いつかは起こるとされている南海トラフの巨大地震。その中で静岡県が29日に発表した交通機関などへの被害想定によれば、東海道新幹線は最悪、1か月以上にわたって不通となります。東名、新東名も一般車の通行ができなくなります。地震直後に富士山の噴火が起こることも想定しないといけません。こうなったら、復旧はさらに遅れます。JR東海は、直下型地震なら3日で(減速はいるものの)運転できる状態になるとしていますが、桁違いの被害想定です。
話を本題に戻します。大阪府が公表した南海トラフ巨大地震の津波浸水想定を踏まえて大阪市交通局が調査したところ、梅田など30駅で津波の被害に遭うとの結果が出ました。大阪府の被害想定によれば、津波は地震発生後2時間程度で大阪市内に到達します。御堂筋以西では最大5メートル、内陸部の都島区や城東区でも堤防の崩壊もあり最大2メートルほど浸水します。この結果、堺筋線と全線地上のニュートラムを除いた7路線で対策が必要なことが分かりました。被害が及ぶのは梅田、東梅田、西梅田、新大阪など北部の中心地、野田阪神や大正などの西部、内陸部でも蒲生四丁目などが浸水します。中心部でも心斎橋、なんば、天王寺は浸水の被害を免れることができるようです。駅以外では、トンネルの出入り口3か所、換気口12か所、変電所2か所で対策が必要なようです。
そこで大阪市交通局は最大100億円をかけ、2014年度から5年間で30駅の出入り口146か所に対策を施します。ほとんどの駅の出入り口には河川の氾濫用に手動式の「止水パネル」を用意しています。壁と壁の間にパネルを差し込んで水の流入を防ぎます。しかし、「止水パネル」の高さは50センチ~1メートルほどしかありません。そこで、遠隔操作で出入り口を完全に密閉することのできる止水扉の新設を検討します。換気口は浸水想定より高い支柱のような構造物にします。地上から地下に切り替わるトンネルの出入り口は、線路横にある高さ1メートルほどのコンクリート壁をかさ上げします。
もっとも、多額のお金をかけるこの対策でも不十分だという声があります。地下の駅と通じている民間ビルからの浸水対策が考えられていないからです。とは言っても、この計画でも多額のお金がかかります。しかも、初乗り運賃を2014年春から20円下げるために、34億円の減収が生じます。大阪市交通局は安全に万全を期す考えですが、その投資をするのにもお金が必要であるのは事実です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/news/20131108ddf001040011000c.html、沖縄タイムスホームページ http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=57908)
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明日、12月1日は宮崎県の新田原基地で「新田原エアフェスタ2013」が開催されます。それに合わせてJR九州は、昨年に引き続いて大分方面からの臨時特急列車を運転します。
臨時で運転される特急列車は、「にちりん91号」。大分3:17発、高鍋6:01着、宮崎空港6:35着です。12月1日のみ運転され、延岡からは「ひゅうが1号」と同じ時刻、同じ停車駅で運転します(「ひゅうが1号」は運休します)。大分-延岡間の停車駅は、鶴崎、臼杵、津久見、佐伯です。
そしてこの「にちりん91号」、大分駅で博多からの最終特急、「ソニック61号」からすぐに乗り継ぐことができるようになっています。これも昨年同様です。「ソニック61号」は博多22:58発、大分1:20着ですが、大分に着いた時点で、すでに「にちりん91号」はドアを開けて待っています。大分駅での乗り換えが必要ですが、この姿はかつての「ドリームにちりん」です。
(参考:JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/131201_nyutabaru.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/121114_shintahara.pdf)
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JR北海道の野島社長は、28日の参院国土交通委員会で、特急用ディーゼルカー28両と通勤用電車60両の合わせて88両を2016年度までに投入することを明らかにしました。以前、釧路市長に話していたことが実現するようです。老朽化した車両の一部を新車に置き換え、予備車両も増やすことで、トラブルの減少を図ります。導入費用は100億円を超えるようです。
投入する特急用ディーゼルカーとは261系のこと。老朽化している183系の一部を置き換えます。廃車される数や新車をどこに投入するかはこれから決めます。曲線走行の面では261系は283系より性能が劣りますが、少なくとも183系よりは格段に良いでしょう。車両不足のために函館線などで運休している列車の復活を期待します。通勤用電車は733系です。札幌近郊に配置されます。国鉄時代から走る711系48両は今年度末までに廃車になります。当初の予定より引退時期が早くなったようです。
(追記1)
ところが2015年以降に導入する予定の261系28両ですが、車体傾斜装置の搭載を取りやめることを考えています。コスト面や車両、線路への負担軽減などを理由としています。
車体傾斜装置は速度を落とさずに安全にカーブを走るためのもの。261系の場合、半径600メートルのカーブを本則よりも25キロ速い115キロで走ることができます。この装置がなければ高速化は図れず、将来、もともと出していたスピードに戻すときには大きな制約となることでしょう。JR北海道が1992年以降に導入した特急気動車はすべて振り子式か、車体傾斜装置を搭載しています。183系のような古い車両でないだけにさらに振り子式などに置き換えるわけにもいかず、致命的です。札幌近郊以外は特急がないと生きていけないような路線ばかりですから。
(追記2)
キハ183系の置き換えを目的につくられたキハ261系5次車ですが、最高速度が120キロに下げられ、車体傾斜装置がありません。車体にあったロゴも、これまでの「Tilt」から「HET」に代わっています。車体傾斜装置付きではなくなり、単なるJR北海道の特急車両となるのです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/507045.html、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/508269.html、「鉄道ジャーナル」2015年10月号 鉄道ジャーナル社)
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高速道路の割引は、NEXCO東日本など高速道路会社の努力で生み出されたものだけではなく、税金で賄っているものもあります。しかし、その値下げ財源は2014年3月で切れてしまいます。派手に割引を連発して(割引が全くないケースのほうが珍しく、ありがたみが薄れているという見解もあります)複雑になり、財源を食いつくしてしまったためです。瀬戸大橋みたいな特殊な道路でもないのに税金で割り引く、ある意味妙な話です。
そこで政府は2014年度も税金を使った割引を延長することとしますが(延長期間は1年です)、国の負担を現在の年間4000億円から数百億円程度に減らします。国の負担額は補正予算に計上します。
それを受けてNEXCO東日本、中日本、西日本の3社は2014年4月以降の料金割引案を発表しましたが、現行に比べてかなり縮小しています。現行の割引は大都市部を除いては平日は3割引き(朝夕と深夜は5割引)、休日は5割引です。2014年4月以降は、平日は深夜0~4時が5割引から3割引きに縮小します。そのほかの時間帯は割引がなくなってしまいます。国交省が検証したところ、並行する一般道の渋滞解消につながらなかったためです。朝夕の通勤割引も事前に登録した人だけが利用できます。休日は一律5割引から3割引きに縮小します。「マイレージ割引」も最大13.8%から9.1%に縮小します。大都市部の休日割引は廃止します。
反対に、運送業者向けの「大口・多頻度割引」は拡充し、最大割引率を現行の3割から4割に引き上げます。
(追記)
高速道路の休日5割引は財源が切れる2014年3月で終了する予定でしたが、6月末まで延長されることになりました。その3か月の延長のため、補正予算案に約110億円を盛り込みました。
なお、2014年4月から1年間、「大口・多頻度割引」の割引率は最大5割になり、そのための費用は約500億円です。
(参考:朝日新聞11月27日朝刊 中部14版、朝日新聞12月13日朝刊 中部14版、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2013112201021、Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/131123/bsd1311230720010-n1.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/TKY201311290370.html)
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以前書いた記事の続報です。大阪府は、泉北高速鉄道等を運営する大阪府都市開発の売却について、アメリカの投資ファンドのローンスター(株式会社ローン・スター・ジャパン・アクイジッションズ)に優先交渉権を与えたのですが(12月の府議会で承認を得られれば契約し、2014年1~2月に株式を一括売却します。外資やファンドが国内の鉄道会社の半数以上の株式を持つのは初めてです。松井大阪府知事によれば、売却益は都市インフラ再構築のための基金とします)、その詳細が明らかになりました。
参加意欲(事業の継続意思)及び財務能力(資産状況等)を確認する資格審査は、ローンスターや南海など6社が通過しました。そこから本審査に入るわけなのですが(最終審査の段階では3社が残りました)、価格点(70点。提案価格が一番高かったところが満点となります)と提案点(30点。内訳は経営方針が10点、鉄道利便性向上が15点、トラックターミナル等運営方針5点)との合計により総合評価されます。価格のウエートが大きいわけです。事実、ローンスターは提案点が14.4とそれほどでなかったものの、781.04億円という提案価格がものをいい(価格点は70点満点)、84.4の合計点を得て、優先交渉権者となりました。次点の南海は提案点は27.4とよかったものの、提案価格が720億円のため、価格点は40.2、合計点は67.6となりました。
ローンスターは、通学定期の約12%引き下げや高齢者割引(65歳以上の人を対象に、泉北線の乗車区間にかかわらず、1乗車160円の企画割引回数乗車券を導入します)などを提案しました。南海との乗継割引は現行の10円から20円に拡大します。バス会社に対しては、夜間のサービス向上に向けて申し入れをします。しかし、難波への運賃が10円しか下がらないので、どうしても不満の残る内容です。竹山堺市長も指摘しているように、沿線住民の期待にこたえるものでは到底ありません。期待はずれです。
こうなったら、提案点で27.4もの高得点を挙げた、南海のものをみてみたいです。中百舌鳥で直通運転をしている、南海と一体化するのは自然な形ですから。
(参考:大阪府ホームページ http://www.pref.osaka.jp/hodo/attach/hodo-15018_4.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASHC2602Q_W3A121C1AC8000/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/OSK201311260101.html)
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繁忙期に当たる年末年始には、長距離列車の増発がなされます。しかし、JR北海道は函館線の特急「北斗」1往復しか新たに増発することはできません。理由はもちろん、一連のトラブルに依るものです。
新たに増発することが決まったのは、函館線の「北斗95号」(函館15:38発、札幌20:36着)、「北斗86号」(札幌8:34発、函館12:52着)。12月28日~2014年1月5日、2014年2月5日~11日に運転します。「クリスタル」車両で運転されます。4両編成で全車禁煙、グリーン車はありません。3号車に販売カウンターがあり、3号車1階個室は多目的室として利用できます。3号車の2階部分は4人用ボックスシートです。函館線札幌-函館間には定期列車、臨時列車合わせて1日最大9往復を運転していますが、この臨時列車の運転により、1日最大10往復を運転することができます。
しかし、どんなに増発しても1日10往復では需要を満たすことができません。室蘭までの「すずらん」の利用をすすめ、往復ともに「すずらん」の自由席を使うと割引になる「すずらん限定自由席往復割引きっぷ」を新規に設定しています。利用期間は12月28日~2014年1月10日、発売期間は利用開始日の1か月前~2014年1月5日です。有効期間は6日間で、札幌-苫小牧間が2520円、札幌-東室蘭・室蘭間が4180円などとなっています。根室線でも「スーパーおおぞら」が特に混むとして、「スーパーおおぞら」の利用をすすめています。しかも、それだけでは対応できず、ライバルの高速バスの利用を呼び掛ける屈辱的な有様です。
余談ですが、年末年始などに追加運転される「北斗95号」、5時間近くかかります。夜行客車列車の「はまなす」よりも遅いです。かなりの鈍足です。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/131120-1.pdf)
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名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)は12月1日から、現在の終電(名古屋23:36発、金城ふ頭行き)の後に、臨時列車を運行することにします。終電が約20分遅くなるのです。
臨時運転されるのは、名古屋23:57発の稲永行き。終点稲永には0:14に着きます。野跡、金城ふ頭への最終は名古屋発23:36のままで変わりません。名古屋23:57発の稲永行きは、12月1日から当面の間運転します。臨時運転扱いですが、取りやめるときは改めてアナウンスがありますので、事実上、定期運転といってもよいでしょう。
市長の人気取りの策ではなく、こういう沿線利用者に応える取り組みこそが、あおなみ線に求められていることでしょう。
(参考:あおなみ線ホームページ http://www.aonamiline.co.jp/pc/pdf/info20131201rinzi.pdf)
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このblogでも何回か取り上げた、2003年11月にいったん廃止された可部線の一部区間を復活する話ですが、前に進むことになりました。当初の予定よりかは遅れましたが、JR西日本は27日、可部線可部-旧河戸間を電化して復活させる計画について、中国運輸局に事業認可の申請をしました。一連の許認可手続きが終わり次第、JR西日本は線路を敷き直す工事を行います。運輸局によれば鉄道事業の許認可手続きは通常、申請から工事開始まで6~10か月かかるようです。
延伸される区間は約1.6キロ。県営住宅跡地がある旧河戸駅の西に終点、安佐北区役所に近い中間点に新駅を設けます。可部まで行く1日99本の列車が延伸区間まで走ります。線路や駅舎などの整備費27億円は国と広島市が負担します。以前に書いた話の通りです。
もともと可部線の延伸は2015年春に行われる予定でした。それには夏までに事業認可申請をしなければならなかったのですが、廃止前に使っていた施設の安全性や周辺民家への影響を慎重に検討していたため、遅くなったのです。当初より1年遅れ、2016年春の開業を目指しています。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201311280048.html)
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「ななつ星in九州」が10月15日に運行を開始してから1か月余りが経ちました。1か月ほどの間に3泊4日コースを5回、1泊2日コースを4回行いましたが、それらに参加した人の声がまとまられたものがありましたので、紹介します。
まず、前提知識として持っておいたほうがよいのは、参加者の平均年齢。68歳です。参加者は30~88歳の範囲に散らばっています。
全般的に好評ですが、気になるところがあります。それはコースが過密であることと、食事の量が多いこと。メインの年齢層を考えると、抑え気味のほうがよかったのかもしれません。観光の時間にゆとりを持たせ、食事の量は少なめにしたほうがよさそうです。
もともと「ななつ星in九州」は収入を稼ぐために1両に4部屋入る「標準客室」(これでも豪華寝台列車のイメージを損なわないレベルなのですが。「ロイヤル」以上です)をつくる計画だったのですが、すべてスイートにしました。料金は高いですが、様々なところにお金をかけ過ぎているため、90%の乗車率で10年間走らせても、利益は年間1500万円程度にしかなりません。しかし、高めたイメージは相当のものです。
ところが、JR九州はダイヤ改正により過密スケジュールの問題は解決するものの、食事の量を減らすことには消極的です。ただ、客層が高齢者であること、また食事を残すことには後ろめたい気分がすることから、少なめにしたほうがよいでしょう。昔の旅館のように量で圧倒するのは古いです。満足して客に帰ってもらうように、量を減らすよう、料理人を説得しなければいけません。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/f6784e1eeaa130a749257c280043a197/$FILE/%E3%81%AA%E3%81%AA%E3%81%A4%E6%98%9F%E3%81%8A%E5%AE%A2%E3%81%95%E3%81%BE%E3%81%AE%E5%8F%8D%E5%BF%9C%EF%BC%88%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%89.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/shimen/news/20131115ddm005070003000c.html、日刊工業新聞ホームページ http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1120131122ceap.html)
