道では、伊勢海老を提供する列車を運転したことがありますが、今回は一味違います。大型の刺身の盛り合わせつきです。「九十九里ヴィラそとぼう」の料理長が、地元の伊勢海老、アワビ、サザエ、そして房総半島独特の「なめろう」などを舟盛りのように豪快に盛り付けた料理を食べることができます。

 舟盛りが出てくるため、2人単位での申し込みとなります。1人や3人という奇数での申し込みはできません。乗車料金は料理と1日乗車券(急行券つき)のセットで2人21000円、羽田空港からのバスツアーを加えたプランだと2人27000円です。

 余談ですが、「伊勢海老特急・お刺身列車」は「レストラン・キハ」の第3弾の企画です。ということはすでに2回企画を行っているということになりますが、ひとつはイタリアン、もうひとつはカレーでしょうか?
(参考:いすみ鉄道ホームページ http://www.isumirail.co.jp/?p=1024、「いすみ鉄道 社長ブログ」 http://isumi.rail.shop-pro.jp/?eid=958908)

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乗換検索サイトで「スカイライナー」購入可能に

 東京と成田空港を結ぶ「スカイライナー」のチケットは、駅の窓口や京成のホームページから予約、購入ができます。これに加えて京成は9月26日から、乗換検索サイトからも「スカイライナー」のチケットの予約、購入ができるようになりました。

 利用できる乗換検索サイトは「駅探」「NAVITIME」「乗換案内」「Yahoo!路線情報」の4種類。この4サイトで検索を行います。「スカイライナー」を使うパターンならば、検索結果の横に「スカイライナー予約」のボタンが出ますので、そこをクリックすれば、そのまま検索結果情報(日付、列車、乗車駅、降車駅)の情報を引き継いで「スカイライナー」の予約ができます。人数や支払い方法などを追加で入力するだけです。無料の会員登録をすれば、チケットレスサービスも利用できます。なお、乗換検索サイトから予約、購入ができるのは「スカイライナー」だけで、「シティライナー」「モーニングライナー」「イブニングライナー」は対象外です。

 購入した「スカイライナー」の代金の支払い方法としては、駅窓口・券売機の支払いのほか、チケットレスサービス、ファミリーマートでのコンビニ支払いがあります。なお、チケットレスサービスを使った場合、乗車には別途乗車券が必要です。
(参考:京成ホームページ http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/130924_03.pdf)

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電車の「携帯電話電源オフ」見直しか?

 心臓ペースメーカーを誤作動させる可能性があるとして、鉄道会社は優先席付近で携帯電話の電源を切るようにアナウンスしています。「携帯電話電源オフ」です。しかし、それを見直す動きがあるようです。

 なぜ「携帯電話電源オフ」の話が出たか、から考えてみます。1997年、郵政省(当時)や医療関係者などでつくる「不要電波問題対策協議会」が、携帯電話を心臓ペースメーカーから22センチ以上離すように指針を出したのがきっかけです。その後、総務省も実験を行い、約15センチで影響が出たことから、2005年に同様の指針を出しました。このように、携帯電話から出る電磁波が心臓ペースメーカーに影響を与える可能性が指摘されたことから、2003年ごろから「携帯電話電源オフ」の話が出たのです。

 ところが、状況は大きく変わっていたのです。昔の「第2世代」と言われる携帯電話は、確かに強い電磁波を発し、心臓ペースメーカーに与える影響がありました。しかし、「第2世代」は使用停止になりました。今の携帯電話で総務省が再度調査したところ、3センチも離せば影響はないという結果になりました。これを受けて、総務省は今年1月、15センチ程度離せばいい、と指針を改訂しました(この指針も余裕を持たせすぎと言えますが)。この指針の緩和を受けて、「携帯電話電源オフ」を見直す動きが出てきたのです。

 3センチ離せば心臓ペースメーカーに与える影響はないのですから、心臓ペースメーカーを入れている人でも、心臓を他人に密着させない限り問題はないとも言えます。胸ポケットに携帯電話を入れて抱き合うレベルのことをしなければいいのです。ところが、昔の携帯電話を基準にした、「携帯電話電源オフ」があまりにも知られているので、心臓ペースメーカーを入れている人に余計な不安を与えるとともに、携帯電話を巡るトラブルを引き起こしています。鉄道会社には携帯電話の使用と禁止を求める両方の声が集まり、対応に苦慮しています。最近は緊急地震速報が携帯電話で来るので、携帯電話の電源を切ると不便な面もあります。

 携帯電話の話は、むしろマナーの問題であり、小声で申し訳なさそうに話すのであればやむを得ないでしょう。車内での大きな話声がよく、携帯電話の小声が迷惑と言うことはできません。逆に携帯電話の画面を見ながら歩いたり、携帯電話で話をしながら車を運転するほうがはるかに危険です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130928k0000e040247000c.html)

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うめきた地下駅、オリンピックで建設前倒しか?

