北総線、補助金カットで値下げ縮小へ
北総鉄道の運賃に関する続報です。以前の記事で、千葉県や沿線6市による運賃値下げのための補助金を打ち切る話があることを書きましたが、その通りとなりました。
北総鉄道は4月10日、千葉県や沿線6市に対して、自治体からの補助金の継続が見込めないため、2010年から続いてきた現行の運賃値下げ(平均4.6%)を取りやめ、値上げする方針であることを千葉県や沿線6市に伝えました。北総鉄道の経営努力による値下げ(約3億円を負担します)は引き続き行われますので、値下げ幅は約半分となります。約2%の値下げとなります。
北総鉄道のこの方針に対して、13年も黒字を続けていることから、反発の動きがあります。市民団体の中には、(北総鉄道の半額程度である)京成本線並みの運賃にすることを求めていますが、建設に多額の費用がかかっている事実を考えれば、無理なことです。昔の土地の安かった時代につくることができた京成本線と一緒にされたらたまりません。それこそ地元自治体が多額の負担をしないとできません。
なお、本来の運賃から25%値下げしている通学定期も値下げ幅を圧縮し、15%程度とする予定でしたが、千葉県が補助金に代わる支援策を行うことにより、10年間、25%の値下げを維持することとなりました。千葉県企業庁から北総鉄道に融資している53億円の返済は2016年度から始まることとなっていましたが、それを5年間猶予することとしました。猶予される5年間のうちに発生する約4億円の利息は凍結します。この融資は千葉ニュータウンの人口が当初計画を下回ったことから開発者として一定の責任を果たすために貸し付けたものです。また、総額40億円の北総線の耐震化事業は国、鉄道会社、千葉県や沿線6市がそれぞれ1/3ずつ負担することで行われるようです。
(追記)
運賃の改定は2015年2月10日に行われます。なお、年度末前に改定することになったため、(年度末までの)50日分の補助金を千葉県と沿線6市に返還します。約4100万円です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140410/chb14041021340002-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/140416/chb14041622110001-n1.htm、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG4B563NG4BUDCB00W.html?_requesturl=articles%2FASG4B563NG4BUDCB00W.htmlamp、http://www.asahi.com/articles/ASG4J5FQ4G4JUDCB00T.html、http://www.asahi.com/articles/ASGDS5DZXGDSUDCB00K.html、北総鉄道ホームページ http://www.hokuso-railway.co.jp/data/topics/126/20141219161208.pdf)
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