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JR西日本金沢支社は、10代、20代の若い人の鉄道利用促進を図るため、富山から金沢まで特急自由席で往復でき、しかも金沢百番街「Rinto」500円利用券もセットにしたお得なきっぷ、「U29(ユニーク)きっぷ」を期間限定で発売します。「U29(ユニーク)きっぷ」とは、29歳以下(Under29)を表すとともに、他にはないユニークな設定であること、またUターン(往復きっぷ)の3つを表現しています。
このきっぷの発売期間は11月27日~2014年1月30日(利用日の1か月前から前日までに購入する必要があります)、利用期間は12月1日~2014年1月31日です。有効期限は1日限りで、値段は金沢百番街「Rinto」500円利用券もついて、大人2500円です(子供の設定はありません)。1人から使えます。発売箇所は小杉、呉羽、富山、東富山、滑川、越中八尾、速星の7駅です。
ただし、このきっぷには発売条件があります。2013年12月1日において、29歳以下の利用者に限り購入することができます。購入時には年齢確認はしませんが(代理人が買いに来ても構いません)、このきっぷを利用している間は運転免許証、学生証など年齢が確認できる公的証明書を携行しておく必要があります。
その他、このきっぷを使用する際の注意事項は次の通りです。富山-金沢間は特急の普通車自由席を利用できます。指定席は利用できず、また普通列車を使用しても差額の払い戻しはしません。払い戻しは有効期限内で全券片未使用の場合に限り、発売箇所でできます。手数料は630円です。利用日を変更することもできます。使用開始前でかつ申し出のあった時点で発売できる範囲内で1回限りできます。金沢百番街「Rinto」500円利用券がつきますが、つり銭は出ません。利用券を使うときは「かえり」券を提示する必要があります。一部利用できない店舗があり、現金または商品券への引き換えや金券類への購入には使えません。
富山-金沢間は「サンダーバード」、「はくたか」など東西の特急が錯綜して走る区間です。1日約40往復もあり、金沢行きの「はくたか」、富山行きの「サンダーバード」「しらさぎ」あたりは降りる一方で、そう混むことはないでしょう。空席を使ったサービスです。富山-金沢間は高速バスとの競争も激しく(もちろん、車での移動は多いでしょうが)、特急のスピードはアピールポイントとなります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/11/page_4856.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/items/131126_00_u29.pdf)
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大船渡線を中心に走っている、「POKÉMON with YOU トレイン」。この「POKÉMON with YOU トレイン」が東北を飛び出て、千葉県を走ることになりました。実は千葉県も東日本大震災の被害を受けた地域があります。そういうところに、被災地の継続支援及び観光面からの復興支援を目的として「POKÉMON with YOU トレイン」が運行されます。
「POKÉMON with YOU トレイン」が千葉で走るのは、2014年2月8、9、11日。総武線成東-銚子間で運転します。3日間とも、成東9:10ごろ発(旭10:30ごろ着)、旭11:25ごろ発(銚子12:25ごろ着)の2本は旅行商品として発売され、銚子12:58ごろ発(旭13:47ごろ着)、旭14:20ごろ発(銚子15:07ごろ着)の2本は千葉県内の親子を公募により最大276人(各コース最大46人×2本×3日間)、無料招待します。応募資格があるのは、千葉県在住の小学生以下の子供とその16歳以上の保護者各1人を含む4人までのグループです。JR東日本千葉支社ホームページ(29日以降に公表されます)で募集要項を確認のうえ、ハガキで応募することになります。
また、運転初日の2014年2月8日はオープニングセレモニーが行われ、「POKÉMON with YOU トレイン」のパネル展や防災について学ぶ取り組みも予定しています。セレモニーや旅行商品の詳細については、12月中旬ごろ発表されます。
(追記)
千葉で「POKÉMON with YOU トレイン」が走る前の2014年1月25日、26日、2月1日、2日の4日間、水郡線と常磐線で走ります。
2014年1月25日、26日の2日間は水郡線水戸-常陸大子間を走ります。親子ペアを対象とした旅行商品として発売されます。「POKÉMON with YOU トレイン」は片道のみを利用し、ジャム作り体験またはおやき作り体験などがつきます。
2014年2月1日、2日の2日間は常磐線いわき-広野間を走ります。1日は2往復、2日は1往復します。こちらは福島・茨城県内の親子を公募により最大138人(各コース最大46人×3本)、無料招待します。応募資格があるのは、福島・茨城県在住の小学生以下の子供とその16歳以上の保護者各1人を含む4人までのグループです。
(参考:JR東日本千葉支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/chiba/news/pdf/pre_20131115pokemon.pdf、JR東日本水戸支社ホームページ http://www.jrmito.com/press/131211/20131211_press03.pdf)
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2014年春の消費税率引き上げ後、ICカードを利用したときの運賃は、首都圏では1円単位、その他の地域では10円単位となります。その原因はICカードの利用率。そんな中、東海地方の利用率が判明しましたので紹介します。
JR東海の「TOICA」の発行枚数(2013年9月末現在、以下同じ)は157万枚、利用率は75%(定期利用は除く、以下同じ)です。名鉄、名古屋市地下鉄などの「manaca」の発行枚数は317万枚、利用率は名鉄が50%強、名古屋市地下鉄は66%です。近鉄などの「PiTaPa」の会員数合計は245万人、利用率は近鉄が34%、「PiTaPa」全体の利用率は非公表です。参考ながら他の地域を見ると、JR東日本の「Suica」の発行枚数は4450万枚、利用率は80%以上です。JR西日本の発行枚数は853万枚、利用率は30~40%です。
首都圏に限らず、ICカードの利用率は結構高いです(特に、何のメリットもなさそうなJR東海の利用率は怪しいほど高いです。「TOICA」と「manaca」なら、マイレージポイントや乗継割引のある「manaca」を選びます)。定期券の利用率を加味すれば、もっと上がるでしょう。関西圏が低いのは、「PiTaPa」がクレジットカードの利用を前提としているのに加えて、安い回数券がばら売りされているためです。JR西日本でも、JR京都線、JR神戸線などではそういう安売り回数券がありますので、事情は同じです。つまり、ICカードを持っても得にはならないのです。関西地方で普及率を上げるには、そういうところの是正が必要でしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/NGY201311070004.html)
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スイス国鉄は11月21日からスターバックスの食堂車をオープンさせます。9か月間、ジュネーブ空港-ジュネーブ-ベルン-チューリヒ-ザンクトガレン間で1日2往復します。
スターバックスの食堂車は、スイス国鉄の国内都市間特急(インターシティ)用として使われている2階建て客車の食堂車を改装したものです。インテリアはスターバックスのイメージに合わせてリニューアルされました。1階はコーヒーの販売コーナーと窓側を向いたカウンター席、2階はソファータイプの座席を配置しています。2階合わせて50席あります。側面にはスターバックスのロゴマークと文字をデザインしています。インターシティの1等車と2等車の間に挟まれて走ります。
スターバックスの食堂車は2014年の春には2両目もでき、同じくジュネーブ空港-ザンクトガレン間を走ります。9か月間の試験運行の後は、本格的に運行するか、どの路線に投入するかを決定します。
スターバックスの食堂車には意外なイメージがしますが、スイス国鉄は1990年代、マクドナルドの食堂車が運行されていたという「実績」があります。今回はどうなるのでしょうか?
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/11/16/210840.html)
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指宿枕崎線の人気観光列車、「指宿のたまて箱」。いつもは鹿児島中央-指宿間を走っているだけですが、枕崎まで運行する計画があるようです。指宿市観光協会などが、「指宿のたまて箱」を枕崎まで運行する計画を進めているのです。JR九州や枕崎、南九州、指宿の3市の観光業者らが12日に「運行連絡協議会(仮称)」を発足させたのです。
計画では、枕崎には臨時列車として運行します。「指宿のたまて箱」は金~月曜は3両編成で運転しますが、火~木曜日は2両編成で運転します。その2両で運転する日は1両(定員は30人)余りますので、それを使って指宿-枕崎間を運転するのです。すでに安全性の確認などの準備が始まっています。2014年2月に運行を開始する予定です。JRの案では、指宿を9:17に出発し、各駅に停車して、10:53に枕崎に到着します。枕崎には約30分停車し、指宿には13時過ぎに戻る予定です。特急料金を含めて往復で4000円近くになるようです。協議会では、将来的には定期列車にしたいと考えているようです。
たったの1両で走り、しかも各駅に停車するのが本当に特急なのか怪しいところもあります。第一、冬の臨時列車としても取り上げられていません。この指宿-枕崎間を運転する「指宿のたまて箱」がどういう形態の列車になるかどうかわかりませんが(実はツアー用の団体列車? 各駅に停車するのは設備が通過列車に対応していないだけ?)、楽しみに待っておくことにしましょう。
(追記)
「指宿のたまて箱」は2014年2月4日、指宿-枕崎間を試験的に運行します。指宿9:44発枕崎11:09着、枕崎11:35発指宿13:02着のダイヤで運行されます。途中、山川、西大山、西頴娃、石垣に停車します。2月4日のは指宿、南九州、枕崎の沿線3市の住民や行政関係者ら約40人が乗るもので、一般の乗客は利用できません。
(参考:南日本新聞ホームページ http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=52679、http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=54210、「鉄道ジャーナル」2014年4月号 鉄道ジャーナル社)
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以前にも概要は書きましたが、JR四国は、予讃線の特急「いしづち」用に、8600系特急形直流電車の量産先行車を新製します。2両編成2本の4両をつくり(定員101人)、2014年6月に高松-松山間で営業運転を開始します。JR四国で特急電車の新型車両が投入されるのは21年ぶりです。
デザインは、建築デザイン経験のある社員がメーカーと共同で行いました。「レトロフューチャー」をコンセプトに、ノスタルジックな鉄道車両のイメージを「未来特急」としてデザインしています。正面は蒸気機関車をモチーフとした黒い円形で、特徴あるものです。側面には未来を感じさせる流線形のラインを引いています。沿線の香川のオリーブと愛媛のかんきつ類に因み、緑とオレンジの2色で塗られています。車内も1両が緑、もう1両がオレンジで彩られています。
8600系は空気ばねの力で車体を傾けて走ります。台車構造の簡素化による省メンテナンス化と、到達時分の確保の両立を図ります。最高速度は時速130キロです。先ほども書いたようにとりあえず2編成4両のみをつくりますが、2015年末に2両編成2本、グリーン車を含む3両編成2本の10両をつくり、松山以東でディーゼルカーで走っている「しおかぜ」「いしづち」をすべて電車に切り替えます。岡山へも乗り入れます。2000系は老朽化しているのです。2000系で走っている「アンパンマン車両」も引き継ぐ予定です。投資額は1両当たり2.5億円で、国からの設備投資に関する助成金の一部を利用します。客室の照明にはLEDを用い、車椅子に対応したトイレを設けます。パソコンが使えるように各シートに電源を設け、テーブルも大型化します。
(追記1)
JR四国の2014年度事業計画によれば、2014年度に特急気動車4両を新製します。2000系の代替です。
(追記2)
JR四国の2016年度事業計画によれば、2016年度に特急気動車4両を新製します。2000系の代替です。なお、2014年度の新製は行われませんでした。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-11-25/01.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO63124450V21C13A1LA0000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagawa/news/20131125-OYT8T01313.htm、「鉄道ジャーナル」2014年5月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ジャーナル」2014年6月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ファン」2016年6月号 交友社)
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京都市交通局が運行するバス路線でも、嵯峨・嵐山地域においては、京都バスが先行して運行してきたこともあり、均一運賃ではなく、距離に応じて運賃が上がっていました。そのため、均一運賃区間で何度でも乗車することができる500円の一日乗車券は使えません。
そこで、地元や観光客から均一運賃区間にするように要望が出ていたこともあり、2014年3月22日の市バスダイヤ改正に合わせて、220円の均一料金区間を嵯峨・嵐山地域にも拡大します。同じ地域を走る京都バスも運賃を220円にして、京都バスでも一日乗車券が使えるようにします。たとえば、京都駅前-大覚寺間は250円から30円の値下げになります。もちろん、均一運賃になることにより、値上げになるケースも出てきます。ただ京都市交通局によれば、そのような利用者は少ないようです。
この値下げには、台風18号で大きな被害を受けた嵯峨・嵐山地域の復興を支援するという意味が込められているようです。
(追記1)
京都市バス関連で書きますが、2014年度後半に市バスにもICカード乗車券を導入します。事業費は約16億円です。京都市交通局は市バスにもICカードを導入することにより、地下鉄のICカード利用率(定期券利用者を除いて3割)も増加すると見ています。
(追記2)
2016年春からは均一運賃区間を岩倉地域の一部と修学院地域にも拡大します。ちなみに、均一運賃区間の嵯峨・嵐山地域への拡大と一日乗車券の利用拡大によって、乗客が1割強増えました。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20131115000157、http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20151204000181、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131116k0000m040127000c.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131202-00000024-kyt-l26)
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「八戸小唄寿司」で有名な八戸の駅弁業者、吉田屋。その吉田屋が北海道新幹線新函館駅前の企業用地に弁当工場を建設する方針であることを明らかにしました。この企業用地に進出する考えを示したのは、吉田屋が初めてです。
吉田屋が建設する予定の弁当工場は、駅前区画整理事業(13.5ヘクタール)で北斗市が整備した土地の中にあります。工場の規模は未定で、北斗市や地権者らと協議します。数十人の現地従業員を雇う予定です。吉田屋はここで、新幹線の車内販売向けの弁当を中心に製造するようです。
実は吉田屋は、東京にも工場があります。今年完成したばかりの新しい工場です。それに加えて、20年近く東北・北海道新幹線の終点となる予定の新函館でも工場を稼働させます。新函館の駅弁をどこが販売するかも併せて(本来ならば函館駅で駅弁を販売しているジェイ・アールはこだて開発(旧みかど)が入るのが順当でしょうが)、関心がもたれます。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/505091.html、吉田屋ホームページ http://koutazushi.com/sb.cgi?cid=63)
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国交省は2014年度に、東京、大阪など大都市圏で交通アクセスが不便な地域(「空白地帯」)について、官民が連携して鉄道やバスの駅、停留所をつくる制度を創設する方針です。
「官」とは国、「民」とは鉄道会社ではなく、不動産開発などの民間企業を指します。鉄道会社単独では採算が取れないところでも、受益者の不動産開発業者が適切な負担を出すのなら、採算面でも駅をつくることが可能なのです。運営は鉄道会社等が行います。既存の交通インフラを使って、「空白地帯」を埋めていくアイデアなので、新線の建設よりも安上がりにできます。
この制度で適用が考えられているのは、再開発が進む東京の虎ノ門地区。大阪でも適用が考えられているところがあります。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC1801C_Z11C13A1MM0000/)
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1か月ほど前の話ですが、備忘録を兼ねて書きます。
リニア中央新幹線の運賃・料金については、3年前に試算が出ています。品川-名古屋間は「のぞみ」指定席より700円高い11480円、品川-新大阪間は1000円高い15050円です。しかし、この試算は、物価・建設費の上昇、消費税率の上昇などを織り込んでいません(それをすべて織り込め、というのも無理な話ですが)。それでは、リニア中央新幹線の運賃・料金が決まるのはいつのことでしょうか?