 2020年東京オリンピックは、東京だけが恩恵を受けるイベントという性格が強いです。東海道新幹線ができた前回のように、全国に波及する効果は少なそうです。

 しかし、大阪にもわずかながらその効果はあるようです。JR西日本の真鍋社長は9月11日の定例記者会見で、うめきた地下駅を早期建設する意思があることを明らかにしました。うめきた地下駅の建設はだんだん遅くなっていましたが、2015年度着工、2022年度末開業という現在の計画が前倒しされる可能性もあります。

 JR西日本がうめきた地下駅の前倒しを検討しているのは、東京オリンピックを見に訪れた外国人を関西にも呼び込むため。現在は大阪駅を通らない関空特急の「はるか」ですが、うめきた地下駅建設によって、大阪駅(近く)にも停めることができます。長年の課題なので、できるだけ早く解消してもらいたいものです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/130911/wec13091119340012-n1.htm)

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河村名古屋市長、旧型客車取得を断念

 河村名古屋市長は、将来のSLの定期運行に向けて、JR東海が保有していた解体寸前の旧型車両4両(1941年製1両と1954年製3両)を譲り受けたいという意向をJR東海に伝えていましたが、9月9日に断念したことを明らかにしました。

 古い客車を再び復帰させるのは簡単なことではありません。まず、古い車両なので、アスベストが使われています。譲渡を受けるためにはアスベストを除去してもらわないといけません。労働安全衛生法に違反するのです。しかも、アスベストを除去する義務があるのはJR東海です。もちろん、JR東海はそこまでして名古屋市に旧型客車を譲る気はありません。そこで貸与のかたちにすることによって、その問題をクリアしようと考えていました。

 また、アスベストを除去したとしても、大幅に修繕しなければ、鉄道事業法に定められた現在の基準に合わなくなります。引退後は雨ざらしの状態で、適切なメンテナンスがなされていません。1両修繕するのに1億円、運搬するのに1000万円かかると言われています。そのため、JR東海は、9月4日に名古屋市に対して旧型車両を譲渡せずに解体することを伝えていました。

 河村市長は未だにあおなみ線でSLを走らせる構想を持っています。2月の実験走行は好評で、大都市名古屋を走る路線でSLが走るのは意外性があって面白いかもしれないですが、あおなみ線の処方箋として適切なものかと言えばそうではありません。地方の鉄道のように、変わった列車がないと見向きもされないところとは違うのです。都市の鉄道としての利便性を高めるのが先決です。どうしてもSLが見たければ2月のときのようにJR西日本からSLを借りるほうが賢明です。
(参考:「鉄道ファン」2013年8月号 交友社、中日新聞9月10日朝刊)

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雪を運ぶJR貨物

 JR貨物は、北海道内で貯蔵されている雪を首都圏に運ぶことを検討しています。

 JR貨物がそのような検討をしている理由は、北海道から本州への貨物列車への需要が季節によって大きく変動するため。秋以降はジャガイモや玉ねぎなどの収穫が本格化するため、本州行きの積荷が増えますが、春から秋、特に5~7月にかけては運ぶものが少ないのです。加えて、東日本大震災後、省エネへの動きが強まりました。電気料金は値上げされますので、企業としては何とかして電気を節約しないといけません。そこで出てきたのが、貨物の少ない時期に冷房用に雪を運ぶというアイデアです。8月9日にはJR貨物の関係者などが、沼田町にある沼田式雪山センターなどを視察しました。ここは貯蔵した雪を冷房や農作物保管用などに一般販売しているところで、約3000トンの雪を保管しています。

 実はJR貨物は2012年夏に、東京都内のホテルに、北海道から冷房用の雪を1か月ほど運んだことがあります。今後は採算性を中心に検討していくようです。

(追記)
 しかし、2012年に環境省の予算(2012年度からの3年間で3.7億円)を使って、北海道から東京に雪を運んだ事業について、輸送に多くのエネルギーを費やしたことから、かえって二酸化炭素の排出量が増えたとの指摘があり、環境省は事業の見直しをすることになりました。
(参考:「鉄道ファン」2013年11月号 交友社、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/TKY201311140441.html)

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北九州市の7つの公共交通機関で使うことのできる1日フリー乗車券

