釜石線のSL列車は「SL銀河」
以前、釜石線にC58とキハ141系によるSL列車、「SL銀河鉄道」(仮称)を走らせるという話を書きましたが、その続報です。
新しい列車の名前は「SL銀河」となりました。C58 239を復元して運行する列車は釜石線花巻-釜石間を中心としたエリアで運行します。客車はキハ141系、機関車を除いて4両編成の「SL銀河」の定員は180人を予定しています。営業開始は2014年4月以降の予定ですが(当初の予定より遅れています)、具体的な運行開始日程は、SLの復元状況に依ります。休日を中心に年間80日程度の運行を予定していますが、釜石行きが40日程度、花巻行きが40日程度なので、1日で釜石線を往復するわけではないようです。
客車の外観は夜空をイメージしたブルーをベースとしています。車体には銀河鉄道の夜に登場する星座や動物をシンボル化し演出する予定です。車体の色はブルーでも車両ごとに濃淡があり、編成全体を使って銀河ブルーを表現する予定です。車内は「東北の文化・自然・風景を通してイマジネーションの旅へ」をデザインコンセプトとしています。ガス灯風の照明やステンドグラス、星空のパーテーションなどがあり、宮沢賢治の世界観を表しています。荷棚は南部鉄器風で、ディテールは沿線の伝統形状をモチーフにしています。車内のコンテンツは、宮沢賢治関連の展示のほか、沿線や東北ゆかりの品々の展示を予定しています。さらには、小型プラネタリウムや月や星にまつわる展示などを計画しています(4号車)。プラネタリウムは車内では考えられない設備です。
もちろん、デザインプロデュースは、奥山清行氏。宮沢賢治関連の展示、沿線や東北ゆかりの品々の展示、小型プラネタリウム、月や星にまつわる展示はそれぞれの専門家がプロデュースします。
(追記1)
「SL銀河」は4月12日から運転を開始します。主に土曜日に運転される釜石行きは花巻10:37発釜石15:04着、主に日曜日に運転される花巻行きは釜石10:55発花巻15:20着のダイヤで運転されます。途中、新花巻、土沢、宮守、遠野、上有住、陸中大橋に停まりますが、途中の遠野には1時間以上停まります。給水や灰落とし作業のためで、停車中は駅の外に出ることもできます。
「SL銀河」は全車指定席で、乗車券のほかに800円(3月31日までに購入の場合)の指定席料金がかかります。
(追記2)
C58はキハ141系の力を借りなくても急勾配を上る力があるようですが、それでもSLとディーゼルカーが協調運転をするのは、SLの煙を客室内にできるだけ入れないようにするためです。
(追記3)
「SL銀河」は盛岡-花巻間を回送します。この区間はキハ141系が先頭になるため、ディーゼルカーとして走るようです。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1383714835_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1392964368_1.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/TKY201311060425.html、http://www.asahi.com/articles/ASG2P5G33G2PUJUB00X.html、「鉄道ファン」2014年6月号 交友社、「鉄道ジャーナル」2014年7月号)
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