以前にも触れた、蒲蒲線についての話です。
蒲蒲線について簡単におさらいしておくと、東急多摩川線と京急空港線とをつなぐ鉄道構想です。東急多摩川線の蒲田駅の手前から地下に潜り(地下に蒲田駅をつくります)、京急蒲田駅の地下に南蒲田駅(仮称)をつくり、京急空港線大鳥居駅で接続します。ネックは東急と京急の軌間が異なることです。
羽田空港をめぐる鉄道構想はいくつかありますが、どこも東京オリンピックには間に合いそうにありません。そこで、東京オリンピックに間に合わせるために、大田区は新たな修正案を出しました。蒲蒲線の一部だけをつくる案です。東急多摩川線を約800メートル伸ばし、京急蒲田駅の地下にホームをつくり、東急多摩川線と京急空港線を結ぶのです。もちろん、京急蒲田駅では上下の乗り換えが必要です。軌間の話も考える必要がなく、これならさほど時間をかけずにつくることができるようです。
(追記)
しかし、大田区が国交省、東京都、東急、京急と東京オリンピックまでの開業について協議してきましたが、JR東日本の線路と交差する部分の工事が想定よりも難航することが判明しました。東京オリンピックに間に合わせることはできません。
しかし大田区は、首都圏全域の鉄道ネットワークの広がりに貢献する観点から、東京オリンピックに間に合わない場合でも東急の蒲田駅と京急蒲田駅とを結ぶ蒲蒲線(事業費約1100億円)の整備を進める方針です。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014072600183、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO78108810X01C14A0L83000/)
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仙石線高城町-陸前小野間は東日本大震災により被害を受け、今なお運休を続けています(松島海岸-矢本間で代行バスを運行しています)。
この仙石線ですが、線路を移設する工事が進み、2015年6月までに運行を再開するめどが立ちました。4年余りで全線が復旧することになります。高城町-陸前小野間は11.7キロありましたが、陸前大塚-陸前小野間で500メートルほど内陸に移設され、10.4キロに短縮されます。東名、野蒜の両駅は被災者の防災集団移転先となる高台に移されます。具体的な運転再開日及びダイヤ等は後日発表されますが、震災前と同じ1時間上下各2本程度(仙台-石巻間)を予定しています。
また、松島海岸-高城町(東北線は塩釜-松島間)で、仙石線と東北線を接続する線路をつくり、仙石線からの列車が東北線に乗り入れる、仙石線・東北本線接続線というものもつくっています。こちらについても、仙石線全線復旧とともに運転を開始します。仙石線・東北本線接続線を経由する便は、新たな運行経由になることから、愛称がつけられることになりました。仙石東北ラインといいます。快速で63分かかっていた仙台-石巻間が10分ほど短縮されます。仙石線、東北線はともに電化されていますが、仙石東北ラインを通る列車は2両編成のディーゼルハイブリッド車両HB-E210系により運行されます。HB-E210系は8編成、16両つくられます。
(参考:JR東日本仙台支社ホームページ http://www.jr-sendai.com/wp-content/uploads/2014/07/sensekisen.pdf、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140730/dst14073017310008-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/feature/news/20140731k0000m040111000c.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/07/30/451/)
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2015年春の開業を目指していた札幌市電のループ化。直線距離で400メートルしか離れていない、西4丁目停留場とすすきの停留場を結ぶものです。もともとは習熟運転などの準備を経て開業する予定でしたが、それが遅くなることとなりました。
その理由は、2014年1月と3月に実施した入札が不調となったため。人手不足により人件費が高騰し、入札者が出ませんでした。結局、土木工事と軌道敷設工事に分けることとし、土木工事は5月に随意契約で施工業者を決めました(軌道敷設工事は未定です)。これを受けて2015年春の開業に間に合わせようと、札幌市交通局は工期短縮方法について検討してきました。土木工事と軌道敷設工事に分割して土木工事だけを先行発注したり、土木工事と軌道敷設工事を並行して施工するしたりするなどの方法です。
しかし、検討した結果、土木工事と軌道敷設工事を同時並行で施工することは困難で、事故などの問題が発生した場合、安全管理上の責任の所在が不透明となります。またこのような施工を行うと厳冬期にかかります。厳冬期に施行を行うのは、品質管理上問題があるとみています。そこで、年内に土木工事を終え、実質的な軌道敷設工事に着手するのは2015年の雪解け後に行うのが望ましいと判断しました。
よって、札幌市電のループ化は2015年10月以降、遅くとも2015年内のこととなります。2016年春に新函館北斗まで伸びる北海道新幹線と合わせて乗りに行くことになるでしょう。
(参考:札幌市交通局ホームページ http://www.city.sapporo.jp/somu/koho/hodo/201407/documents/romendensha.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/07/26/228573.html、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/553358.html)
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明治のことです。1906年、九州鉄道はアメリカのブリル社に豪華客車を発注しました。しかし、その豪華客車の完成後に九州鉄道は国有化、豪華客車は東京に運ばれ、ほとんど走らなかったことから、「或る列車」の名前で呼ばれています。
それから100年余りを経た平成の時代になって、JR九州はその「或る列車」を復活させることになりました。これは鉄道模型の制作・収集で世界にその名を知られ、7月5日に亡くなった原信太郎氏の遺志。原氏は子供のころに実物を見ていて、その記憶や資料を基に1999年に模型をつくっていました。7年をかけてつくられ、車内のステンドガラスやインテリアまで再現しています。原鉄道模型博物館でその「或る列車」の模型は展示されています。
「ななつ星in九州」など数々のJR九州の列車を手がけた、工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が「或る列車」を復活させます。その「或る列車」は、車内でお菓子を食べながら車窓を楽しむことができる「スイーツ列車」。2015年夏から運行を開始します。日田-別府間及び佐世保-長崎間で1~2か月ごとに交互に走らせます。お菓子、車窓に加えて、車両も魅力に加わります。
(追記)
JR九州から、スイーツを楽しむことができる新しい列車の発表がありました。2015年夏ごろから久大線と大村線で、休日と夏休み、春休み、ゴールデンウィーク等に運行します。
「或る列車」を実現させたこの列車は、ディーゼルカーの2両編成。テーブル席をメインに、サービスカウンターを設置します。定員は40人程度です。
(参考:朝日新聞7月29日朝刊 中部14版、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)
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可動式ホーム柵の設置が進みつつある(2015年2月完成予定)大阪市営地下鉄千日前線は、8月30日にダイヤ改正を行います。
現在、野田阪神からの最終列車は今里止まりですが(野田阪神23:50発今里0:06着)、改正後は野田阪神23:51発南巽0:19着と終端の南巽まで延長されます。また、可動式ホーム柵が設置されることにより、各駅の停車時間が伸びます。所要時間が伸びることになります。現在は野田阪神-南巽で23~25分かかっていますが、改正後は26~29分かかってしまいます。
運行本数については、利用状況に合わせて、減ることになります。一例をあげると、平日7~8時台は4分5秒~4分10秒間隔から4分10秒~5分間隔に、平日9~15時台と休日10~15時台は7分間隔から7分30秒間隔に、平日16~18時台は、4分45秒間隔から5分間隔となります。
(追記)
千日前線の可動式ホーム柵設置工事は、予定より早く終了し、12月13日までに全駅での使用を開始しました。
これに伴い2015年1月13日から、千日前線でワンマン運転を開始します。それまではワンマン運転の準備期間とし、車掌が乗務したうえで運転士がドア操作などを行います。
大阪市交通局のほかの路線について言えば、長堀鶴見緑地線、今里筋線、南港ポートタウン線ですでに可動式ホーム柵の設置が完了。御堂筋線も2014年度中に心斎橋と天王寺で導入する予定です。
(参考:大阪市ホームページ http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h26_all/20140728_sennichimae_line.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/12/23/240232.html)
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2015年3月に金沢まで伸びる北陸新幹線に「Suica」を導入する話が出ています。
北陸新幹線に導入する「Suica」は、「モバイルSuica」と言われるもの(一般の「Suica」では、新幹線に乗ることができません)。携帯電話やスマートフォンを改札センサーに近づけると、改札を通過でき、新幹線に乗ることができます。「モバイルSuica」の会員数は6月末現在で342万人と「Suica」の4765万人に比べると一桁少ないですが、「モバイルSuica」も年40万人のペースで増え続けています。「モバイルSuica」は現在、長野新幹線などJR東日本エリア内のすべての新幹線に乗ることができます。2015年に延伸される北陸新幹線長野-金沢間は半分以上がJR西日本エリアですが、首都圏からの利用に配慮して、JR西日本エリアである上越妙高以西でも「モバイルSuica」を使うことができるように、JR東日本、JR西日本の両社が協議しています。
これまで北陸では、「Suica」や「ICOCA」など、主要なICカードが使えませんでした。しかし、あいの風とやま鉄道は「ICOCA」を導入します。富山県のほかの鉄道会社も「ICOCA」を導入する動きがあります。鉄道以外でも、17日にリニューアルした金沢駅構内の金沢百番街「あんと」で、「Suica」「ICOCA」などのICカードを使うことができます。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014072402100009.html)
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三陸鉄道から2題。
県庁所在地の盛岡と宮古とを結ぶ主要な公共交通手段は、JRの山田線ではなく、岩手県北自動車の「106急行」。この「106急行」と三陸鉄道とを組み合わせた切符は以前から売っていましたが、東日本大震災に伴い販売を休止していました。ところが、その「106急行」を組み合わせた切符(「106急行・三陸鉄道観光フリーパス」)を7月19日から販売しました。通年での販売です。
この「106急行・三陸鉄道観光フリーパス」は岩手県北自動車の「106急行」盛岡駅前-宮古駅前間の往復乗車券と、三陸鉄道北リアス線の2日間フリー乗車券がセットになったもの。有効期間は7日間です(ただし、三陸鉄道のフリー乗車券は先ほども述べたように、2日間限りです)。発売額は4700円で、子供の設定はありません。岩手県北自動車盛岡駅前案内所または岩手県北自動車盛岡バスセンター事務所(休日休業)の2か所で発売します。
もう一つの話は、島越駅。三陸鉄道は4月6日に復旧しましたが、東日本大震災で駅舎が流出した島越駅の駅舎はないままでした。
ところが復旧からは遅れたものの駅舎が完成したので、島越駅での窓口営業を7月27日から再開しました。1.5億円かけてつくられた新しい駅舎は震災で流出した駅舎と同じ洋風で、ドーム型の天井があります。駅舎の位置は100メートル山側に動き、海抜12メートルにかさ上げされました。駅前広場などがまだ完成していないので、プレオープンのかたちとなっています。正式なオープンは2015年の予定です。駅の営業時間は7時から17時(10月から3月は8時から17時)、三陸鉄道の乗車券を販売するほか、売店があります。
(参考:三陸鉄道ホームページ http://www.sanrikutetsudou.com/2014/07/106%E6%80%A5%E8%A1%8C%E3%83%BB%E4%B8%89%E9%99%B8%E9%89%84%E9%81%93%E8%A6%B3%E5%85%89%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%91%E3%82%B9%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E5%86%8D%E9%96%8B%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5-2.html、http://www.sanrikutetsudou.com/2014/07/%E5%B3%B6%E8%B6%8A%E9%A7%85%E7%AA%93%E5%8F%A3%E5%96%B6%E6%A5%AD%E5%86%8D%E9%96%8B%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140727-OYT1T50103.html、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140727/k10013324151000.html)
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中央線は、9日に南木曽町で起きた土石流のため、坂下-野尻間が運休し、代行バスを運行しています。このようにローカル輸送はある程度の配慮がありますが、名古屋と長野とを結ぶ特急「しなの」は、名古屋-長野間の全線で運休しています。
中央線沿線で、かつ高速バスに逃げることのできない木曽町は、この運休にために観光客が来なくなっています。旅館などでキャンセルが相次いでいます。JR東海はお盆前の8月9日前後に復旧をしたいとしていますが、それでは遅いのです。8月10日ごろまでが御岳登山のトップシーズンなのです。そこで木曽町は、名古屋-木曽福島間が今日28日から8月10日の間、無料の直行バスを運行することにしました。
無料直行バスは木曽町の旅館や山小屋などの宿泊施設を使うことが条件です。定員は44人で、事前に木曽町の観光協会に予約する必要があります。1日1往復で、10時に名鉄バスセンターを出発し、中央道と国道19号線(国道19号線が不通のときは伊那インター経由)を経由して13時ごろに木曽福島駅(木曽町観光情報センター前)に到着します。名古屋行きは木曽福島駅を16時に出発し19時ごろに名鉄バスセンターに到着します。
この無料直行バスの運行にかかる費用は200万円で、すでに町議会で可決されています。
(参考:朝日新聞7月27日朝刊 中部14版、信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20140724/KT140723FTI090007000.php、木曽町ホームページ http://www.town-kiso.com/topics/004625.html)
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黒部峡谷鉄道は今年、宇奈月、鐘釣、欅平の3駅の改装を行います。
宇奈月駅は、現在倉庫として使っている2階(約400平方メートル)を待合室にします。1992年に現駅舎が完成して以来、改装は初めてです。黒部川に面する窓を大きくし、景観を楽しむことができるように工夫します。沿線の自然や宇奈月温泉、黒部ダムの歴史などを紹介するパネルを設置し、周辺の遊歩道を散策する観光客には登山靴を貸し出します。鐘釣駅では大勢の人が乗り降りしやすいようにホームを拡幅し、欅平駅は外装を塗り替え、自然との一体感を高めます。
3駅を改装するのは、2015年3月の北陸新幹線開業に備えてのもの。2013年の黒部峡谷鉄道の乗降客は4年連続減少の70.1万人でしたが、今年は80万人、そして北陸新幹線開業後は110万人を目指しているとのことです。
黒部峡谷鉄道に関連することなので、続けて書きます。7月25日から31日までの間、「夏休みこどもデー」キャンペーンを行います。小学生の往復料金が無料となります。8月には車庫の無料見学会を開きます。
(参考:北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20140719302.htm)
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都留市にある山梨県立リニア見学センターは、4月にリニューアルオープンし、来場者は5万人を超えました。しかし、公共交通機関でのアクセスは貧弱で、富士急行田野倉駅から数十分かけて歩くなどしなければならない状況でした。しかし、19日から路線バスができるようになりました。
富士急行が運行する路線バスは大月駅から田野倉駅を経由して、リニア見学センターに行きます。1日5往復(リニア見学センター休館日は運休)で、大月駅発は8:50~13:45(特急の到着時間に合わせてダイヤが組まれています)、リニア見学センター発は11:15~17:15です。大月駅-リニア見学センター間の所要時間は15分、運賃は300円です。
(参考:山梨県立リニア見学センターホームページ http://www.linear-museum.pref.yamanashi.jp/info/2014/07/post-25.html、山梨日日新聞ホームページ http://www.sannichi.co.jp/local/news/2014/07/20/11.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20140724ddlk19020034000c.html)
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瀬戸内海の直島、豊島は近年、現代アートの島として訪問客が増えています。この需要にこたえるためジャンボフェリーは、9月と10月にそれぞれ3日間、神戸と直島、豊島の間に高速船を運航することにしました。