 北九州市は、「北九州市環境首都総合交通戦略」の一環として、2012年に引き続き今年も、10月12日から12月8日までの休日(20日間)、北九州市の7つの公共交通機関で利用可能な1日フリー乗車券を発売します。

 利用できる公共交通機関は、西鉄バス北九州が北九州市内全線(高速バス、特急バス、北九州空港-小倉、黒崎・折尾間のバスは利用できません)、JR九州が鹿児島線、日豊線、日田彦山線、筑豊線の北九州市内のエリア(新幹線、特急は利用できません。乗車日が翌日にまたがる場合は、乗車した列車が0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効です)、北九州市交通局が北九州市内全域、北九州モノレールが全線、筑豊電気鉄道が木屋瀬-筑豊直方間を除く区間、西鉄バス筑豊が北九州市内全域、関門汽船が関門連絡船と巌流島航路のすべてです。発売価格は大人1500円、子供750円です(障害者割引等はありません)。ただし、関門汽船は大人1人につき、幼児1人しか無賃にならないので御注意ください(ほかは2人まで無賃)。主な駅の窓口のほか、市内の主要なホテルでも販売しています。払い戻しは西鉄バスの小倉駅バスセンターまたは西鉄黒崎バスセンターでのみ、12月8日まで受け付けます。

 市内だけの切符で、1500円するので割高感があり、気軽に買えないような気もしますが、どうなることでしょうか? 買うならそれなりにいろいろ乗らないといけないでしょう。
(参考:北九州市ホームページ http://www.city.kitakyushu.lg.jp/ken-to/08000029.html)

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北近畿タンゴ鉄道、上下分離で運営会社を公募

 北近畿タンゴ鉄道は、全国で35ある第三セクターの中では2番目に規模が大きいこともあって、一番の赤字路線となっています。2012年度の経常損失額は約8.41億円、赤字を埋めるために京都府などは2012年度、7.45億円を補填しています。しかも利用者は1993年度の約303万人をピークに減り続け、2012年度は約187万人にまで落ち込んでいます。急激な業績の回復は期待できないです。そこで、北近畿タンゴ鉄道の最大株主である京都府(京都府は44.72%の株を保有しています)は、北近畿タンゴ鉄道を上下分離することにしました。

 鉄道で上下分離と言えば、線路などのインフラを地元自治体が保有し、実際の運行は既存の鉄道会社が行うのが一般的です。北近畿タンゴ鉄道にあてはめて言えば、インフラは京都府などが保有し、実際の運行は北近畿タンゴ鉄道が引き続き行うという方式です。しかし、このケースは違います。運行を新会社に切り離し、車両やレールは北近畿タンゴ鉄道が保有します。第三セクターだと経営責任が不明確で、抜本的な改革が必要だと考えているからです。新会社は北近畿タンゴ鉄道に使用料を払い、北近畿タンゴ鉄道は新会社に管理委託料を払います。京都府などは北近畿タンゴ鉄道に補助を続け、インフラを維持します。上下分離を行うことで国からの補助金も増えるため、京都府などの財政負担は減るようです。

 京都府は10月下旬から、運行を行う事業者を公募します。駅の廃止はせず、ダイヤなどのサービス水準を維持し、10年以上運営することなどが条件です。このため、一部区間が廃止されることは当分はなくなったと言えます。今のところ、バス会社など複数の事業者が公募に応じることを考えているようです。有識者による選定委員会による審査を経て、今年度中に事業者を決め、2014年度中に新体制での運行を目指します。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130928/kyt13092802060002-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/feature/news/20130928k0000m040034000c.html、京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130927000214)

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信楽高原鐵道、台風災害で廃止か?

 9月の台風18号による大雨で、鉄橋が流された信楽高原鐵道。信楽高原鐵道の第三種鉄道事業者である甲賀市(経営再建のため、4月から上下分離方式を採用し、甲賀市が第三種鉄道事業者となりました)の中嶋市長は、2日の定例会見で、信楽高原鐵道の廃線も考えていることを明らかにしました。

 台風18号による信楽高原鐵道の被害は、杣川鉄橋(延長95.69メートル)の橋脚1本と橋桁2本のほか、線路盤陥没やのり面崩壊、土石流入など24か所あります。このうち最大の被害である杣川鉄橋の橋脚1本の被害額だけで約3.5億円。建設してから80年経って老朽化していますので、安全性を考えると、残った橋脚の点検、改修の必要も出てきます。費用はさらに膨らみます。甲賀市は復旧に少なくとも約3.5億円、架け替えが必要なら10億円はかかるとみています。なお、9月16日から代替バスを運行していますが、運行経費は半年で約4000万円のようです。