JR東海の山田社長が10月24日に記者会見で発表した内容では、開業の1年前に正式決定をするということです。もちろん、建設費の上昇などで試算より高くなるということもありますが、「のぞみ」より大幅に高くするということは考えていないようです。あまり高くすると乗ってもらえないからです。運賃・料金の水準は経済情勢や航空機の運賃なども考慮に入れます。
この会見内容からもわかりますように、リニアだからと言って高い運賃・料金は請求できません。新大阪までの全線開業なら航空機の利用者が移ってきて、15050円まるまるJR東海の収入になりますが、名古屋止まりならJR東海内部での足の食い合いとなり、「のぞみ」との差額の700円しか収入が増加しません。国費を借りてでも新大阪までいち早く開業することが重要なのです。
あと、リニアの課題として電力があります。今の新幹線より1.4倍に増える見通しです。ただこれについては楽観的な見通しを立てています。技術革新で電力の消費を減らすことができるとみているのです。現に新幹線の最新型車両、N700系は0系の半分の電気で走ります。こういうことがリニアでも起こるとみているのです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013102590000903.html)
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岩泉線が廃止になることが決まった岩泉町ですが(沿岸部に三陸鉄道があるため、町から鉄道が消えることはありません)、代わりにブルートレインがやってきます。
代わりに来るブルートレインは、大阪と青森を結ぶ「日本海」として走っていた寝台車3両。盛岡市の特定非営利活動法人岩手未来機構から寄付を受けることになったのです。震災により沿岸部の宿泊施設不足が深刻であることを知った岩手未来機構が、復興支援の一環として今年3月にJR東日本から車両を購入し、岩泉町に寄付したのです。寝台車3両は車体部分と車輪部分とに分けられ、20日の夜に一時保管場所となっていたJR貨物の盛岡貨物ターミナルを6台のトレーラーで出発、岩泉町内の仮置き場には翌21日に到着しました。
岩泉町はこの寝台車3両を道の駅いわいずみの近くにある「ふれあいらんど岩泉」に置き、「列車ホテル」として使います。2014年5月の開業予定です。岩手県内で列車を使った施設としては、小岩井農場のものが有名でしたが、2008年11月に休業しています。実は「列車ホテル」は全国的にも珍しいのです。この「ふれあいらんど岩泉」は、三陸鉄道小本駅と岩泉線岩泉駅の中間付近にあり(小本駅からバスで20分ほど)、鉄道のアクセスは難しいようです。「列車ホテル」として活用する寝台車3両は、被災地で不足している宿泊施設を補う役割を持っています。スポーツ合宿などを誘致し、地域振興を狙っています。
さて、「日本海」は2012年3月のダイヤ改正で廃止され、その後当分の間は繁忙期に臨時列車として走っていました。しかしこのように車両を売却したということは、復活する見込みが全くなくなったということでしょう。
(追記)
岩泉町の「列車ホテル」は、2014年8月1日に一般宿泊を開始する予定です(内部一般公開は7月20日からです)。開放型A寝台が1両、2段式のB寝台が2両です。なお、2014年は11月30日までの営業となりますが、1両ごとの貸切のみの対応となります。
(参考:岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131114_3、http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/y2013/m11/h1311223.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/iwaizumi-2/、特定非営利活動法人岩手未来機構ホームページ http://www9.ocn.ne.jp/~iwatemrk/trainproject.html、岩泉町ホームページ http://www.fureailand-iwaizumi.jp/fl_event.html#fl_140723_01)
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以前書いた記事の続報です。南海バスと阪堺は、2014年春ごろに「PiTaPa」を導入します。
導入する路線は、南海バスが堺営業所と東山営業所(ほかの営業所は2014年度以降順次導入します)、阪堺が全線です。
南海バスや阪堺では、「PiTaPa」に限らず、交通系ICカードの全国相互利用サービスにも対応しています。「ICOCA」「Suica」など主要9カードも対応しています。「PiTaPa」を利用すれば割引が受けられます。南海バスと阪堺の乗継割引は、「PiTaPa」はもちろんのこと、「ICOCA」「Suica」ほかの主要9カードでも受けられます。詳細は未定で、決まり次第発表があります。
(追記)
南海バスへのICカード導入は、2013年度が堺、金岡、東山の各営業所に対して(約190台)、2014年度が泉北、河内長野、光明池の各営業所に対して(約230台)行われます。
(参考:阪堺ホームページ http://www.hankai.co.jp/topics/pdf/131122.pdf、南海バスホームページhttp://www.nankaibus.jp/var/rev0/0000/2253/IC_opinion.pdf)
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富士急は11日に旧小田急20000形を1編成譲り受けましたが、それに関する続報です。
「リゾート・スーパー・エキスプレス」(RSE)の愛称で2012年3月まで営業運転をしてきた旧小田急20000形は7両編成2本が製造され、1991年から「あさぎり」(新宿-沼津)などで活躍してきました。特徴は視界の良さ。座席が通常より少し高く、窓が大きいのです。先頭車の場合、運転席は低いですから前方がよく見えます。座席と座席の間隔も広いです。以前にも書きましたように、旧小田急20000形を富士急では3両編成として使います。小田急からは7両編成1本を譲り受けたため、3両編成なら2本取れそうな気もしますが、1編成(170席)しか使わないようです。使われるのは両方の先頭車と6号車(新宿からみて2両目)の3両で、2階建て車両は使われません。今は車両メーカーでリニューアル工事を行っていますが、内装を大幅に変えて車椅子でも乗車することができるようにします。外観のデザインや愛称も変えます。小田急は伝統的に「走る喫茶室」と呼ばれる車内サービスを行ってきましたが、富士急でも新たな車内サービスを検討しています。
そして、現在走っている「フジサン特急」。2002年2月から走っていますが、元はJR東日本の「パノラマエクスプレスアルプス」です。165系を改造した車両で、かなり老朽化しています。そこで3両編成2本のうち1本を引退させることとなりました(1本は当面残ります)。その引退する1編成を「パノラマエクスプレスアルプス」時代の塗装に塗り替え、最後を飾ります。11月30日に運行を開始し、2014年2月上旬(予定)の引退まで「パノラマエクスプレスアルプス」時代の塗装で走ることになります。2014年2月上旬に引退記念イベントを行い、「パノラマエクスプレスアルプス」時代の塗装のまま引退します。
(追記1)
「パノラマエクスプレスアルプス」時代の塗装に塗り替えられた「フジサン特急」は、2014年2月9日の運行をもって引退する予定でしたが、8日未明からの大雪でイベントは中止になってしまいました。
しかし、車両は大月駅にいたため、その移動を兼ねて2014年2月10日に「フジサン特急3号」が運転され、それが最終運転となりました。
(追記2)
旧小田急の新しい「フジサン特急」にも、フジサンキャラが描かれます。既存の101山と新しく誕生した50山の合計151山から投票で50山が選ばれ、描かれることになります。投票はWeb、主要駅、「フジサン特急」内にて4月25日から5月18日の間、行われます。
このほか、オリジナルフジサンキャラの募集も行われます。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131116/ymn13111602030000-n1.htm、富士急ホームページ http://www.fujikyu-railway.jp/forms/info/info.aspx?info_id=31875、http://www.fujikyu-railway.jp/forms/info/info.aspx?info_id=32240、http://www.fujikyu.co.jp/data/news_pdf/pdf_file2_1398400627.pdf、「鉄道ジャーナル」2014年1月号 鉄道ジャーナル社、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2014/02/post_1139.html)
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十和田湖観光汽船に関する続報です。
以前の記事にも書いたとおり、2012年8月、約5.7億円の負債を抱えて民事再生法の適用を申請しました。その後、十和田湖観光汽船は今年3月に青森地裁に提出した再生計画案に基づいて再生手続きを行ってきました。しかし、同業他社との事業統合も失敗に終わり、業績改善も進まなかったので(85000人の利用者を集め、約1.2億円の売り上げをあげるという目標がありましたが、1~2割下回っているようです。ただ、夏以降は業績がよくなり、8月と10月は黒字でした)、11月14日付で青森地裁から再生手続きの廃止決定と破産法に基づく保全管理命令を受けました。新たに大口の支援者が現れない限り、12月中旬にも破産手続きに入るようです。期間限定で雇用した約35人の従業員は15日に解雇されました。
今年の定期運航は14日で終わりますが(予約分については十和田観光電鉄が24日まで運航します)、2014年以降は、これまで共同で遊覧船事業を行ってきた十和田観光電鉄が単独で行うようです。しかし、遊覧船事業は慢性的な赤字で、いつまで持つかはわかりません。便数や十和田湖観光汽船が持っている休屋ターミナルの扱いについても決まっていません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20131117-OYT8T00293.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/aomori/news/20131116ddlk02020032000c.html、さきがけ on The Web http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20131116b)
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東京メトロの丸ノ内線には、方南町支線と呼ばれる支線があります。中野坂上と方南町とを結びます。この方南町支線の終点、方南町のホームは短く、3両編成の列車しか停まることができません。そのため、方南町支線は基本的には中野坂上-方南町間を3両編成の列車が行ったり来たりしています。
ところが、ホームが短いのは終点の方南町のみ。ひとつ新宿寄りの中野富士見町までのホームはすでに6両編成に対応しています。中野富士見町に車庫があり、本線(池袋-新宿-荻窪間)の車両が出入りするからです。中野富士見町までは本線からの直通列車も走っています。
つまり、方南町ただひと駅さえ改良すれば、全線で6両編成の電車が走ることができるわけです。本線から方南町まで直通列車が走ることもできます。すでに今月から方南町駅のホーム延伸工事を行っていて、西側に約18メートル伸ばします。2016年度にホーム延伸工事が完成した後は、丸ノ内線のダイヤが大幅に見直されます。現在、本線には3本に1本の割合で池袋-新宿間の区間運転の列車がありますが、これを方南町まで直通させるようです。本線でも、西新宿や中野坂上の本数は増えます。今のダイヤだと池袋-新宿間の区間運転の列車は日中、12分に1本の割合で運転されますので、それが続いたとした場合、12分に1本、池袋-新宿-方南町間の列車が走ります。もちろん、これでは地下鉄としては少なすぎるので、中野坂上-方南町間の区間運転が依然として残ると見てよいでしょう。
(追記)
早朝や深夜、中野坂上-方南町間の区間運転の列車の一部が、新宿三丁目まで延伸するという話もあるようです。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/honancho/、「鉄道ジャーナル」2016年11月号 鉄道ジャーナル社)
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磁気浮上式という珍しい乗り物、リニモ。その珍しいリニモならではの乗車体験は、貸切列車というかたちで体験することができますが、ファミリーなど個人で参加することができる企画ができました。Individual Charter Linimo(ICL)です。
ICLのコンセプトは「羽根のない飛行機!」、空中に浮かんで走るリニモを飛行機に見立てて、空中散歩感覚でいつもとは違うリニモを楽しむ企画です。具体的には、(1)当日抽選で1人に限り、パイロットシート(運転席)に座ることができます。抽選に外れた人は、駅到着後に座ることができます。 (2)普段は無人運転のリニモに乗務員が添乗し、リニモの魅力を分かりやすく説明します。 (3)新幹線の倍の加速力を誇るリニモならではの「急加速」のデモンストレーションを行います。 (4)磁気浮上式ならではの「浮上・着地」のデモンストレーションを行い、浮き上がる瞬間を体験することができます(先行列車の運行状況によりできないこともあります)。
開催日は11月24日と12月22日の2回。11月24日は9:00から9:30の間に藤が丘駅にて受付を行い、集合は9:40、10:06に発車します。参加費は大人1000円、子供500円。藤が丘から愛・地球博記念公園までの約20分の運行です。片道のみです。参加費には1日乗車券が含まれていますので、それを使って寄り道をしながら帰ることになります。
参加の申し込みはインターネットショップ「リニモ屋」から行います。週末の11月24日の申し込み期限は22日です(空席があれば予約なしでも乗車できます)。まだまだ空席はあるようです。
(参考:愛知高速鉄道ホームページ http://www.linimo.jp/oshirase/251031icl.pdf)
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少し前の記事ですが、備忘録を兼ねて書きます。
関西広域連合の井戸連合長(兵庫県知事)は8日、国交省や自民党幹部を訪れ、リニア中央新幹線の大阪までの同時開業を国が積極的に推進することを要請するとともに、北陸新幹線の敦賀以西を「米原ルート」にするように求める提案を行いました。
リニア中央新幹線に関して言えば、国も与党も大阪までの同時開業に対して賛同しています。それは当然のことでしょう。名古屋まででいったん開業してしまうのは不合理であるのは明らかです。お金の問題があるとはいえ、名古屋で区切るのが自然としているのはJR東海ぐらいのものでしょう。せっかく国費を投入するという話があるのですから、頑固な考えを捨てたほうが賢明です。
ただ、関西広域連合の考えには大阪までの同時開業を妨げる要因があります。それはリニア中央新幹線を京都を通るようにしていること。奈良との不毛な誘致争いはほかの地域からすれば理解できないのももっともです。関西広域連合が要請をした自民党の竹本超電導リニア鉄道特別委員長の話にもありますように、(京都と奈良の間にある)けいはんな学研都市あたりで双方ともに妥協したほうがよいように思えます。奈良市付近を通るという国の整備計画にもかないます。
そして、北陸新幹線については「米原ルート」にするように求める提案をしましたが、今までにも書いたとおり、「米原ルート」にするのは早計です。全線新幹線が開業しました、しかし米原で乗り換えが必要ですでは、話になりません。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20131108000183)
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LCCといえば安い反面、もろもろの制約がつきます。払い戻しに制約があるというのもそのひとつです。ところが、JTBのインターネット予約サイト「るるぶトラベル」で、LCCのジェットスター・ジャパンを利用した旅行商品を売り出しました。
その旅行商品は、航空券と宿泊施設を自由に選んで組み合わせる、いわゆるダイナミックパッケージです。利用者が航空機と宿をセットで予約します。「るるぶトラベル」では「るるぶトラベルツアー」の名前で販売しています。「るるぶトラベル」でジェットスター・ジャパンを利用したプランでは、東京発の札幌2泊3日の場合で23100円からとなっています。日本航空を使うプランに比べて1万円以上安くなっています。3割程度安くなっていると言えます。