今年は3連休の9月13~15日と、10月11~13日に運行します。62人乗りの高速船「バルカソラーレ」が1日1往復します。神戸空港海上アクセスターミナルを7:30に出て(7:00集合、海上アクセスターミナルの駐車場が無料で使えます)、ジャンボフェリー神戸のりばは7:15集合で7:45発(ミント神戸から連絡バスあり)、小豆島の坂手と土庄東を経由し、直島の宮浦に11:00着、豊島の唐櫃(10月は家浦)に11:30着、終点は小豆島の土庄東に12:15着です。折り返しの神戸行きは土庄東を14:40に出て、豊島の唐櫃(10月は家浦)は15:30発、直島の宮浦は16:05発、小豆島の土庄東と坂手を経由し、ジャンボフェリー神戸のりばに19:25着、神戸空港海上アクセスターミナルに19:40着です。なお、小豆島と直島では乗船、下船ともできます。料金は神戸-小豆島・直島・豊島間が片道3900円(小学生以下も大人と同額、以下同じ)、小豆島-直島・豊島間及び直島-豊島間が片道1900円です。
ジャンボフェリーとしては1日80人の利用を目標にしています。来年2015年には定期運航もしたいようです。
(参考:神戸-小豆島-直島・豊島ラインホームページ http://www.naoshima-line.com/kouro.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201407/0007154932.shtml)
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横浜市には、高速鉄道3号線を延伸する構想があります。ブルーラインをあざみ野からすすき野付近を経由して(川崎市の)新百合ヶ丘に延伸するのです。新百合ヶ丘では小田急線に接続し、新たなネットワークを構成します。あざみ野と新百合ヶ丘の間は東急バスと小田急バスによる路線バスが1日70本運行していて(ピーク時の7~9時は1時間に3~6本)、所要時間は約30分ですが、ここが鉄道で結ばれると11分となります。20分も短縮します。これまで町田経由だった横浜-新百合ヶ丘間、新横浜-新百合ヶ丘間も直通運転が行われ、それぞれ38分、27分で結ばれます。いずれも約8分ほど短縮されます。沿線は人口が増加傾向にあり、相鉄いずみ野線と同程度の1日5万人ほどの利用が見込まれます。事業費は1300~1500億円と見積もられ、累積資金収支は23~31年で黒字化するとされています。
この高速鉄道3号線延伸構想は、2000年の運輸政策審議会答申第18号において、2015年までに開業することが適当と位置付けられていて、横浜市においても優先度の高い路線となっています。そこで横浜市は今年度から、高速鉄道3号線延伸の事業化に向けた基礎的な調査に着手します。今年度は8月から2015年3月までの間で、全線の概ねのルート等を検討するとともに、ボーリングによる地質調査(横浜市域のみ実施)、空中写真による測量等を行います。検討費約3000万円は今年度予算に盛り込まれています。なお、実際に高速鉄道3号線を延伸するかはまだ決まっていません。
(参考:横浜市ホームページ http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/toshiko/pressrelease/h26/140722/140722shiryou.pdf、カナロコ http://www.kanaloco.jp/article/75074/cms_id/92737)
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インドの列車にもトイレはありますが、何と排泄物の行先は線路の上。かつては日本もそうだったのですが、不衛生です。排泄物をそのまま線路に落とすことにより、線路の腐食の原因になるほか、排泄物が飛散することによる沿線環境の悪化を招きます。線路の腐食に伴う修繕費用は毎年35億ルピー以上になるといわれています(1ルピーは約1.7円)。
そこでインド鉄道は、現在のトイレを2022年までにバイオトイレにすることにしました。バイオトイレとは特殊なバクテリアによって人間の排泄物を非腐食性の水分に変えることができるという、環境にやさしいトイレです。なお、2013年12月までに優等列車などに使用している2774両についてはバイオトイレになっています。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/07/24/228411.html)
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JR東日本は、2015年3月の北陸新幹線金沢開業に備えて、その飯山線に「新しいコンセプトの列車」を登場させます。
「新しいコンセプトの列車」はキハ110系を改造したもの。2両編成で76人の座席数となる予定です(1両38人)。4人掛けと2人掛けのボックスシートのほか、ソファタイプのロングシートもあります。観光列車として使用するときは、ロングシート、ボックスシートともにテーブルがつきます。1両だけ改装が終わった12月下旬以降、まずは定期列車として投入されます。2015年2月下旬に2両目の改装も終わり、2015年春からは2両編成で沿線風景を楽しむことができる列車を運行する予定です。休日を中心に1日1往復するようです(それ以外は定期列車として運行します)。飯山線長野-十日町間を走行する予定です(定期列車としては、これ以外の区間を運行することもあります)。
さて、その「新しいコンセプトの列車」とはどういうものでしょうか? 唱歌「ふるさと」に登場する兎などをアイコン化し、五線譜をイメージした格子線と組み合わせた外観を予定しています。なぜ「ふるさと」が出てきたかといえば、「ふるさと」の作詞者の高野辰之が、(飯山線に近い)中野市(旧:下水内郡豊田村)の出身なのです。内装は、子供のころ、夏休みに遊びに行っていたおばあちゃんの家のような、懐かしさや楽しさを感じさせる古民家風となる予定です。そのほか、地元の人との触れ合いや食との出会いを通じて飯山線を満喫することのできる、おもてなしも考えているとのことです。
(追記1)
この「新しいコンセプトの列車」ですが、列車名が「おいこっと」に決まりました。東京のアルファベット表記(TOKYO)を逆読みにして、平仮名にしたもので、東京と正反対という意味を込めています。「雪ん子」をイメージしたキャラクターと組み合わせたアイコンもあります。なお、「雪ん子」のアイコンは、2両目が登場してから取り付けられるようです。
(追記2)
「おいこっと」の運行開始は2015年4月4日からとなりました。長野-十日町間(冬季は長野-戸狩野沢温泉間)を1日1往復します。2両編成で運行します(1両で運行することもあります)。週末を中心に運行し(運行しない週末もあります)、十日町で上越妙高-十日町間(長岡経由)の「越乃Shu*Kura」と組み合わせることもできます(一部運行日は除きます)。
なお、「おいこっと」用に改造されたキハ110での運行は、当初の予定から遅れて2015年1月から始まっています。
(追記3)
「おいこっと」では、「まんが日本昔ばなし」などでおなじみの、常田富士男氏(木島平村出身)によるナレーションが流れます。車内での観光放送や沿線の案内、記念撮影の手伝い、車内販売などを行うアテンダント(「おいこっと あてんだんと」)も乗車します。昔懐かしいもんぺ姿で乗務します。なお、「おいこっと あてんだんと」が乗務しない場合もあり(定期列車として運行する平日は乗務しません)、その場合は車内販売も中止されます。
(参考:JR東日本長野支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/140718-2.pdf、http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/141204.pdf、http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/150123.pdf、http://www.jreast.co.jp/nagano/oykot/time.html、http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/150226.pdf、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2014/12/25_14.html)
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徐々に専用道区間を増やし、スピードアップを図っている大船渡線のBRTですが、8月5日からは逆に専用道区間が短くなります。一般道を通るようになるのです。
その理由は、大船渡駅周辺で土地区画整理事業が始まること。海面から約5メートルの高さまでかさ上げする計画で、すでに一部では盛り土が始まっています。そのため、下船渡-盛間のうち、大船渡駅周辺(約1.5キロ)において、一般道を走ることになります。一般道を走ることにより、下船渡-盛間の所要時間は4分増加します。現在専用道にある大船渡駅は、駅の東側にある県道に移設します。現在の駅から約70メートル離れたところです。移設直後の大船渡駅はポールだけのわびしい状態になりますが、盛行きのバスポールの近くに待合室を設置する予定です。かさ上げが終われば、もとの専用道に戻ります。
なお、同じ8月5日から、朝の通勤通学客の多い、盛に6~7時台に到着する便の運転間隔を調整します。現在は最大29分の間隔がありますが、運転時刻の見直しを行うことによって最大で20分にします。盛発の運転時刻も変更します。運行本数は変わりがありません。
(追記)
大船渡駅周辺地区第1期まちびらきに合わせて、2016年3月13日から、大船渡駅付近の専用道走行が復活します。これにより小友-盛間約13.3キロが専用道でつながります。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1405666732_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1456470764_1.pdf、東海新報社ホームページ http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws9908、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140718_10)
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近鉄は、内部・八王子線、生駒鋼索線、西信貴鋼索線を除く全線で、9月21日にダイヤ改正を行います。
今回のダイヤ改正は10月10日から運行を開始する、京都発着の「しまかぜ」に備えたもの。京都発着の「しまかぜ」は、京都10:00発賢島12:47着、賢島14:50発京都17:38着のダイヤで運行されます。途中停車駅は丹波橋、大和西大寺、大和八木、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方です。そのほか、「しまかぜ」関連としては、以前にも書いたように、大阪難波発の休日ダイヤの時刻を平日と同じ、10:40にします。賢島着は平日、休日ともに13:02になります。
今回のダイヤ改正の売りは、大阪難波、大阪上本町、京都、名古屋駅を9時から11時台に発車する賢島行き特急、及び賢島駅を14時から16時台に発車する大阪難波、京都、名古屋行き特急を、原則「しまかぜ」「伊勢志摩ライナー」「ビスタカー」のいずれかで運転します。伊勢志摩への観光に便利な時間帯の列車が看板列車で運転されることになります。
そのほか、特急関連としては、高の原と古市に停まる特急が増えます。高の原には平日10本、休日11本、古市には3本の特急が新たに停車します。高の原から京都へのお出かけ、古市から大阪阿部野橋へのお出かけや通勤に便利な時間帯に新たに停まります。これまで宇治山田発大阪難波行き、名古屋行きだった特急の一部が五十鈴川もしくは鳥羽始発となります。大阪上本町・名古屋-宇治山田間の快速急行・急行の一部も五十鈴川に延長されます。内宮に最も近い五十鈴川に延長することによって、観光客への利便を図るのです。
特急以外の一般列車について言えば、若干の増発がなされ、心配されたような大幅な減便はありません。始発や最終に関しても、一部路線で始発の1~2程度の繰り上げ、最終の1~2分程度の繰り下げがあり、始発の繰り下げや最終の繰り上げはありません。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/daiyahenkou2.pdf)
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宇都宮市が導入を進めているLRTは、宇都宮駅東口を起点にし、清原工業団地を経て、宇都宮テクノポリスセンター地区までの約12キロを優先的に建設するとしています。最終的には東隣の芳賀町に延伸し、約15キロとなります。宇都宮駅の西側も計画にはありますが、まずは東側を建設してから、ということです。
ところが、宇都宮駅西口の地権者48人でつくる「JR宇都宮駅西口地区まちづくり協議会」は15日、佐藤市長に要望書を出しました。従来の東口ではなく、西口を起点にLRTを整備するように求めているのです。市街地活性化の観点から、市中心部までつながないといけないとしています。西口発着ならいずれ東武宇都宮駅など西に延伸することが期待されますが、東口発着のままならばそれができず、永久に止まってしまうのではないかとしています。
確かにLRTは東側だけを整備すればいいものではなく、東武宇都宮駅を通り抜けて西側に達するのが最終目標です。東口で止まってしまうと、宇都宮駅でバスに乗り換えないと市の中心部にはいきません。そういう意味では、不完全です。しかし、LRTが宇都宮駅をどうやって越えるのかが課題となります。当然ながら、JR東日本との調整が必要です。暫定的には、東口発着でやむを得ないでしょう。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20140716/CK2014071602000169.html)
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東京駅と成田空港とを結ぶ格安リムジンバス、「東京シャトル」。本日7月23日から増発されます。
今回の改正で、東京駅発の便が31便から54便に増えました。東京駅を5時台から19時台に出発するバスが毎時3便以上の運行となります。成田空港発のバスも49便から53便に増え、成田空港を6時から23時に出発するバスが毎時3便以上の運行となります。2台で運行する便も出ます。成田空港第二ターミナル2番と成田空港第二ターミナル19番の2か所から出発します。
また、同じく23日から運賃の改定を行います。事前に予約し、決済まで行えば、通常時間帯、深夜早朝便(1~5時発)ともに900円と変わりませんが、予約がない場合は、通常時間帯は900円から1000円に、深夜早朝便は1500円から2000円になります。回数券も発売されます。「東京シャトルフリー乗車専用回数券」といい、事前予約はできません。6000円で1000円分の利用券7枚がセットされています。東京駅八重洲前「京成高速バスラウンジ」(7月23日からオープンした施設です。後述します)と成田空港京成バスチケットカウンターで発売します。7月23日から2015年3月31日まで発売を行い、2015年9月30日まで利用可能です(利用可能期間を過ぎた回数券の払い戻しはしません)。なお、この「東京シャトルフリー乗車専用回数券」、深夜早朝便に乗るときは2枚使う必要があります。また、事前に予約できないため、満席の場合は乗車できません。
さて、先ほど少し触れましたが、「京成高速バスラウンジ」についてです。乗車券の自動券売機やベンチ、飲料の自動販売機を備えています。東京駅付近には京成グループの高速バスが21路線もあり、4つの乗り場から発着していたため、利用者がどこから乗ったらよいか迷うケースもあったようですが、この新しい「京成高速バスラウンジ」では係員を常駐させ、利用者を案内します。モニターを設置し、発着情報を知らせます。
(参考:京成ホームページ http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/140716_02.pdf、千葉日報ウェブ http://www.chibanippo.co.jp/news/economics/204928)
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全線復旧が成った三陸鉄道ですが、地震とその後の津波によって人口が減少したため、観光客はともかく、地元の利用者の回復度合いは鈍いです。
そこで、岩手県、宮古市など沿線8市町村で構成する岩手県三陸鉄道強化促進協議会は、三陸鉄道の利用促進のため利用者補助を行っています。2014年度も実施しています。
そのひとつは、貸切列車が半額で利用できること。旅行業者以外なら県内、県外問わずに利用できます。利用したい日の前月末までに申し込むことが必要で(車両等に余裕があればそれ以降でも対応可能です)、レトロ車またはお座敷車(定員48人)は所定の52000円が26000円に、一般車両(定員50人程度)は所定の40000円が20000円になります。20000円で貸し切ることができるとは、結構安いです。利用時間は2時間以内で、三陸鉄道内での利用に限ります。車両等の都合で前月末までに申し込んでも利用できない場合もあります。
もうひとつは、8人以上の団体運賃が半額になるもの。旅行業者以外でかつ岩手県在住の人のみ使えます。10日前までに申し込む必要があります(ただし列車の混雑状況によって対応できない場合もあります)。団体運賃は、普通団体の場合、8人以上の乗車で乗車区間の普通運賃を1割引きし(10円未満の端数は切り上げ)、それに利用人数を掛けます。これを半額にします。学生団体の場合、学生8人以上と教職員等の引率者が1人以上の乗車で乗車区間の普通運賃を2割引きし(10円未満の端数は切り上げ)、それに利用人数を掛けます。これを半額にします。いずれも三陸鉄道内の利用に限ります。
(参考:三陸鉄道ホームページ http://www.sanrikutetsudou.com/2014/05/%E8%B2%B8%E5%88%87%E5%88%97%E8%BB%8A%E3%81%8C%E5%8D%8A%E9%A1%8D%EF%BC%81%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%80%80%E3%80%80%E5%B9%B3%E6%88%9026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%80%85%E8%A3%9C%E5%8A%A9%E5%88%B6.html)
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JR九州が上場を目指していることは以前にも書きました。JRにとって株式を上場し、国が株を持たない純粋な民間会社になるのは、(まだ上場を果たしていない)本州以外のJR各社が望んでいることなのですが、実は看板のはずの鉄道事業は赤字なのです。2014年3月期決算では、鉄道事業は149億円の赤字。国から経営支援策として与えられた経営安定基金の運用益は120億円なので、これを加えても赤字です。上場後も現在のように経営安定基金で稼ぐことができるとは考えにくく、鉄道事業で何とか大きな赤字を出さずにできるようにしないといけません。
