JR西日本、500系を再改造して4列シートを増加
かつてJR西日本の看板列車であった500系。現在は東海道新幹線を追われ、700系、N700系(どちらも8両編成のもの)とともに山陽新幹線「こだま」用として使われています。500系は1両だけが4列シートとなっています。その1両(6号車)が指定席です(700系、N700系は5号車、6号車が指定席)。
しかし、高速道路料金の割引などにより危機感を強めたJR西日本が「こだま」指定席用に割引切符を発売したところ、人気商品となり、指定席が1両では足らなくなりました。2008年度と2012年度を比較すると、「こだま」の利用は約1.5倍に、特に指定席の利用は約3倍に増えています。この傾向は今年度も続いていて、10月末の時点で2012年度と比較して11%増えています。指定席だけで比較すると27%増えています。人数で言えば、2008年度は1日約500人だった「こだま」指定席利用客が、今年度は約1900人にまで増えています。このように指定席が人気だと、ほかの車両を指定席にするわけですが、そうなると別の問題が起こります。ほかの車両は5列シートなのです(4列シートが5両ある700系、N700系(8両編成のもの)にはそういう問題はありません)。
そこでJR西日本は、およそ2億円をかけて2両(4号車、5号車)を4列シートに改造することにしました。700系の指定席で使われているものと同じものになります。座席幅や座面の奥行きが現行より約3センチメートル拡大されます。10月中旬から改造を始めます。12月19日からはすべての500系において、4列シート車両はこれまでの1両から3両になり、指定席の需要を満たすことができます。同じく12月19日からは500系で運転される「こだま」も700系、N700系同様、指定席が2両に拡大します。年末年始には700系、N700系を含めた一部の「こだま」の指定席を4号車にも拡大します。このときでも4列シートを指定席に提供できるのです。
(参考:「鉄道ファン」2013年11月号 交友社、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/11/page_4839.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/OSK201311220161.html)
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