この「るるぶトラベルツアー」は格別安いわけではありません。航空機と宿を別々で予約してもそれぐらいになります。何がメリットかと言えば、キャンセルが可能なことです。ジェットスター・ジャパンでも払い戻しが全くできないというわけではありませんが、LCCのメリットを殺すような高額のオプションをつけないといけません。ホテルは前日までならキャンセル料がかからないことも多いので一概には言えませんが、払戻手数料を払わないといけないとはいえ、返金があるダイナミックパッケージは検討する余地があるとも言えます。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/rurubu/)
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JRグループから、ゆったりとした鉄道の旅を楽しむのに必須のアイテム、「青春18きっぷ」の発売が発表されました。今回も夏季用と同じ値段、内容であり、目新しいことはありません。
ただひとつ、記事にできるような話は冬季用と春季用の発売が同時に発表されたことです。今回は冬季用だけで、後日春季用の発売が発表されると思っていたので、意外です。冬季用の発売期間は12月1日~12月31日、利用期間は12月10日~2014年1月10日、春季用の発売期間は2014年2月20日~2014年3月31日、利用期間は2014年3月1日~2014年4月10日です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/11/page_4813.html)
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西東京バスは、2014年3月31日で、一部の区間(京王電鉄バスグループとの共通乗車定期券、御岳駅-ケーブル下間)を除き、区間式定期券の発売を中止します。
この代替的な機能を果たすのが、今年4月から始まった、「IC金額定期券」。「PASMO」または「Suica」に書き込むタイプの定期券です。金額式なので、設定金額以内なら、西東京バスの路線バス全線で利用できます(高速バス、空港連絡バス、深夜急行バス、通勤高速バス、コミュニティバス、京王電鉄グループなど他社が運行する路線・車両では利用できません)。乗り越したとしても差額のみの支払いだけでよく、区間式定期券にはなかった6か月定期の設定もあります。
(参考:西東京バスホームページ http://www.nisitokyobus.co.jp/rosen/teiki_kaisuken.html、http://www.nisitokyobus.co.jp/data/topics/2013/20131001_01_r.html)
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北陸新幹線にグリーン車よりも上級な車両、「グランクラス」が連結されるというのはすでにお知らせしたとおりですが、その「グランクラス」に「はやぶさ」などと同様、アテンダントが乗りこむことがわかりました。アテンダントとは、乗客の要望に合わせて軽食や飲料を提供し、ダイヤの案内などを行う「グランクラス」専属乗務員のことです。
北陸新幹線のアテンダントは、東北新幹線で働いている人を異動させるのではなく、新たに採用します。JR東日本の子会社、日本レストランエンタプライズ(NRE)が採用します。北陸新幹線はJR東日本とJR西日本にまたがり、運転士や車掌は長野で交代しますが、アテンダントは交代しないようです。
北陸新幹線のアテンダントは15日から募集を開始しています。金沢駅の通勤圏内に居住することができ、専門学校、短大、大学、大学院を卒業したか2014年3月に卒業見込みの人が対象です。金沢はJR西日本のエリアですが、JR東日本の子会社が全区間を担当するのです。開業半年前の2014年8月から順次入社し、東北新幹線の「グランクラス」に乗車して研修を積みます。当初2年間は契約社員扱いで、3年目以降は原則正社員となります。泊まり勤務もあり、採用給は月21万円(研修期間中は月18万円)です。
(参考:北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20131115104.htm)
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6日、「一畑電車連携計画検証委員会」が出雲市内で開かれました。その中で、一畑電車の今年度上半期(4~9月)の利用者が前年同期に比べて1割増えていたことが分かりました。今年度上半期の旅客数は794656人で、「神話博」のあった前年同期より73199人も増えていたのです。出雲大社の大遷宮の効果が出ていると分析されています。このままいくと年間目標の140万人を超え、150万人に近づくとみています。
しかし、喜んでばかりはいられません。確かに利用客は増えたものの、定期券の利用者が減っているのです。今年度上半期、観光客など定期券外の利用者は87127人増えましたが(それを裏付けるように、出雲大社前駅の乗降客は4.3万人増え、約14.3万人となりました)、通勤定期利用者が5272人、通学定期利用者が8656人減っているのです。
大遷宮のようなイベントが毎年あるわけではありませんから、毎日使ってくれる定期券利用者は貴重な固定客です。今後は通勤、通学客など沿線の利用客が鉄道を選ぶような策も考えないといけないでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/OSK201311060146.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131114/smn13111402060002-n1.htm)
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「北斗星」廃止の話の続報です。
「北斗星」はJR東日本、JR北海道だけで完結するのではなく、第三セクター鉄道のIGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道も通ります。いずれも東北新幹線の開業に伴い分離された会社です。
しかし、「北斗星」が廃止されると、青い森鉄道にとって貴重な収入がなくなり(「カシオペア」を含みますと、寝台特急の通行料が運輸収入の2割を占めます。2012年度の決算では運輸収入18.8億円のうち、通行料が4.1億円です)、危機的な経営状況に陥るというのです。億単位の減収も考えられ、会社の規模を考えたらかなりの収入減となるようです。もともと、青い森鉄道は青森県から多額の線路使用料の減免(2012年度の場合、本来の請求額は7.6億円ですが、9割減免されています。青森県の一般会計で補てんされています)を受けていますが、それがさらに悪化するわけです。
青い森鉄道を思い切って廃止できれば話は簡単でしょうが、そう簡単には行きません。長距離旅客の需要は新幹線開業によってなくなっても、貨物の需要は残っています。どうしても青い森鉄道は残さないといけないのです。かと言って、青い森鉄道の経営を助けるためだけに「北斗星」を残すわけにもいきません(個人的には、「北斗星」「カシオペア」がガラガラと言うわけではないので、豪華寝台列車で北海道に向かうプランも用意したほうがよいと思われます)。地元の人の利用がメインのローカル輸送に国の税金を出すのも理屈が通らないでしょうから(もっとも、並行在来線は貨物運送のために過大な設備を有していますので、その点は考慮にいれる必要があります)、青い森鉄道自体の経営努力、青森県や沿線自治体の支援は当然として、経営が厳しくなれば国もこれから開業する並行在来線を参考に、貨物輸送に対する補助金を引き上げることで対応するしかないでしょう。
(参考:デーリー東北ホームページ http://cgi.daily-tohoku.co.jp/cgi-bin/news/2013/11/11/new13111109top.htm、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131220t22002.htm)
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京阪バスは、11月2日から12月1日までの間、京都駅八条口と醍醐寺とを結ぶ、山科急行線を臨時増便します。
平日は京都駅八条口-醍醐寺間を1日3往復します。醍醐寺行きは十条相深町(乗車のみ)のみ停車、京都駅八条口行きは醍醐三宝院(乗車のみ)、十条相深町(降車のみ)のみ停車します。
そして休日は、京都駅八条口-醍醐寺間を1日5往復するとともに、このうち2往復が香里園地区発着となります。香里園地区には京阪香里園など8か所に停車します。香里園地区発着となるのは、京阪香里園8:06発(京都駅八条口8:53発、醍醐寺9:20着)、京阪香里園9:23発(京都駅八条口10:10発、醍醐寺10:37着)、京阪香里園16:10着(醍醐寺14:58発、京都駅八条口15:25発)、京阪香里園17:40着(醍醐寺16:28発、京都駅八条口16:55発)です。香里園地区だけの利用はできません。運賃は京阪香里園-醍醐寺間が900円、京阪香里園-京都八条口間が700円です。
この臨時増便のバスですが、香里園地区から京都駅八条口への利用にも便利で、松井山手への路線に加えて、新たな路線のテストにしているのかもしれません。今後の動きに注目です。
(参考:京阪バスホームページ http://www.keihanbus.jp/pdf/express_20131023_y_r.pdf)
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JALは国内線の機内インテリアを全面的に更新します。ポイントは4つあります。
「クラスJ」や普通席のシートカバーにも、高級車などのシートに採用されている本革を使うことになります。国内線機材のすべての座席を本革使用の上質感のあるシートに切り替えます。カーペットもリニューアルします。普通席についてはシートのスリム化を図り、足元スペースを現行から最大5センチ拡大します。クッション形式の工夫により、座ったときの安定感が向上します。座席が軽くなり、消費燃料の軽減にもつながります。
2014年5月から、国内線ボーイング777-200/300型機など77機について、機内照明のLED化を行う予定です。フライト中の時間や季節に応じた機内照明を行います。
現在、ボーイング777-200型機で提供している国内線ファーストクラスを、ボーイング767-300ER型機にも導入します。座席配列は2-1-2と、横5列しかありません。横には各座席のプライバシーに対応するため、大きなセンターディバイダーを導入しています。シートバックから前方の壁までの距離は約135センチとなります。
そして最後に紹介するのは、機内インターネットサービス。機内でもインターネットを使いたいという要望にこたえるため、2014年夏から、国内線ボーイング777-200/300型機、国内線ボーイング767-300/300ER型機、国内線ボーイング737-800型機についてアメリカgogo社の衛星接続サービスを利用した、日本の国内線で初めての機内インターネットサービス(有料)を開始します。利用者の各種端末(Wi-Fi機能装備)からメールの利用やインターネットの閲覧ができるようになります。ちなみに、gogo社は、2000年に地上波を利用した機内インターネットサービスを開始した実績のある会社です。現在、6000機でサービスを提供しています。
これら新サービスについては、2014年1月下旬に詳細がアナウンスされます。
(参考:JALホームページ http://www.jal.co.jp/inflight/dom/new_seat/)
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先の記事に引き続き、三岐鉄道の話題です。
三岐バスは11月19日から、三岐線山城駅からイオンモール東員(11月23日グランドオープン)を経由して、北勢線東員駅までを結ぶ路線バス、イオンモール東員線を運行します。山城駅前-イオンモール東員間の所要時間は10分、イオンモール東員-東員駅間の所要時間は5分です。
2014年1月5日までのダイヤは、山城駅前-イオンモール東員間が20.5往復、イオンモール東員-東員駅間が1日23往復です(2014年1月6日以降の平日は、運行本数が大幅に減ります)。イオンの開店時間の関係か、始発は8~9時台と遅いですが、最終は22時台まであります。日中は30~60分間隔で運転されます。
運賃は片道200円均一(子供は100円)、11枚つづりの回数券や定期券も発売されます。特筆されるのは、イオンの電子マネー「WAON」も利用できることです。「WAON」ポイントも加算されます。しかし、「WAON」では定期券や回数券の購入ができず、持っているポイントを直接支払いに充当することはできません。
(参考:三岐鉄道ホームページ http://www.sangirail.co.jp/contents/jikoku/aeonmolltoinsen/aeonmolltoinsen25.11.19.htm)
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今年三岐鉄道になってから10周年を迎えた北勢線ですが、開業したのは古く、来年2014年で開業100周年を迎えます(1914年4月5日西桑名-楚原間開業、1931年までに阿下喜までの全線開業)。
そしてその三岐鉄道北勢線4両編成の電車1本のうち3両を旧三重交通北勢線カラー(車体下部が緑、車体上部がクリーム)に変更し、10月29日から運行を始めています。約半世紀ぶりに復刻したのです。残る1両は、車両検査の都合により現行の塗装のままですが、2014年秋ごろにはほかの3両と同じように旧三重交通北勢線カラーを復刻します。
(参考:三岐鉄道ホームページ http://www.sangirail.co.jp/contents/annai/hokusei/repro/hokuseirepro1.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/11/06/210088.html)
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今朝(15日)、四日市の末広橋梁を見てきました。
工業都市として知られている四日市は、鉄道貨物が衰退した現在においてもなお、海側に多くの貨物線がある。貨物線は港の工業地帯に伸び、運河を渡るところがある。船舶の通行を阻害しないよう、列車が通らないときは線路を跳ね上げる可動橋となっている。国指定重要文化財、近代化産業遺産である末広橋梁だ。末広橋梁は現役最古の鉄道可動橋で、1931年12月に竣工された。四日市港修築事業で埋め立てられた末広町と千歳町の間にある千歳運河に架けられている。線路を跳ね上げることをするのは平日だけのようなので、たまたま休みが取れた15日に行くことにした。
名古屋5:40発の始発に乗り、四日市へ。四日市駅は休憩時間のようで(四日市駅の営業時間は5:10~23:00だが、1日4回閉鎖される)、窓口は閉まっている。事前に地図で見た通りに歩き、15分ほどで末広橋梁へ。今回は朝早すぎたので使えなかったが、四日市駅にはレンタサイクルもある。平日と土曜日は7~20時、日祝は10~17時に利用でき、料金はたったの120円(年末年始は休み)。貨物線見物にも使える便利なレンタサイクルだ。冷たい雨が降る中、じっと待つ。
6:50ごろ、一人自転車に乗ってきた。末広橋梁の管理をする係員のようで、列車が来るころになると現れるのだ。深夜の可動橋は降りたままとなっているので(夜に貨物船が通ることはないので、わざわざ上げていないのであろう)、線路の点検だけをして、南のほうに走り去って行った。その後も冷たい雨が降る中待ち続け、予定時刻から10分ぐらい遅れて7:10ごろ、汽笛がして、DD51に引かれた貨物列車がやってきた。中身はセメント。本当に停まるぐらいのゆっくりとした速さで橋を渡る。
末広橋梁の南側には道路橋が架かっている。名を臨港橋というが、こちらも可動橋である。ただしこちらは、船の通行があるときだけ跳ね上げられる。橋には踏切で見かける踏切警報機と遮断機があるのが特徴だ。こちらのほうに回ってみると、橋の向こうのほうで、貨物列車の入換をやっていた。入換場所は踏切にまたがっていて、車を待たせたまま入換を行っている。
そういうしているうちに、DD51に引かれた貨物列車が四日市駅に向かって走り始めた。セメントを降ろして東藤原に戻るのだ。最初は荷を降ろして軽くなったのか、行きより速くなったように感じられる。しかし、末広橋梁を渡る速さは行き同様に遅い。停まりそうなぐらいだ。貨物列車のいなくなった末広橋梁でしばらく待っていると、行きと同じ係員が南側からやって来て、今度は橋を操作する。橋梁の真ん中の部分がゆっくりと上がり始める。やがて橋は跳ね上がって、船が通ることのできる状態となった。
ふたたび歩いて四日市駅に戻る。次に来る8:03発は普通列車。途中の桑名で快速「みえ2号」に抜かれる。その快速「みえ2号」に乗ることにする。朝のラッシュで混雑すると思ったので指定席券を買ったが、(四日市に到着した段階では)自由席もそれほど混んでいないのには拍子抜け。指定席だからと言って座席がよいわけでもなんでもないので、これではメリットがない。ラッシュ時なのか、快速「みえ2号」はそれほど速くは走らない(ところが、帰ってから時刻表で確かめてみたところ、名古屋行きの快速は日中も名古屋-四日市間を40分ぐらいかけてゆっくりと走っていることがわかった)。途中唯一停まる桑名で指定席に何人か乗ってきた。指定券は持ってはいないが、最初からお金を用意して、車掌に払う体制はできている。桑名からもゆっくりと走り、名古屋に到着。空いているように見えた自由席も名古屋到着時点では立っている人でかなり混んでいた。向かいのホームからはキハ85が発車。何の列車かと思ったら、急行「いせ」だった。
