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JR東日本、山田線の赤字補てんに5億円、地元も全体的には移管に前向き

 少し前の記事で予告した通り、山田線についての新たな動きについて書きます(元の記事はこちら)。

 JR東日本は11日、宮古市内で開かれた非公開の「JR山田線沿線首長会議」で、沿線4市町に、被災した駅舎やレールを再建したうえで鉄道施設と土地のすべてを自治体に無償譲渡することを提案しました。すでに運行については第三セクターである三陸鉄道に譲渡することを提案しています。上下分離方式となるのです。車両(8両)も三陸鉄道に無償譲渡します。また、譲渡後の支援策として、10年間に限り予想赤字5億円を一括で補てんする考えを示しました。山田線宮古-釜石間の利用者を1日400人として年間5000万円の赤字が生じるとの見積もりで提案したものです。このほかのJR東日本の支援策としては、運行距離が延びる三陸鉄道に対して、乗務員の出向や新人研修などの人的支援も行う予定です。JR東日本は利用が増えれば、黒字に転換することも可能としています。

 このJR東日本の提案に関して、細かいところはともかく(鉄道施設や土地の保有に関して、沿線自治体は慎重的です)、沿線4市町の首長らは一定の評価をしています。今回のJR東日本の提案を基に話を進めることになります。

 ただ、課題がないわけではありません。山田線宮古-釜石間は、戦前の昭和10年代に開業した路線。設備の老朽化が目立ち、踏切が50か所以上あるので、管理コストがかかるようです。三陸鉄道によれば、三陸鉄道には保線作業員が12人いますが、山田線だけでも10人いるようです。運賃の値上げも問題です。通学定期が倍程度になるという試算もあり、沿線4市町は地元負担を軽減するよう、赤字補てん額などをJR東日本と協議します。

 また、岩手県の達増知事は12日の記者会見で、三陸鉄道が山田線を運営することに慎重な姿勢を見せています。JR東日本が運営に苦しんでいる区間なのに、三陸鉄道だとさらに厳しいとしています。この考えは逆でしょう。山田線のような需要の少ないローカル線をJRや大手私鉄に押し付けるのが誤っているのです。第三セクターやローカル私鉄なら、沿線自治体の補助も期待できますが、JRや大手私鉄にはそれがありません。黒字路線で賄うのが当然とされてしまいます。JRや大手私鉄がそういう赤字路線を経営しても、やる気のないものになってしまうのを非難することはできません。正直言って、岩手県内でJRが運営できる路線は、東北線、東北新幹線、田沢湖線ぐらいで、あとは廃止になっても文句は言えません。

 岩手県、沿線4市町、三陸鉄道は2月中にも統一見解をまとめ、JR東日本に回答します。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140212k0000m040029000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140212/iwt14021202380000-n1.htm、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2014/02/20140212t31015.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20140212-OYT8T01705.htm、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140212_2)

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