のと鉄道に観光列車、2015年春にデビュー
観光による団体旅行客が増えているのと鉄道。2008年は4866人でしたが、2011年は18772人、2013年は39095人に増えています。人口減少が続き、地元の利用が期待できないのと鉄道では、こういう観光客に期待しないといけません。しかも、2015年春の北陸新幹線金沢開業により、観光客のさらなる増加が期待されます。そこで、以前にも書きましたが、観光列車用に2両増やすことにしました。3億円かかりますが、石川県、七尾市、穴水町が負担します。
観光列車のコンセプトは、「里山里海」と「能登のぬくもりと懐かしさ」。車両の外観は能登の海をイメージした「日本海ブルー」、濃紺色です。素朴な中にも深みのある上質感を演出するとともに、能登に広がる大地や実りをイメージしたえんじ色のアンダーラインを施します。内装は能登ならではのぬくもりと懐かしさを感じされるシックなものとなっています。シートの色は1両が豊かな里海のブルー、もう1両が里山の実りのオレンジとなっています。各車両には伝統工芸品等を鑑賞することのできるミニギャラリーを備え(1両に6点程度ずつ展示します)、能登に育まれた自然の恵みや匠の心と技を堪能することができるように、能登の天然素材や伝統工芸品等を車両の部材として活用しています。能登ヒバの客室テーブル、田鶴浜建具の組子と輪島塗がコラボしたパーティションなどです。座席配置も工夫されています。里海の眺望を楽しめるように海向きの展望シートを設置するとともに、少人数でのプライベート空間を楽しむことができるようにボックス席も設置されています。1両に44席ありますが、海向きの展望シートが14席(山側ロングシートが6席、海側ペアシート等が8席)、ボックスシートが28席、運転席後ろの展望シートが2席です。
乗車時間は40分から1時間と短いですが、食のサービスもあります。能登の旬の食材やスイーツなどを楽しむひとときを過ごすことができるように、全席にテーブルを備え、冷蔵設備を備えたサービスカウンターを設置しています。コンパクトな「能登丼」の提供などが考えられています。
観光列車は2015年3月に車両を受け取り、試運転を行った後、ゴールデンウィーク前後から運行を開始する予定です。七尾-穴水間を最大3往復運転しますが、団体を中心に集客し、席が空いていれば個人での乗車も受け付けるようです。通常の運賃に加えて特別料金を取るかは検討中とのことです。なお、観光列車の名称は公募により行う予定です。
(参考:のと鉄道ホームページ http://www.nototetsu.co.jp/、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO72829070W4A610C1LB0000/、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140616101.htm)
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