(参考:末広橋梁前の案内看板、JR東海ホームページ http://railway.jr-central.co.jp/business-hours/index.html、四日市市ホームページ http://www5.city.yokkaichi.mie.jp/item51341.html)
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大阪府が財政再建のために泉北高速鉄道、トラックターミナルなどを運営する大阪府都市開発を売却することは以前にも書きましたが、どうやらアメリカ系投資ファンドのローンスターが優先交渉権を得たようです。最終入札にはローンスターのほか、南海、アメリカ系投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループなどが残っていましたが、約780億円の売却価格を提示したローンスターが優先交渉権を得たようです。この金額は大阪府が想定していた売却金額約670億円を大きく上回ります。南海が優先交渉権を得るものと思っていただけに、意外な結果となりました。今後はローンスターと話し合いを進め、まとまり次第、必要な議案を府議会に提出し同意を得ることになります。
ローンスターは、バブル崩壊後の1990年代以降、経営に行き詰ったホテルやゴルフ場、金融機関を相次いで買収し、経営再建した後で株式を上場したり、他社に売却したりして利益を上げてきた投資ファンドです。今回の売却には、株式売却後5年間は譲渡を行わないなどの条件が付いています。当面はローンスターが泉北の経営を行うのでありますが、松井大阪府知事も注文を付けているように、値下げなどのかたちで、利用者にとってこの売却が利益をもたらすのか注視していきたいところです。南海とは違って行動が予測できないだけになおさら憂慮するところです。
(参考:ロイターホームページ http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPL4N0IY2NL20131113、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20131114/3031041.html)
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名古屋市は13日、2014年4月の消費税率引き上げに対応して、名古屋市営地下鉄とバスの運賃を2014年9月1日から値上げすることを発表しました。券売機や自動改札機の対応に時間がかかるため、半年近く遅れて値上げをするのです。改正案は20日に開会予定の名古屋市議会11月定例会に提出されます。
値上げの内容は地下鉄が初乗り以外をすべて10円ずつ上げ、バスは一律10円上げます。つまり、地下鉄は3キロまでの1区は200円のままですが、2区は240円、3区は270円というように10円ずつ上がります。初乗り運賃を据え置くことによって、増収分が消費税率の増加分(約3%)を上回らないように調整しています。バスは200円均一から210円均一になります。首都圏のように「manaca」などICカードを使った場合の運賃を1円単位にすることも検討しましたが、現金では10円単位になることから、運賃が支払方法によって違う理由を乗客に説明するのは難しいとして採用しませんでした。地下鉄の定期券は値上げしますが、バスの定期券や一日乗車券の値段は現行通りです。
この値上げが実現すれば、地下鉄は収支改善を目的とした1996年4月の値上げ以来18年ぶり、バスは消費税率3%を転嫁するための1992年4月の値上げ以来22年ぶりということになります。長い間値上げをやっていないのです。消費税率の引き上げによって運賃が上がるのはやむを得ないことでしょうが、200円と210円とでは負担感がかなり違います。
(追記1)
名古屋市は20日、消費税の増税に伴い市営地下鉄等の運賃を値上げする条例案を提出しました。そのことについて河村市長は、市営地下鉄で終電を延長する日を設けることを検討していることを明らかにしました。
(追記2)
名古屋市交通局の値上げについて、自民党や公明党などから、子供運賃や地下鉄定期券については据え置く修正案が出され、12月5日の委員会が可決されました。障害者についても運賃を据え置くという付帯決議がなされています。修正案は12月6日の本会議で可決される見通しです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20131114/CK2013111402000047.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/aichi/news/20131114ddlk23010225000c.html、朝日新聞11月21日朝刊 中部14版、CBC NEWSホームページ http://hicbc.com/news/detail.asp?cl=c&id=00038021)
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JR東海で活躍した車両などが展示されている「リニア・鉄道館」。金城ふ頭にあります。その「リニア・鉄道館」で、2011年のオープン以来初めてとなる車両の入れ替えを行います。
新たに展示される車両は、700系新幹線。700系はJR東海とJR西日本が共同開発した車両で、時速285キロ走行ができる車両です。JR東海としてはそれで十分かもしれませんが、すでにJR西日本が最高速度300キロを出す500系を走らせていたという状況においては、いろいろ改善点はあったとしても色あせて見えます。スピードというのはわかりやすい指標ですから、500系に比べると華はありません。JR東海としては500系はなかったことにしたい車両でしょうが。
余談はそれぐらいにして、展示される700系はC1編成1号車の723-9001です。先頭車です。C1編成は量産先行試作車として1997年9月に登場し、1年半で45万キロに及ぶ走行試験を行いました。そこで得られた結果は量産車に反映され、1999年3月の営業運転開始に貢献したのです。700系新幹線は12月末に「リニア・鉄道館」に搬入され、2014年1月2日から1階車両展示において公開されます。代わりに押し出されるのは、300系新幹線。2両ある300系新幹線のうち1両について、12月27日をもって展示を終了します。博物館で時々展示品の入れ替えを行うのは、リピーターを生むためにも重要でしょうが、お金持ちのJR東海は、鉄道路線上だけでなく博物館においても入れ替えのスピードが早いようです。
この展示車両入れ替えに伴い、「リニア・鉄道館」では期間限定イベントを行います。イベントはいくつかありますが、一番大きいものは新幹線の運転台公開(記念撮影)。300系新幹線が12月18日から27日までの間。100系新幹線が2014年1月2日から13日と、18日から26日の休日。700系新幹線が2014年2月1日から3月16日の休日です。300系、100系、700系ともに先着順です。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/nws001330.html)
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東九州道はその名の通り九州の東側を通る高速道路。総延長約436キロです。鉄道で言えば日豊線がそれに近いルートですが、宮崎-鹿児島間は大きく南に迂回します。その迂回区間の一部、日南-志布志間約40キロは唯一、まだ事業に着手していません。現在は事業化に向けた本格的な検討を行う計画段階評価の手続きに入っているところです。
そんな中、国交省九州地方整備局は、日南-志布志間について3つのルート案を示しました。一つ目は全線時速80キロで走行できる自動車専用道路をつくる全線新設案(事業費約1050~1100億円)、二つ目は既存の国道220号線の一部を利用して早期整備を図る案(国道を活用する区間は設計速度60キロの一般道、事業費約1000~1050億円)、三つ目は全線で国道220号線を改良する案(設計速度60キロの一般道、事業費約850~900億円)。この3ルートは南海トラフ地震でも浸水しないことや、沿岸地域の交通の便なども考慮しています。九州地方整備局は今後、地元に対して意見を聞き、ルートを決定します。
高速道路はつくることが目的ではありません。完成した高速道路は以後も問題なく使われるように維持しなければならないのです。道路の老朽化は進んでいます。政府は高速道路の改修費用を賄うため、高速道路の無料化を最大15年延長します。これまでは2050年9月まで利用者から高速料金を徴収したのち無料化する予定でしたが、最長で2065年9月まで有料措置を続けます。政府は関連する法律の改正案を2014年の通常国会に提出する方針です。料金水準は利用者の負担を考えて、現状維持とする方針です。
人口が増え続けるなら、高速道路をつくってもよいでしょうが、その期待は薄いでしょう。過疎地ならなおさらです。交通需要は人口ほどには減らないかもしれませんが、優先されるのは老朽化したインフラ対策です。つくる高速道路は精選しなければなりません。高速料金が無料の新直轄区間ならなおさらです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/kagoshima/20131019-OYS1T00311.htm、http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20131104-OYT1T00289.htm)
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2014年夏、大井川鐵道に「きかんしゃトーマス」が走ります。「きかんしゃトーマス」のマスターライセンスを保有する株式会社ソニー・クリエイティブプロダクツとの全面的なパートナーシップのもとで行われます。
「きかんしゃトーマス」になるのはC11-227。ここに「きかんしゃトーマス」の意匠を施して、実現させます。「きかんしゃトーマス」の母国イギリスでは、「Day out with Thomas」の名前で以前から行われ、人気のようですが、アジアでは初めてのことです。なお、「きかんしゃトーマス」のラッピングをした電車は京阪や富士急で走っています。
「きかんしゃトーマス」は新金谷-千頭間を1日1往復します。キャラクターより本来の姿のSLを見たいとも思いますが、「きかんしゃトーマス」は小さい子供に人気です。家族連れには面白い企画です。
今後、詳細は大井川鐵道ホームページ等で発表されるようです。
(追記1)
大井川鐵道から詳細が発表されました。「きかんしゃトーマス」は2014年7月12日から9月28日の間の土日と、7月20日から8月31日までの火曜日と水曜日を除く毎日、それに8月13日に運転します。延べ43日間運行の予定です。
ダイヤは新金谷10:29発千頭11:44着、千頭14:10発新金谷15:26着で、途中駅での乗降の取り扱いはありません。
乗車6か月前から電話またはメールにて予約の受付を行っています。15人以上の団体客はFAXにて受け付けます。
(追記2)
大井川鐵道に「きかんしゃトーマス」が走るのは、すでに「きかんしゃトーマス」のラッピング電車を走らせ、3000系の譲渡等でつながりがある京阪の貢献が大きいようです。
(参考:大井川鐵道ホームページ http://www.oigawa-railway.co.jp/20140700thomas.html、http://www.oigawa-railway.co.jp/20140700thomas.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/11/11/210433.html、「鉄道ジャーナル」2016年4月号 鉄道ジャーナル社)
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JR四国と愛媛県は、高知県とともに、予土線の利用を促進するとともに、南予地域及び四万十川流域におけるサイクリングの一層の普及及び沿線地域への誘客を図るため、予土線宇和島-窪川間で、1両編成のワンマン普通列車に、自転車をそのまま持ち込むことのできるサイクルトレインの混乗試験を行います。分解して専用の袋に入れる必要はないのです。
試験の実施期間は11月25日から12月8日までの14日間。実施対象列車は上りが宇和島発窪川行き3本と宇和島発近永行き1本、下りが窪川発宇和島行き3本と近永発宇和島行きの2本です。しかし、「しまんトロッコ」が運転される11月30日の宇和島発11:32窪川行きと窪川15:01発宇和島行きは、実施の対象外となります。通過列車のある北宇和島と若井を除くすべての駅で利用できます(ただし、駅によっては跨線橋や階段等のある駅もあります)。ワンマン列車ですので、宇和島、窪川を除いて後乗り、前降りとなります。
サイクルトレインは事前の予約は必要なく、自転車の持ち込み料は要りません。運賃だけを払えばいいのです。ただ、自転車の持ち込み台数は5台までで(5台を超える場合は持ち込みを断ります)、しかも車内の混雑状況によっては5台以下でも自転車の持ち込みを断る場合もあります。また、天候不良や事故等により、列車の運転を取りやめたりすることもあります。その場合はバスやタクシーによる代行輸送が行われますが、これには自転車を載せることができません。今回の試験において事故やトラブル等が発生した場合には、試験を中止することもあります。自転車を持ち込んだ客やその他の客に対し、車内でアンケートを行います。
ヨーロッパの鉄道では昔から列車内に自転車を積み込むことを行っていて、日本でも中小私鉄を中心に自転車の持ち込みを認めているところもあります。予土線でも利用促進や観光誘客の一環として、自転車搭載用の車両を増結したサイクルトレインの実験運行が行われてきました。しかし、自転車を持ち込むできる駅が限られたり、事前の予約が必要だったりという制約がありました。今回の実験では、専用車両の増結は行わず、自転車を持ち込んだ客とその他の客との混乗を検討することとなります。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-10-31/01.htm、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/11/03/209954.html)
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JR東日本に関連する、海外の話題を二つ。
JR東日本グループは「グループ経営構想V ~限りなき前進~」のもと、国内外の企業と協力し、海外に向けた鉄道車両製造事業を展開するとともに、オペレーション&メンテナンス分野を含めた海外鉄道プロジェクトへの参画を目指しています。まず最初はバンコクの事例から。
バンコク北部で建設中の都市鉄道路線、パープルライン(約23キロ、16駅、2016年ごろ開業見込み)を運営するバンコクメトロとの契約により、JR東日本、丸紅、東芝は鉄道車両や各種地上設備(信号、軌道、電力、ホームドア、自動運賃収受システム、鉄道車両基地等のメンテナンス)についてトータルで10年間のメンテナンス業務を行います。JR東日本、丸紅、東芝の3社によりつくられる新たなメンテナンス会社は、12月にバンコクで設立される予定です。会社名は決まっていません。
丸紅、東芝は、鉄道システム一式の供給契約をバンコクメトロから調達の委託を受けたチョーカンチャン社(タイの大手建設会社)と締結しています。そして、この路線用の車両63両(3両編成21本)を、JR東日本グループの総合車両製作所(J-TREC)がつくります。バンコクの都市交通に日本製の鉄道車両が初めて採用され、また日本の鉄道事業者を含めた企業連合が海外でのメンテナンス事業に参画する初めてのケースとなります。政府は交通インフラ輸出を成長戦略の柱の一つとしていますが、これにかなった事業と言えます。
次はジャカルタ。これまで埼京線、川越線で活躍してきた205系180両(10両編成18本)を、2014年3月までにジャカルタのジャカルタ首都圏鉄道会社に譲渡します。譲渡額は非公表です。これに合わせて、205系のメンテナンスを実際に担当している車両センター等の技術者十数人程度をインドネシアに短期派遣し、現地で技術支援を行います。現地に運ばれた車両の整備・試運転・機能確認業務の支援や定期検査業務の支援を行う予定です。車両の譲渡とあわせて、その譲渡された車両を保守している社員を派遣して技術支援を行うことは、JR東日本として初めてです。
(追記)
パープルライン(正式名称:チャローン・ラチャタム線)は、2016年8月6日に開業しました。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131105.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131104.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2016/20160803.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD060OF_W3A101C1TJ2000/、Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/131107/bsd1311070500001-n1.htm)
