昇降式ホーム柵を六甲道でも試行運用へ
現在、3月までの予定で、桜島線桜島駅で試行されている昇降式ホーム柵ですが、新たな動きがありました。ほかの駅でも試行するようになったのです。
新たに施行するのは、JR神戸線の六甲道駅。大阪・京都方面の上り内側線(3番のりば)で行います。(1)桜島での試行運用で得られた課題の解決策と(2)桜島ではできない検証項目について確認するのが目的です。(1)については、乗務員の操作性の向上や列車到着時のホーム扉開操作のための時間増加という課題があったため、車掌が操作しなくても列車を検知したら自動的にホーム柵を上げる自動開扉機能の技術開発を行い、試行する予定です。ホーム混雑時に狭隘部において支障物センサが不必要に検知するという課題がありましたので、センサの配置や検知感度の改良などを検討していくようです。合わせて、必要な機能を損なわない範囲で装置のシンプル化などについても検討していきます。(2)については、すなわち六甲道が選ばれた理由ですが、以下の通りです。まず最初は、両数や扉の枚数が異なる列車が停車するため(快速は3扉、普通は4扉で、しかも7両固定の普通とは違い、快速は最長12両編成です)、編成の異なる列車に対する機能や操作の確認ができること。二番目は、到着してから発車するまで時間がかからないこと(折り返し駅ではないこと)、桜島駅は折り返し駅のため列車の到着から発車まである程度の時間がありましたが、六甲道は列車の到着、乗降客の乗り降り、列車の出発を連続して行わなくてはなりません。一連の動作がスムーズに行うことができるかを検証します。最後三つ目は、利用者が比較的多いことです(2012年度の1日平均乗客数は24929人、ちなみに桜島は8271人です)。通勤通学客だけでなく、観光客の利用もある駅で(六甲山への最寄り駅です)、乗降客の流動への影響を確認します。今年中に試行を開始する予定です。
JR西日本にも少ないながら可動式ホーム柵があります。JR東西線の北新地駅、大阪天満宮駅に設置されています。こちらについても新たな動きがあります。学研都市線京橋駅にも可動式ホーム柵を導入することになったのです。
学研都市線京橋駅に導入する理由は、利用者が極めて多く(2012年度の1日平均乗客数は大阪環状線、JR東西線を含めて130045人)、列車が4扉の7両編成に統一されていること。地下鉄などと同じく、可動式ホーム柵を導入しやすい路線です。上下線ともに設置し、2016年春ごろに運用を開始する予定です。
(追記)
六甲道の昇降式ホーム柵は12月13日から2015年3月31日まで試行運用します。なお、11月13日から本体部分の工事を行っています。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/03/page_5323.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/03/page_5331.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/03/page_5329.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/11/page_6434.html)
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