そこで考えているのが、赤字のローカル線についての見直し。鉄道事業の企画部門では、線区ごとの経営実態の把握に努め、廃止対象路線のピックアップをしています。具体的な名前は指宿枕崎線ぐらいしか挙がっていませんが(全線が廃止対象になるとは考えにくく、山川以遠が廃止の対象でしょう)、いくつか考えている候補はあるでしょう。代替の交通機関としては、BRTのほかに、ジャンボタクシーも挙げられています。
バス車体のBRTはともかく、それよりも小さいジャンボタクシーが代替になるレベルの鉄道を維持させるのは無理でしょう。第三セクターでも厳しいです。たとえ国が100%の株式を持つ鉄道会社でも、そういうところを鉄道として持つ必要はありません。より適切な交通機関であればいいのです。国の税金を使うのですから。JR九州にそういう論外の赤字ローカル線を押し付けるのではなく、鉄道として維持したければ地元がそれなりの負担をしないといけないでしょう。
(追記1)
鹿児島線で黒字が出ているのは鳥栖までで、それ以南は赤字のようです。また、鉄道事業においては、同じ駅に複数ある「みどりの窓口」の削減を考えているようです。空いたスペースを貸し出して、賃貸収入を得たいようです。
(追記2)
国交省はJR九州の完全民営化に向けたJR会社法会社法改正案をまとめました。その中の指針で、ローカル線の廃止に一定の歯止めをかける方針です。
これで当面の廃止は免れることとなりましたが、経費削減のための減便などのサービス低下は避けられないでしょうし、需要が少ない以上、地元は文句も言えません。
(追記3)
JR九州の青柳社長は2015年5月13日、衆院国土交通委員会で、赤字ローカル線の廃止や第三セクターへの移管を考えていないことを明言しました。合理化等で鉄道事業の赤字を縮小する方針です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140716/fkk14071602250004-n1.htm、南日本新聞ホームページ http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=58350、毎日jp http://mainichi.jp/area/news/20140708ddp008020011000c.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H2N_Z10C15A1PP8000/、西日本新聞経済電子版ホームページ http://qbiz.jp/article/62051/1/)
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松江道の全線開通によって、広島と松江を結ぶ高速バス「グランドアロー」、広島と米子を結ぶ高速バス「メリーバード」が松江道経由になりました。
この2つの高速バスが7月19日にパワーアップしました。これまでどちらも広島バスセンター発着でしたが、広島駅新幹線口に延長し、新幹線等との乗り継ぎがしやすくなりました。松江・米子方面については広島駅新幹線口-広島バスセンター間の途中停留所はありませんが、広島駅新幹線口行きについては、合同庁舎に停まります。
増発も行われます。「グランドアロー」については利用の多い特急便を増やし、1日16往復から18往復に増やします。特急便が主体となり、こまめに停まる便は3往復だけになります(そのほか、たたらば壱番地のみに停まる特急便が2往復あります)。最終便も繰り下げられます。現行は広島バスセンター発が19:30から20:30に、松江駅発が19:50から20:40になります。この最終便は、広島バスセンター-松江間がノンストップのノンストップ便です。広島バスセンター-松江間を特急便より5分短い、2時間52分で結びます。「メリーバード」も1往復増え、6往復になります。すべて特急便になり、広島側は広島駅新幹線口、合同庁舎(広島駅行きのみ停車)、広島バスセンター、大塚駅のみ、米子側は米子駅以外には一切停まりません。米子発の始発便が1時間40分繰り上げられ、広島発の最終便が1時間35分繰り下げられます。広島での滞在時間が3時間以上拡大するのです。
広島駅新幹線口への延長、増便を記念して7月19日から9月30日までの間、割引キャンペーンを行います。ひとつは「往復割引キャンペーン」、もうひとつは「席数限定・WEB割引キャンペーン」です。「往復割引キャンペーン」は往復ともに7月19日から9月30日の間に利用する場合に限り、広島駅新幹線口・広島バスセンタ-松江駅間、広島駅新幹線口・広島バスセンタ-米子駅間を6000円で利用できます(通常の往復割引は広島駅新幹線口・広島バスセンタ-松江駅間が7400円、広島駅新幹線口・広島バスセンタ-米子駅間が7000円)。予約方法は通常と変わらず、窓口での購入や電話予約での購入もできます。未使用の場合は1枚100円の手数料を払えば払い戻しできます。ただ、小児用、割引運賃適用者用はありません。「席数限定・WEB割引キャンペーン」は便、席数限定ですが、広島駅新幹線口・広島バスセンタ-松江駅間、広島駅新幹線口・広島バスセンタ-米子駅間を2500円で利用できます(通常の片道運賃は広島駅新幹線口・広島バスセンタ-松江駅間が4100円、広島駅新幹線口・広島バスセンタ-米子駅間が3900円)。7月19日から9月30日利用分が対象です。インターネットでの購入に限られ、窓口等での購入はできません。小児用、割引運賃適用者用はありませんが、未使用の場合は所定の払戻手数料を払えば、払い戻しできます。
話は変わりますが、広島から山陰への高速バスに関することなので、合わせて書きます。中国ジェイアールバスは7月18日から、広島駅新幹線口と玉造温泉(姫神広場)を直結する高速バス、「玉造温泉号」の運行を始めました。金曜日、休日、年末年始のみの運転で、広島駅新幹線口8:20発、玉造温泉15:30発の1日1往復です。所要時間は3時間10分です。運賃は片道4000円、往復5000円と往復がかなり安くなっています。
このほか、具体的な運行開始時期や料金などは未定ですが、旧ツアーバス系のウイラーアライアンスが、広島-米子間を松江道経由で結ぶ高速バスの運行を検討しているようです。
(参考:ひろでんアベニュー http://www.hiroden.co.jp/what/new/pdf/140616_intercity/matue_press.pdf、http://www.hiroden.co.jp/what/new/pdf/140616_intercity/yonago_press.pdf、http://www.hiroden.co.jp/what/new/pdf/140616_intercity/matue.pdf、http://www.hiroden.co.jp/what/new/pdf/140616_intercity/yonago.pdf、中国ジェイアールバスホームページ http://www.chugoku-jrbus.co.jp/news/post_37.html、日本海新聞ホームページ http://www.nnn.co.jp/news/140712/20140712003.html)
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極めて遅いスピードながら高速鉄道網の整備が進んでいます。徐々にではありますが新幹線が伸びていっています。
鳥取県でも山陰線の高速化が行われましたが、ミニ新幹線やフリーゲージトレインなどを使った高速鉄道をつくることを検討しています(さすがにフル規格新幹線を持ってくることはすぐには難しいと考えているようです)。これまでも九州新幹線の状況について熊本県と長崎県に、博多-長崎間のフリーゲージトレインの開発・施設整備などの状況を鉄道・運輸施設整備支援機構に対して聞き取り調査を行ってきました。その一環として、今月から山形新幹線の現地調査を進めます。
現地調査を踏まえて、鳥取県内の鉄道に導入する場合の課題等を見つけ出します。9月から10月にかけて鳥取県内に高速鉄道を整備することについて、学識経験者や鉄道技術の専門家などのチェックや意見聴取を行います。11月以降は鳥取県内鉄道高速化の姿とその経済効果を検討する方針です。
(追記)
フリーゲージトレインの導入を考えているのは、因美・智頭急行線と伯備線です。しかし、両線には時速65~70キロに減速を余儀なくされる半径400メートル未満の急カーブがたくさんあります。因美・智頭急行線は電化が必要なうえ、智頭-津ノ井間に半径400メートル未満の急カーブが25か所あります。伯備線は備中高梁-江尾間に半径400メートル未満の急カーブが160か所もあります。
(参考:建設通信新聞ホームページ http://www.kensetsunews.com/?p=35068、日本海新聞ホームページ http://www.nnn.co.jp/news/141010/20141010009.html)
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先日、ウイラーアライアンスが名古屋-大阪間の便を7月31日から増便することについて、記事にしました。それに対抗してでしょうか、ジェイアール東海バスなどが運行する「名神ハイウェイバス大阪線」も、8月1日から増便します。運行本数が現在の1日9往復18便から、1日12往復24便(後述する夜行便を含みます)に増便されます。名古屋駅-京都深草間ノンストップ(大阪線に関しては、今回の改正から土山バスストップを通過します。京都線、神戸線は停車します)の超特急主体(9往復18便)で、名神経由の特急便はたった2往復4便です。
名古屋-大阪間には夜行バスも走っています。「青春大阪ドリーム名古屋号」です。これまで週末を中心に運行してきましたが(ただ多客期には毎日運行することがあります)、8月1日からは毎日運行することになりました。1往復2便を運行します。
増便を記念してか、8月1日から29日の間の期間限定商品として、昼行バス全便で「早売1」を発売します。8月1日から29日までの平日(8月12日から15日を除きます)に座席数限定で設定され、名古屋駅-大阪駅、湊町バスターミナル間が1850円、名古屋駅-ユニバーサル・スタジオ・ジャパン間が1950円です。子供運賃の設定はなく、乗車変更はできません。
(参考:ジェイアール東海バスホームページ http://www01.jrtbinm.co.jp/topics/e/8111.html、http://mobile.jrtbinm.co.jp/topics/%E5%90%8D%E7%A5%9E%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%90%E3%82%B9%E5%A4%A7%E9%98%AA%E7%B7%9A%E6%99%82%E5%88%BB%E3%83%BB%E9%81%8B%E8%B3%83%E8%A1%A8.pdf)
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1999年のことですが、記録的な猛暑で札幌圏のダイヤが大きく乱れました。そこで翌年度の2000年度から、レール温度の上昇に伴う運転規制やレールの張り出し等を防ぐため、散水列車というものを走らせてきました。前日17時の天気予報で、予想最高温度が32度以上の場合に運行することが決定され、札幌-岩見沢間及び白石-島松間でタンク車から線路に散水していました。
しかし、今年度からは散水列車の運行を行いません。確かに散水列車から散水すると、レールの温度は5度低下しますが、持続時間は1時間~1時間半程度にとどまります。また、長時間の散水は路盤を緩め、軌道変位の発生原因となります。ちなみに、散水列車は2000~2013年度の14年間で19回ありましたが(最高は2007年度と2012年度の各4回)、まったく運行されなかった年も6回ありました。
今後は、レール温度が50度に達した場合は、徒歩による特別巡回に加えて、列車巡回により監視を強化します。また、これまで予想されるレールの温度をこれまでの52度(気温32度に相当します)から57度(気温35~36度に相当します)に引き上げ、暑さでレールが伸びて曲がらないように、レールの隙間などの管理を強化します。レール温度が57度を超えた場合は45キロ以下の徐行、60度を超えると運転を中止します。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140709-1.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/07/11/227434.html)
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LCCのネックは、タイトなスケジュールで飛んでいるため、遅延や欠航が発生しやすいということ。スケジュールをゆとりのあるものにすれば、遅延や欠航も減るでしょうが、その分航空機等を遊ばせるということになり、LCCのビジネスモデルが成り立たなくなります。
そこでジェットスターが22日から開始する新サービスが、大幅遅延(6時間以上)したり欠航したら最大2万円の見舞金がもらえるサービス。「あんしん PLUS」「あんしん MAX」といいます。追加料金を払い「Starter Plus」運賃または「Starter Max」運賃にて航空券を購入した人のみが対象であり、全員が対象ではありません。見舞金の額は、1480円追加する「Starter Plus」で1万円、最低でも3690円追加する「Starter Max」で2万円です。
会社側の都合のほか、天候による遅延や欠航も見舞金の対象となりますが、地震、テロ、空港の火災などが理由の場合は見舞金が出ません。しかも、出発予定の12時間以上前に変更が発表された場合も見舞金が出ません。利用者が予約便をキャンセルしたり、払い戻しした場合も対象外です。過去2年間の実績では、見舞金の支払い対象となるのは全体の1.5%程度しかありません(ちなみに2013年度の定時運航率は87.7%です)。見舞金は保険のシステムを使っているようで、見舞金を受け取るには遅延や欠航が発生してから60日以内にジェットスターが定める請求書類をファックス、郵送、メールで提出します。ジェットスターは請求書類を受け取った月の翌々月までに利用者が指定する口座に振り込みます。
(参考:ジェットスターホームページ http://www.jetstar.com/jp/ja/travel-alerts#航空便欠航・遅延見舞金制度「あんしん PLUS」「あんしん MAX」の導入、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG7G4SMYG7GULFA00Y.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ14H65_U4A710C1TI0000/、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/jetstar-6/)
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南海本線堺駅、高野線堺東駅と南港とを結ぶ堺・南港線は、阪神高速湾岸線を経由し、鉄道では遠回りで直通しない両地区をダイレクトに結ぶバスです。平日は通勤に、休日はお出かけによく使われているようです。
この堺・南港線、7月19日にパワーアップします。休日と学校が休みのときの平日は、ATCから咲洲トンネルを経由し、海遊館(天保山)まで延伸します。海遊館(天保山)に乗り入れるのは、休日は26往復、学休期間中の平日は15往復です。最短所要時間は堺→海遊館間が32分、海遊館→堺間が24分です。運賃は全区間500円均一と変わらず、「PiTaPa」等のICカード、南港線回数カード、南海バス1日乗車券等も利用可能です。また、休日に関しては、増発も行います。これまでのダイヤでは往路22本、復路26本でしたが、改正後は31往復となります。
新しい企画切符もできます。海遊館オフィシャルショップ5%割引券など沿線施設の割引券とバス乗車券2枚がセットになった、「堺・南港らくらくきっぷ1000」が発売されます。大人1000円で、南海バス堺東案内所、堺駅前バス定期券売場にて発売します。
(追記)
2017年8月1日からは、学休期間中でなくても昼間は海遊館に乗り入れることになりました。
(参考:南海バスホームページ http://www.nankaibus.jp/var/rev0/0000/3877/20140719.pdf、http://www.nankaibus.jp/info/dia/20170801.html)
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名古屋と和歌山の間には直行のバスは走っていませんが、関空で乗り換えると行くことができます。そこで、南海バス、関西空港交通、和歌山バスは7月11日から、リムジンバスの関西空港-名古屋線と関西空港-和歌山線とを乗り継ぐ割引乗車券を発売しました。
この乗継割引乗車券は購入当日のみ有効で、片道のみの設定です(ただし、事前予約制の関西空港-名古屋間は、事前に電話で座席の確保をすることができます。そのときには、乗継割引乗車券を使うことを伝えておく必要があります)。自動券売機や名鉄バスセンター窓口、コンビニでの購入はできず、バス係員やJR和歌山市東口乗場係員に声をかけて購入することになります。支払いは現金のみです。値段は4900円と、結構お得です。関西空港-名古屋間でも4800円しますので、100円足すと和歌山まで足を延ばせるのです(関西空港-和歌山間は1150円)。関西空港-名古屋線、関西空港-和歌山線ともに往復割引切符がありますが、それを考慮しても若干安いです。
当然、バスなので渋滞のリスクはあります。和歌山行きの場合は、関西空港-和歌山間のバスは30分間隔で走っているからいいですが(遅れたら次のに乗るだけです)、名古屋行きの場合は注意が必要です。関西空港-名古屋間のバスは1日2往復だけですから。関西空港-和歌山間のバスは予約ができず、先着順に乗車となるので、あまりにも乗客が多すぎたらバスに乗ることができません。余裕を持って和歌山からのリムジンバスに乗るのがよいでしょう。
(参考:南海バスホームページ http://www.nankaibus.jp/info/20140711.html)
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自然災害により運休しているJRのローカル線はいくつかありますが、復旧させるときにネックとなるのが、費用負担。赤字の鉄道会社なら、復旧費用の1/4以内は国が助成しますが、JR東日本など黒字の鉄道会社には適用されず、たとえ大赤字のローカル線でも自分で負担しないといけません。そこで、自民党の中には、軌道法を改正して、たとえ黒字会社でも、自然災害により被災した赤字路線を復旧させやすいようにする動きがあるようです。2011年の豪雨以来運休が続いている、只見線が念頭にあるようです。
また、只見線の代行バス区間の利用を増やそうと、いくつか代行バス利用を利用するツアーが組まれています。すでにこの動きはあり、バス代行区間の利用者は1日当たり44.3人だったのですが5月には51.8人となり、福島県の目標である1日当たり49人(豪雨前年の2010年度の実績)を超えています。
