「北斗」「サロベツ」、8月1日から運転再開
2013年7月6日に発生した特急「北斗14号」のエンジン付近から出火したトラブル以降、キハ183系のうち同種のエンジンを持つ36両の使用を停止しました。そのため、「北斗」4往復、「サロベツ」1往復が運休したままとなっています。
このトラブルの原因については、現在運輸安全委員会が調査を行っていますが、JR北海道も学識経験者や第三者機関を交えた対策会議を設置しています。過去のトラブルまでさかのぼって検討を行い、再現実験も行い、ついに原因を特定し、改善策を講じることができるようになりました。どうやら高速化のためにエンジンの設計を変更しましたが、一部の部品に想定の4倍以上の負荷がかかったようです。キハ183系の高速化は国鉄時代末期(1986年)から行っていましたが、こういうトラブルが発生するということには気づいていなかったようです。7月末までに、36両のうち定期列車に使う22両の整備を完了する見込みです。
原因の特定とその改善策を講じることができた結果、8月1日からようやく「北斗」と「サロベツ」の運転を再開します。函館線はこれまでの「スーパー北斗」5往復と毎日運転の臨時「北斗」3往復(ただし、座席数は少ない)から、「スーパー北斗」5往復と「北斗」4往復に1往復増加します(ただし、一連のトラブルが発生するまでは、「スーパー北斗」「北斗」合わせて11往復を運転していましたので、2往復減ったということになります)。宗谷線は「スーパー宗谷」2往復と毎日運転の臨時快速(旭川-稚内間)1往復から、「スーパー宗谷」2往復と「サロベツ」1往復になります。夏の臨時列車として9月30日まで運転する予定だった臨時「北斗」3往復と宗谷線の臨時快速1往復は、当初の使命を果たしたため、7月31日までの運転となります。
なお、車両の酷使を抑え、保守点検時間を確保するために、2013年11月から実施している特急の減速運転を続け、先ほども書いたように「スーパー北斗」2往復、「スーパーおおぞら」1往復、「スーパーカムイ」1往復は減便したままとなっているので、完全に回復したわけではありません。車両の増備(ただ、増備する車両は高速性能に劣るので、そういうところは歓迎できないのですが)が待たれるところです。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140606-1.pdf、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140606/k10015038791000.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140606/dst14060620450010-n1.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0603K_W4A600C1CR8000/、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/543962.html)
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