廃線になった岩泉町にブルートレイン
岩泉線が廃止になることが決まった岩泉町ですが(沿岸部に三陸鉄道があるため、町から鉄道が消えることはありません)、代わりにブルートレインがやってきます。
代わりに来るブルートレインは、大阪と青森を結ぶ「日本海」として走っていた寝台車3両。盛岡市の特定非営利活動法人岩手未来機構から寄付を受けることになったのです。震災により沿岸部の宿泊施設不足が深刻であることを知った岩手未来機構が、復興支援の一環として今年3月にJR東日本から車両を購入し、岩泉町に寄付したのです。寝台車3両は車体部分と車輪部分とに分けられ、20日の夜に一時保管場所となっていたJR貨物の盛岡貨物ターミナルを6台のトレーラーで出発、岩泉町内の仮置き場には翌21日に到着しました。
岩泉町はこの寝台車3両を道の駅いわいずみの近くにある「ふれあいらんど岩泉」に置き、「列車ホテル」として使います。2014年5月の開業予定です。岩手県内で列車を使った施設としては、小岩井農場のものが有名でしたが、2008年11月に休業しています。実は「列車ホテル」は全国的にも珍しいのです。この「ふれあいらんど岩泉」は、三陸鉄道小本駅と岩泉線岩泉駅の中間付近にあり(小本駅からバスで20分ほど)、鉄道のアクセスは難しいようです。「列車ホテル」として活用する寝台車3両は、被災地で不足している宿泊施設を補う役割を持っています。スポーツ合宿などを誘致し、地域振興を狙っています。
さて、「日本海」は2012年3月のダイヤ改正で廃止され、その後当分の間は繁忙期に臨時列車として走っていました。しかしこのように車両を売却したということは、復活する見込みが全くなくなったということでしょう。
(追記)
岩泉町の「列車ホテル」は、2014年8月1日に一般宿泊を開始する予定です(内部一般公開は7月20日からです)。開放型A寝台が1両、2段式のB寝台が2両です。なお、2014年は11月30日までの営業となりますが、1両ごとの貸切のみの対応となります。
(参考:岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131114_3、http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/y2013/m11/h1311223.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/iwaizumi-2/、特定非営利活動法人岩手未来機構ホームページ http://www9.ocn.ne.jp/~iwatemrk/trainproject.html、岩泉町ホームページ http://www.fureailand-iwaizumi.jp/fl_event.html#fl_140723_01)
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