名鉄の路面電車、明治村に里帰り
名古屋鉄道および公益財団法人明治村は、札幌市交通局の協力により、1907年まで名古屋電気鉄道において市電車両として使っていた(名鉄の前身である名古屋電気鉄道は、名古屋市内で路面電車を経営していました)「旧・名古屋電気鉄道 第1号電車(名電1号)」を期間限定で借り受け、博物館明治村にて展示・一般公開することになりました。いわゆる「名電1号里帰りプロジェクト」です。2015年の明治村開村50周年の記念事業のひとつです。
「名電1号」は1901年に名古屋で製造され、1907年まで名古屋電気鉄道が名古屋市内にて使用した、26人乗りの車両です。同じタイプは37両ありました。長さは6.52メートル、幅は1.75メートルで、笹島(名古屋駅の南あたり)から現在の中区役所までの間、約2.2キロで運行していました。その後、札幌電気軌道(当時)がこのタイプの車両を24両購入し、1918年に札幌初の路面電車、29号として使われました。1927年からは札幌市が市電として譲り受け、1936年ごろまで使われました。廃車後は札幌市円山動物園内で展示されたのち、札幌市交通局に復帰し22号と改めて各種イベントで運行されたこともありました。現存するのは1両のみです。
これまで札幌市交通局が保有し、交通資料館にて「木製電車22号車」として保存されていた「名電1号」は、11月29日に札幌市を出て、30日に苫小牧からフェリーに乗ります。12月2日に名古屋に到着し、大阪市にある修理工場に運ばれます。翌日の3日から内装などの修理を開始します。その後、2014年6月から博物館明治村で展示を開始する予定です。展示終了は2020年3月の予定で、再び札幌の交通資料館に返却されます。なお、今は黄色に塗られていますが(戦後のイベントで塗られました)、チョコレート色に塗りなおされるようです。
(追記)
「名電1号」は2014年6月28日から展示を始めることとなりました。
(参考:名鉄ホームページ http://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/11/27/release131119_satogaeri.pdf、http://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2014/__icsFiles/afieldfile/2014/04/24/release140424_meiden1gou_1.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/CMTW1312032400003.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chubu/news/20131203-OYT8T00043.htm、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/507843.html)
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