JR北海道、特急の車種を絞る、釧路駅利用者減少、新函館駅名問題
JR北海道に関する記事を3つ。
まず最初は、JRのディーゼル特急車両について。現在JR北海道は、ディーゼル特急用車両として、183系、281系、283系、261系の4種類を使っていますが、将来的には一番新しい261系と研究開発中の新型特急列車の2種類にする方針です。車種を減らすことで車両の整備にかかる負担を軽くし、トラブルを軽くすることが狙いです。車種が違えば、部品や整備の方法も異なり、非効率的になるのです。車種を少なくすれば、同じ部品を大量に調達することも可能になり、コスト削減にもつながると期待されています。
261系車両を2015年度に24両、2016年度に4両購入するのはその一環です。新車を入れて、老朽化している183系を新車に入れ替える方針です。財源は鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの助成金や無利子貸付金の一部などを充てます。研究開発中の新型特急列車はハイブリッドです。ディーゼルエンジンと電気で回転させるモーターを併用しますが、まだ開発中で、導入の具体的な見通しは立っていません。
二つ目は、釧路駅の乗車人数について。今年6~10月の釧路駅の乗車人数が、5か月とも前年同月を下回ったのです。一部列車の運休が始まった7月以降は毎月千人単位も減っていて、9月は前年同月比で5695人も減り、2004年以降の10年間で最少の4.8万人にとどまりました。1~10月の合計乗車人数はこれまで一番少なかった2010年の同期よりも3834人少ない471817人です。以前のコメント(2番目です)にも記したのですが、道東道の延伸で鉄道の優位性が落ちたところに、一連のトラブルによる運休の影響が重くのしかかっています。11月からは減便とスピードダウンのダイヤ改定も行われ、回復の見通しは立ちません。このままでは、年間の最低記録を更新する可能性が高いでしょう。
一連のトラブルが起こる前の釧路駅の2012年度の1日当たりの乗車人数は10年前よりも2割以上少ない1571人。北海道内のJR全有人駅113駅の中での順位も6つ下げて、44位になっています。この数字はさらに悪くなることでしょう。
最後に、北海道新幹線新函館駅の駅名問題。渡島管内の9町からなる渡島町村会においても、駅名問題を話し合っています。駅名が決まらないということは、観光などにも悪影響があるのです。町村会で協議をして、もし話がまとまれば参考意見を函館市や北斗市、JR北海道、北海道に要望するようです。
ともかく、新幹線の駅名は全国からみてもわかりやすいものを望みたいところです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131203-OYT1T00178.htm、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/508091.html、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/508778.html)
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Comments
261系は振り子式でなく、車体傾斜方式を採用しています。281系や283系に比べ安価だが、曲線通過速度は劣るかもしれませんので、「スーパーおおぞら」等を261系化した場合、スピードダウンする可能性はあります。
とは言え、寒冷地を走る気動車で高速運転・振り子性能、そのうえ乗員の安全対策として高運転台車両というのは、性能にもともと無理があり、多発する車両トラブルもそのあたりに原因があった可能性もある。
それでも、スピードアップを求めるなら、車両に無理をさせるのではなく、線形改良等抜本的な対策をする必要がある。それには膨大な費用がかかるが、誰が負担するのか、真剣に考える必要があろう。
Posted by: かにうさぎ | 2013.12.14 10:26 PM
かにうさぎさん、おはようございます。
* 261系は振り子式でなく、車体傾斜方式を採用しています。
確かにその通りで、183系に比べると曲線通過速度は早いですが、281系、283系に比べると劣ります。
* それでも、スピードアップを求めるなら、
ただ、スピードアップしないというわけにはいきません。安全性を確保したうえでの話ですが、スピードが列車の命ですから。
線路改良の究極的なかたちは新幹線ですが、その需要がないところは国や北海道などが負担してインフラを改良しなければ仕方がないでしょう。これまでもやってきた話ですが。
Posted by: たべちゃん | 2013.12.15 05:40 AM