ただ、補助を出して復旧を促すのも、代行バスの利用者を増やす取り組みも、本当にやらなければならないことから外れています。あまりにも利用者が少ないのです。たとえ公費で復旧費用をまかなかったとしても、輸送密度49人、営業係数6700の路線を鉄道として維持すること自体が適当とは言えない路線です。以前のことですが、JR東日本サイドは仮に工事費用を全額負担してもらっても厳しいという見解を出しています。本当にやるべきことは、現状を冷静に判断してバス化を受け入れるか、(地元が赤字の責任をとることができる)第三セクターにするかのいずれかしかないでしょう。
(追記)
只見線代行バスの利用者は増え、今年度上半期(4~9月)の一日当たり平均利用者数は67人(概算値)となりました。沿線市町村などの熱心な活動の成果のようですが、とてもJRで維持することが適用なレベルではないというのが事実です。
(参考:福島民報ホームページ http://www.minpo.jp/news/detail/2014071616902、http://www.minpo.jp/news/detail/2014100718496、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG723FKHG72UGTB00C.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG723FKHG72UGTB00C)
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夜行バスに乗った後、一風呂浴びてから出かけたいと思っている人もいるかもしれません。そういう人にうれしい企画です。
名鉄バスは、名鉄バスセンターに近い、名鉄レジャック4階にある、「サウナウェルビー名駅」とタイアップして、「夜行バスをご利用のお客様限定サウナプラン」を行っています。3種類のサウナや大浴場、休憩コーナー、漫画コーナー、インターネットコーナーがある「サウナウェルビー名駅」が3時間使えて840円(1ドリンクまたは200円分の食事券がついています)、さらに480円追加すると朝食が付いて5時間使えることになります。
対象路線は、名鉄バス担当便のみなのが、新宿線(夜行のみです)、福岡線、長崎線、熊本線。共同運行会社の便も使えるのが、仙台線、宇都宮・郡山線、新潟線(夜行のみです)、徳島線(夜行のみです)、高松線、松山線です。名鉄バスのみしか使えないもの、ほかの共同運行している会社でも使えるものの2タイプがありますので、御注意ください。
利用したい人は、名鉄バスセンターに到着したときに、バスの乗務員から「利用案内券」を受け取ります。もし、「利用案内券」をもらい忘れた場合は、名鉄バスセンター高速バスきっぷうりばでもらうことができます。代金は「サウナウェルビー名駅」で支払います。もし、「利用案内券」がない場合は、通常料金がかかります。なお、「サウナウェルビー名駅」を利用できるのは、男性のみです。
(参考:名鉄バスホームページ http://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/23)
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いすみ鉄道の「レストラン・キハ」の話題をいくつか。
「レストラン・キハ」では、「イタリアンランチクルーズトレイン」と「伊勢海老特急・お刺身列車」という結構お値段の張るものが運行されていますが、夏休み期間中、特別企画としてお手軽に両列車を楽しむことができます。「親子でも大人同士でもBuono! お手軽イタリアンランチトレイン」と「プチお刺身・松花堂弁当列車」です。
「親子でも大人同士でもBuono! お手軽イタリアンランチトレイン」は、7月26日、8月9日、16日の設定。「イタリアンランチクルーズトレイン」の料理をつくっているシェフがお手軽イタリアンをつくります。前菜、パスタ(2種)、デザート、ドリンクといったパスタ中心の簡単なメニューです。通常の「イタリアンランチクルーズトレイン」は大人向けの企画ですが、今回の「親子でも大人同士でもBuono! お手軽イタリアンランチトレイン」は親子でも大人同士でも楽しむことができます。ダイヤは大多喜11:38発、上総中野折り返し、大多喜12:36着の1便と、大多喜12:47発、大原折り返し、大多喜14:26着の2便の2つです。値段は大多喜発着で親子が5000円、大人2人が5500円です。ワンドリンク(赤ワイン、白ワイン、オレンジジュースから選択、それ以外は別料金)と1日乗車券がついています。押上発東京駅付近着のバスツアーと組み合わせたものもあり(1便の利用となります)、その場合だと親子が9000円、大人2人が11500円です。急行券付き1日乗車券がついています。予約は2人以上の偶数人での申し込みとなります。
「プチお刺身・松花堂弁当列車」は、7月27日、8月3日、24日、31日の設定。「伊勢海老特急・お刺身列車」の料理をつくっている料理長がプチお刺身と松花堂弁当をつくりました。1人でも参加できるのが特徴です。ダイヤは大多喜11:38発、上総中野折り返し、大多喜12:36着の1便と、大多喜12:47発、大原折り返し、大多喜14:26着の2便の2つです。値段は大多喜発着で大人が5500人、子供が5000円です。ワンドリンク(日本酒、ビール、ソフトドリンクから選択、それ以外は別料金)と1日乗車券がついています。押上発東京駅付近着のバスツアーと組み合わせたものもあり(1便の利用となります)、その場合だと大人が8500円、子供が6000円です。急行券付き1日乗車券がついています。
もっと気軽なものもあります。いすみ鉄道「キハカレー」を食べることのできる、「カレー列車」です。新発売のチキン(キハ30パッケージ)を食べます。設定日は7月20日、21日、8月10日、17日です。ダイヤは大多喜11:38発、上総中野折り返し、大多喜12:36着の1便と、大多喜12:47発、大原13:25着の2便の2つです。値段は大多喜発がミネラルウォーター付きで1200円(子供も同額、別途乗車券が必要)です。予約しなくても、空席があれば、当日大多喜駅や車内で申し込むことができます。押上発東京駅付近着のバスツアーと組み合わせたものもあり(1便の利用となります)、その場合だと大人が6500円、子供が2000円です。急行券付き1日乗車券がついています。
「レストラン・キハ」に新しいプランができました。スイーツまたはチーズとワインを楽しむことができる、「スイーツ・ワイン列車」と、和菓子と冷製ぜんざいを楽しむことができる、「和菓子列車」です。ともに「急行3号」(大原13:52発、大多喜駅14:26着、上総中野14:54着)にて行います。「スイーツ・ワイン列車」は、6月28日から7月19日までの毎週土曜日と8月2日、23日、30日に運転します。シェフのおまかせスイーツとコーヒーまたはワイン、シェフのおまかせチーズとワインが提供されます。値段は1000円で、子供も同額です。乗車券や急行券は別途必要です。事前予約は受け付けず、いずみ鉄道大原駅にて乗車当日13:40ごろから受け付けます。空席があれば、発車後の車内でも申込できます。「和菓子列車」は、6月29日から7月20日までの毎週日曜日と7月21日、8月10日、17日に運転します。料理長おまかせ和菓子と手作り冷製ぜんざいが提供されます。値段や申込方法は、「スイーツ・ワイン列車」と同じです。なお、「スイーツ・ワイン列車」の運行に伴い、6月28日から当分の間、「急行4号」のダイヤが大多喜から先で変更されます。
話は変わります。夏休み期間中の平日(7月22日から8月29日の間の一部の日に限ります)に、キハ52による臨時急行列車等を運転します。1両編成で、大多喜-上総中野を普通列車として1往復、大多喜-大原間を急行列車として2往復します。各列車とも全車自由席ですが、急行には急行料金が必要です。
(参考:いすみ鉄道ホームページ http://www.isumirail.co.jp/gurume/1914、http://www.isumirail.co.jp/gurume/1891、http://www.isumirail.co.jp/1920)
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東京と高松とを結ぶ寝台列車「サンライズ瀬戸」、これが秋に琴平まで延長運転されるようです。
「サンライズ瀬戸」が延長運転されるのは、9~11月の金曜日、土曜日、休前日発。東京を22:00に出た「サンライズ瀬戸」は、高松までは通常ダイヤ通り走り、高松には翌朝の7:27に着きます。琴平まで延長される日は、再び戻るように予讃線、土讃線を走り、多度津8:33着、善通寺8:43着、琴平8:51着です。なお、反対の琴平発の設定はなく、延長は琴平行きの片道だけです。
「サンライズ瀬戸」が琴平まで延長されるようになったきっかけは、併結相手の「サンライズ出雲」が縁結びやパワースポットを求める女性客に人気であること。それにあやかったようで、金刀比羅宮のある琴平まで延長されることになったのです。
JR四国としては、秋だけではなく、ほかの季節でも延長運転をしたいと考えています。
(追記1)
「サンライズ瀬戸」が遅れると琴平延長運転はなくなるようで、東京9月13日発の列車が4回目にして初めて琴平まで運転される列車となりました。
(追記2)
2014年9月から11月にかけて、「サンライズ瀬戸」の琴平延長は24回行われました。期間中の乗客数は観光キャンペーンが行われたこともあり、前年同期に比べて約2割増えました。2014年4月から8月は6月を除いて前年同期を下回っていただけに、延長運転及び観光キャンペーンの効果があったようです。なお、延長運転中はほぼ満員だったようです。
(参考:四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20140718000141、http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20150209000115、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140718/kgw14071802280002-n1.htm、JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/14-08-01/01.htm、railf.jp http://railf.jp/news/2014/09/15/184000.html)
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2013年7月28日の局地的な集中豪雨により、山陰線と山口線の一部区間で運休が続いています。しかし、以前にも書きましたが、両線とも8月中に復旧する予定です。このたび、その具体的な日程が明らかになりました。
山陰線須佐-奈古間は8月10日から運転を再開します。列車の運転本数は災害前と変わらず、時刻もほとんど変わりません。これまで運行されてきた代行バスは前日の8月9日で終了します。山口線地福-津和野間は8月23日から運転を再開します。列車の運転本数は災害前と変わりませんが、3月にダイヤ改正をした新幹線と接続をとるなどのため、特急「スーパーおき6号」など3本は10~25分程度遅くなります。それ以外の列車の時刻はほとんど変わりません。これまで運行されてきた代行バス、「津和野散策バス」(SL運行日に島根県が地福-津和野間で運行してきた無料バス)、「ノンストップつわの号」(中国ジェイアールバスが新山口-津和野間で運行してきたバス)は前日の8月22日で終了します。
問題は「やまぐち号」です。8月23日からは本来の運転区間である新山口-津和野間での運転となりますが、実は7月5日に復帰したばかりのC57が、13日に故障したのです。19日から当分の間は、DD51がレトロ客車5両をけん引する、快速「やまぐち号」として運転します。早期の復帰が待たれるところです。
なお、山陰線、山口線の運転再開に合わせて、JR西日本は山口県、島根県と共同で観光キャンペーンを行います。
(追記)
7月19日からDD51がけん引するかたちで運行されてきた「やまぐち号」ですが、8月15日からSLによる運行を行います。新山口から地福への往路は先頭からC56、DD51、レトロ客車(5両)の順序で走るSL「やまぐち号」となり、地福から新山口への復路は先頭からDD51、C56(逆向き)、レトロ客車(5両)の順序で走るDL「やまぐち号」となります。
C57の修理が間に合えば、C57での運行に切り替えます。8月23日からはC57とC56との重連運転を行う予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/07/page_5902.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/07/page_5894.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_5981.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/shimane/news/20140717ddlk32020477000c.html)
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大洗と苫小牧を結ぶ商船三井フェリー、観光客の減る9月にとあるキャンペーンを行います。
それは、「シングルスタンダードキャンペーン」です。「スタンダードルーム」とは、4人定員の個室で、ベッドのほかテレビやDVDプレーヤー、洗面台などが備えられています。しかし、この4人個室を1人で使う場合、通常別途貸切料金(9月中は7460~7970円)がかかります。しかし、「シングルスタンダードキャンペーン」を行っている9月中(9月1日から30日出港便)、その貸切料金はかかりません。1人でも追加料金なしで4人個室を独り占めできます。
「スタンダードルーム」があるのは、夕方便「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」の各船のみ。商船三井フェリーに電話で予約します。
(参考:商船三井フェリーホームページ http://www.sunflower.co.jp/ferry/topics/log/20140627b.html)
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東海道新幹線は10月1日に開業50周年を迎えます。JR東海は様々な企画を行っていますが(その一例はこちら)、このたびJR西日本と共同でエクスプレス会員向けに、期間限定で格安の商品を発売することになりました。「超☆超IC早特」です。
この「超☆超IC早特」は、「エクスプレス予約」「プラスEX」の会員のみが利用でき(「エクスプレス予約」は東海道・山陽新幹線とも、「プラスEX」は東海道新幹線のみ)、ICカードによるチケットレス乗車専用です。値段は驚きです。一例をあげると、東京・品川-名古屋、京都、新大阪間、新大阪-広島、博多間のみが5400円、東海道新幹線、山陽新幹線にまたがる、東京・品川-岡山、広島間が7560円、東京・品川-博多間が9720円です。いずれもICカードを使うので、特定都区市内制度は使えず、新宿、天王寺、南福岡などの新幹線停車駅以外からの利用はできません。5400円の価格設定は、東海道新幹線開業当時の東京-新大阪間の「ひかり」の1等車運賃、料金が5030円だったのに因んでいます。5030円に8%の消費税をつけると、大体5400円になります。
「超☆超IC早特」は期間限定の商品です。予約期間は8月24日から9月18日まで、利用期間は9月24日から10月9日までです。乗車日の1か月前(10:00)から21日前(23:30)までに予約する必要があり、発売枚数には限りがあります。列車自体に空席があっても、「超☆超IC早特」では予約できないということもあります。乗車変更は自由にでき、「超☆超IC早特」を購入することができない乗車20日前以降の場合でも、「EX-ICサービス」等に変更することができます。払戻手数料は310円です。「のぞみ」「ひかり」「こだま」の普通車指定席を利用することができ(新幹線改札口を出ない限り、3列車まで乗り継ぐことができます)、グリーン車や自由席、「みずほ」「さくら」「つばめ」は利用できません。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000023099.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/07/page_5908.html)
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自治体に寄付をすることによって、住民税の一部が減額される、ふるさと納税。この制度を使うことによって、自分の住んでいる自治体に納めるべき税金を、ほかの自治体に移すことができます。わが自治体にふるさと納税をしてもらおうと、地元の特産品などを謝礼としてプレゼントするところが多いようです。
さて、関空のある泉佐野市は、7月1日から変わったものを謝礼に加えることにしました。それは「ピーチポイント」またはPeachのオリジナルグッズです。「ピーチポイント」は1ポイントを1円として、Peachを購入する際の運賃や料金、それに付随する税金や手数料の支払いに使えます。付与されるピーチポイントは、1万円以上だと5000ポイント、3万円以上だと15000ポイント、5万円以上だと25000ポイント、10万円以上だと50000ポイントがもらえます。ピーチポイントはメールで付与されますが、発行日から起算して180日間有効です。ピーチポイントの付与は、8月中ごろ以降の予定です。
また、「Peach eShop」で販売しているTシャツやマグカップなどを組み合わせて2500~10000円相当のセットをつくっています。泉佐野市にふるさと納税すると、このオリジナルグッズが謝礼としてもらえるのです。8月上旬に内容を発表する予定です。
(参考:Peachホームページ http://www.flypeach.com/jp/ja-jp/ancillary/furuasto_tax.aspx?www_pc_ja-jp_mini_banner_04)
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高速道路の料金所には、バーがあります。料金所にバーがあるのは、料金所で料金を払わずに強行突破する不正通行を防ぐためという要素もあり、ETC専用のレーンも例外ではありません。しかし、高速道路の渋滞緩和策として、国交省はETCレーンにバーを置かないことを考えています。ETCで料金を通過するとき、今は時速20キロ以下に減速しないといけませんが、それも緩和します。
ただ先ほども述べたように、料金所にバーがないと、強行突破するものが出てきます。そこで国交省は料金所をバーなしにするときに、法律の罰則を強化することも考えています。
バーのないETCは、2015年度末以降の開通区間から設置を始めます。既存の料金所は改修時などにバーなしに更新します。車載器はそのまま使えます。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG725S9NG72UTIL03P.html)
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2013年12月21日に運行を開始した、深夜に渋谷と六本木を結ぶ都バス。毎週土曜日(金曜日深夜)の1時過ぎから5時過ぎの間、70分間隔で、4往復運転しています。運賃は通常の倍の420円です。半年過ぎましたが、その後どうなったのでしょうか?
