JR西日本、七尾線に輪島塗と加賀友禅をイメージした観光列車
つい先日の記事で、七尾線の観光列車について触れました。「のと鉄道の観光列車のことか?」と思っていたのですが、本当にJR西日本は七尾線に観光列車を走らせるのです。
北陸の魅力を伝えるキーワードは、「和」と「美」。首都圏や関西のような都会にはないものです。キハ48を改造した車体の外観はそれを表現しています。北陸の伝統工芸である輪島塗や加賀友禅をイメージしています。車内も「和」と「美」をコンセプトに北陸の伝統文化を表現しています。座席は赤と黒を基調とし、車内の装飾には金沢金箔や輪島塗などを活用する予定です。1号車には座席が28席(ボックスシートが主体ですが、一部窓を向いた座席があります)、2号車には北陸の温泉文化を表現した和風個室(8室)があります。2人用から4人用まで、全部で24席です。1号車にはイベントスペースや大型モニター、2号車には車内販売用スペースがあります。
この観光列車、運行開始は北陸デスティネーションキャンペーンが始まる2015年10月です。北陸新幹線が開業して半年、少し落ち着いた時期です。金沢-和倉温泉を特急として運行し、途中、羽咋、七尾に停まります。全車指定で、(指定席)特急料金がかかります。休日や多客期を中心に年間150日ほど運行し、1日2往復します。北陸新幹線開業後、七尾線にはシャトル特急など特急6往復が運行しますので、観光列車を合わせると8往復となります。先ほども書いたようにキハ48計2両を改造し、定員は52人です。デザインは、近鉄「しまかぜ」を担当した山内陸平氏、井上昭二氏と、クリエイティブディレクター・アートディレクターの山本俊二氏が行います。車内サービスの詳細は今後決定されることとなりますが、和菓子・スイーツ、利き酒セットなどの販売、車内アテンダントの乗車、地元の人による駅・車内でのおもてなしパフォーマンス、伝統工芸品の展示などが考えられています。奥能登観光アクセスも整備するようです。列車の名称については未定ですが、シャトル特急やのと鉄道の観光列車もありますので、似た名前にならないようにしたいとJR西日本は考えています。石川県は、この観光列車がディーゼルカーであることから、のと鉄道への乗り入れも期待しています。
またこれに合わせて、和倉温泉駅のリニューアルを行います。駅の装飾、跨線橋、駅名標、トイレ、コンコース、手すり、点字ブロック、傾斜などの改修を行います。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/07/page_5866.html、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140708102.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO73909080X00C14A7LB0000/)
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