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一畑電車に県産木材の電車

 一畑電車は、駅に島根県産の木材を使っているところがありますが(以前取り上げた出雲大社前駅での取り組みのほか、電鉄出雲市駅と雲州平田駅に県産木材でできたベンチを置いています)、電車にも県産木材を使ったものが14日から走り始めました。

 県産木材で改装されたのは、元京王の5000系1編成(2両)。約3000万円の島根県からの補助も受け、約3300万円かけて県産木材(スギ、ヒノキ、ナラ)を使ったボックス席、テーブル、荷棚などを備えました。座席は個室のように仕切られ、家族連れやグループにとってうれしい車両となっています。万が一の火災などに備えるため、特殊な薬剤で難燃処理し、国交省の安全基準をクリアしました。一畑電車には、かつてデハニ50形という内装に木材を使った車両がありましたが、これは国交省の基準に合わないことから2009年に営業運転を終えています。

 一畑電車が狙っているのは、昨年の平成の大遷宮で増えた乗客を減らさないようにすること。一畑電車の年間利用者数は約140万人で推移していますが、2013年度は平成の大遷宮効果で約161万人に増えました。しかし、今年度の利用者は昨年度を下回る見込みのようです。県産木材の車両でその流れを食い止めたいようです。

 島根県が狙っているのは、県産木材の需要拡大。島根県は面積の8割を森林が占めますが、ロシア産木材に押され、価格が低迷しています。県内の林業の産出額は1990年度は約159億円でしたが、2012年度は約1/3の約53億円にまで減っています。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20140709-OYTNT50082.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140715/smn14071502190003-n1.htm)

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