北海道新幹線はH5系、東京-新函館間最短で4時間10分程度
JR北海道から北海道新幹線用車両についての発表がありました。
すでに4編成40両を製作することは書きましたが、その形式名は予想通りH5系となりました。JR東日本E5系のJR北海道版というべきもので、東北新幹線への直通運転を考慮し、10両編成の車両編成や各種設備、時速320キロで走行する性能などの基本性能は、E5系と同じです。「グランクラス」があることなども変わりません。北海道新幹線の営業最高速度は時速260キロですが、青函トンネルなど在来線との共用走行区間は当面時速140キロで運転します。
H5系の車体形状は先頭部を含めてE5系と同じです。デザインについてもE5系と同じような色構成ですが、帯の色はライラックやルビナス、ラベンダーなどを連想させる紫色(「彩香<さいか>パープル」)とします(E5系は「はやてピンク」)。内装の一部もJR北海道独自のデザインを取り入れています。今年秋に第1編成が落成予定です。この編成を用いて冬季の運行試験を行います。
東京-新函館間の所要時間は最短で4時間10分を目指すようです。東京-新青森間が最短2時間59分、そして新青森-新函館間が共用走行区間で時速140キロで走行しても1時間程度と考えられていたので、東京-新函館間はギリギリ3時間台に収めるものだと思っていましたが、意外と時間がかかるようです。新函館が函館の中心部から遠く離れていることを考えると(アクセス列車で17分かかります)、東京-函館間は最速でも4時間30分かかることになります。これでは東京からは航空機との対抗上厳しく、大宮や宇都宮(乗り換えは必要ですが)といった関東北部ではないと集客できない危険性があります。なお、新函館の駅名はあくまでも仮の名前で、正式には決まっていません。当面の間終点となる重要な駅なので、JR北海道としては早く決めたいようです。
話は変わりますが、函館線の「北斗」などに使われてきたキハ183系は、原因究明や整備時間の確保のために運休したままです。このキハ183系について、JR北海道は安全が確保できるならば、一部でも夏休み前に運行させる方針のようです。毎日走るのが8往復しかないという悲惨な状態が少し緩和されるかもしれません。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140416-1.pdf、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2008/20090112.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140417k0000m040105000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140416/hkd14041618580002-n1.htm)
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Comments
>新青森-新函館間が共用走行区間で時速140キロで走行しても1時間程度と考えられていたので、
それは、新幹線区間260km/H,共用区間140km/Hを途中で加減速せずフルスピードで走行すれば、その時間になるでしょうが、現実には新幹線部分と共用区間との分岐点あたりでは、3線軌ということもあり、減速を強いられると思われます。
共用区間は約85キロあり、140km/Hでフルに走れば36分ですが、常時一度も加減速することなく、140㎞/Hで走り続けるというのも非現実的想定でしょう。
トンネル内に待避線がなく、速度や加減速性能に劣る貨物列車の合間を縫って走る以上、止むを得ない話です。
Posted by: かにうさぎ | 2014.06.17 09:59 PM
かにうさぎさん、おはようございます。
* 現実には新幹線部分と共用区間との分岐点あたりでは、
とは言っても、分岐点はそうありません。中には貨物列車の直後を走るため、ノロノロ運転を余儀なくされる列車もあるでしょうが、全便そうとは考えにくいです。
Posted by: たべちゃん | 2014.06.18 06:03 AM