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10月10日のことですが、第六回電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会を伊勢市役所で開きました。電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会は三重県、伊勢市、自動車関連会社、交通機関などが参加し、公用車、商店街、観光ルートなどへの電気自動車の導入を進めている団体です。
その中で三重交通は、伊勢市内で2014年春から運行を開始する電気バスについての具体的な計画を示しました。電気バスは走行中に排気ガスを出さない、環境に優しいバスです。その電気バスを宇治山田駅-内宮前間(外宮前経由)の路線で、1日5往復程度走らせます。全国からの観光客にもPRできる路線です。
電気バスの全長は約11メートル、定員約70人で、大型のものは全国でも珍しいようです。電気バスの導入費は約1億円で、国、三重県、伊勢市から合わせて約3/4の補助を受けます。
(追記)
大型ノンステップバスを改造した電気バスは、2014年3月31日から、宇治山田駅-内宮前間(外宮前経由)の路線で、1日4往復走らせます。定員は74人で、運賃は通常のバスと同じです。
外装には、電気の力を持つ「ピカチュウ」が描かれています。実は、ポケモンの社長が伊勢高校のOBなのです。
(参考:伊勢新聞ホームページ http://www.isenp.co.jp/news/20131011/news06.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20140329/CK2014032902000008.html)
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福岡市営地下鉄、JR九州(筑肥線)、西鉄(貝塚線)の3社は、12月の金曜日の4日間、終電時間の約30分延長や増便による、臨時列車「フライデー・ナイト・トレイン」を運行します。地下鉄の12月金曜日の最終列車は、忘年会シーズンということもあり、ラッシュ並みの混雑状況です(117%、ちなみにラッシュ時は129%)。飲酒運転の防止という狙いもあり、臨時列車を運行することにしたのです。
増発される臨時列車(区間延長を含みます)は、福岡市営地下鉄空港線・箱崎線の東行(福岡空港方面)・北行(貝塚方面)が5本、西行(姪浜、筑前前原方面)・南行(中洲川端方面)が4本、七隈線は東行(天神南方面)・西行(橋本方面)が各2本、JR九州筑肥線は筑前前原発福岡空港行きが1本、福岡空港発筑前前原行きが2本、西鉄貝塚線は貝塚発西鉄新宮行きが1本です。
増発の結果、天神駅での西行最終列車が0:12発(筑前前原行き)から0:43発(筑前前原行き)となります。筑前前原着は1:15です。同じく天神駅での北行最終列車が23:57発(貝塚行き、西鉄貝塚線接続)から0:27発(貝塚行き、西鉄貝塚線接続)となります。接続する西鉄貝塚線の列車が西鉄新宮に到着するのは1:09です。1時台というかなり遅い時間帯まで運転されることになります。なお、JR九州の鹿児島線では定期列車で博多発1:18というものがありますが、3駅先の南福岡止まりです(南福岡1:27着)。
福岡市は増便により乗客が約1万人増え、売り上げも約150万円増えると見込んでいます。人件費や電気代のことを考えると赤字になるようですが、実績を見て来年以降も実施するかどうか検討します。12月に限らず、継続的に終電を延長することも考えています。
(参考:福岡市交通局ホームページ http://subway.city.fukuoka.lg.jp/cgi-bin/topics_2/tpd.cgi?gid=10430、http://subway.city.fukuoka.lg.jp/subway_apps/upload/relpdfs/20131107185022.pdf、YOMIURI ONLINE http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20131106-OYS1T00238.htm、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131106/fkk13110602070001-n1.htm)
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JR西日本の完全子会社である株式会社レールテックは、線路の保守などを行う会社です。そのレールテックが、新たな保守機械を開発しました。
まず一つ目は、分割式軌道自動自転車。軌道自転車は、線路上を走行可能なエンジン付きの乗り物で、線路点検などで使用しているものです。トラックで運搬でき、踏切から線路に出入りするのですが、とても重いため、3~4人がかりでないといけません。
そこで、軌道自動自転車を3分割して、2人で容易に運搬できるようにしました。駆動ユニット(車体)、動力ユニット(エンジン部)、付帯ユニット(座席)に分かれます。なお、駆動ベルトを容易に取り外しができる機構は特許出願中です。
二つ目は、推進式継目塗油機。これまでレールの継目に油を塗る機械は、軌道自動自転車などで牽引するタイプが一般的であり、後ろ向きになっての操作が必要なため、操作を行う作業員が1人必要でした。
そこで今回開発されたのは、軌道自動自転車の前に置いて押すタイプ(推進式)のもの。これなら、軌道自動自転車の運転者が同時に継目塗油機の操作も行うことができます。なお、油タンクに入った油を拡散せずに射出することによって、レール継目に線状に油を塗る機構は特許出願中です。
最後三つ目は、レールランナー(1トンタイプ)。レールランナーは、踏切で台車を取り卸して線路上に設置し(台車はトラックの荷台に積んでいます)、その上にトラックが載って、線路上を走ります。約7分で軌道を走行することができます。機動性の高い乗り物です。2009年に軽自動車をベースにしたものをつくりましたが、荷台に荷物を載せるスペースが少なかったのです。そこで、1トントラックをベースにしたものをつくりました。こちらは実用新案登録がなされています。
どうしても保守作業は目立たず、当blogでも取り上げることが少ないのですが、こういう機会を見つけて取り上げていきたいと思います。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4706.html)
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JR九州の豪華寝台列車、「ななつ星in九州」。すでに「火星」と「金星」があることは紹介しましたが、ほかの星もあるようです。
それは、「水星」と「木星」。「水星」は「ブルームーン」という名前で、1号車のラウンジカーに使われます。昼は休息場に、夜はバーになる車両です。「木星」は2号車のダイニングカーに使われます。
ほかに「ななつ星in九州」で判明したことを書いておきます。トイレは真空式で、ウォシュトイレです。客室の冷蔵庫にはビールやソフトドリンクがありますが、無料です。車内は完全禁煙で、喫煙コーナーもありません。立ち寄る駅や途中の観光地でしかタバコは吸えません。小学生以下の子供、ペットはお断りで、車内の共有スペース、車内のほか食事施設でのランチ・ディナーにおいては、ドレスコードがあります。男性は襟付きシャツ(ディナーのみ、上着着用)、女性はワンピース、襟付きシャツ、ジャケット、スーツを着用しなければいけません。男女とも、ジーンズ、短パン、Tシャツ、サンダルは御遠慮下さいとのことです。なお、観光があることから、スニーカーでの参加は問題がありません。
(参考:阪急交通社ホームページ http://www.hankyu-travel.com/kokunai/train/nanatsuboshi/)
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東京オリンピックが2020年に行われることになり、羽田空港の利用者が増えることが見込まれます。そこでJR東日本は、都心と羽田空港を結ぶ鉄道路線を整備することを検討することになりました。つい先日の記事に、JR東日本が羽田空港アクセス改善策を考えていることを書きましたが、大きなものが出てきました。かなり前に東海道新幹線を羽田空港に乗り入れさせるという記事を書きましたが、今回の話もそれに匹敵する大きな話です。
JR東日本が考えている路線は、山手線田町付近からつくります。田町付近からは海岸部を通って羽田空港方面に向かう東海道貨物線(休止中)があります。その貨物線を流用し、空港付近は新しいトンネルをつくって貨物線と空港とを直結させ、都心から羽田空港に直接列車が乗り入れるようにするのです。この貨物線を活用して羽田空港へのアクセスをつくる構想は2000年の運輸政策審議会でも取り上げられたのですが、その後、話は進みませんでした。しかし、地元自治体はその後もこの構想を進めることを要望していて、東京オリンピックの開催決定により話が進むようになったのです。
JR東日本は、羽田空港のアクセスとして子会社の東京モノレールを所有しています。今回の新線構想と重複するようにも思えますが、モノレールでは輸送力に限界があると考えていて、鉄道の整備で増大する需要を自社に取り込みたいとしています。今後、新線の建設費を確保する方法やトンネルの整備方法について検討する予定です。
羽田空港へのアクセスには、丸の内の地下を通って京浜急行と京成とを結ぶ都心直結線の構想もあります。これができたならば、都心と羽田、成田が短時間で結ばれるとともに、羽田-成田間も短時間で結ばれます。しかし、都心に新たに地下鉄をつくるため、多額の費用と時間がかかるとされています。JR東日本の考えている案は、それに対抗する狙いもあります。都心直結線ができたら、貨物線を流用してアクセス線をつくる意味が薄れますから。
もっとも、先ほども書いたように、羽田空港付近は新たなトンネルをつくることが求められます。東海道貨物線は羽田空港をかすめるように通っていて、空港の業務に支障がないようにトンネルを掘るのは難しいです。そのため、7年後の東京オリンピックに間に合わない危険性もあります。
(追記)
JR東日本の冨田社長の話によれば、都心と羽田を結ぶ路線は、2014年度末に開業する東北縦貫線と接続します。つまり、宇都宮、高崎、水戸から直通で羽田空港まで行くようになるのです。
この新路線の建設で危惧されるのは子会社の東京モノレール。こちらはどうやら廃止にならず、存続するようです。現在でも羽田空港利用者以外の利用がある程度あり、羽田空港周辺の地域開発が進めば、生活路線として十分維持できるとみています。
ただ、この新路線は、羽田空港の地下にトンネルを掘る必要があるため、工事の難易度は極めて高いです。そこで(採算面を踏まえて)物理的にできるかどうか、あまり時間をかけずに早めに結論を出す意向のようです。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131109/k10015924461000.html、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2013110900140、Sankei Biz http://www.sankeibiz.jp/business/news/140110/bsd1401100503005-n1.htm)
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JR東日本は2012年3月に、岩泉線について「鉄道による復旧を断念し、バスにより地域の交通を確保する」という方針を打ち出し、これまで岩手県、宮古市、岩泉町と協議を行ってきました。その結果、岩泉線の廃止及びそれに伴う代替輸送について、関係者間で合意に至りましたので、11月8日、JR東日本は国交相に鉄道事業廃止の届出を行いました。2010年7月の脱線事故以来、列車が走らないまま廃線を迎えます。
鉄道が廃止になった後は、代替バスを運行します。代替バスの運行開始は2014年4月1日なので、岩泉線は2014年3月末で廃止になるということになります。JR東日本は代替バスの運行確保に責任を持つ立場ですが(代替バスの運行によって年間約4000万円の赤字が見込まれますが、その赤字をJR東日本は負担します)、実際の運行は地域密着・地元雇用促進の観点から地元バス事業者である東日本交通が行います。代替バスのサービス内容は現行の鉄道の基準を基本に関係者と協議を進めます。すなわち、本数は現行鉄道水準の1日4往復を基本とします。代替バスの運行区間は現行の岩泉線(茂市-岩泉間)の区間を基本とします。停留所は現行の岩泉線各駅を基本に設置することとしますが、地元の要望を受け、大川集落付近及び岩泉町市街地(岩泉高校等)については路線の延伸を行います。現行の代行バスのルートから大川集落付近に片道約1.4キロ、岩泉町市街地に約1キロ延伸します。茂市-岩泉間の運賃は現行鉄道水準としますが、茂市駅における山田線との乗継運賃は打ち切り計算となります。ただし、通学定期運賃については激変緩和措置として3年間の差額補助を行います。
岩泉線廃線後の鉄道施設・用地については、押角トンネル(2987メートル)を岩手県へ、茂市-岩手和井内間(約10キロ)を宮古市へ、浅内-岩泉間(約7.4キロ)を岩泉町へ無償譲渡します。残る岩手和井内-浅内間(押角トンネルを除く約18キロ)については、JR東日本が継続して保有します。また、JR東日本は、岩手県が計画している国道340号線の道路改良事業に要する費用の一部について資金提供を行います。押角トンネルの道路化は2014年度に着手します。片側1車線の道路となります。総事業費は約70億円と見込まれますが、JR東日本は20億円を上限に負担します。
余談ですが、10月の代行バスの利用状況を見ると、一番利用者の多い4便(岩泉7:45発)でも平均乗車人数は11.9人(平日)、全便平均だと平日は6.4人、休日は3.6人です。1年半ほど前とほぼ同じです。
(追記)
JR東日本は2014年1月8日、岩泉線の廃止日を2014年4月1日に繰り上げる旨の届出を行いました。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/railway/pdf/iwaizumi_20131107top.pdf、http://www.jreast.co.jp/railway/pdf/iwaizumi_20131107.pdf、http://www.jreast.co.jp/railway/pdf/iwaizumi_20140108top.pdf、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131108_3、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/oshikado/)
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以前、釜石線にC58とキハ141系によるSL列車、「SL銀河鉄道」(仮称)を走らせるという話を書きましたが、その続報です。
新しい列車の名前は「SL銀河」となりました。C58 239を復元して運行する列車は釜石線花巻-釜石間を中心としたエリアで運行します。客車はキハ141系、機関車を除いて4両編成の「SL銀河」の定員は180人を予定しています。営業開始は2014年4月以降の予定ですが(当初の予定より遅れています)、具体的な運行開始日程は、SLの復元状況に依ります。休日を中心に年間80日程度の運行を予定していますが、釜石行きが40日程度、花巻行きが40日程度なので、1日で釜石線を往復するわけではないようです。
客車の外観は夜空をイメージしたブルーをベースとしています。車体には銀河鉄道の夜に登場する星座や動物をシンボル化し演出する予定です。車体の色はブルーでも車両ごとに濃淡があり、編成全体を使って銀河ブルーを表現する予定です。車内は「東北の文化・自然・風景を通してイマジネーションの旅へ」をデザインコンセプトとしています。ガス灯風の照明やステンドグラス、星空のパーテーションなどがあり、宮沢賢治の世界観を表しています。荷棚は南部鉄器風で、ディテールは沿線の伝統形状をモチーフにしています。車内のコンテンツは、宮沢賢治関連の展示のほか、沿線や東北ゆかりの品々の展示を予定しています。さらには、小型プラネタリウムや月や星にまつわる展示などを計画しています(4号車)。プラネタリウムは車内では考えられない設備です。
もちろん、デザインプロデュースは、奥山清行氏。宮沢賢治関連の展示、沿線や東北ゆかりの品々の展示、小型プラネタリウム、月や星にまつわる展示はそれぞれの専門家がプロデュースします。
(追記1)
「SL銀河」は4月12日から運転を開始します。主に土曜日に運転される釜石行きは花巻10:37発釜石15:04着、主に日曜日に運転される花巻行きは釜石10:55発花巻15:20着のダイヤで運転されます。途中、新花巻、土沢、宮守、遠野、上有住、陸中大橋に停まりますが、途中の遠野には1時間以上停まります。給水や灰落とし作業のためで、停車中は駅の外に出ることもできます。
「SL銀河」は全車指定席で、乗車券のほかに800円(3月31日までに購入の場合)の指定席料金がかかります。
(追記2)
C58はキハ141系の力を借りなくても急勾配を上る力があるようですが、それでもSLとディーゼルカーが協調運転をするのは、SLの煙を客室内にできるだけ入れないようにするためです。
(追記3)
