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高速道路の割引、大幅に見直したうえで1年延長

 高速道路の割引は、NEXCO東日本など高速道路会社の努力で生み出されたものだけではなく、税金で賄っているものもあります。しかし、その値下げ財源は2014年3月で切れてしまいます。派手に割引を連発して(割引が全くないケースのほうが珍しく、ありがたみが薄れているという見解もあります)複雑になり、財源を食いつくしてしまったためです。瀬戸大橋みたいな特殊な道路でもないのに税金で割り引く、ある意味妙な話です。

 そこで政府は2014年度も税金を使った割引を延長することとしますが(延長期間は1年です)、国の負担を現在の年間4000億円から数百億円程度に減らします。国の負担額は補正予算に計上します。

 それを受けてNEXCO東日本、中日本、西日本の3社は2014年4月以降の料金割引案を発表しましたが、現行に比べてかなり縮小しています。現行の割引は大都市部を除いては平日は3割引き(朝夕と深夜は5割引)、休日は5割引です。2014年4月以降は、平日は深夜0~4時が5割引から3割引きに縮小します。そのほかの時間帯は割引がなくなってしまいます。国交省が検証したところ、並行する一般道の渋滞解消につながらなかったためです。朝夕の通勤割引も事前に登録した人だけが利用できます。休日は一律5割引から3割引きに縮小します。「マイレージ割引」も最大13.8%から9.1%に縮小します。大都市部の休日割引は廃止します。

 反対に、運送業者向けの「大口・多頻度割引」は拡充し、最大割引率を現行の3割から4割に引き上げます。

(追記)
 高速道路の休日5割引は財源が切れる2014年3月で終了する予定でしたが、6月末まで延長されることになりました。その3か月の延長のため、補正予算案に約110億円を盛り込みました。

 なお、2014年4月から1年間、「大口・多頻度割引」の割引率は最大5割になり、そのための費用は約500億円です。
(参考:朝日新聞11月27日朝刊 中部14版、朝日新聞12月13日朝刊 中部14版、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2013112201021、Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/131123/bsd1311230720010-n1.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/TKY201311290370.html)

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Comments

 割引の廃止・縮小は仕方ないとして、、、

 個人ユーザ向け割引の縮小、大口向け割引の拡充ですか、、これはいただけません。
 高速道路の大型トラックの運転手の無法ぶりにはあきれてものがいえないですので、そんな輩を優遇する必要は無いでしょう。

 自分にとっては、通勤割引の行方が気になります。

Posted by: ▲ 飛遊人 | 2013.11.30 06:33 PM

 ▲ 飛遊人さん、こんばんは。

* 高速道路の大型トラックの運転手の

 とてもプロとは思えない運転の人もいます。

* 自分にとっては、通勤割引の行方が

 高速料金の体系は、車の特性を活かすことのできる短距離を安く、逆に長距離を高くするのが望ましいでしょう。長距離輸送をフェリーや鉄道にシフトさせるためにも。

Posted by: たべちゃん | 2013.11.30 08:31 PM

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