リニアの運賃・料金は開業1年前に決定
1か月ほど前の話ですが、備忘録を兼ねて書きます。
リニア中央新幹線の運賃・料金については、3年前に試算が出ています。品川-名古屋間は「のぞみ」指定席より700円高い11480円、品川-新大阪間は1000円高い15050円です。しかし、この試算は、物価・建設費の上昇、消費税率の上昇などを織り込んでいません(それをすべて織り込め、というのも無理な話ですが)。それでは、リニア中央新幹線の運賃・料金が決まるのはいつのことでしょうか?
JR東海の山田社長が10月24日に記者会見で発表した内容では、開業の1年前に正式決定をするということです。もちろん、建設費の上昇などで試算より高くなるということもありますが、「のぞみ」より大幅に高くするということは考えていないようです。あまり高くすると乗ってもらえないからです。運賃・料金の水準は経済情勢や航空機の運賃なども考慮に入れます。
この会見内容からもわかりますように、リニアだからと言って高い運賃・料金は請求できません。新大阪までの全線開業なら航空機の利用者が移ってきて、15050円まるまるJR東海の収入になりますが、名古屋止まりならJR東海内部での足の食い合いとなり、「のぞみ」との差額の700円しか収入が増加しません。国費を借りてでも新大阪までいち早く開業することが重要なのです。
あと、リニアの課題として電力があります。今の新幹線より1.4倍に増える見通しです。ただこれについては楽観的な見通しを立てています。技術革新で電力の消費を減らすことができるとみているのです。現に新幹線の最新型車両、N700系は0系の半分の電気で走ります。こういうことがリニアでも起こるとみているのです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013102590000903.html)
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