「SL銀河」は盛岡-花巻間を回送します。この区間はキハ141系が先頭になるため、ディーゼルカーとして走るようです。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1383714835_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1392964368_1.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/TKY201311060425.html、http://www.asahi.com/articles/ASG2P5G33G2PUJUB00X.html、「鉄道ファン」2014年6月号 交友社、「鉄道ジャーナル」2014年7月号)
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先日、2014年3月のダイヤ改正で「あけぼの」が廃止されるという記事を書いたところですが、それを上回るニュースが現れました。本州と北海道を結ぶ最後のブルートレイン、「北斗星」を廃止する方向で話を進めていることが判明したのです。2014年度末か2015年度末に廃止されるようです。廃止される理由はいろいろあるようですが、車両の老朽化が著しいのが大きな理由でしょう。「北斗星」は年末年始やお盆に臨時列車として運行する予定ですが、これまでにすでに証明し尽くされているとおり、いずれは完全に消えてしまいます。
さらに言えば、同じ本州と北海道を結ぶ寝台特急、「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」も北海道新幹線が開業する2015年度末に廃止されるという話もあるようです(残るという話もあります)。もし「カシオペア」等も廃止になれば、客車の寝台列車は全廃と言うことになります。北海道に関しては、北海道新幹線開業後、青函トンネルを通行するのに特殊な機関車が必要ですが、JR貨物以外は今のところその特殊な機関車を投入する計画がないという事情があります。
電車で運行される「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」は当分運行を続けますが、いつまでも運行されるという訳ではないでしょう。車両の老朽化など何らかのきっかけがあれば、廃止される危険性があります。夜行列車そのものが完全に消えてしまうのです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20131107k0000m040116000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/131107/trd13110708020001-n1.htm、nikkansports.com http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20131107-1214777.html)
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JR西日本は高山線婦中鵜坂駅の常設化を北陸信越運輸局に申請しました。
婦中鵜坂駅は富山市婦中町にあり、速星から1.7キロ、西富山から2.6キロのところにあります。富山駅へは列車で約10分です。周辺には住宅地や企業団地があります。富山市は2006年10月から高山線の運行本数を増やす社会実験を行っています。その一環として婦中鵜坂駅は2008年3月から3年間の予定で臨時駅として設置されました(富山市などの要望を受け2011年3月からさらに3年間延長されています)。富山市は婦中鵜坂駅の整備費約1.06億円を全額負担し、さらに300万円かけてロータリーと43台分の駐車場を設置しました。
婦中鵜坂駅の1日当たりの利用者数は2008年度は96人でしたが、2010年度は173人に増えました。運行本数が減った2012年度には140人と減少しましたが、富山市側はそれなりに利用されているとみています。その判断はJR西日本も同様のようで、今回の常設化申請に至りました。認可には1か月程度かかるようで、2014年春に常設化の予定です。なお、駅設備及び駅名について変更はありません。
なお、富山市によれば、高山線の2000年度の普通列車運行本数は1日46本で、1日当たり2877人の利用がありましたが、2002年度以降は運行本数が36本に減ったため、乗車人数も2005年度には2440人まで減少しました。しかし、社会実験が始まり、本数が増えた2006年度以降は乗客が増えています。2010年度の乗車人員は2770人で、回復傾向にあります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/11/page_4736.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20131101-OYT8T01554.htm、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/11/03/209935.html)
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2027年に品川-名古屋間が先行開業するリニア中央新幹線。しかし、そのリニア中央新幹線について、JR東海の山田社長が9月18日、10月17日の記者会見で採算が取れないということを発言しています。リニアを否定的にとらえる人の発言なら何ともないですが(もともとが結論ありきの発言)、発言の主がJR東海の社長ですから大変です。
それではなぜ、採算の取れないリニアを建設するのでしょうか? それは、東海道新幹線の経年劣化と大規模災害に備えて、東京と大阪を結ぶ大動脈を二本つくっておくためです。JR東海自身も、リニアが全線開業してもJR東海自体の収入は15%しか増えないと考えています。「のぞみ」のような直行列車主体から「ひかり」「こだま」のような途中駅に停車する列車が主体となる東海道新幹線や在来線と合わせた収益増加で経営の安定を図る考えです。本当にこれでペイできるのかはあやしいところですが。
JR東海がリニア中央新幹線をつくりたいのならば(リニア中央新幹線の代わりに、北陸新幹線を新大阪まで全線開業させるなどの代替案はありますが、ここでは触れないことにします)、何でも自前でやるという妙なプライドを捨てて、場合によっては国からの補助を引き出すという柔軟な姿勢が求められます。今のリニア中央新幹線計画における重大な欠点は、品川-新大阪間を一気に開業せず、品川-名古屋間を先行開業すること。品川-名古屋間では航空機からの転移は望めず、利用者が大幅に増えるということはありません。採算が厳しいのももっともなことです。一時的に国からお金を借りてでも、一気に新大阪までの全線を開業することが求められます。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/feature/news/20131030dde012020013000c.html、山梨日日新聞ホームページ http://www.sannichi.co.jp/linear/news/2013/10/18/14.html)
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東九州自動車道の都農インターチェンジ-日向インターチェンジ間は今年度中に開通します。この区間が開通すれば、宮崎と延岡が高速道路で結ばれます。
この高速道路の開通に合わせて、宮崎交通はJR九州バスと共同で、宮崎-延岡間に高速バスを運行します。運賃、便数、停車場所などは未定ですが、宮崎交通とJR九州バスがそれぞれ3台を運行する予定です。また、延岡市役所前に停車するようです。11月中に九州運輸局に申請します。
かつて、宮崎交通は、宮崎-延岡間に一般道経由の路線バスを運行していました。しかし、採算が合わずに1998年に撤退していました。今回の高速バスは、それが復活したかたちです。宮崎交通も高速バス3台を新たに購入しますが、通常は11列あるシートを9列に減らして座席間を広くし、窓側の席にはコンセントをつけています。最後部にはトイレと化粧室が一体となったパウダールームがあります。短距離の高速バスではかなり贅沢な仕様です(正直言って、貸切バスの転用&トイレなしでも十分な距離です)。JRの特急に対抗するためにグレードアップした車両にしているのでしょうか?
(追記1)
宮崎交通とJR九州バスは2014年4月1日から高速バスを1日8往復運行します。内訳は、宮交シティ-延岡バスセンター間がノンストップ1往復と各停1往復、宮崎空港-延岡バスセンター間がノンストップ5往復と各停1往復です。ノンストップは宮崎バスストップ以外の高速道路上のバス停には停まらず、各停は高速道路上の全バス停に停まるものです。宮崎駅-延岡駅間を最速1時間51分で結びます。運賃は宮崎市内-延岡市内が片道1900円、宮崎空港-延岡市内が片道2000円です。座席定員制で予約は不要です。2枚つづり、4枚つづり、20枚つづり、学割2枚つづりの回数券のほか、宮崎空港から高千穂バスセンターへの観光企画券もあります。
(追記2)
宮崎と延岡を結ぶ高速バスの名前が「ひむか」に決まりました。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/news/20131029-OYT8T01527.htm、JR九州バスホームページ http://www.jrkbus.co.jp/pdf/nobeoka1.pdf、宮崎日日新聞ホームページ http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_4579.html)
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JR東日本は2012年10月に「グループ経営構想V ~限りなき前進~」を発表しました。
この発表をしてから1年が経ちました。取り巻く環境の変化を踏まえ、経営構想の実現に向けた取り組みを加速させるため、この「グループ経営構想V」の中で今後特に力を込めて推進を図る項目として、このたび「今後の重点取組み事項」を策定しました。「今後の重点取組み事項」もボリュームがあるので、気になる事項をピックアップしていきます。
山手線にホームドアを設置することは「グループ経営構想V」にもありましたが、今回は第2期整備計画を策定しています。目の不自由な人の利用が多い駅など単体駅での整備、線区単位での整備計画の策定を行います。工事費の圧縮や工期短縮などにより、山手線の整備費用と比較して約2割のコストダウンを目指します。
エネルギー・環境戦略の推進として、交流区間乗り入れ用の蓄電池駆動電車の開発を行います。烏山線のEV-E301系の交流版のような電車です。
そして、観光立国の推進のため、乗ること自体が目的となる列車づくりを考えています。目玉は、新幹線車両を使ったリゾート列車。在来線のリゾート列車はたくさんありますが、「新幹線車両を使ったリゾート列車」とはどういうものでしょうか? 話が具体化されるのを待ってみたいです。
なお、2020年に東京オリンピックが開催されることになり、羽田空港の利用者増加が予想されます。空港アクセス改善策を検討していますが、具体的にはどのような改善策を考えているのでしょうか? 東京モノレールの改善なのでしょうか、それとももっと大きいことを考えているのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131019.pdf)
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東急は12月の金曜(6、13、20、27日)において、深夜時間帯の運転区間を延長することに加えて、渋谷発の終電を繰り下げます。
まず、東横線は下りの各駅停車元住吉行き1本を横浜まで延長します。渋谷発0:47、横浜着1:28です。増発するのは、渋谷発1:00の菊名行き(菊名着1:32)と、渋谷発1:20の元住吉行き(元住吉着1:43)です。通常ダイヤの最終は渋谷0:47発、元住吉着1:09ですから、30分余り遅くなります。なお、これら増発列車2本は上りホームから発車します。
田園都市線は下りの各駅停車鷺沼行き1本を長津田まで延長します。渋谷発0:37、長津田着1:26です。増発するのは、渋谷発1:00の鷺沼行き(鷺沼着1:29)と、渋谷発1:15の鷺沼行き(鷺沼着1:44)です。通常ダイヤの最終は渋谷0:42発、鷺沼着1:09ですから、こちらも30分余り遅くなります。
東急は深夜時間帯の列車を延長、増発する目的を、都心部の深夜勤務者の移動手段を確保することなどを目的としています。東京都が考えている都営地下鉄の運行時間延長にも合致します。それにしても、飲んで遅くなるならともかく、仕事でここまで遅くなるのは厳しいです。いくら土曜日が休日になるとは言っても。
(追記)
東急の深夜時間帯における延長運転、増発が追加されました。対象となるのは、12月の金曜(6、13、20、27日)と26日の木曜の5日間です。
東横線は下りの各駅停車武蔵小杉行き1本を菊名まで延長します。渋谷発0:31、菊名着1:03です。田園都市線は渋谷発0:09の長津田行き(長津田着0:58)を増発します。
(参考:東急ホームページ http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/news/131030-1.html、http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/news/131118-2.html)
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9月5日にJR東日本から改めて廃止の方針が伝えられた岩泉線。バスによる代替輸送を行うほか、鉄道用地や施設の無償譲渡を行います(ただし、宮古市は岩盤崩落の危険性が高い岩手和井内-浅内間は引き続きJR東日本が保有することを求めています)。ところが、鉄道を廃止するときにネックになるのが押角峠です。国道(340号線)も通っていますが、難所とされています。
そこで、JR東日本は長さ2987メートルの押角トンネルを道路に転用することを提案しています。押角トンネルは国道より標高が150メートル低いところを走っています。その押角トンネル(幅3.86メートル)を2車線の広さに拡幅して、道路トンネルとします。国道の改良をするより、押角トンネルを拡幅するほうが容易なようです。現状の国道に比べて、7~10分の短縮が見込めます。岩手県もこのJR東日本の提案を受け入れ(工事費の負担割合は、JR東日本とこれから協議します)、岩泉線が廃止される可能性が高まりました。後は沿線の宮古市、岩泉町がどのように判断するかのようですが、地元にも廃止を受け入れる姿勢があるようです。どうやら、このまま順調に話が進めば、2014年度に廃止されるようです。
(参考:岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131019_3、http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131101_3、毎日jp http://mainichi.jp/area/iwate/news/20131019ddlk03020090000c.html、http://mainichi.jp/area/iwate/news/20131101ddlk03020204000c.html)
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以前に書いた記事の続報みたいな記事です。
JR西日本も、JR東海と同じようにN700Aを投入します。11月下旬に1編成投入し、12月中旬から営業走行を開始する予定です。なお、JR西日本ではN700系4000番代となります。
また、こちらもJR東海と同じなのですが、既存のすべてのN700系(16両編成のもの)もN700Aに採用する機能の一部(中央締結ブレーキディスク、定速走行装置)を反映する改造を博多総合車両所で行います。今年度は3編成、2014年度は8編成、2015年度は5編成に対して改造を行う計画で、3年間で改造を終えます。初めて改造する編成は10月下旬から営業走行を開始する予定なので、もうすでに走っていることでしょう。
(追記)
JR西日本は、N700Aを2015年度に4編成、2016年度に4編成投入します。2013年度からすでに走っている1編成と合わせて合計9編成となります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4678.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/11/page_6438.html)
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JR東海及びJR西日本の会員制予約ネットサービス「エクスプレス予約」の「EX-IC」は通常、1人だけしか利用できない商品です。ところが、すでに過去にも発売されていたようですが、今年の年末年始も、「EXいっしょにお出かけ早特」を発売します。この「EXいっしょにお出かけ早特」は2人以上で旅行する場合のみ利用可能な商品で(1人だけの場合は「EX-IC」などを使うこととなります)、一度の予約操作で最大6人まで利用可能です(同一日、同一区間、同一列車、同一設備の場合に限ります)。子供用もあるので、家族での帰省等にも使えます。