 鉄道軌道整備法では事業費は国と自治体が25%ずつ、事業主が50%負担することとなっています。ところが信楽高原鐵道は上下分離をしているため、甲賀市は滋賀県の支援を受けられない場合、最大で75%の負担をしなければなりません。もっとも、上下分離をしなければ、甲賀市は負担を免れるかと言えばそうではないでしょう。上下分離する前にも、JR西日本、滋賀県、甲賀市は信楽高原鐵道に対して債権を放棄しましたから。もちろん、廃止という最悪の事態にならないように、甲賀市は国交省や滋賀県に再開支援を要請しています。甲賀市の財政規模で負担できる金額を超える危険性もありますから。

 信楽高原鐵道の利用者は年間50万人、8割近くを通勤、通学客が占めています。輸送密度は1077人(2010年度)、JRや大手私鉄では厳しいですが、地元の支援が見込まれる第三セクターとしては危機的な数字ではありません。ただ、復旧させるには費用が必要です。甲賀市は水口町、信楽町などが2004年に合併してできた市で、信楽高原鐵道だけが鉄道ではありません。信楽高原鐵道がなくなっても鉄道のない町になるわけではなく、ある意味冷静な判断ができてしまいます。鉄道は貴生川を経由するため遠回りとなりますが、新名神が開通しているので道路のアクセスは良好です。観光客向けに石山か南草津あたりから短距離の高速バスを運行してもいいぐらいのところです。

 存続させるか廃止するか、最終的な決断の時期はJR西日本の調査期間がどの程度になるか不明のため(詳細な調査は12月以降になる見込みです)、明らかにはしませんでした。ともかく、信楽高原鐵道の存廃は甲賀市や滋賀県がどれだけ負担するかにかかっていると言えます。

(追記)
 台風18号の被害で運休している信楽高原鐵道について、滋賀県は乗客の7割が信楽高校の生徒で占めていることから、復旧費の支援をすることを考えています(滋賀県は国に対しても補助率引き上げを求めましたが、否定的な考えのようです)。復旧計画の概要が固まり次第、県議会などに承認を求めます(現段階では復旧費用が確定していないため、11月県議会での予算提案は見送る方向です)。

 必要性を認識している地元が負担をして鉄道を維持する、ある意味望ましい結果と言えます。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20131002000187、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131005k0000e040204000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131003/shg13100302070001-n1.htm、「週刊東洋経済 『鉄道』完全解明 2013」 東洋経済新報社、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/OSK201311060052.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20131113/CK2013111302000032.html)

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JR西日本、500系を再改造して4列シートを増加

 かつてJR西日本の看板列車であった500系。現在は東海道新幹線を追われ、700系、N700系(どちらも8両編成のもの)とともに山陽新幹線「こだま」用として使われています。500系は1両だけが4列シートとなっています。その1両(6号車)が指定席です(700系、N700系は5号車、6号車が指定席)。

 しかし、高速道路料金の割引などにより危機感を強めたJR西日本が「こだま」指定席用に割引切符を発売したところ、人気商品となり、指定席が1両では足らなくなりました。2008年度と2012年度を比較すると、「こだま」の利用は約1.5倍に、特に指定席の利用は約3倍に増えています。この傾向は今年度も続いていて、10月末の時点で2012年度と比較して11%増えています。指定席だけで比較すると27%増えています。人数で言えば、2008年度は1日約500人だった「こだま」指定席利用客が、今年度は約1900人にまで増えています。このように指定席が人気だと、ほかの車両を指定席にするわけですが、そうなると別の問題が起こります。ほかの車両は5列シートなのです(4列シートが5両ある700系、N700系(8両編成のもの)にはそういう問題はありません)。

 そこでJR西日本は、およそ2億円をかけて2両(4号車、5号車)を4列シートに改造することにしました。700系の指定席で使われているものと同じものになります。座席幅や座面の奥行きが現行より約3センチメートル拡大されます。10月中旬から改造を始めます。12月19日からはすべての500系において、4列シート車両はこれまでの1両から3両になり、指定席の需要を満たすことができます。同じく12月19日からは500系で運転される「こだま」も700系、N700系同様、指定席が2両に拡大します。年末年始には700系、N700系を含めた一部の「こだま」の指定席を4号車にも拡大します。このときでも4列シートを指定席に提供できるのです。
(参考:「鉄道ファン」2013年11月号 交友社、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/11/page_4839.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/OSK201311220161.html)

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南大東島にさとうきび列車復活?

