JR東日本、中央線特急用にE353系量産先行車を製造
JR東日本から中央線に新型特急車両を走らせるという話は以前にも書きましたが、その新型車両はE353系と名乗ることになりました。このE353系は、老朽化したE351系の取り換えを目的としています。振り子式の取り扱いに手を焼いたのかもしれないですが。
中央線(東京-塩尻間)と篠ノ井線(塩尻-松本間)を走るE353系は、空気ばね式車体傾斜方式を採用しています。E351系の振り子式車体傾斜方式と同等の走行性能を有しています。しかし、本格的にE353系が導入される前に今回、性能評価や技術検証を行うために先行車12両をつくることにしました。先行車は基本9両編成(5M4T、定員グリーン車30人普通車502人)と付属3両編成(2M1T、定員普通車154人)からなっています。E351系は12両編成でグリーン車50人、普通車663人ですので、定員は減っています。最高速度は変わらず130キロで、シートピッチはグリーン車が1160ミリと変わらず、普通車は960ミリと10ミリ狭くなっています。2015年以降に落成する予定で、早ければ2016年春にデビューします。
外観コンセプトは、「伝統の継承」と「未来への躍動」。中央部が黒で、側面は銀色に藤色をあしらっています。内装コンセプトは、南アルプスと梓川の「きよらかさ」、ビジネスの「機能性」とレジャーの「高揚感」です。座席は南アルプスをイメージし、青と茶色の2色を基調としています。快適な車内環境のため、一部先頭車、グリーン車に走行中の振動を低減する動揺防止装置を採用し、乗り心地を向上します。観光やビジネスユース等への対応のため、各座席にパソコンを置くことのできるテーブルとコンセントを設置します。安心して利用できるようにするため、各客室とトイレ内には乗務員と連絡可能な非常通話装置を設置します。各客室の出入口に防犯カメラを設置します。AEDを1編成に1台設置します。
(追記)
E353系をデザインしたのは、「KEN OKUYAMA DESIGN」、奥山清行氏です。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20140203.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/feature/news/20140205k0000m040031000c.html、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2015/08/03/)
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