実はあまり好調ではないようです。運行を開始したころは一晩に300人ぐらい乗っていましたが、忘年会シーズンが終わり年明けになると客が減り、最近は一晩で70~80人程度です。運行する東京都交通局も厳しいと認識しているようですが、乗客を増やす妙案もなく、苦慮しているようです。
この原因は、24時間運行をしているのが繁華街の渋谷-六本木間にとどまること。ほかの路線がやっていないので、鉄道の終電までに帰るか、郊外への深夜急行バスやタクシーに乗るか、ホテルなどに泊まるか、あるいは始発まで過ごすかしないといけないのです。この区域で遊ぶのなら、タクシーで十分です。ただ、記事にあるように1時台の渋谷行きのバスには15人も乗っています。ローカルバスの現状からみると、それほど悪い数字には思えないのです。最終バスの延長ぐらいが適当なのかもしれません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140702-OYT1T50067.html)
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JR東日本が一部休止中の貨物線を使って、東京と羽田を直結する路線を考えていることについては以前に記事にしましたが、その続報が入ってきました。東京と羽田が現在の30分前後から最短18分、新宿と羽田が現在の40分台が最短23分で結ばれるのです。
これまで羽田への新線は、羽田空港に近い、東海道貨物線の天空橋付近から分岐するとされていました。天空橋付近は地下を走っていて、その地下で分岐工事を行うのは難しいとされていました。また、東海道貨物線の田町付近は休止中ですが、東京貨物ターミナル以南は貨物列車が走っています。この貨物列車との調整が必要になります。
ところが新しい計画では、東京貨物ターミナル付近から羽田空港まで地下新線をつくるようです。同時にりんかい線への接続線もつくります。新宿へもその接続線を通るのです。東京貨物ターミナルから羽田空港まで直線で約6キロ、それだけの長さの地下トンネルをつくるようです。トンネルの長さは長いですが、天空橋で分岐するのに比べると工事はそれほど難しくはないようです。東京貨物ターミナル以南の貨物列車との調整もいりません。ただ、トンネルの長さがある分だけ工費がかさみ、約3000億円かかるとされています。国と地方自治体、JR東日本が1/3ずつ負担する方向のようです。完成時期については東京オリンピックに間に合わせるのは無理で、2020年代半ばほどとなります。
東京駅と羽田空港を結ぶ路線として、もう一つの計画があります。都営浅草線押上駅と泉岳寺駅との間に短絡線をつくるという都心直結線計画です。押上と泉岳寺の間に新東京駅をつくり、成田空港から京成、京急を経て羽田空港に行きます。新東京駅と羽田空港が18分で結ばれます。以前より工費がかかるようで、約4000億円かかる計画です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140715/biz14071521330026-n1.htm、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/hanedashinsen-2/)
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北海道新幹線新青森-新函館北斗間(149キロ)は2016年春に開業しますが、ここのネックは青函トンネルなど82キロの区間。せっかくフル規格でつくられているのに、在来線と共用するため、新幹線と言えども在来線特急なみのスピードしか出すことができません。トンネル内で高速走行の新幹線が貨物列車とすれ違うと、風圧でコンテナが破損するなどの危険があるというのです。そのため、新青森-新函館北斗間の所要時間は57分もかかります。新幹線らしく高速走行をすれば39分で済むので、18分のロスです。東京から新函館北斗まで4時間以上かかる(その後、3時間台に抑えるという話もあります)の原因にもなっています。
このような新幹線らしからぬ情けない事態に対処するため、新幹線と貨物列車の運行時間帯を分けることにより2018年春から1日1往復に限り高速走行を行う方針となりました。また、貨物列車を専用車両に載せる「トレイン・オン・トレイン」や、すれ違う場合のみ新幹線を減速させる技術の研究も行っていますが、まだ開発中で、実現の見通しが立っていません。「トレイン・オン・トレイン」については、研究と新車両の製造に約3000億円かかるといわれ、すれ違う時だけ減速するのは、安全性に問題がある危険性があります。
そこで浮かび上がっているのが、もう1本青函トンネルを掘る、ということ。6月12日に青森県議会の議長が国交省を訪れた際、事務次官に非公式ながら要望を伝えています。約5000億円かかりますが、新幹線と在来線を分けることができ、何の苦労もなく新幹線を高速走行させることができます。地質データは青函トンネルのものを流用でき、すでに青函トンネルを掘っていることから、技術的な問題はありません。究極の解決策とも言えます。
夢物語的な要素もありますが、できれば青函トンネル問題の完全なる解決となることでしょう。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201407/20140709_25001.html)
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一畑電車は、駅に島根県産の木材を使っているところがありますが(以前取り上げた出雲大社前駅での取り組みのほか、電鉄出雲市駅と雲州平田駅に県産木材でできたベンチを置いています)、電車にも県産木材を使ったものが14日から走り始めました。
県産木材で改装されたのは、元京王の5000系1編成(2両)。約3000万円の島根県からの補助も受け、約3300万円かけて県産木材(スギ、ヒノキ、ナラ)を使ったボックス席、テーブル、荷棚などを備えました。座席は個室のように仕切られ、家族連れやグループにとってうれしい車両となっています。万が一の火災などに備えるため、特殊な薬剤で難燃処理し、国交省の安全基準をクリアしました。一畑電車には、かつてデハニ50形という内装に木材を使った車両がありましたが、これは国交省の基準に合わないことから2009年に営業運転を終えています。
一畑電車が狙っているのは、昨年の平成の大遷宮で増えた乗客を減らさないようにすること。一畑電車の年間利用者数は約140万人で推移していますが、2013年度は平成の大遷宮効果で約161万人に増えました。しかし、今年度の利用者は昨年度を下回る見込みのようです。県産木材の車両でその流れを食い止めたいようです。
島根県が狙っているのは、県産木材の需要拡大。島根県は面積の8割を森林が占めますが、ロシア産木材に押され、価格が低迷しています。県内の林業の産出額は1990年度は約159億円でしたが、2012年度は約1/3の約53億円にまで減っています。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20140709-OYTNT50082.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140715/smn14071502190003-n1.htm)
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約10万キロの鉄道路線網を誇る中国にも、時刻表があります。「全国鉄路旅客列車時刻表」と言われるものが、中国鉄道出版社から発売されています。当然ながら中国語で書かれていて、簡体字が使われています。
しかし、中国の時刻表の読みづらいところは、それではありません。日本の時刻表では基本的に路線ごとにまとめられ、列車も原則出発時刻順に並べられていますが、中国の「全国鉄路旅客列車時刻表」は、ひとつの区間でも離れたページにばらばらに掲載されていて、列車の配列も出発時刻順ではありません。乗り継ぎプランを立てるのには使いづらいのです。運転本数も分かりにくいです。
そこで、中国鉄道研究会は、日本式の中国鉄道時刻表を8月に発売することにしました。「中国鉄道時刻表」です。日本語で書かれていて、時刻表の体裁も日本のに準じています。JTB時刻表やJR時刻表に慣れた人が使いやすいように配慮されています。
外国の時刻表を日本風に使いやすくしたものとして、日本鉄道研究団体連合会(日鉄連)の台湾時刻表がありますが、中国ならではの難しいところがありました。規模が大きすぎるのです。台湾は約1500キロですが、中国は先ほども述べたように約10万キロもあります。また、中国の時刻表では列車がどこを通っているかわかりにくいです。バイパスや連絡線を通っているかどうかわかりにくいので、そこを分析することも必要でした。
中国鉄道時刻表の創刊号である2014年夏号は8月17日のコミックマーケットの日鉄連ブースで先行販売されます。その後、8月20日ごろからは鉄道や中国に詳しい一部の書店などで発売されます。販売価格は1900円(先行販売は1000円)の予定です。今後年2回の発行を目指すとのことです。
(追記1)
韓国の時刻表を日本風に使いやすくした、「韓国鉄道時刻表」というのも、同じ中国鉄道研究会から発売しています。2015年6月1日ダイヤ改正に対応したのが最新の第2号です。
(追記2)
日本鉄道研究団体連合会は「東南アジア半島鉄道時刻表」(2019年1月号)も発売しています。タイ、ベトナム、マレーシアの3か国を収録しています。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/06/25/226200.html、「鉄道ジャーナル」2015年10月号 鉄道ジャーナル社、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/2019120191.html)
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越美南線、越美北線は美濃太田と福井を結ぶ目的でつくられた国鉄路線ですが、北濃-九頭竜湖間が完成しないまま分割民営化を迎え、越美南線部分は第三セクターの長良川鉄道になりました。かつては両線を結ぶバスもありましたが(季節路線)、現在はそれも廃止され、公共交通機関だけで行くことはできません。
しかし、北濃側、九頭竜湖側ともに途中まではバスがあり、うまく使えば、8キロほど歩くだけで両線は結ばれるのです。このバスがない8キロを歩き、美濃太田から福井まで1日がかりで行こうとするツアーが株式会社アミューザから企画されました。「越美線南北 完乗&ウォーキングツアー」です。
このツアーの設定日は、7月28日、8月4日、20日、9月10日、22日。雨天決行ですが、大雨や暴風などの警報が出た場合は中止されます。美濃太田駅に9:30に集合し、長良川鉄道で北濃を目指します。北濃駅に到着すると白鳥交通で下在所バス停に行き、ここから約8.3キロを約2時間半歩いてつなぎます。渓流や石徹白<いとしろ>ダムを見ながら歩くことになります。家族旅行村バス停に着いたら、そこから大野市営バスで九頭竜湖駅に着き、18:30発の福井行きに乗ります。20:07に福井駅に着き、そこで解散です。
旅行代金は大人7900円、子供6400円で、交通費、昼食(弁当)、傷害保険がついています。募集人員は15人(最少催行人員7人)で、添乗員もついています。申し込みは「野橋剛人の旅々ブログ」から行います。
(参考:鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/140962.html)
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上信電鉄は南高崎-根小屋間の高崎市上佐野町内に新駅を設置する予定です。高崎から乗って上越新幹線を2回くぐったところにできるその新駅は、「佐野のわたし」と名付けられました。駅名の由来は、駅の近くにある烏川で運航されていた渡し船です。延長45メートル、幅3メートルのホームと雨除けシェルター、待合所があり、10月開業の予定です。
なお、駅名やイラストパネルなどのデザインは群馬県内の小・中学生から募集しました。入場門は渡し船、駅名標は上信電鉄の電気機関車「デキ」がけん引するデザイン、イラストパネルには大雪の夜、旅の僧に鉢植えの木を燃やして暖をとらせた謡曲「鉢の木」の一場面と、松・桜・梅が描かれています。
(追記)
佐野のわたし駅は、当初の予定から少し遅れて、12月22日に開業することになりました。当日はダイヤ改正が行われ、1日上下62本から66本に増加します。富岡製糸場見学者の増加によるものです。また、JRとの接続を考慮し、最終列車を繰り下げます。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/06/18/225620.html、高崎新聞ホームページ http://www.takasakiweb.jp/news/article/2014/05/2301.html、上信電鉄ホームページ http://www.joshin-dentetsu.co.jp/tetudou/sineki.htm)
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北陸鉄道は「平日昼トク回数券」というものを発売しています。平日の昼間時間帯のみに利用することのできる、10枚つづりの割引回数券です(大人のみ発売です)。石川線が下り野町9:34発から15:17発、上り鶴来9:32発から15:15発、浅野川線が下り北鉄金沢9:01発から15:24発、上り内灘9:01発から15:24発のみ使えます。休日と12月30日から1月3日までの間は使えません。石川線は野町駅、鶴来駅、浅野川線は北鉄金沢駅、内灘駅でのみ発売します。
その「平日昼トク回数券」が7月1日発売分からパワーアップされることになりました。石川線野町-鶴来間の割引率を引き上げるとともに、券種も増やして石川線、浅野川線ともに3種類とします。石川線は運賃が240~250円の野町-野々市工大前・馬替間が2000円、運賃が320~350円の野町-額住宅前・乙丸・四十万間が2500円、運賃が370~470円の野町-曽谷・道法寺・井口・小柳・日御子・鶴来間が3000円です。浅野川線は運賃が170円の北鉄金沢-磯部・割出・三口・三ツ屋間が1500円、運賃が250円の北鉄金沢-大川瀬・北間・蚊爪間が2000円、運賃が320円の北鉄金沢-粟ヶ崎・内灘間が2500円です。区間によっては4割近くも安くなっているところもあります。
この「平日昼トク回数券」の発売期間は2014年7月1日から2015年9月30日まで、有効期限は2015年9月30日までです。
(参考:北陸鉄道ホームページ http://www.hokutetsu.co.jp/joshaken/kaisuu/hirutoku.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/06/23/226007.html)
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木次線沿いにある島根県奥出雲町は、自転車を使った観光というものを考えています。出雲三成を起点に三井野原まで列車に乗り、三井野原からは自転車で下る、スイッチバックとおろちループを体験することのできるコースを考えていて(自転車はトラックで三井野原までもっていくのでしょうか?)、すでに2013年秋には社会実験も行っています。
そこで、列車から自転車に乗り換える駅となる三井野原駅がリニューアルされることとなりました。三井野原駅も奥出雲町内にあり、標高は727メートル、JR西日本の中では一番高いところにある駅です。駅周辺に民家が少ないため、1日平均の乗降客はたったの20人です。駅舎は1958年9月の開業時に建てられた、鉄骨平屋建ての、25.5平方メートルの建物です。新しい駅舎には駅舎機能のほか、木次線沿いの駅舎では初めてとなる、レンタサイクルの周遊スペースが設けられています。新しい駅舎は12月に開業する予定です。もっとも、そのころには雪が降り出すので、レンタサイクルが使えるのは来年のこととなるでしょうが。
(参考:山陰中央新報ホームページ http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=546527004、「鉄道ジャーナル」2014年4月号 鉄道ジャーナル社)
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黒崎駅前と筑豊直方を結ぶ筑豊電鉄は、1959年9月に開通し、最盛期の1974年には年間2100万人を運びました。しかし、2013年度はその1/4ほどの500万人にまで減っています。並行して走る国道200号の利便性が向上したことなどが原因です。ただ、この筑豊電鉄は政令指定都市の北九州市の近郊を走る鉄道であり、北九州、中間、直方の沿線3市は公共交通の利用促進を目指すため、重要な路線と認識しています。
そこで、筑豊電鉄と北九州市など沿線3市は9日、新型車両の導入やICカードシステム導入を支援する協定に調印しました。支援内容は新型車両約11億円、ICカードシステム2億円、橋梁の非常脱出用歩道整備約4.8億円で、国と福岡県が5/9、3市が共同で1/3を助成します。直方市は約5%となるようです。新型車両は製造してから50年以上たって老朽化した3両編成の2000形電車(6編成)の置き換えのためにつくられるもので、2018年3月までに4編成投入されます。2000形は観光列車として活用することも考えられているようです。筑豊電鉄が独自に新型車両を導入するのは初めてのことで、最初の車両は2015年3月ごろに登場する予定です。新型車両も3両編成で全長17.6メートル、定員は87人で、線路から床までの高さが36センチという低床型車両なので、車いすでも乗り降りしやすいです。ICカードは「nimoca」に対応するようです。
そして、直方市にはもうひとつの構想があります。延伸を考えているのです。筑豊直方駅はJRの直方駅から歩いて15分のところにあります。もともと筑豊電鉄は直方止まりではなく、最終的には福岡までつくる予定でした(1970年代にその計画は断念されました)。そのため、中心部から1キロほど離れた郊外に駅をつくりました。高架が途切れたような、中途半端な終わり方は、延伸構想があったときの名残です。
2013年度に直方駅付近の市街地整備事業を終えました。そこで今年度、筑豊直方駅から直方駅付近までの延伸ルートや需要などを検討するため、直方市は(新車導入等による負担とは別に)1000万円を計上しました。すでに6月から福岡県、直方市、筑豊電鉄の3者による会合を開いています。今後も月1回のペースで会合を開き、延伸の可否を検討します。
(追記1)
筑豊電鉄の「nimoca」導入は、2015年3月の予定です。すべての営業車両に「nimoca」車載機を導入します。
(追記2)
2014年度に直方市が需要予測調査をしたところ、一定の経済効果が見込めることが判明しました。そこで2015年度は詳細な調査を行います。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/news/20140709-OYTNT50487.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/news/20140528ddp008020011000c.html、http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20140711ddlk40020375000c.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/chikuho/、筑豊電気鉄道ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/14_129.pdf、西日本新聞経済電子版ホームページ http://qbiz.jp/article/57521/1/)
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日本では、食堂車やビュッフェの類はごく一部の豪華寝台列車や観光列車にしかありませんが、アメリカではついこの間まで通勤列車に連結されていました。
ニューヨークの中心部とコネティカット州を結ぶメトロノース鉄道ニューヘブン線で50年以上営業されていたのは、「カフェ・カー」。「バー・カー」とも言われています。5月9日夜にニューヨーク中心部のグランドセントラル駅から出発したのが最後の「カフェ・カー」付き列車となりました。
通勤帰りに車内で一杯やって帰ることのできる、夢のような車両ですが、廃止されたのは新しい車両に「カフェ・カー」を連結するためのスペースがないためとされています。新車に置き換えるために10年間で徐々に廃止されていき、5月9日をもって全廃されてしまいました。
(参考:THE WALL STREET JOURNALホームページ http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304155604579553220248390850)
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明日までの話であり、時機を逸した感もありますが、備忘録を兼ねて書きます。
JR東日本秋田支社は、6月23日から7月13日の間、男鹿線において「回数券周知キャンペーン」を行っています。秋田、土崎、追分、二田、船越、男鹿の各駅の自動券売機付近にポスターを掲示するとともに、構内放送にて回数券の周知を行います(構内放送は二田、船越では行いません)。ワンマン以外の列車では、車内でも周知放送を行います。
現状では、駅で切符を買わずに列車に乗った場合(無人駅で買えない場合も含みます)、乗車後に車内で買い求めます。JR東日本サイドとしては、回数券を買うことによって毎回切符を買う手間が省け、10回分の金額で11回乗ることができるということをPRしていますが、運賃の収受漏れを防ぐという狙いがあるのかもしれません。今回、男鹿線で行っているキャンペーンは「モデルケース」ということになっていますので、それなりの成果を得ることができたら、ほかの路線でも行う可能性があると考えられます。
(参考:JR東日本秋田支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20140620-2.pdf)