 沖縄本島からはるかに遠く離れた南大東島にも、鉄道が走っていました。さとうきびを港や製糖工場に運搬するための列車で、1916年に運行を開始し、戦争もくぐりぬけ、1979年にはこれまでの蒸気機関車からディーゼル機関車に代わりました。客車を取り付け、人間を輸送した時期もありましたが、トラックの台頭もあり、1983年に廃止されました。約30キロの線路がありましたが、線路はほとんど撤去されています。

 この鉄道が復活するという話があります。一括交付金を活用した「シュガートレイン夢復活実現事業」を今年度に開始し、路線距離や車両数、発着点などを検討しています。観光客の増加を図ることが目的です。運行形態が決まり次第、2014年度に着工し、2015年度の完成を目指します。実現すれば、沖縄の離島で唯一、そして全国最南端の鉄道となります。

 これが実現すれば、国内では乗りつぶし派にとっては乗るのに一番苦労する、最難関の鉄道になりそうです。でも、これを機会に沖縄の離島を訪れるのもよいでしょう。

(追記)
 2014年7月時点での情報では、2016年度着工、2017年度完成を目指しているとのことです。
(参考:琉球新報ホームページ http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-212834-storytopic-5.html、沖縄タイムスホームページ http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-09-23_54419、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/140719/trd14071917420015-n1.htm)

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「たてやま」「つるぎ」「かがやき」が北陸新幹線に使われる?

 先日、北陸新幹線の運行体系の概要が発表されました。それによりますと4種類の列車が運転されますが、列車名はまだ発表されていません(北陸らしい名前を付けるようです)。その列車名について大きな話があります。JR西日本が「たてやま」「つるぎ」「かがやき」について、特許庁に商標登録の出願を行っていたのです。「たてやま」「つるぎ」は公募が始まる5月14日に、「かがやき」は8月16日に出願を行っています。これらの名前はただいま審査中で、まだ登録されてはいません。

 JR西日本はすでに「ひかり」「くろしお」など自社を走る特急の名前を商標登録しています。しかし、「立山」「つるぎ」「かがやき」はかつて北陸を走っていた列車名ですが、今は走っていません。「立山」に至っては、国鉄時代の大阪-富山間の急行で、国鉄時代の1985年に廃止になっています(定期列車としての廃止は1982年)。

 これらの現在は使われていない名前について、商標登録の出願をしたのには、何らかの意味があるのでしょう。2015年に開業する北陸新幹線の名前に使われる可能性が高いと考えられます。先ほども書いたように、北陸新幹線には4種類の列車が運行されますが、ひとつはJR西日本には関係のない、東京-長野間の列車です。登録商標の出願をしたのは3つなので、数は合います。「かがやき」はともかく、「たてやま」「つるぎ」はそれぞれ、富山の山にちなんだ名前です。ローカル色が強いので、このどちらかが富山-金沢間のシャトル列車の名前に使われるのでしょう。「つるぎ」は大阪-新潟間のブルートレインとして使われましたので(富山は深夜のため通過)、富山にあまり縁はなく、「たてやま」のほうがローカル色が強いと考えられます。

 話は変わりますが、12月1日から、北陸新幹線長野-黒部宇奈月温泉間で走行試験を行います。2014年3月28日までの間、夜間を中心に1日1~2往復します。実際に車両が走るのは12月2日からで、未明に長野を出発し、JR東日本の新幹線総合検測車「イースト・アイ」が時速約30キロの低速で軌道や架線などのチェックをしながら走り、夕方になって黒部宇奈月温泉に到着します。12月6日には東北新幹線などで使われているE2系も試験に加わります。試験に使われるのはこの2種類だけで、北陸新幹線用のE7系は走りません。最初は時速約30キロと低速で行いますが、段々スピードを上げ、最終的には時速260キロで走ります。残る黒部宇奈月温泉-白山総合車両基地間の試験走行は、2014年夏以降になるとみられています。そして、開業直前の2014年の冬には雪試験を兼ねた訓練運転が行われます。

