JR北海道、SL列車を廃止か?
JR北海道にもSLの観光列車はありますが、そのうち函館-森間を結ぶ「SL函館大沼号」を今年度中に廃止する方針です。7日に「SL函館大沼号」が走る七飯町を訪れ、町長に廃止の方針を伝えました。ほかの北海道内で定期的に運行している3つのSLについても、廃止を含めて検討しているようです。
SLを廃止する話が出ているのは、SLに新型ATSを搭載する金銭的余裕がないため。2005年の福知山線脱線事故後、国交省は急カーブで列車を自動減速させる新型ATSを設置することを求めていますが、SLに搭載するには1両数億円かかるといわれています。一連のトラブルを減速や減便という後ろ向きのダイヤ改正でしのぐ状況では、観光列車という優先度の低いSLにまで安全対策の投資をする余裕はなく、このような判断になったようです。
(追記)
どうやら、釧網線の「SL冬の湿原号」(釧路-標茶間)は2015年度以降も存続させるようですが、残りの「SL函館大沼号」(函館-森間)、「SLはこだてクリスマスファンタジー号」(函館-大沼公園間)、「SLニセコ号」(札幌-蘭越号)については今年度で廃止する方針です。年間数日程度、イベント的に走らせているSLも廃止するようです。
ちなみに、「SL冬の湿原号」が存続するのは、函館線とは違い、釧網線がローカル線のため、新型ATSを搭載しなくてもよいからです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/549847.html、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/550281.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/sl-niseko/)
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