名古屋市営地下鉄東山線の車両、再びアルゼンチンへ
丸紅は、アルゼンチン共和国ブエノスアイレス市地下鉄公団から、ブエノスアイレス地下鉄C線向け電車30両を受注しました。新車をつくるのではなく、名古屋市交通局東山線を走行していた5000形地下鉄電車を改修し(名古屋市交通局は、2013年5月に指名競争入札にかけ、30両を2205万円で落札しました)、電機品、空制品(ブレーキ制御装置、コンプレッサ等)のみ新製して納入します。全体契約管理は丸紅が、改修とりまとめは大阪車輛工業が、電機品は東洋電機製造が、空制品はナブテスコが担当します。地下鉄時代にはなかったパンタグラフも搭載し、年末に船で運ばれ、2015年の春にもアルゼンチンで走ることになります。
海外に日本で使われた電車が行くことはしばしばありますが(一例はこちら)、ブエノスアイレスの地下鉄でも、実績があります。かつて丸紅は、1994~1996年にはブエノスアイレス地下鉄B線向けに営団地下鉄(現:東京地下鉄)丸ノ内線電車131両を、1998~2002年にはC線向けに(「黄電」として親しまれた)名古屋市交通局東山線電車78両を改修し、納入しました。そのときの丸紅のプロジェクトマネジメント能力と改修電車納入実績、及び納入電車の性能が評価され、今回の受注につながったのです。東山線の車両は2代続けてアルゼンチンに行くことになったのです。ブエノスアイレスの地下鉄は運行時間が正確で、利用者が増えています。東山線の車両を追加投入して運行本数を増やし、ラッシュ時の混雑緩和を図るようです。
なお、1980年以降に導入された5000形の車両は、東山線全駅のホームにホームドアを設置するため、2015年度までに順次廃車になります。
(追記)
東山線5050形は、2015年8月30日に引退します。引退に際しては記念式典を行い、高畑発藤が丘行のノンストップ列車を運行します。名古屋も栄も通過するこのノンストップ列車に乗るには、往復はがきによる事前の応募が必要です。
(参考:中日新聞2月25日朝刊、丸紅ホームページ http://www.marubeni.co.jp/news/2014/release/00015.html、名古屋市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/info/2007/009012.html)
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