 そして話をもうひとつ。こちらは並行在来線です。あいの風とやま鉄道などは、快速は泊-金沢間に1往復(平日のみ)だけ運転します。それを3往復に増やすため、JR西日本は協力するというのです。あいの風とやま鉄道が実施を決断すれば快速は増えます。具体的には、快速の運行に伴い、ベテラン運転士を派遣することなどが想定されています。ただ、快速を増やすなら、利用者の多い富山-金沢間を中心にしたほうがよいでしょう。中間の高岡を含めてそれなりの需要が見込めます。金沢で「サンダーバード」等に乗り換える必要はありますが、(金沢駅で中間改札を設置しない限り)新幹線と在来線を乗り換えるよりかはな乗り換えです。新幹線やバス、マイカーに対抗するためにも、都市間快速の増発は検討すべき課題でしょう。また、JR西日本は、富山県東部地域の利用者に配慮してJR線と並行在来線を併用した企画切符などの商品開発を検討するとともに、富山県が要望している並行在来線駅でのJR切符の発売も、特例措置として実施できないか関係者と調整しているようです。
(参考:KNB NEWS http://www2.knb.ne.jp/news/20131004_38072.htm、Sponichi Annex http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/10/04/kiji/K20131004006747450.html、Traicy http://www.traicy.com/archives/8082976.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2013100502100016.html、http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2013100302100015.html)

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常磐道全線開通は2015年度以降になる見込み

 常磐道が2014年度に福島第一原発付近を含めて全線開通をするという記事は以前に書きましたが、それが遅れる可能性が高くなりました。

 環境省は9月27日に、常磐道で行われていた除染作業が終わったと発表しました。除染した区間は現在通行止めとなっている広野-常磐富岡間の一部と、建設中の常磐富岡-南相馬間の一部の、合計21キロです。しかし、原発に近い双葉町と大熊町にまたがる建設中の区間約6キロで今なお高い放射線量を示しているため(年間の被ばく線量が50ミリシーベルトを超えています)、常磐富岡-浪江間の開通が遅れるようです(浪江-南相馬間は2014年度に開通します)。2015年度以降となる模様です。

 なお、広野-常磐富岡間の通行止めは今年度中に解除される見通しです。現在建設中の区間にも年間20ミリシーベルトを超える区間はありますが、工事で山肌を削ったり、アスファルトで表面を覆ったりすることによって、開通までには線量は大幅に下がるとみています。

(追記)
 国交省は2014年1月10日、常磐道広野-常磐富岡間16.4キロを2014年2月末に復旧させると発表しました。具体的な再開通日は最終調整中です。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0927/TKY201309270317.html、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2014/01/20140111t61014.htm)

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「ななつ星in九州」、最高料金約77万円に値上げ

 ついに15日から運行を開始する「ななつ星in九州」、運行開始前から値上げの話が出てきました。2014年7~9月出発分から値上げを行います。

 「ななつ星in九州」には14の部屋がありますが、一番高い「DXスイートA」の値段は3泊4日のコースで1人あたり55~56.6万円でした。2014年初めに予約の受付を始める2014年7~9月分から70万円台に値上げします。新料金がいくらになるかは決まってはいませんが、1人あたり約77万円となるようです。車両の完成度の高さから、値上げしても主な利用者として見込んでいる海外の富裕層などから理解が得られると判断したためです。また、「DXスイートA」のある7号車には新たに7号車専用の客室乗務員を配置することも検討しています。

 話は変わりますが、3泊4日のコースでは由布院や阿蘇などを通ります。しかし、「ななつ星in九州」が通らない地域からコースへの組み込みの要望があることや、商品に変化を持たせる必要があることなどから、運行開始1~2年でコースを見直すことも考えています。

(追記)
 JR九州は、第四期(2014年夏・秋出発分、2014年8~11月)から値上げすることにしました。7号車に専属の客室係(バトラー)を1人配置し、「DXスイートA」、「DXスイートB」利用の方へのサービスに当たります。また、旅行中のアルコール代も原則として旅行代金に含むことになりました。

 新しい料金は3泊4日コースの「DXスイートA」で70万円。従来が56.6万円ですから、13.4万円値上げということになります。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC0202X_S3A001C1ACY000/、京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20131003000005、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)

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栄-高蔵寺ニュータウン間に高速バス開設

 名鉄バスは、この10月5日から、都市間高速バス栄・高蔵寺線を走らせます。名古屋高速、東名高速を経由し、栄と高蔵寺ニュータウンの間を走らせます。

 栄・高蔵寺線は休日のみの運転です。1日2往復します。高蔵寺ニュータウン(石尾台北)9:00発と11:30発、栄発が14:20発と16:50発です。栄での買い物に便利なダイヤとなっています。所要時間は58分(栄行きは石尾台北→栄、高蔵寺ニュータウン行きは栄→石尾台南)、運賃は750円です。

 このバスの名古屋側の停留所は栄のみですが、高蔵寺ニュータン側はこまめに停まります(高蔵寺ニュータウン内だけの利用はできません)。15か所に停まります。しかも、このバスは高蔵寺駅には寄りません。高蔵寺駅に行くにもバスを使わないといけない高蔵寺ニュータウンから、栄に直行するのが特徴のバスなのです。

