末広橋梁を見る
今朝(15日)、四日市の末広橋梁を見てきました。
工業都市として知られている四日市は、鉄道貨物が衰退した現在においてもなお、海側に多くの貨物線がある。貨物線は港の工業地帯に伸び、運河を渡るところがある。船舶の通行を阻害しないよう、列車が通らないときは線路を跳ね上げる可動橋となっている。国指定重要文化財、近代化産業遺産である末広橋梁だ。末広橋梁は現役最古の鉄道可動橋で、1931年12月に竣工された。四日市港修築事業で埋め立てられた末広町と千歳町の間にある千歳運河に架けられている。線路を跳ね上げることをするのは平日だけのようなので、たまたま休みが取れた15日に行くことにした。
名古屋5:40発の始発に乗り、四日市へ。四日市駅は休憩時間のようで(四日市駅の営業時間は5:10~23:00だが、1日4回閉鎖される)、窓口は閉まっている。事前に地図で見た通りに歩き、15分ほどで末広橋梁へ。今回は朝早すぎたので使えなかったが、四日市駅にはレンタサイクルもある。平日と土曜日は7~20時、日祝は10~17時に利用でき、料金はたったの120円(年末年始は休み)。貨物線見物にも使える便利なレンタサイクルだ。冷たい雨が降る中、じっと待つ。
6:50ごろ、一人自転車に乗ってきた。末広橋梁の管理をする係員のようで、列車が来るころになると現れるのだ。深夜の可動橋は降りたままとなっているので(夜に貨物船が通ることはないので、わざわざ上げていないのであろう)、線路の点検だけをして、南のほうに走り去って行った。その後も冷たい雨が降る中待ち続け、予定時刻から10分ぐらい遅れて7:10ごろ、汽笛がして、DD51に引かれた貨物列車がやってきた。中身はセメント。本当に停まるぐらいのゆっくりとした速さで橋を渡る。
末広橋梁の南側には道路橋が架かっている。名を臨港橋というが、こちらも可動橋である。ただしこちらは、船の通行があるときだけ跳ね上げられる。橋には踏切で見かける踏切警報機と遮断機があるのが特徴だ。こちらのほうに回ってみると、橋の向こうのほうで、貨物列車の入換をやっていた。入換場所は踏切にまたがっていて、車を待たせたまま入換を行っている。
そういうしているうちに、DD51に引かれた貨物列車が四日市駅に向かって走り始めた。セメントを降ろして東藤原に戻るのだ。最初は荷を降ろして軽くなったのか、行きより速くなったように感じられる。しかし、末広橋梁を渡る速さは行き同様に遅い。停まりそうなぐらいだ。貨物列車のいなくなった末広橋梁でしばらく待っていると、行きと同じ係員が南側からやって来て、今度は橋を操作する。橋梁の真ん中の部分がゆっくりと上がり始める。やがて橋は跳ね上がって、船が通ることのできる状態となった。
ふたたび歩いて四日市駅に戻る。次に来る8:03発は普通列車。途中の桑名で快速「みえ2号」に抜かれる。その快速「みえ2号」に乗ることにする。朝のラッシュで混雑すると思ったので指定席券を買ったが、(四日市に到着した段階では)自由席もそれほど混んでいないのには拍子抜け。指定席だからと言って座席がよいわけでもなんでもないので、これではメリットがない。ラッシュ時なのか、快速「みえ2号」はそれほど速くは走らない(ところが、帰ってから時刻表で確かめてみたところ、名古屋行きの快速は日中も名古屋-四日市間を40分ぐらいかけてゆっくりと走っていることがわかった)。途中唯一停まる桑名で指定席に何人か乗ってきた。指定券は持ってはいないが、最初からお金を用意して、車掌に払う体制はできている。桑名からもゆっくりと走り、名古屋に到着。空いているように見えた自由席も名古屋到着時点では立っている人でかなり混んでいた。向かいのホームからはキハ85が発車。何の列車かと思ったら、急行「いせ」だった。
(参考:末広橋梁前の案内看板、JR東海ホームページ http://railway.jr-central.co.jp/business-hours/index.html、四日市市ホームページ http://www5.city.yokkaichi.mie.jp/item51341.html)
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