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大阪駅にあるJR大阪三越伊勢丹は不調で、好調な隣接する専門店街ルクアとは対照的です。
そこで三越伊勢丹は2015年春を目指して、今月末から本格的な改修工事を行うことになりました。その改装後の三越伊勢丹に設置する予定のものが、イスラム教の礼拝施設。インドネシア、マレーシアなどイスラム教の信者が多い国からの観光客が増えているため、対応することにしたのです。三越伊勢丹はイスラム教の礼拝施設を設置することで、売り上げを増やしたいとしています。
イスラム教の礼拝施設は関空にもあり、百貨店でも大丸札幌店に設置する予定ですが、駅ビルに設置するというのは初めてのようです。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014071101001767.html)
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現在は越後湯沢-金沢間を走る「はくたか」の通過ルートとなっているため、多くの人に利用されている第三セクターの北越急行。2013年度の「はくたか」は過去最高の290万人を運び、39億円の北越急行の運輸収入の9割以上を稼ぎました。1997年の開業から貯めた内部留保は2014年度末の時点で130億円にも上るとみられています。
しかし、北陸新幹線が2015年3月に開業すれば、状況は一変します。「はくたか」は廃止される方向で、利用者、収入ともに激減してしまいます。当分は内部留保を取り崩して経営することになりますが、毎年3億円以上の赤字が出るため、30年でほぼ使い果たし、7600万円しか残らないとみています。
北越急行は3年間は値上げせず、その間に新潟県や延伸自治体と支援方法や値上げについて協議したいとしています。当面は潤沢な内部留保があるので、新潟県や沿線自治体あたりでは支援策を出し渋るかもしれませんが、いよいよ内部留保がつき、経営危機になるという段階で慌てても遅いです。鉄道を残したいのなら、余裕があるうちに対策を考えておくのが望ましいでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG6N5F2SG6NUOHB013.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6N5F2SG6NUOHB013)
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かつては在来線にも車内に公衆電話がありましたが(運賃だけで乗ることのできる列車にも公衆電話がある例がありました)、今は新幹線に残っているのみです。東海道新幹線の場合、700系、N700系は16両編成中4台、N700Aは2台あります。
新幹線での公衆電話サービスは開業翌年の1965年6月に始まりました。当初は車内係員や電話交換手を介する方式で、通話地域も沿線に限られていましたが、技術の改良により全国に通話することができるようになりました。16両編成に10台の公衆電話を設置していた時代もありましたが、携帯電話の普及などで、東海道新幹線の2013年度の一日当たりの通話件数は約330件で(1日当たりの運行本数は323本なので、列車1本あたりの通話件数は約1件ということになります)、15年前の1/40の水準に激減しています。
このように利用が激減した公衆電話ですが、JR東海では利用者が少ないからといって、公衆電話を廃止する考えは今のところありません。携帯電話に比べて災害時につながりやすい特性があり、携帯電話を持っていない人に対して公衆電話サービスは必要だとJR東海は考えています。
ほかの会社の新幹線でも、公衆電話サービスは続けるようです。2015年3月に開業する北陸新幹線長野-金沢間、2016年春に開業する新青森-新函館北斗間でも使えるようです。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014070802000257.html)
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以前、このblogで取り上げた山田線と三陸鉄道北リアス線の直通列車の話ですが、ようやく運行されることがJR東日本及び三陸鉄道から発表されました。三陸鉄道の車両が山田線盛岡-宮古間を走るのは1999年12月の団体列車以来15年ぶり、JR東日本の車両が北リアス線を走るのは2012年の「リゾートうみねこ」以来2年ぶりです。JR東日本の車両が宮古経由で三陸鉄道北リアス線を運転するのは5年ぶりです。山田線盛岡-宮古間と三陸鉄道北リアス線を直通するのは団体列車では実績がありますが、一般の列車では初めてです。
「さんりく北リアス」と名づけられた直通列車は8月8日から17日までの10日間、盛岡-宮古-久慈間を運転します。盛岡10:03発-宮古12:12着12:40発-久慈14:35着、久慈12:15発-宮古13:54着14:07発-盛岡16:20着のダイヤで運行し、全車自由席です。久慈発の三陸鉄道部分は定期列車のダイヤで運行されます。盛岡発は途中、宮古、一の渡、田老、小本、島越、田野畑、普代、堀内、野田玉川、陸中野田に停まり(つまりJR線内はノンストップ)、久慈発は三陸鉄道各駅に停車したのち、宮古からはノンストップです。
車両はJR東日本のと三陸鉄道のが一日交替で使われます。盛岡発偶数日、久慈発奇数日はJR東日本の「Kenji」(3両編成)を使い、盛岡発奇数日、久慈発偶数日は三陸鉄道のレトロ車両+普通車両+レトロ車両(36-R形2両と36-700形1両)の3両編成を使います。「Kenji」は1992年にキハ58、28を改造してつくられたものです。定員は130人で、先頭車には運転台より高い席から眺望が楽しむことができる展望席があります。三陸鉄道のは定員146人で、過去に「リアスシーライナー」として運転したことがあります。2008年7月には仙台から八戸まで、三陸沿いに走ったことがあります。現状ではできないルートです。
三陸鉄道では、北リアス線宮古-久慈間で希望する人に乗車証明書を配布します。久慈発12:15の列車に乗車した人は前日13時までに予約すれば海鮮弁当の購入ができます。弁当の受け取りは久慈駅窓口です。小本-久慈間で海女スタイルのアテンダントがガイドを行います。
(追記)
盛岡-久慈間の直通運転は、2015年3月下旬にも行います。運行は10日間程度で1日1往復します。
ちなみに、2014年8月のときは、合計約2500人が利用しました。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1404978993_1.pdf、三陸鉄道ホームページ http://www.sanrikutetsudou.com/2014/07/%E4%B8%89%E9%99%B8%E9%89%84%E9%81%93%E5%8C%97%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9%E7%B7%9A%E2%80%95jr%E5%B1%B1%E7%94%B0%E7%B7%9A%E7%9B%B4%E9%80%9A%E9%81%8B%E8%BB%A2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/07/10/227382.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140711/iwt14071102160001-n1.htm、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201501/20150130_32008.html)
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JR東日本は例年通り、2013年度の各駅の乗車人員と線路別利用状況を発表しました。
これまで新宿、池袋に次いで3位だった渋谷駅の利用が減り、順位を5位まで下げました。1位、2位は新宿、池袋で変わらず、3位は東京、4位に横浜が入っています。
渋谷駅の1日当たり乗車人員は378539人で2012年度に比べて33470人減りました。2013年3月に東急東横線渋谷駅が地上2階から地下5階に移設され、東京メトロ副都心線と相互直通運転を開始した一方、JRの山手線との乗換がしづらくなりました。相互直通運転の影響で、JR東日本は年間20億円の減収になったとしています。
相互直通運転によって、渋谷駅の乗車人員だけが減ったのではありません。(いつもはローカル線の状況を見るのによく使っている)線路別利用状況によれば、山手線自体もわずかながら減っています。ほかの首都圏路線が増えているのですが、山手線が減っているのは気になります。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/passenger/index.html、http://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/2009_2013.pdf、東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014070302000251.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO73792090U4A700C1L71000/)
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京急のシンボルカラーは赤ですが、黄色く塗られた電車があります。黄色は幸せをイメージした色で、「しあわせの黄色い電車」と言われています。この黄色の塗装が西武の電車の色に似ているといわれ、京急からの依頼もあって、西武はある企画を行いました。
西武は、黄色く塗られた9000系車両1編成に、幸運をイメージした紅白のカラーを施し、「幸運の赤い電車」として運行します。紅白の塗り分けは京急の塗り分けと同じで、黄色く西武風に塗られた京急とは対照的です。プレスリリースに「幸運の赤い電車」のイメージがありますが、まさに京急風です。
「幸運の赤い電車」が運行されるのは7月19日から当分の間。9000系の9003編成(10両)が塗り替えの対象となります。運行区間は池袋線(池袋-飯能間)、狭山線(西所沢-西武球場前間)ですが、日によって運行区間は変わります。
運行開始に伴い、7月19日はイベントも行われます。池袋駅7番ホームでは、11:08~11:23に出発式が行われます。出発式の終了後は、デビュー記念の臨時列車として、ノンストップの西武球場前行きを運転します。池袋11:23発西武球場前12:15着です。西武球場前に到着後は、4番・5番ホームにおいて、車両展示(撮影会)を行います。「幸運の赤い電車」とノーマルカラーの9000系を並べ、12:30から15:00まで行います。参加費は無料です(電車で来た人は、いったん改札を出てから再入場することとなります)。車両展示(撮影会)に来た人は記念のポストカードがもらえます。記念ポストカードは数に限りがありますので、なくなり次第終了となります。
(追記)
黄色に塗られた京急の「KEIKYU YELLOW HAPPY TRAIN」は2014年5月から約3年間の予定でしたが、好評だったため黄色の塗装を継続することになりました。
(参考:西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2014/__icsFiles/afieldfile/2014/07/09/20140709keikyuseibu.pdf、railf.jp http://railf.jp/news/2017/05/07/200500.html)
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宇野と高松を結ぶフェリーはかつて4社も運行していましたが、2012年に国道フェリーが運休し、現在は四国急行フェリー1社のみとなっています。
その四国急行フェリーはこれまで24時間運航を行ってきました。50年近くにわたって続けてきましたが、7月16日にダイヤ改正を行い、夜間便を廃止して、1日22往復を14往復にします(日中の運航間隔はほぼ変わらないようです)。宇野、高松ともに始発は7時、最終は20時となります。宇野-高松航路で働いていた船員など約40人のうち10人程度はほかの航路に配置転換させます。
このように24時間運航を取りやめることになったのは、燃料費の上昇に加えて、4月に高速道路料金が改定され、瀬戸中央自動車道でETC搭載車の料金が大幅に安くなったため。4~5月のトラックの利用台数は前年同期比で約3割減りました。6月には4割以上の減少が見込まれています。5月の旅客数は前年同期に比べて7%、輸送車両数は19%減っています。
四国急行フェリーの宇野-高松航路の2013年度旅客数は約15.5万人、車両数は約25.4万台、売上は約10億円で、2000万円程度の赤字となっています。利用率が5割以下の便も多く、中には1割程度のものもあります。四国急行フェリーは24時間運航を取りやめることで年間2.5億円ほどのコスト削減になるとみていますが、減便により売り上げも減るので、黒字になるのは難しいとしています。四国急行フェリーとしては日中便は存続させたいとしていますが、将来にわたって存続できるかどうかは国や自治体などからの支援が受けられるかどうかにかかっているという見方もあるようです。
(追記1)
四国急行フェリーは24時間運航が取りやめとなる7月16日から、新たなサービスを始めました。一つ目は、ポイントカード。乗用車が対象のサービスで、平日に利用すればシールが1枚、休日なら2枚もらえます。10枚たまれば次の乗船が無料になります。シールの配布は12月末までで、2015年1月末まで使えます。二つ目は、Wi-Fiと電源コードの新設。コンセントはこれまでの1か所から窓側の全11席に拡大します。三つ目は、子供向けのサービスとしてのミニ図書室。児童図書、絵本、小説、漫画など約200冊を用意しています。
(追記2)
本数を減らしても経営状況は厳しいままで、四国急行フェリーは2015年3月1日から1日14往復を10往復に減らしました。宇野、高松ともに始発は7時、最終は20時10分とほぼ変わりませんが、利用客が比較的少ない昼間の便を減らし、2隻で運航できるようになります。
ただこのようにしても年間1億円程度のコスト削減ができるだけで、1億数千万円の赤字となってしまいます。
(追記3)
2019年6月現在、宇野と高松を結ぶフェリーは1日5往復のみです。
(追記4)
2019年12月16日に四国急行フェリーが休止したことにより、宇高航路は実質的に全廃されました。1910年に連絡船が開設されたのが起源のこのルートがなくなってしまったのです。
(参考:四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20140620000195、http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20150217000161、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140620/kgw14062002080002-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/140716/kgw14071602310001-n1.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO73012220Z10C14A6LA0000/、四国フェリーグループホームページ https://www.shikokuferry.com/timetable/takamatsu-uno、「鉄道ジャーナル」2020年2月号 鉄道ジャーナル社)
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JR北海道にもSLの観光列車はありますが、そのうち函館-森間を結ぶ「SL函館大沼号」を今年度中に廃止する方針です。7日に「SL函館大沼号」が走る七飯町を訪れ、町長に廃止の方針を伝えました。ほかの北海道内で定期的に運行している3つのSLについても、廃止を含めて検討しているようです。
SLを廃止する話が出ているのは、SLに新型ATSを搭載する金銭的余裕がないため。2005年の福知山線脱線事故後、国交省は急カーブで列車を自動減速させる新型ATSを設置することを求めていますが、SLに搭載するには1両数億円かかるといわれています。一連のトラブルを減速や減便という後ろ向きのダイヤ改正でしのぐ状況では、観光列車という優先度の低いSLにまで安全対策の投資をする余裕はなく、このような判断になったようです。
(追記)
どうやら、釧網線の「SL冬の湿原号」(釧路-標茶間)は2015年度以降も存続させるようですが、残りの「SL函館大沼号」(函館-森間)、「SLはこだてクリスマスファンタジー号」(函館-大沼公園間)、「SLニセコ号」(札幌-蘭越号)については今年度で廃止する方針です。年間数日程度、イベント的に走らせているSLも廃止するようです。
ちなみに、「SL冬の湿原号」が存続するのは、函館線とは違い、釧網線がローカル線のため、新型ATSを搭載しなくてもよいからです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/549847.html、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/550281.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/sl-niseko/)
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JR九州は株式会社ですが、その株式は100%国が持っています。しかし、国交省はJR九州を上場させることを考えています。JR九州の収益力が高まり、上場後も安定的に経営できると判断したからです。2016年度までに上場させる方針です。
上場すれば国は保有している株式を売却し、ある程度の利益が出ると見込まれています。詳しいことはわかりませんが、国交省はJR九州の株式上場によって得られる売却益を、整備新幹線の開業時期を早めるための財源にすることを考えています。長崎新幹線の前倒しが難しいことから、北海道新幹線や北陸新幹線の開業前倒しに使われるようです。
売却益がどれぐらいになるか、見込みすらわからない段階では何の判断もしにくいですが、整備新幹線の建設は急がれます。早く開業できるようになることは望ましいことです。
(追記)
もっとも、太田国交相は、JR九州の株式上場益は、旧国鉄職員の年金支払いに充てるものとしていて、整備新幹線の建設促進に使うことには否定的です。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF07014_X00C14A7MM8000/、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140711k0000m020071000c.html)
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つい先日の記事で、七尾線の観光列車について触れました。「のと鉄道の観光列車のことか?」と思っていたのですが、本当にJR西日本は七尾線に観光列車を走らせるのです。
北陸の魅力を伝えるキーワードは、「和」と「美」。首都圏や関西のような都会にはないものです。キハ48を改造した車体の外観はそれを表現しています。北陸の伝統工芸である輪島塗や加賀友禅をイメージしています。車内も「和」と「美」をコンセプトに北陸の伝統文化を表現しています。座席は赤と黒を基調とし、車内の装飾には金沢金箔や輪島塗などを活用する予定です。1号車には座席が28席(ボックスシートが主体ですが、一部窓を向いた座席があります)、2号車には北陸の温泉文化を表現した和風個室(8室)があります。2人用から4人用まで、全部で24席です。1号車にはイベントスペースや大型モニター、2号車には車内販売用スペースがあります。
この観光列車、運行開始は北陸デスティネーションキャンペーンが始まる2015年10月です。北陸新幹線が開業して半年、少し落ち着いた時期です。金沢-和倉温泉を特急として運行し、途中、羽咋、七尾に停まります。全車指定で、(指定席)特急料金がかかります。休日や多客期を中心に年間150日ほど運行し、1日2往復します。北陸新幹線開業後、七尾線にはシャトル特急など特急6往復が運行しますので、観光列車を合わせると8往復となります。先ほども書いたようにキハ48計2両を改造し、定員は52人です。デザインは、近鉄「しまかぜ」を担当した山内陸平氏、井上昭二氏と、クリエイティブディレクター・アートディレクターの山本俊二氏が行います。車内サービスの詳細は今後決定されることとなりますが、和菓子・スイーツ、利き酒セットなどの販売、車内アテンダントの乗車、地元の人による駅・車内でのおもてなしパフォーマンス、伝統工芸品の展示などが考えられています。奥能登観光アクセスも整備するようです。列車の名称については未定ですが、シャトル特急やのと鉄道の観光列車もありますので、似た名前にならないようにしたいとJR西日本は考えています。石川県は、この観光列車がディーゼルカーであることから、のと鉄道への乗り入れも期待しています。
またこれに合わせて、和倉温泉駅のリニューアルを行います。駅の装飾、跨線橋、駅名標、トイレ、コンコース、手すり、点字ブロック、傾斜などの改修を行います。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/07/page_5866.html、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140708102.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO73909080X00C14A7LB0000/)
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かつて、夜行バスといえば国鉄の「ドリーム号」という時代がありました。夜行の高速バスはほとんどなく、代わりに夜行列車がたくさん走っていた時代のことです。
