日本式の中国鉄道時刻表、8月に発売へ
約10万キロの鉄道路線網を誇る中国にも、時刻表があります。「全国鉄路旅客列車時刻表」と言われるものが、中国鉄道出版社から発売されています。当然ながら中国語で書かれていて、簡体字が使われています。
しかし、中国の時刻表の読みづらいところは、それではありません。日本の時刻表では基本的に路線ごとにまとめられ、列車も原則出発時刻順に並べられていますが、中国の「全国鉄路旅客列車時刻表」は、ひとつの区間でも離れたページにばらばらに掲載されていて、列車の配列も出発時刻順ではありません。乗り継ぎプランを立てるのには使いづらいのです。運転本数も分かりにくいです。
そこで、中国鉄道研究会は、日本式の中国鉄道時刻表を8月に発売することにしました。「中国鉄道時刻表」です。日本語で書かれていて、時刻表の体裁も日本のに準じています。JTB時刻表やJR時刻表に慣れた人が使いやすいように配慮されています。
外国の時刻表を日本風に使いやすくしたものとして、日本鉄道研究団体連合会(日鉄連)の台湾時刻表がありますが、中国ならではの難しいところがありました。規模が大きすぎるのです。台湾は約1500キロですが、中国は先ほども述べたように約10万キロもあります。また、中国の時刻表では列車がどこを通っているかわかりにくいです。バイパスや連絡線を通っているかどうかわかりにくいので、そこを分析することも必要でした。
中国鉄道時刻表の創刊号である2014年夏号は8月17日のコミックマーケットの日鉄連ブースで先行販売されます。その後、8月20日ごろからは鉄道や中国に詳しい一部の書店などで発売されます。販売価格は1900円(先行販売は1000円)の予定です。今後年2回の発行を目指すとのことです。
(追記1)
韓国の時刻表を日本風に使いやすくした、「韓国鉄道時刻表」というのも、同じ中国鉄道研究会から発売しています。2015年6月1日ダイヤ改正に対応したのが最新の第2号です。
(追記2)
日本鉄道研究団体連合会は「東南アジア半島鉄道時刻表」(2019年1月号)も発売しています。タイ、ベトナム、マレーシアの3か国を収録しています。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/06/25/226200.html、「鉄道ジャーナル」2015年10月号 鉄道ジャーナル社、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/2019120191.html)
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