(追記)
 ところが、この栄-高蔵寺ニュータウン間の高速バス、2014年10月1日のダイヤ改正で廃止になってしまいました。
(参考:名鉄バスホームページ http://www.meitetsu-bus.co.jp/image/upload/69d85632888af91310d5380290e8d152.pdf、http://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/190)

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北陸新幹線は4種類を運転、「長野」の名前も残る

 2015年3月に金沢まで開業する北陸新幹線。運営するJR東日本及びJR西日本から、運行体系の概要が発表されました。

 北陸新幹線は4種類の列車が走ることになります。(1)東京-金沢駅間直通列車(速達タイプ、停車駅を限定) (2)東京-金沢駅間直通列車(停車タイプ、多くの駅に停車) (3)富山-金沢駅間運転列車(シャトルタイプ) (4)東京-長野駅間運転列車(現長野新幹線タイプ) の4種類です。

 以前にも述べたように、北陸線金沢以東が新幹線開業とともにJR西日本から分離され、「サンダーバード」などの特急は金沢止まりになってしまいます。第三セクターには乗り入れません。その利便性の低下を埋めるために設定されたのが、シャトルタイプの新幹線です。シャトルタイプは1時間に1本程度運転され、富山-金沢間を在来線の半分程度の約20分で結びます。シャトルタイプも12両編成のものを使い、新高岡に停まるかどうかは未定です。また、シャトルタイプと特急との間に乗継割引を導入することを検討しているようです。裏を返すと、金沢での乗継割引は、限定されたものにとどまるとも言えます。もちろん、シャトルタイプの新幹線をつくったとしても、金沢での前近代的な乗り換えは消えるわけではありません。直通列車のなくなる富山は、気分的にかなり遠いものになるでしょう。富山県はJR西日本から格安で在来線を手に入れたのですから、敦賀まで開業するまでの暫定的措置として、富山直通列車を用意したほうがよいでしょう。

 公募を行った北陸新幹線の列車名については、今回発表した運行体系の概要に対応したかたちで、10月中に発表されます。つまり、4種類できると考えられます。東京-長野間の列車は、「あさま」がそのまま使われるようです。停車駅や運行本数の概要は2014年秋、具体的なダイヤは開業の3か月前に公表します。

 北陸新幹線で頭を悩ませているのが、路線の名称。これについても結論が出ました。正式名称は北陸新幹線ですが、JR東日本管内では「長野」の名前を残します。首都圏を中心にした駅の案内表示や時刻表などで「北陸新幹線(長野経由)」と表記します。この結果には長野県知事も満足しているようです。JR西日本管内では「長野」を入れずに、「北陸新幹線」とします。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4539.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD020OC_S3A001C1TJ0000/、http://www.nikkei.com/article/DGXNZO60537380S3A001C1LB0000/、信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20131002/KT131001ATI090031000.php、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20131003101.htm)

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JR北海道、DMVの運行開始時期を延期

 JR北海道は、線路と道路の両方を走ることができる新たな乗り物、DMVを開発していました。早ければ2015年ごろに営業運行を開始する予定でしたが、レールの異常放置など一連のトラブルの影響があり、DMVの営業線区の選定作業を中断することとなりました。再開時期は不明です。なお、現在10月末までの予定で石勝線夕張支線において進められている試験走行は継続します。今年の冬の最終試験走行も予定通り進め、車両と運行保安システムの開発を今年の冬で完成させます。

 先ほども述べたように、DMVの技術開発自体は続行させますが、DMVをやめてしまえば、一連のトラブルの解決にも役立ちます。DMVならば線路の保守がいりますが、バス転換してしまえば、それがいらなくなります。函館線など鉄道が必要な区間にマンパワーを割くことができるのです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/494579.html)

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大阪市交通局、2014年4月の地下鉄値下げ見送り

 大阪市交通局の地下鉄は、消費税が8%になる2014年4月に地下鉄の初乗り運賃を10円値下げして、190円にする計画でしたが、見送ることになりました。

 値下げを見送る原因は、南海トラフ地震の津波の被害想定が見直され、防災や安全への投資がかさむこともありますが、最も大きな要因は大阪市議会に提出中の地下鉄民営化条例案が可決されるかどうか不透明だからです。地下鉄民営化条例案を大阪市議会に提出するのは3回目ですが、慎重論が強く、なかなか前に進めないのです。民営化すれば人件費が削減できますが(約800人の人員削減を行います)、それが不透明な現状ではそれを原資にした値下げはできません。なお、消費税が10%になる2015年10月に値下げを行う計画は残っています。