行きは夜行の「ドリーム号」、帰りは新幹線(「のぞみ」は不可)が使えるという、「ドリーム&ひかり」(初期は「ドリーム&新幹線」)という切符が、東京-名古屋・京都・大阪間で長い間発売されていましたが、消費税増税に伴う企画切符の価格改定があった3月末で廃止されてしまいました。
結局使わずじまいでしたが、備忘録として残しておきます。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000021115.pdf)
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東海道新幹線は今年で開業から50周年を迎えます。いろいろなイベントが行われていますが、名古屋にあるジェイアール名古屋高島屋でもイベントが行われます(東京や大阪でも開催しますが、詳細は分かりません)。
まず1階入り口前に7月19日から8月17日まで展示されるのは、700系先頭車両の左車端部。全長約6メートル、高さ約2.3メートルで、JR東海の浜松工場に置かれていた車両を切断、加工して設置します。このように車両の実物が店に展示されるのは初めてとのことです。8階の「ローズパティオ」にはグリーン車の座席を並べ「新幹線パティオ」とし、自由に座ることができるようにします。7月19日から9月2日までで、駅員などの仕事を体験することができる子供向けのイベントも行います。
そしてお盆期間中の8月6日から17日には、「夢の超特急展」が開かれます。ここでの目玉は、2000年に廃止された食堂車の復活。イートインコーナーで復活させます。食堂車で働いていた調理師が監修し、当時のメニューであるビーフカレーやカツカレー、定食など約10種類の料理を提供します。椅子は当時使われていたもので、車両の内装も再現します。運転台やパンタグラフも実物も並べます。
このほか、7月19日から10月14日まで、東海道新幹線50周年記念オリジナル商品や限定品、関連グッズなどを集めた「新幹線スペシャルショップ」も設置されます。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140706-OYT1T50013.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/06/13/016/)
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ポートライナーの利用者が増え、新車を投入することは以前にも紹介しましたが、実は朝ラッシュ時において、利用者が多すぎるという事態(ポートライナーの平日8時台の乗車率は139%)が起きています。三宮からポートアイランドへのバスは神姫バス等によって平日朝8時台に11本運転されていますが、さらに神戸市は三宮からポートアイランド方面へのバスを3便増やしました。
神姫バスによって増発されたのは、三宮から中央市民病院に向かう便。実は朝の8時台に中央市民病院に向かうバスがなかったのです。ポートライナーからバスに誘導することができるかという目的で、社会実験として行っています。3月17日からの平日、三宮8時台に3本運転します(そのほか、日中にも2本増発しています)。みなとじま駅前などに停まり、中央市民病院までの所要時間は約17分。運賃は250円(消費税増税後の数字)です。定期券や回数券も発売されています。
今回増便したバスは、2015年3月まで運行し、運行にかかる赤字は神戸市が負担します。
(追記)
ところがこの社会実験のバス、利用が低調のようです。定員70人程度のバスですが、10~15人ぐらいしか乗っていません。
この原因として、神戸市は(1)バスの発車場所が三ノ宮駅から約100メートル離れたそごう神戸店前であること (2)バスが出ている8時台は、ポートライナーがほぼ5分間隔で出ていて便利なこと (3)ポートライナーの定期券ではバスに乗ることができないこと (4)バスよりポートライナーのほうが速いこと などを挙げています。
神戸市は11月4日からバスの発車場所を三ノ宮駅前に変えるとともに、ポートライナーとバスの両方で使える切符を導入するなどの利便性向上策を検討します。
(参考:神戸市ホームページ http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2014/03/20140311040201.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/201403/0006786225.shtml、神姫バスホームページ http://www.shinkibus.co.jp/info_contents/pdf/20140324.pdf、朝日新聞ホームページ http://digital.asahi.com/articles/ASGB06GZNGB0PIHB03Y.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASGB06GZNGB0PIHB03Y)
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京阪バスについて、いくつかピックアップして記事にします。まずは「直Q京都」から。
京都駅八条口と松井山手、そしてなんば(OCAT)を結ぶ「ダイレクトエクスプレス直Q京都」は、4月1日にダイヤ改正を行いました。改正点は、(1)京都駅に5:59に着き、始発の東京行き新幹線に接続する、「早朝直Q」を運行します。平日のみ運転で、京阪交野市駅始発(5:08発)です。割増運賃は不要です。(2)休日の一部便において、京都交野なんば線がホテル京阪ユニバーサル・タワーに延伸します。USJに行くのは6本(うちOCATなどに寄らずに高速京田辺から直行するのが4本)、USJ始発も6本(うちOCATなどに寄らずに高速京田辺に直行するのが3本、OCATなどに寄ったのち松井山手駅から京田辺市役所に行くのが2本)です。京都駅-USJ間の運賃は900円、OCAT-USJ間の運賃は300円です。(3)松井山手発着の朝夕ラッシュ時間帯を増便するとともに、関西外大学研都市キャンパスへの乗り入れも開始します。関西外大学研都市キャンパスに乗り入れるのは、平日、京都駅を7:57、8:12に出る2本のみで、所要時間は48分、京都駅-関西外大間の運賃は600円、松井山手-関西外大間の運賃は230円です。
3月21日には、山科急行線のダイヤ改正を行っています。朝夕の一部便を石田まで延長するとともに(醍醐寺には停まりません。醍醐寺前バス停を利用します)、臨時運転されていた香里園地区からのバスを休日に限り定期運行します。京阪香里園発着も含めて2往復あります(ほかに臨時が1往復あります)。また、香里園地区からの「山科急行」は、新たにビバモール寝屋川と大石神社に停車します。そのほか、「京阪バス1dayチケット(京都・大津版)」で「山科急行」(枚方、寝屋川市内は除く)も利用することができるようになりました。「山科急行」関連で新たな系統も運行されます。三条京阪-醍醐寺間を結ぶ「醍醐快速」と言われるもので、休日に限り1日8往復します。約40分で結び、三条京阪・四条河原町-醍醐寺間の運賃は270円です。
高速道路を通らない、一般の路線バスもダイヤ改正を行っています。枚方市内は4月1日にダイヤ改正を行っていますが、この中で変わった取り組みは、京阪電車及び新幹線の始発に接続する、「早バス」です。平日のみの運行で、長尾口を4:35に出て、枚方市駅北口に4:57着、阪急高槻に5:18着、JR高槻に5:22着です。枚方市で京阪に乗り換え、さらに丹波橋で近鉄に乗り換えることにより、京都で始発の東京行き新幹線に、高槻でJRに乗り換えることにより、京都・新大阪で始発の東京行き新幹線に、新大阪で始発の鹿児島中央行き新幹線に接続します。運賃は通常の倍額で、長尾口から枚方市駅北口まで460円、阪急高槻、JR高槻まで560円です。定期券等を利用するときも、割増額(通常運賃と同額)を払わないといけません。
(追記)
2015年9月5日にダイヤ改正が行われ、休日運行の「醍醐快速」と山科急行の香里園地区発着のバスが廃止されました。
(参考:京阪バスホームページ http://www.keihanbus.jp/express/namba/pdf/express_201404_tq_t.pdf、http://www.keihanbus.jp/pdf/express_20140321_y_r.pdf、http://www.keihanbus.jp/pdf/local_201400401_h_k.pdf、http://www.keihanbus.jp/pdf/local_20140514_hw.pdf、http://www.keihanbus.jp/pdf/unyb/local_20150828_yamasina_0905.pdf)
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太宰府天満宮や九州国立博物館などがある太宰府には、国内外から多くの観光客が訪れます。太宰府には西鉄で行くことができますが、博多駅や福岡空港からは行きづらいというのが正直なところです。
そこで西鉄は4月1日から、博多駅、福岡空港から太宰府に向かうバスを運行することにしました。博多バスターミナル-福岡空港国際線ターミナル-(福岡都市高速道路経由)-大宰府政庁跡-太宰府市役所-西鉄太宰府駅前間のルートを1日7往復します。博多バスターミナル発の時刻が9:10~15:10の間で1時間おき、西鉄太宰府駅前発の時刻が11:10~17:10の間で1時間おき、所要時間は42分です。運賃は博多バスターミナル-太宰府エリア間が600円、福岡空港国際線ターミナル-太宰府エリア間が500円、博多バスターミナル-福岡空港国際線ターミナル間が260円、太宰府エリア間のみの利用が100円です。路線バスタイプの車両を使います。座席30人、立席45人、合計75人乗りです。
(追記)
西鉄が4月1日に運行を開始した博多駅-福岡空港国際線ターミナル-太宰府間のバス(「太宰府ライナーバス『旅人』」という愛称がついています)は、これまで行きづらかった博多や福岡空港と大宰府を直結するので好評です。7月9日までの実績では、1便平均の利用者は平日で27人、休日では46人もいます。
そこで7月19日からダイヤ改正を行い、平日は朝の太宰府行きを2便増やして太宰府行きが9便、博多行きが7便に、休日は10往復増やして17往復となります。休日は30分間隔となり、運行時間帯も若干拡大されます。
(参考:西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2013/13_172.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/140711_bus_tabito.pdf)
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伊予鉄道のターミナル駅、松山市駅には自動改札がありました。しかし、2月16日からその松山市駅で、自動改札機を撤去する工事を行いました。
自動改札機を撤去する理由は、ICカード(「ICい~カード」)の普及。これまで伊予鉄はターミナルの松山市に自動改札を置くことにより、切符のチェックを行っていたのですが、無人駅みたいなICカードリーダーで対応できるようになりました。
また、ICカードの普及に伴い、郊外電車回数券も3月末で発売を終えています(有効期間内は引き続き利用できます)。今後は片道運賃から割引となる「ICい~カード」で対応します。
(参考:伊予鉄道ホームページ http://www.iyotetsu.co.jp/topics/14/kaisatsu.html、http://www.iyotetsu.co.jp/topics/rail_kaisuken.html)
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JR西日本の真鍋社長は6月26日に中日新聞北陸支社を訪れ、北陸新幹線に関していくつか興味深いことを述べました。
まずは金沢駅の乗り換え。在来線との利便性を考え、2階のホームと1階の改札口との間に、中2階の乗換改札口を設置します。新幹線と在来線の接続時間は15分以内となるようですが、これは単なる昔ながらの新幹線と在来線の乗換です。国鉄時代のように新幹線と在来線の乗換には乗換改札を通るしかなかったときは仕方がなかったかもしれませんが、九州新幹線部分開業時の新八代、そして2016年春開業予定の新函館北斗のような平面での接続ではありません。在来線の金沢以東は第3セクターに代わるので、1階の改札まで出ないだけましだと言いたいのでしょうが、前世紀の遺物です。
当面は金沢止まりのその中途半端な北陸新幹線ですが、敦賀まで伸びる計画です。延伸が早まるという話もあります。延伸が早まること自体はJR西日本も歓迎していますが、問題はフリーゲージトレインの開発が間に合わないこと。乗換が必要になるのです。ただ、敦賀の新幹線と在来線のホームは離れているので、乗り換えが必要となったとしても、新八代のような配慮は求められるでしょう。
北陸新幹線の最終的な目標は大阪までの全線開業。東京しか便利にならないいびつな状況が完全に解消されます。敦賀以西のルートについてはいくつかありますが、真鍋社長は現時点で有力とも言われている「米原ルート」について否定的な見解を示しています。北陸新幹線と東海道新幹線の運行管理システムの違い、そしてリニアが開業しない段階で東海道新幹線に北陸新幹線からの列車を乗り入れることができるのか、ということです。正直言って、リニアが開業しない段階では「若狭ルート」しか選びようがないのです。
話は変わりますが、七尾線に観光列車を導入する予定のようです。JR九州の「指宿のたまて箱」のように利用者に楽しんでもらえる車両にすることを目標にしていて、輪島塗など能登の伝統工芸を車内で紹介する構想もあるようです。
(追記)
利用者が極めて少ない大糸線南小谷以北ですが、真鍋社長は糸魚川から大糸線を使って白馬方面への送客を行う意思があることも発言したようです。ただ、個人的には東京方面からは長野からバスに乗ったほうが速そうですし、関西方面からは遠いので、期待できるような効果を上げることは難しいと思っています。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/economy/news/CK2014062702100003.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/oito-kita/)
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新幹線が開業しても、観光客を誘致するには、そこから先の交通網の整備が求められます。2015年3月開業予定の北陸新幹線も同様です。この北陸新幹線に絡んで、いくつかの周遊バスができています。
まずはJR東日本が運行する、松本-高山間のバスから。「びゅうばす天空の飛騨回廊号」といいます。松本発高山行きのAコースと高山発松本行きのBコースがあります。Aコースは7月19日から9月21日の土、日曜日と、7月21日(祝)、9月15日(祝)、22日、23日(祝)、25~30日に運行します。松本駅9:55発-沢渡10:55ごろ着、11:15発-上高地11:45ごろ着、13:35発(自由散策、自由昼食)-平湯温泉14:05ごろ着、14:15発-新穂高ロープウェイ14:50ごろ着、16:25発-平湯温泉16:55ごろ着-高山駅17:55ごろ着のダイヤで運行します。上高地に貸切バスが乗り入れることができない日は、沢渡と平湯温泉で乗り換えとなります。料金は松本駅→平湯温泉、高山駅間が4800円(新穂高ロープウェイも含まれています)、松本駅→上高地間が2400円です。Bコースは7月20日から9月22日の日、月曜日と、7月22日、9月16日、23日(祝)、24日、26~30日に運行します。高山駅10:00発-平湯温泉11:00発-乗鞍畳平11:30ごろ着、13:00発(自由昼食)-乗鞍高原(善五郎の滝)13:50ごろ着、14:20発-乗鞍観光センター14:25ごろ着-松本駅15:45ごろ着のダイヤで運行します。料金は高山駅、平湯温泉→松本駅間が3500円、高山駅、平湯温泉→乗鞍観光センター間が2500円です。JR東日本各駅の「びゅうプラザ」または主な旅行会社で発売します。
もっとも、松本-高山間のバスでは、北陸新幹線に絡めることができません。そこから先があるのです。7月20日から12月23日の日祝に、JR西日本及び西日本ジェイアールバスが企画・運行する「五箇山・白川郷めぐりバス」があるのです。高山と金沢の間を結ぶもので、途中、白川郷散策、村上家(こきりこ踊り鑑賞)、五箇山(菅沼散策)があります。高山9時発、金沢10時発で、所要時間は6時間、料金は3800円です。JR東日本のバスとJR西日本のバスが連携することで、松本-高山-金沢間の広域観光周遊ルートとなるのです。
高山-金沢間には違うルートのツアーバスがあります。白山市のホテルや旅館経営者らでつくるホワイトリングという会社が、白山スーパー林道を経由するツアーバスを走らせています。コースは金沢駅を8時に出て(途中からの乗車も可)、スーパー林道の絶景箇所に立ち寄りながら白川郷に行きます。白川郷では1時間滞在します。高山着は13時です。逆のコースもあり、高山14時発で、同じルートをたどって金沢駅に19時に着きます。スーパー林道が通行できる11月10日まで運行しますが、前日までの予約が必要で、2人以上の利用者があるときに限り運行します。毎週水、木、土、日曜日は英語を話すことのできる添乗員も同行します。料金は3000円で、一週間以内の往復には割引があります。
松本-高山、高山-金沢間にはすでに高速バスも走っています。前者はアルピコ交通と濃飛乗合自動車、後者は濃飛乗合自動車と北陸鉄道が運行しています。この3社は共同で4月から、「三つ星ルートきっぷ」を発売しています。沿線に松本城や兼六園など、「ミシュラン」の三つ星観光地があるからです。有効期間は4日間で、この期間中であれば、逆戻りはできませんが、途中下車ができます。運賃は5140円で、通常運賃より1400円ほど安い、お得な切符です。4月、5月の2か月間で松本側からは79人、金沢側からは125人が利用し、想定を上回っていますが、北陸新幹線延伸後はさらに2~3倍に増やしたいとしています。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140621.pdf、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20140611/CK2014061102000042.html、http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20140608/CK2014060802000006.html)
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JR北海道は、一連のトラブルの対策として、2013年11月、2014年3月にダイヤを改定し、最高速度と運転本数の見直しを行ってきました。
これまで「スーパー北斗」、「スーパーおおぞら」などJR北海道の特急はスピードダウンを行ってきましたが、「スーパーとかち」、快速「エアポート」は最高速度130キロ運転を続けてきました。しかし、8月30日にダイヤ改定を行い、最高速度を120キロにします(快速「エアポート」については、札幌-小樽間は従来から時速120キロ運転です)。「スーパーとかち」はこれまでの最速2時間28分(札幌-帯広間、以下同じ)、平均2時間36分から最速2時間39分(改定前より11分延)、平均2時間45分(改定前より9分延)となります。快速「エアポート」はこれまでの最速36分(札幌-新千歳空港間)から37分に1分延びます。
ほかの路線でもスピードダウンが行われます。函館線の「スーパー北斗」のうち、2号は停車駅が少ないものでした。しかし、改定により登別、伊達紋別、洞爺にも追加停車し、ほかの「スーパー北斗」「北斗」と変わらなくなります。当然ながら最速も遅くなり、改定後は7号、11号の3時間半ちょうどです。室蘭線の苫小牧-室蘭間では、朝の普通列車の増発を行います。3本増えます。
宗谷線の「スーパー宗谷」も所要時間が増えます。これまでの最速4時間58分(札幌-稚内間、以下同じ)、平均5時間4分から最速5時間5分(改定前より7分延)、平均5時間6分(改定前より2分延)となります。実は、「スーパーとかち」、「スーパー宗谷」の所要時間が増えるのは、「スーパーとかち」のスピードダウン以外の要因があるのです。キハ261系にはカーブでスピードを落とさずに走るため、車体下の空気ばねの空気量を調節して車体を傾ける車体傾斜装置というものがあります。2度傾斜させることにより、半径600メートルの場合、曲線通過速度が90キロから115キロに25キロもアップします。振り子システムに比べると効果は小さいですが、装置の構成が簡単というメリットがあります。この車体傾斜装置を使わなくなるのです。カーブを高速で走行することによる車両や軌道への負担軽減や、車体を傾斜させるために空気ばねに空気を供給する機器のトラブルを未然に防ぐのが狙いです。車体傾斜装置の取りやめにより、「スーパーとかち」は札幌-帯広間で6分、「スーパー宗谷」は札幌-名寄間で2分遅くなります(実際には、単線区間の行き違いなどの影響も受けるので、所要時間の延びは前後します)。キハ261系は2015年度以降、追加投入する予定ですが、新しく投入するのには車体傾斜装置がありません。このことについて不思議に思っていたのですが、謎が解けました。それほど速くない、単に新しい車両が増えるだけです。
なお、2014年度中に引退する予定の711系電車は現在、小樽-旭川間で30本走っていますが、ダイヤ改定により16本を721系に置き換えます。
今回のダイヤ改定で一連の見直しを終えますが、これらの減速、減便により利用者は減り(道東方面は本数が減ったこともあり、年末年始、ゴールデンウィークともに前年同期より2割程度減少しました)、JR北海道は年間16億円の減収を見込んでいます。JR北海道によれば減速を始めた2013年11月から2014年3月の間、10分以上の遅れが出たディーゼル特急の車両故障は前年同期に比べて、約4割減少しました。減速は当分続けるようで、利用者が逃げる状況は当分続きそうです。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140704-1.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO73789670U4A700C1L41000/?n_cid=TPRN0011、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140705k0000m040082000c.html、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/549409.html、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/549417.html)
