「トワイライトエクスプレス」でランチを
19日に、「トワイライトエクスプレス」でランチを食べてきました。そのときの様子を書いていきます。
旅行5日前の14日のこと。駅の「みどりの窓口」で試しに聞いたところ、喫煙席の1席だけだが、空いていることがわかった。急遽、「トワイライトエクスプレス」のランチの旅が決まった。まず始めに、メインの「トワイライトエクスプレス」に乗る前のことを書いておこう。
近鉄名古屋から急行を乗り継いで大阪難波へ。近鉄名古屋5:50発の急行は伊勢中川行きだが、休日同様、終点の伊勢中川で大阪上本町行きになる。名阪間直通の急行なのだ。大阪線に直通するため、6両ともロングシート。朝早い名古屋線でも朝練なのか高校生が乗っている。大阪口では朝の通勤ラッシュがまだ残っているため立っている人が多く、反対側の景色を見ることができない。
大阪難波で南海に乗り換え。乗るのは期間限定の赤い「ラピート」、運用は公表されている。今日(19日)は難波10:00発の「ラピートβ29号」に使われる。事前にパソコンで検索したところ、撮影用の座席があるスーパーシートだけが残席わずかの「△」表示だったが、無事購入できた。改札を通り、「ラピート」が発着する9番線に行く。ここだけが様子が異なる。車止め付近で赤い「ラピート」を撮影しようとする人がたくさんいるのだ。関西空港からの赤い「ラピート」がやってきた。早速撮影会が始まった。青い普通の「ラピート」も格好いいが、希少価値のある赤はそれ以上だ。
車内清掃が終わり、車内に入る。撮影用のシートは5号車の前のほうにあり、スーパーシートの利用者だけが撮影することができる。交代で撮影し、殺伐とした雰囲気はない。平日なので母子連れが多く見受けられる。時間の都合上、堺で下車。特急料金を払ったのだからせめて岸和田ぐらいまでは乗りたいものだが(今回はさらに特別車両料金まで払っている)、今後の行程を考えると仕方ない。
普通に乗り換え浜寺公園まで行き、次に乗るのは「堺トラム」、阪堺自慢のLRTだ。「堺トラム」の運用は公表されていて、次の浜寺駅前10:32発がそれに当たる。駅に着くと、ちょうど「堺トラム」が到着したばかり。今日は第2編成の「紫おん」、堺出身の歌人、与謝野晶子が好んだ紫をベースにしている。ただひとつ開いている中ほどの扉から乗る。運転席真後ろのボックスシートに座る。
「堺トラム」は走り出した。しばらくは専用軌道を走る。軌道の状態は良くなく、よく揺れる。浜寺駅前を出て3分ほど、石津の手前ですれ違う。折り返して次の浜寺駅前10:44発となるのだが、これが何ともうひとつの「堺トラム」、「茶ちゃ」なのだ。先ほど、「堺トラム」の運用は公表されている、と書いたが、余ったもう1編成がほかの便に使われることもあるのだ。最初は空いていた「堺トラム」もだんだん人が増え、併用軌道区間に入るころには、立つ人が出てきた。ふと乗客の様子を見ると、「おでかけ応援カード」を持っている人が多い。65歳以上の堺市民は、平日に限り半額の100円で乗ることができるのだ(以前とは制度が変わっている)。大小路で降りる。
横断歩道を渡ると、ちょうど堺駅前行きのバスがやってくるところであった。堺と堺東とを結ぶ、「堺シャトル」だ。南海バスにしては珍しく、前乗り先払い。阪堺と同じように、「ICOCA」で払うと、50円の割引となった。この乗継割引、阪堺と南海バスのICカード導入により4月に始まったのだが、もっと早く行うべきサービスと言えるであろう。南海本線、大阪環状線と乗り継いで大阪駅に行く。
11:30ごろに大阪駅に着いたが、すでに10番線には本日の主役、「トワイライトエクスプレス」が停まっていた。レストランカー(食堂車)では早速仕込みを行っている。指定された9号車のBコンパートに行き、同室の人に挨拶をしてから(残る3人は北海道へのツアー客)、4号車のサロンカーに行く。動いているのか、停まっているのかわからないぐらいの絶妙なスピードで、ゆっくりと「トワイライトエクスプレス」は動き出した。
