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旧国立駅舎、「ふるさと納税」で復元へ

 中央線の国立駅の駅舎は、赤い三角の切妻屋根が特徴でした。大学通りの並木道とともに町のシンボルとなっていました。国立駅舎は1926年の開業時から使われ、東京都内では原宿駅の次に古い木造駅舎でしたが、中央線の工事に伴い、2006年に解体されてしまいました。

 しかし、その当時から将来復元することを考えていて、解体した部材は市内で保管していました。その駅舎が復元されることになったのです。元の位置から数メートル離れたところに復元する予定で(JR東日本と用地取得などの協議を続けています)、2018年度中の復元を目指しています。復元した後はギャラリーや休憩所などに使う予定です。

 復元費用は約6億円で、このうち1億円を寄付で集める予定です。それまでに旧国立駅舎の復元を求める個人や団体が約778万円を国立市に寄付していましたが、今年2月3日からは「ふるさと納税」を活用した取り組みを始めました。寄付金の使い道を駅舎復元に限定する項目を新設したのです。しかも、この制度を使って1万円以上寄付した人は、地元人気店のソーセージの詰め合わせやバウムクーヘンなど、2007年から国立市商工会が始めたブランド「くにたちStyle」の商品14種類(3000円相当)の中から1点選ぶことができます(3万円以上を寄付すれば2点)。6月10日までに約2700万円が集まっています。

 さらに6月16日からは、古本を買い取り業者に引き渡すと、買い取り金額がそのまま寄付金となる「赤い三角屋根プロジェクト古本募金」も始まります。

(追記)
 2016年10月31日、国立市はJR東日本との間で、旧国立駅舎の建設用地の売買契約に関する覚書を締結しました。国立駅南側の約510平方メートルに、約220平方メートルの旧駅舎を再築して観光案内所や展示スペースとして活用します。2018年ごろに着工し、2020年2月の完成を目指しています。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG234SFQG23UTIL01D.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/otona/news/rnews/shutoken/20140316-OYT8T00242.html、http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20140613-OYTNT50419.html、http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20161114-OYTNT50142.html)

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