 反対に、2014年4月には、消費税が8%に増税される分を転嫁します。初乗りは200円のままですが、現在230円以上の区間は10円ずつ引き上げます。バスの運賃も現行の200円から10円値上げして、210円となります。値下げは行わず、消費税のためとはいえ、値上げだけは着実に行うようです。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASHC27037_X20C13A9AC8000/、YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130928-OYO1T00257.htm)

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山田線沿線自治体、再びBRTを拒否

 BRTとして整備された気仙沼線、大船渡線とは違い、山田線は地元の反対にあい、未だにそのような整備はなされていません。JR東日本による振り替え輸送はなされないままです。

 これでは一歩も前に進みません。そこでJR東日本は以前にも書いたとおり、山田線にBRTを導入することを再度提案しました。9月25日に盛岡市で開かれた第6回山田線復興調整会議で再提案されましたが、これを地元4市町が再び拒否しました。

 以前のJR東日本によるBRT案は、専用道区間が短いという批判がありました。再提案ではその問題が解決されています。津波で流出した宮古市の閉伊川橋、山田町の第一織笠川橋、大槌町の大槌川橋、小槌川橋の4橋を復旧させるなどし、専用道の総延長を従来提案より約16キロ増やして25.3キロとしています。BRTの先行事例である気仙沼線や大船渡線では、橋の復旧などの大掛かりな工事はしていません。それと比べると山田線のは、相当の金額をかける計画なのです。専用道区間の総延長は、宮古-釜石間の46%に当たる数字です。宮古付近では一般道を走る区間が多いのですが、釜石付近は専用道が連続しています。専用道の増加によって鉄道に比べて弱点とされる速達性や定時性を確保しようとしています。宮古-釜石間は鉄道だと約70分の区間でしたが、BRTだと最短で約80分になります。現行の代替バスが約100分なので、かなり鉄道に近くなります(もちろん、一般道の状況によって遅延が生じることは現行の代替バスと変わりがありません)。

 地元自治体はBRTは余計なもので、それにお金と時間をかける暇があるなら、鉄道を早く復旧させろ、という考えのようです。とは言っても、地元がお金を出して鉄道を買い取り、第三セクターにするなどのやる気を見せているのではなく、ただ単にJR東日本に金を出させようとしているのです。山田線が仙石線常磐線のようにそれに値する路線なら、JR東日本もお金を出すのでしょうが、残念ながらそれに程遠い需要しかありません。株式会社であるJR東日本が利便性と採算性を天秤にかけた結果出たのが、BRTなのです。BRTの整備費用は公表されてはいませんが、鉄路での復旧費用(210億円)よりは安上がりとみられています。このままBRTを拒否し、鉄道にこだわる状態では何も整備されなくても、文句は言えないでしょう。事実、JR東日本は鉄路での復旧について明言はしていません。それどころか、BRTをまた提案する可能性があることも示唆しています。JR東日本が自らの責任で運営するならば、BRT以外のものは難しいのでしょう。

 話は変わりますが、JR東日本盛岡支社は9月26日、釜石駅の北側に7階建て、客室約120室のホテルを建設することを発表しました。1階にはコミュニティスペースを設け、地域住民が交流できるようにするほか、観光案内所の機能を持たせます。上層階には温浴施設の設置も検討しているようです。

 釜石線にはSLを運行する話があり、釜石を訪れる観光客も増えるとみられています。ホテルはその需要に対応するためにつくられるようです。合わせて地域住民が集まる場をつくることによって、JR東日本は地域活性化にもつなげたいと考えているようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20130925-OYT8T01556.htm、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130926_1、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/09/20130926t32019.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2013/09/20130927t32004.htm)

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予土線のキハ32が0系新幹線に変身?

 2014年3月ごろ、予土線に、誰もが驚く車両が走ることとなりました。0系新幹線が走るのです。

 「鉄道ホビートレイン」と名付けられたこの列車は、予土線の全線開通40周年及び宇和島-近永間開通100周年を記念したもの(予土線全線開通は1974年、宇和島-近永間開通は1914年)。キハ32形1両を改造した車両で、予土線窪川-宇和島間を毎日運行します。真四角のキハ32に、0系ならではの丸い先頭部を取り付けています。ちゃんと色も白と青に塗り分けられています。車内には、ショーケースを設置し、鉄道模型等を展示する予定です。

 ローカル線の予土線を走る新幹線(をイメージした車両)、どういうものか見てみたいものです。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-09-30/02.htm)

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