設定区間は東京・品川、新横浜-岡山、広島、小倉、博多間、名古屋、新大阪、新神戸-小倉、博多間です。主な区間の発売額は東京・品川-広島間が15000円(大人1人あたりの値段、通常期の「のぞみ」に比べて3550円安)、名古屋-博多間が13500円(大人1人あたりの値段、通常期の「のぞみ」に比べて4530円安)、新大阪、新神戸-博多間が11000円(大人1人あたりの値段、新大阪-博多間の通常期の「のぞみ」に比べて3890円安)です。新宿、天王寺、南福岡など、新幹線停車駅以外からの利用の場合は、それぞれ新幹線停車駅までの運賃が必要です。設定期間は12月7日、8日、14日、15日と12月21日~2014年1月5日の毎日、2014年1月11~13日です。発売期間は11月7日10:00~2014年1月10日23:30(乗車1か月前の10:00から3日前の23:30まで)です。このきっぷの発売枚数には列車ごとに限りがあります(そのため、列車に空席があっても予約できない場合もあります)。希望の列車の指定席が予約できた場合にのみ発売します。もちろん、駅で買えるわけではなく、携帯電話、パソコン、スマートフォンからのみ購入できます。予約時に利用人数、列車、区間、設備が発売条件に合致していた場合に、自動的に「EXいっしょにお出かけ早特」が画面に表示され、購入できるのです。乗車前に、会員本人がJR東海またはJR西日本の主な駅で切符に引き換える必要があり、「EX-IC」での乗車はできません。
乗車できるのは「のぞみ」「ひかり」「こだま」で、「みずほ」「さくら」「つばめ」は利用できません。列車の乗り継ぎもできません。予約した列車に限り有効で、ほかの列車には自由席でも乗車することはできません。変更は乗車日の3日前23:30までなら、変更後の列車・設備に「EXいっしょにお出かけ早特」の残席があれば、切符を受け取るまで何度でも変更ができます(切符を受け取った後は、乗車日・列車・区間・設備等の変更はできません)。最初の購入日から3か月以内の乗車日までの間なら、乗車日を遅らせることもできます。乗車日の2日前以降なら、「e特急券」に変更ができます。人数が減少する場合は、1人につき300円の手数料が必要となります。途中下車はできず、乗継割引や各種割引の適用はありません。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/nws001326.html)
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以前に書いた、熊本市電のICカードの話です。
熊本市交通局が9月17日から30日の間、ICカードの名称の募集を行いました。979件の応募があり、類似名称を含めて58件の応募があった「でんでんnimoca」が採用されました。「いつでん(いつでも)」「どこでん(どこでも)」市でん(電)に乗って出かけようという意味合いが込められています。一番応募が多かった名称は、熊本らしく「くまもんnimoca」の106件でしたが、「くまもん」は特定の商品名称には使用できないとのことなので(公共性の高いものにまで適用するのはいかがとも思えますが)、採用を見送りました。「熊電nimoca」も51件と多かったのですが、熊本電鉄と混同する可能性が高いため見送りとなりました。
この「でんでんnimoca」は西鉄のICカード、「nimoca」がベースとなっています。「でんでんnimoca」は熊本市電オリジナルカードという位置づけです。熊本市電においては、「でんでんnimoca」、「nimoca」のほか、「Suica」など全国相互利用サービス対象のICカードを使うことができます。参考にした資料には明示されていませんが、「でんでんnimoca」も「nimoca」である以上、JR東日本などでも使うことができるのでしょう。
意外なのはサービス開始時期、熊本市電のICカード導入は2014年3月になる予定です。もう少し後だと思っていただけに意外です。
(追記)
「でんでんnimoca」は2014年3月28日から運用が開始されます。「でんでんnimoca」も同日から発売されます。ポイントサービスもあります。
(参考:熊本市交通局ホームページ http://www.kotsu-kumamoto.jp/Content/Upload/p2_1_11251028icmeishoukettei''.pdf、西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2013/13_106.pdf、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140317/kmt14031702030000-n1.htm)
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ついにこのニュースが来てしまいました。この時期になると、夜行列車が次のダイヤ改正で廃止になるという悪いニュースが現れますが、2014年3月で上野と青森の間を結ぶ寝台特急「あけぼの」が廃止になるようです。これで上野と東北を結ぶ夜行列車が全廃されるということになります。
「あけぼの」は1970年に運行を開始しました。酒田や秋田を経由し、上野-青森間を約12時間半かけて走ります。最盛期は上野-秋田間1往復を含めて3往復もありましたが、1往復に減り、細々と運行を続けていました。かつては奥羽線経由でしたが、山形新幹線工事で陸羽東線経由に、秋田新幹線開業で羽越線経由に変えてしぶとく走り続けました。
しかし、山形新幹線、秋田新幹線の開業により寝台特急でなくてもそれなりのスピードで東京に行くことができるようになりました。秋田新幹線の「スーパーこまち」は2014年のダイヤ改正で時速320キロにスピードアップする予定で、東京-秋田間が3時間35分程度で結ばれます。東北新幹線開業前のように、夜行列車がないとどうしようもない、ということではないのです。新幹線が通らない日本海沿岸を通ることから、首都圏に直結する唯一の直通列車として、それなりには利用されているようですが、少なくとも最盛期よりは利用者が減り、肝心の車両(24系)の老朽化が激しいことから、東北新幹線が全線開業した2010年ごろから廃止が検討されてきました。そしてついに「あけぼの」を廃止することが明らかになったのです。
定期列車が廃止になっても、当面は臨時列車として走ります。しかし、2012年に廃止になった「日本海」「きたぐに」も1年足らずで臨時列車としても運行されなくなりました。「あけぼの」が臨時列車になっても、肝心の車両が老朽化した以上、期待できるものではありません。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131102t75005.htm)
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香川県綾川町と高松琴平電気鉄道は、琴平線陶-滝宮間に、綾川駅を12月15日に開業させると発表しました。琴電に新駅を設置するのは7年ぶりのことです。
綾川駅は陶駅から西へ約1.5キロ、滝宮駅から東へ約0.9キロの綾川町萱原につくります。周辺には「イオンモール綾川」などの大型商業施設や町役場があり、利用者が期待できるところであります。綾川駅のホームは全長85メートル、上屋の長さは39メートル。駅には男女別トイレ、多機能トイレもあります。駅前広場にはバスやタクシー、一般車両が乗降できるスペースや待機場(バスは除きます)を整備します。駐輪場は約200台駐輪できます。駅近くにはマイカー利用者向けのパークアンドライド駐車場も確保します。駅新設工事の事業主体は駅本体がことでん活性化協議会(沿線自治体や琴電などで構成)、駅前広場、駐輪場や進入道路などは綾川町が整備します。駅本体の工事費は1.27億円、駅前広場等の工事費は3.9億円です。
綾川駅が開業する12月15日には、琴平線のダイヤ改正も行います。高松築港-一宮間を運行する便の一部を高松築港-滝宮間に延長します。平日には増便もあります。これにより、高松築港-滝宮間で15分間隔で運行する時間帯が拡大します。平日の滝宮方面は6:30~8:30、15:30~21:30(高松築港発の時刻)が15分間隔となります。高松築港方面は6:17~9:32、16:32~21:32(滝宮発の時刻)が15分間隔となります。休日の滝宮方面は9:00~10:30、15:30~17:00(高松築港発の時刻)が15分間隔となります。高松築港方面は10:02~11:32、16:32~18:02(滝宮発の時刻)が15分間隔となります。平日の始発の繰り上げ、最終の繰り下げも行われます。綾川駅が開業しますが、始発から終着までの所要時間は1時間2分と現行と変わりません。琴平線のダイヤ改正に合わせて、志度、長尾線のダイヤも見直します。
バスも新たな路線を開設します。綾川町は路線バスの実験運行を12月21日から1年間実施します。琴参バスに委託し、平日(土曜日も?)は富士見坂団地前-綾川駅間(富士見坂団地前で琴参バスの島田線に接続します)、日祝は坂出駅-綾川駅間を運行します。1日6往復します。
(追記)
12月10日のジェットスター高松就航に合わせ、琴参バスが高松空港-丸亀駅前間、高松空港-坂出駅前間にリムジンバスを運行します。このリムジンバスのうち、高松空港-坂出駅前間の便が、綾川駅を通るのです。高松空港-坂出駅前間の便は、綾川駅-坂出駅前間の利用もできます。600円です。
(参考:綾川町ホームページ http://www.town.ayagawa.kagawa.jp/docs/2013102100019/、四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20131019000097、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131025/kgw13102502270000-n1.htm、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/takamatsuair/、琴参バスホームページ http://www.kotosan-limousine.com/)
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南海とJR西日本、南海と近鉄は連絡定期券を発売しています。3社はIC定期券サービスを拡大し、利便性向上を図るため、南海では「PiTaPa」、JR西日本や近鉄は「ICOCA」による連絡IC定期券を2014年春から発売します(JR西日本と近鉄の間では、すでに連絡IC定期券を発売しています)。具体的な発売日は、後日発表されます。
南海・JR西日本連絡IC定期券は、新今宮、羽衣・東羽衣、三国ヶ丘、りんくうタウンで接続する場合に発売されます。ただし、最後のりんくうタウンで接続するケースでの連絡IC定期券の範囲は狭いです。南海は岸和田-和歌山港間など、JR西日本は東岸和田-和歌山間に限られます。南海で連絡IC定期券を買うときは、各種「PiTaPa」カードが対応します(IC定期券機能がない、印字スペースのないカードは除きます)。JR西日本で連絡IC定期券を買うときは、「ICOCA」及び「SMART ICOCA」が対応します(印字できない、記念「ICOCA」は除きます)。通勤定期と通学定期を販売します(障害者割引定期券は発売しません)。1か月、3か月、6か月の3種類があり、金額は現在の磁気定期券と同額です。
南海・近鉄連絡IC定期券は、河内長野で接続する場合に発売されます。南海で連絡IC定期券を買うときは、各種「PiTaPa」カードが対応します(IC定期券機能がない、印字スペースのないカードは除きます)。近鉄で連絡IC定期券を買うときは、「ICOCA」及び「KIPS ICOCA」が対応します(印字できない記念「ICOCA」及び「SMART ICOCA」は除きます)。通勤定期と通学定期を販売します(障害者割引定期券は発売しません)。1か月、3か月、6か月の3種類があり、金額は現在の磁気定期券と同額です。
南海の「PiTaPa」はクレジットカードをつくらないといけないため、IC定期券も使いづらかったのですが、JR西日本や近鉄が発売している「ICOCA」ならクレジットカードをつくらずにIC定期券をつくることができます。ICカードの便利さを実感してもらうためには、IC定期券を普及させるのが有効な策です。南海も京阪や近鉄のように早期に「ICOCA」を導入し、線内だけの利用でもIC定期券を普及させることが望まれます。
(追記)
南海・JR西日本連絡IC定期券、南海・近鉄連絡IC定期券はともに2014年3月14日から発売を開始します。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/131101_2.pdf、http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/131101_1.pdf、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/02/page_5161.html)
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JR西日本は、阪和線で6枚綴りの「自由席回数特急券」を発売していますが、このたび2枚綴りの「おためし阪和線自由席回数特急券」を期間限定で発売開始しました。
この「おためし阪和線自由席回数特急券」の利用期間は10月28日から2014年1月31日、発売期間は10月28日から2014年1月25日です。発売価格は、新大阪・西九条・天王寺-和泉府中・日根野間、天王寺-和泉砂川間、新大阪-天王寺間が900円、新大阪-和泉砂川間、新大阪・天王寺-和歌山・海南間が1300円です。1枚あたりにするとそれぞれ、450円、650円です。設定区間内に有効な定期券、普通回数券を所持している場合に限り利用できます。有効期間は7日間で、設定された区間の特急(「くろしお」「はるか」)の普通車自由席に乗車できます。各種割引証による割引、小児の設定はありません。有効開始日の変更もできません。この「おためし阪和線自由席回数特急券」は大阪、和歌山地区の主な駅の「みどりの窓口」「みどりの券売機」で発売されます。
1枚あたりの値段は変わらず、しかも2枚綴りのため、通勤・通学に特急列車を気軽に利用できます。これをきっかけに通勤・通学にも恒常的に特急を使ってもらいたいと考えているようです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/10/page_4643.html)
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山形新幹線が走る山形県。その山形県がフル規格の奥羽新幹線(福島-秋田間)、羽越新幹線(富山-青森間)の建設を要望しています。
山形県は今年度、新幹線推進県民運動事業に取り組みます。若手との意見交換や講演会の開催、広報媒体を使った情報発信により、新幹線の経済効果などをPRします。県民機運を盛り上げるネットワーク組織も発足させます。2005年から行わなかった国への要望活動も昨年から再開しました。吉村山形県知事は今年1月に行われた知事選で新幹線の整備を公約に掲げています。
1992年に全国初のミニ新幹線がつくられた山形で、なぜフル規格の新幹線を要望するのでしょうか? それは山形新幹線が遅いからです。東北新幹線は時速320キロ運転で、東京-新青森間(約714キロ)を2時間59分で結びます。しかし、それよりもっと距離が短いはずの東京-新庄間(約421キロ)で3時間11分もかかってしまいます。ミニ新幹線の秋田新幹線でも、E6系を導入したため所要時間が短縮し、東京-秋田間(約663キロ)は3時間45分で済みます。山形の年間交流人口は首都圏から離れた青森、岩手と大差がありません。山形県は距離の割に時間がかかり過ぎているのが原因とみています。フル規格の新幹線が実現すれば、所要時間は30分程度短縮するとみています。東日本大震災で東北新幹線が約1か月半運休し、高速交通網の多重化が求められるようになったことも奥羽新幹線、羽越新幹線にとっては追い風だと山形県は見ています。
奥羽新幹線、羽越新幹線はいずれも基本計画に定められた新幹線です。1973年に中国横断、四国、東九州など11路線が定められました。このうち、建設が具体化しているのは中央新幹線のみ。1972年までに基本計画が決定した東海道、山陽、東北、上越、北海道、北陸、九州の各新幹線はすでに全線開業したか、一部の区間を除いては着工が決まっています。1年程度の差が大きな差を生んだのです。もちろん、これからも整備新幹線の建設は続くため、国交省は奥羽新幹線や羽越新幹線などを整備新幹線に格上げすることはないとしています。
幸い、奥羽新幹線や羽越新幹線が認められたとしても、実際につくるべきかどうかは難しいです。福島-山形間ぐらいはつくっても採算は取れるでしょうが、並行在来線は切り離さないといけません。また、今山形新幹線が停まっている駅すべてに奥羽新幹線が停まるかどうかは不明です。一部の駅は新幹線停車駅から並行在来線の第三セクターのみが停まる駅に格下げされてしまう危険性もあります。
奥羽新幹線計画は、福島駅の改良と板谷峠の下をくぐる長大トンネルぐらいに絞ったほうがよいかもしれません。踏切のない区間なら130キロ以上のスピードも出すことができます。もともと山形新幹線は時速275キロを走ることのできる車両が走っているのですから。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/10/20131028t51028.htm)
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