最初は空いていたサロンカーもだんだん人がやってくる。「トワイライトエクスプレス」は湖西線に入り、琵琶湖沿いを走り始めた。今回、「トワイライトエクスプレス」に乗ったのは、この「トワイライトエクスプレス」が日本で唯一、予約のいらないランチ営業を行っている列車だからだ。「ななつ星in九州」などの豪華寝台列車が登場し、あるいは計画中のため、食堂車がなくなることはないが、かつてのブルートレインや新幹線の食堂車とは異なるものだ。(寝台券を買わないといけないし、その寝台券を手に入れるのも困難だが)ちょっと背伸びする程度で入ることのできる、かつての食堂車はここにしかないのだ。13時になり、「トワイライトエクスプレス」は「サンダーバード」の通過待ちで近江舞子に停まっている。ランチ営業が始まったのはそのときだった。
早速レストランカーに入り、ランチを注文。ランチはプレヤデスサラダを含めても6種類しかない。その中から、日ごろ食べることのない、ビーフシチューにする。パンとミニサラダのセットも合わせて注文する。周りを見ると食事メニューで安いほうのオムライス(980円)を頼んでいる人が多く見受けられた。しばらくしてビーフシチューが運ばれてきた。至福のランチの時間をゆっくりと味わう。最後にホットコーヒーを注文し、14時ごろ、レストランカーを後にする。お土産用のレトルトカレーまで買ったので、合計2820円。その後は金沢の到着まで、隣のサロンカーやBコンパートで同室の人などと話しながら過ごす。
日程の都合上、今日中に名古屋に戻らないといけない。金沢駅構内でお土産を買い、名古屋行きのバスに乗る。「北陸道昼特急名古屋号」だ。名古屋―金沢間はジェイアール東海バスなど4社共同のバス(「北陸道ハイウェイバス」)が1日10往復走っているが、「北陸道昼特急名古屋号」はジェイアール東海バスと西日本ジェイアールバスの2社による運行。「北陸道ハイウェイバス」が片道4180円であるのに比べて「北陸道昼特急名古屋号」は片道4550円と少々高いが、夜行用の車両を使っているため独立3列シートで、金沢市内にいくつか停まる以外はノンストップ、名古屋側のターミナルは名鉄バスセンターではなく、名古屋駅の新幹線口だ。始発の金沢駅東口からバスに乗ったが、乗客がほとんどいない。途中で乗った人も含めて4人だけ。
南条サービスエリアで10分間の休憩を取り、ほぼ定時に米原ジャンクションを通過する。名神に入っても関ヶ原あたりまではゆっくりと走っていたが、集中工事(実はこの「北陸道昼特急名古屋号」に乗るまで、19日から名神の集中工事が行われていることは知らなかった)とはとても思えない順調さ。しかし、落とし穴は最後にあった。この「北陸道昼特急名古屋号」は一宮インターで名神を出るのだが、その少し手前、一宮ジャンクションあたりで渋滞となる。完全に止まる深刻な渋滞だ。それまで定時で走っていたのだが、たった3キロの渋滞を抜けるのに40分ほどかかった。ようやく渋滞を抜け出し、一宮インターへ。名古屋まで名古屋高速を通ると思ったら、一般道(名岐バイパス)で名古屋に行くのだ。しかし、一般道でもスムーズに走る。名古屋高速を通っても降りてから手間取りそうだし、これなら名古屋高速を走らなくても十分に速そうだ。「北陸道昼特急名古屋号」は一宮での遅れを引きずって、40分ほど遅れて名古屋駅新幹線口に到着した。
(参考:堺市ホームページ https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/doro/toshikotsu/hankaisen/jisshinitsuite.files/koureisya_waribiki.pdf)
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