「或る列車」、九州で2015年夏に復活
明治のことです。1906年、九州鉄道はアメリカのブリル社に豪華客車を発注しました。しかし、その豪華客車の完成後に九州鉄道は国有化、豪華客車は東京に運ばれ、ほとんど走らなかったことから、「或る列車」の名前で呼ばれています。
それから100年余りを経た平成の時代になって、JR九州はその「或る列車」を復活させることになりました。これは鉄道模型の制作・収集で世界にその名を知られ、7月5日に亡くなった原信太郎氏の遺志。原氏は子供のころに実物を見ていて、その記憶や資料を基に1999年に模型をつくっていました。7年をかけてつくられ、車内のステンドガラスやインテリアまで再現しています。原鉄道模型博物館でその「或る列車」の模型は展示されています。
「ななつ星in九州」など数々のJR九州の列車を手がけた、工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が「或る列車」を復活させます。その「或る列車」は、車内でお菓子を食べながら車窓を楽しむことができる「スイーツ列車」。2015年夏から運行を開始します。日田-別府間及び佐世保-長崎間で1~2か月ごとに交互に走らせます。お菓子、車窓に加えて、車両も魅力に加わります。
(追記)
JR九州から、スイーツを楽しむことができる新しい列車の発表がありました。2015年夏ごろから久大線と大村線で、休日と夏休み、春休み、ゴールデンウィーク等に運行します。
「或る列車」を実現させたこの列車は、ディーゼルカーの2両編成。テーブル席をメインに、サービスカウンターを設置します。定員は40人程度です。
(参考:朝日新聞7月29日朝刊 中部14版、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)
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