師崎-伊良湖間フェリー、9月末で廃止へ
名鉄海上観光船は、1969年から知多半島の師崎港と渥美半島の伊良湖港間にカーフェリーを運行しています。しかし、このフェリー、9月末で廃止になります(篠島、日間賀島の住民の足となっている高速船、フェリーは存続します)。2月27日の株主総会で決定され、3月11日に中部運輸局に廃止を申請します。
廃止の原因は利用者数の減少や燃料費の増加。ピーク時の1993年度には、12.6万人の乗客と4.7万台の車両を運んでいましたが、2012年度には6.8万人と2万台にまで減っています。3年間で約3000万円の赤字が続いています。しかも、船の更新費用がかかってきます。船は建造から20年を経て、置き換えの時期です。更新には約10億円かかりますが、その更新を行う体力がないため廃止することになりました。
利用者からは存続を求める声がありますが、ネックになるのはこのフェリーが観光路線であって、生活のためのものではないこと。国の支援制度になく、船の更新費用まで支援するのはバスと比べてバランスが取れないことから、愛知県や南知多町は公的支援に消極的です。もともと離島航路のように補助金を出さないといけないような航路ではなく、現実に補助金が見込めない状況では、廃止になってもやむを得ないでしょう。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chubu/news/20140226-OYT8T00135.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20140301/CK2014030102000048.html、東日新聞ホームページ http://www.tonichi.net/news/index.php?id=35479)
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