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以前、津軽鉄道が北海道新幹線奥津軽いまべつ駅(2016年春開業)からDMVを走らせることを検討していることを記事にしましたが、その津軽鉄道が北海道新幹線開業時のDMVの導入を断念しました。
もともと津軽鉄道のDMV計画は奥津軽いまべつ駅から津軽中里駅までは道路上を、津軽中里駅からは線路上を走るものでした。その計画を基に青森県が津軽鉄道内(津軽五所川原-津軽中里間、約20キロ)で、DMVだけを走らせる場合と、ほかの列車を併用した場合における問題点を調査しました。
その結果、DMVだけの単独走行、ほかの列車との併用走行いずれの場合でも、DMV用のホーム、DMVが道路走行と線路走行を切り替える場所(モードインターチェンジ)、DMVは踏切走行時に急激な車両の上下動を起こしますがそれを解消するためのスロープの整備が必要であることが判明しました。ここまでは当たり前といえばそうですが、併用走行だとさらに難しくなります。DMVは列車より軽いのですが、それでも踏切が作動することができるよう、レールの感知システムなどを新たに開発する必要があります。DMVを開発したJR北海道としては、単独走行はハード面のいくつかの課題をクリアすれば運行に問題はないとしていますが、併用走行を前提としておらず、そのようなシステムを開発する予定もないのです。津軽鉄道はDMVだけを単独走行するつもりはなく、「ストーブ列車」など観光客に人気の列車を組み合わせることを前提としていたので、現状ではDMVを導入できないのです。
それにしても、キャパが小さいDMVを無理に走らせる必要はなさそうです。バスの代行輸送のほうが低コストで、より機動的な運行ができます。ある程度朝夕の通学利用があるなら、その時間だけ列車を走らせるという方法もあります(バスをたくさん走らせたら解決するだけかもしれませんが)。DMVを開発すること自体が無駄とも言えます。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140624-24101137-webtoo-l02&pos=1)
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川崎市交通局などは、東急東横線元住吉駅前の「モトスミ・ブレーメン通り商店街」などを経由するバスを廃止する方針です。
廃止される「モトスミ・ブレーメン通り商店街」などを経由するバスは、朝の通勤時間帯限定(始発~9:30)で商店街を通り抜けるバス。元住吉駅方面への片道のみの運行です。
実はこれらのバス、沿線の橋の架け替え工事のため2011年5月から休止し、利用者は迂回ルートを走るバスを利用しています。元住吉の駅前には停まらず、駅から2、3分のところに停まります。ところが、橋の架け替え後に運行を再開する予定でしたが、商店街の住民が廃止を求めてきました。商店街のバスが走る道は狭く、狭いところでは横幅が3.25メートルしかありません。ここに2.5メートルの幅のバスが通るので、事故も時々起ります。2007年から2010年の間に、物損事故5件、人身事故1件が起きました。川崎市交通局などは事故の起こる危険性を考えて、廃止の方針を打ち出したのです。
ただ、これらのバス、人気路線でした。座席数約25席の大型バスに、通勤客など平均41人が利用していました。バス利用者が多く住んでいる地区の住民は、バス廃止の方針に反発し、署名活動を行っています。川崎市交通局は路線廃止に必要な住民説明会を開くことができないのです。
いずれ、何らかの妥協が図られるでしょうが、今後の動きを見ていきたいところです。
(追記)
結局、川崎市は2016年6月28日、「モトスミ・ブレーメン通り商店街」などを経由するバス路線の廃止を関東運輸局に届け出ました。届け出から6か月以内に路線が廃止されます。
(参考:カナロコ http://www.kanaloco.jp/article/72868/cms_id/85764、http://www.kanaloco.jp/article/182363)
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JR西日本の駅にある売店などがそっくりセブン-イレブンになるという話は驚きを持って迎えられましたが、JR四国も追随することになりました。JR四国もセブン-イレブン・ジャパンと業務提携する方針なのです。JR四国の子会社(四国キヨスク)が運営している、駅構内にある30余りのすべての売店(コンビニタイプの「ビッグキヨスク」と小型の「キヨスク」があります)を、今後3年程度でセブン-イレブンにします。四国キヨスクがセブン-イレブン・ジャパンとフランチャイズチェーン契約を結びます。
コンビニ業界最大手のセブン-イレブンは全国に多くの店を持ちますが、高知県には全くありません。これを足掛かりに高知に進出すると考えられます。
(追記1)
2015年3月6日、高知駅など、高知市内3か所(後の2か所は駅ではありません)に高知県内初めてのセブン-イレブンが開業しました。
(追記2)
JR四国の売店をセブン-イレブン化した店舗は、売上が7割伸びているようです。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140704/k10015734231000.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG743PLGG74ULFA005.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140704/biz14070410520003-n1.htm、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/150306/wst1503060027-n1.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO91508620Y5A900C1LA0000/)
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東海道新幹線新富士駅は、東海道線・身延線の富士駅から約1.7キロ離れています。車で7分ほどの距離で、両駅の間は路線バスが1時間に2本ほど走っています。運賃は170円です。
新富士駅と富士駅のアクセスの悪さは問題とされていて、その解決のため、タクシーを使うことにしました。富士市は両駅の間で7~9月の間、500円で乗ることができるワンコインタクシーを実験運行することにしました。新幹線が運行する6:00から23:30の間、運行します。地元タクシー会社10社が参加し、両駅の南口に専用乗り場を設けます。常時3台が走ります。ワンコインタクシーには車体の側面に専用のマグネットを張って区別され、新富士駅-富士駅間の利用しかできません。ほかのところに行くことができないのです。
新富士駅と富士駅の間でタクシーに乗ると、約850円かかります。ワンコインタクシーは500円なので、差額の350円は富士市が負担します。富士市は1日約60人の利用を見込み、約270万円の負担を見込んでいます。タクシーの中ではアンケートを実施し、利用状況やバスへの影響なども調べます。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20140605ddlk22020081000c.html)
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JR東日本は、新しい通勤型電車E235系を導入することを発表しました。11両(うち1両は改造です。10号車です)からなる量産先行車を2015年3月以降落成させ、走行試験を行い、2015年秋ごろから山手線で営業運転を開始します。量産先行車は1両1.5億円ぐらいするようです。E235系もE231系と同じく6M5Tですが、これまでの2両ユニット方式ではなく、1M方式となっています。パンタグラフのある車両は3つと変わりません。
E235系のデザインコンセプトは、「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」。前面には大きな窓や表示装置があります。居住空間を広く感じることができるオープンなデザインとなっています。ステンレスの車両ですが、帯を巻いているのではなく、前面とドア付近がウグイス色に塗られています(前面は窓が黒で、グラデーションでウグイス色に変わっていきます)。今までのデザインと違います。
E235系の特徴としてまず挙げられるのが、優先席の拡大。これまで車両の4つの角のうち、2つの角だけにしかありませんでしたが(先頭車は優先席とフリースペースが1つずつ)、E235系は中間車の9両において優先席を拡大します。60席から88席に増えます。また、すべての車両にベビーカー等で利用しやすいようにフリースペースを設けます。中間車の4つの角のうち、3つは優先席、残る1つがフリースペースとなります。床にでかでかと書いているので、嫌でも目立ちます。なお、フリースペースには車いすのマークのほかに、ベビーカーマークを追加します。E235系以外の車両にも追加します。
中づりの広告はなくなり、広告媒体はすべて液晶画面となります。約20インチの液晶広告画面を1両当たり13~20か所設置します。電車の中づり広告は1両に大小含めて80枚ほどあり、2日から1週間ほどで人間の手で交換します。液晶広告画面の数は中づり広告より少ないので、広告の枚数は減りますが、液晶広告画面は表示画面が時折変わるので、情報量は逆に増えます。運よく座ることができたら、幅が少し広くなっています。1センチ広くなって46センチです。
環境性能面では、主制御器に次世代半導体素子(SiC)を採用して、車両の消費電力をさらに抑えます。車体強度の向上、改良型戸閉装置の採用のほか、車内、車外間の情報ネットワークの強化によって常に機械の状態監視を行い、故障の予兆を把握し、事前に対処できるようにしてさらなる安定性向上を実現します。線路や電力設備の状態監視装置を試験的に搭載し、営業車両からレールや架線など地上設備を監視することができます。想像しにくいことですが、さらなる安全性、安定性向上に向けた技術開発を推進します。
今山手線を走っている車両、E231系は2002年に導入されたものですが、全52編成を数年かけて入れ替えます(2018年から2020年ごろにかけて置き換えるようです)。以前走っていた205系のように、首都圏を中心としたほかの路線に行くことでしょう。また、山手線以外にも、ほかの首都圏の路線に順次導入します。中距離電車が走っているような路線では、車内配置を変更します。今のE231系やE233系がそうであるように、トイレやセミクロスシートをつけたり、グリーン車をつけたりするのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140701.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0204M_S4A700C1CC1000/、http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL020LI_S4A700C1000000/、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140702/k10015693751000.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20140702-OYT1T50124.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140703k0000m040032000c.html、「鉄道ジャーナル」2015年6月号 鉄道ジャーナル社)
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西鉄はこの夏、人気の観光地に相次いで夜行高速バスの運行を開始します。行先はUSJと富士山、2011年12月の大宮・池袋・横浜-博多・天神間を結ぶ「Lions Express」以来、約2年半ぶりの新規路線です。
福岡・北九州-ユニバーサル・スタジオ・ジャパン線は、7月18日に運行を開始します。西鉄の単独運行です。現在関西方面に運行しているバスとは別系統で、ダイレクトにUSJに行きます。西鉄天神バスセンター22:05発USJ7:30着、USJ20:00発西鉄天神バスセンター7:37着で、途中、博多バスターミナル、引野口、砂津、小倉駅前に停まります。休憩はめかりパーキングエリア(または壇ノ浦パーキングエリア)と三木サービスエリアで行います。4列シートの32人乗りのバスを使用し(前方8席が女性専用です)、トイレ付、全席コンセント付きです。運賃は運行日によって異なり、A運賃9500円、B運賃8500円です。福岡発着、北九州発着ともに同額です。
福岡・北九州-静岡・富士山・富士急ハイランド線は、8月2日に運行を開始します。西鉄と富士急山梨バスが運行します。博多バスターミナル17:55発富士山駅8:51着、富士山駅18:00発博多バスターミナル8:50着で、途中、西鉄天神バスセンター、高速千代ニュータウン、砂津、小倉駅前、東静岡駅、東名富士、沼津駅北口、御殿場駅、富士急ハイランドバスターミナル、河口湖駅に停まります。御殿場駅、河口湖駅、富士山駅からは、富士山五合目行きのバスに乗ることもできます。休憩は佐波川サービスエリアと日本坂パーキングエリアで行います。3列シートの28人乗りのバスを使用し(一部4列シートがあります。女性専用席です)、トイレ付、全席コンセント付きです。運賃は運行日によって異なり、山梨県内発着がA運賃14000円、B運賃12500円、C運賃11000円です。4列シートだとそれぞれ500円安くなります。静岡県内発着だとA運賃13000円、B運賃11500円、C運賃10000円です。4列シートだとそれぞれ500円安くなります。福岡発着、北九州発着ともに同額です。
話は変わりまして、福岡と熊本を結ぶ高速バス「ひのくに号」。1日108往復もする、便利な高速バスです。これまで、福岡発熊本行きの最終は西鉄天神バスセンター23:40発でしたが、4月4日からは週末(金~日曜日、祝日、祝前日)に限り、24:20発の深夜便を運行します。終着の熊本交通センターには26:20に着きます。JR九州に夜行の流れをくむ「有明」がありましたが、3月のダイヤ改正で短縮されました。それを受け継ぐようなバスです。この深夜便、運賃は通常の倍の4120円(西鉄天神バスセンター-熊本交通センター間)です。回数券や定期券を持っている人も通常片道運賃を払わないといけませんが、「SUNQパス」を持っている人は追加料金なしで利用できます。なお、この深夜便など西鉄バスセンターを23:10、23:40、24:20に出る便は、要予約の時間指定制です。御注意ください。
(追記1)
7月に運行開始したばかりのUSJへの路線ですが、12月17日で廃止になりました。
代替措置として、福岡・北九州と京都・大阪・神戸を結ぶ「ムーンライト号」が経路を変更して、USJに停まるようになります(その代わり、宝塚インターは経由しないようになります)。福岡からUSJへの運賃は、10290円です(A運賃の場合)。
(追記2)
福岡と富士山とを結ぶ「博多・フジヤマ Express」は利用者数が少ないため、2018年3月31日で廃止されることになりました。
(参考:西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/14_049.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/14_050.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2013/13_176.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/Information/141117_highwaybus.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2017/17_228.pdf、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140628/fkk14062802070006-n1.htm)
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大井川鐵道の電車に、新しいものが加わります。
新しく入る車両は2012年の廃止まで十和田観光電鉄で走っていた、東急の7200系。1968年製の2両です。東急、十和田観光電鉄、そして大井川と3番目の職場です。冬から運転を開始する見込みです。
旧東急7200系は長さ17メートルで、1両当たりの定員は116人。2両を購入するために8000万円かかりましたが、車両そのものの値段はたったの1000万円で、あとは輸送費が900万円、改造費が6100万円です。
新しく導入される旧東急7200系は、引退した旧京阪3000系、そして残っている近鉄や南海の車両と違い、ごく普通のロングシートの通勤車です。夢のある車両とは言い難いのですが、車両の両端に運転台があるため(十和田に行ったときに、両運転台化改造が行われました)、1両だけでも運転できます。利用者が少ない現状では、このような車両のほうが使い勝手が良いのかもしれません。
(追記)
大井川鐵道の7200系は、2015年2月23日に営業運転を開始しました。当面は2両編成で運転します。
(参考:静岡新聞ホームページ http://www.at-s.com/news/detail/1081644847.html、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2014/06/23_9.html、http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2015/02/24_16.html)
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4か月も前の話ですが、備忘録を兼ねて書きます。
日本と韓国を行き来する交通手段には、航空機のほか、船があります。特に海を挟んだ福岡と釜山の間は、船による行き来も盛んです。
JR九州グループのJR九州高速船は、福岡と釜山を結ぶ高速船「ビートル」を運行しています。1991年から運行を始め、2003年から現在の4隻体制になりました。しかし、LCCとの競争激化や日韓関係悪化などにより利用者が減り(ピークの2004年度には35万人が利用しましたが、2012年度は約20万人にとどまっていました)、2013年春からは3隻で足りるようになっていました。船を動かさなくても維持するだけでお金はかかりますので、4隻のうち1隻を売却することになりました。
JR九州高速船は2011年度、2012年度ともに赤字で、2013年度も赤字になるようです。船の売却で収支の改善を図ります。
(参考:毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/news/20140221ddp008020011000c.html)
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名古屋以西のリニアのルートについて、京都経由を推す動きがあります。奈良だけが奈良経由を支持し、それ以外の大阪や滋賀あたりも京都経由を支持しているように見えましたが、以前にも簡単には触れましたが、どうやら様子が違っているようです。
大阪商工会議所の西村副会頭は6月20日の記者会見で、奈良経由の現行ルート案を支持しています。京都経由だと東海道新幹線の代替機能を果たせないからです。関西経済同友会の加藤代表理事は6月19日の会見で早く大阪まで開業するのであれば、京都経由、奈良経由どちらでもよいとしています。関西経済連合会の森会長も5月の段階で、奈良経由をベースとしてリニアのルートを検討すべきであるとしています。いつの間にか京都経由を主張するのは、京都だけとなったのです。
このようにリニアの名古屋以西のルートについて、奈良経由を望む声が強くなっているのには、京都経由か奈良経由かで内輪もめしているがために、大阪までの全線同時開業ができなくなることを危惧してのことです。しかし、どうやら、その通りになってしまうようです。政府が6月24日に閣議決定した新しい成長戦略において、リニアの早期整備の方針が盛り込まれましたが、大阪まで同時に開業することについての具体的な記述がありませんでした。リニアよりも整備新幹線を前倒しで優先すべきとする声が大きいこと、リニアを大阪まで同時開業させるためにかかる負担(年間800億円分の利子を国が負担します)が大きいことが原因です。
結局は、名古屋止まりの中途半端なリニアになってしまいます。東京オリンピックのような大型イベントがなく、別に数年遅れても困るようなことはありません。JR東海が期待していた航空機からの転移は進まず、名古屋でわざわざ面倒な乗換をする必要がないとして逆に航空機の利用が増えるかもしれません。あるいは、北陸新幹線を「若狭ルート」でしっかりつくり(リニアが全線開業しないので、「米原ルート」を選ぶことができません)、大災害に備えて、JR東海に頼らなくても東京-大阪間の鉄道輸送ができるように進めるのもよいかもしれません。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20140620000155、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140617k0000m020126000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/140624/wec14062421020017-n1.htm)
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