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August 2014

クアラルンプール-シンガポール間高速鉄道、低コストで建設する提案

 以前、クアラルンプール-シンガポール間高速鉄道についての記事を書きましたが、新たな提案が出てきました。

 どこかはわかりませんが、マレーシア国内の企業グループが提案した内容によれば、それは既存の鉄道改良計画を活かすもの。現在、マレー鉄道はクアラルンプール-ジョホールバル間で電化、複線化事業を行っています。マレーシア政府が300億リンギットかけて行っている計画です。当然ながら既存の鉄道を使うので最高速度は時速160キロに抑えられ、クアラルンプール-シンガポール間の所要時間は高速鉄道計画の90分から伸びますが、それでも約2時間半で到達します。

 新たな提案では6両編成の電車を30本購入します。15億リンギットかかるようですが、それでも建設コストは120億リンギット程度となり、高速鉄道計画の400億リンギット(いつの間にか工費が増えているようです)の3割程度に抑えられます。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/08/26/230725.html)

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大井川鐵道「きかんしゃトーマス」、好評につき運転日追加

 大人気の大井川鐵道の「きかんしゃトーマス」、運転日の追加が決まりました。

 追加される列車は9月29日(月)新金谷10:38発千頭行き、10月4日(土)と5日(日)の新金谷10:38千頭行き、千頭14:10発新金谷行きの5本。電話では受け付けず、大井川鐵道のホームページで9月1日0:00から受け付けます。15人以上の団体予約も受け付けず、個人予約のみです。

 もっとも、「きかんしゃトーマス」は今年だけの運転ではありません。3年間のライセンス契約を結んでいるので、2016年度まで乗車の機会はあります。ただ、怖いのは宴の後。「きかんしゃトーマス」は多くの観光客を集めていますが、それがなくなった後は経営危機が浮かび上がる危険性が高そうです。
(参考:大井川鐵道ホームページ http://www.oigawa-railway.co.jp/20141005thomas_zobin.html、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/46172?page=3)

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宇都宮LRT、事業費は最大412億円に

 宇都宮のLRT計画については当blogで何回か取り上げましたが、事業費が最大412億円(宇都宮市部分のみ、以下同じ。ちなみに芳賀町部分は40億円の見通しです)と、従来の想定(約260億円)を約1.6倍上回ることが判明しました。

 それが判明したのは、8月26日に開かれた、宇都宮市と芳賀町による「第5回芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」において。宇都宮市が示したのです。

 これまでの事業費約260億円は、2001年から2002年にかけて実施した調査を基に計算したもの。それがなぜ大幅に膨れ上がったのかといえば、施工単価の見直しや現在の技術水準への対応(走行する道路や橋の強度を東日本大震災を踏まえたものにします)を行ったほか(これで約27億円増えます)、沿線事業所の従業員アンケート結果に基づいて利用者の見込み数を増やしたためです。実は従業員アンケートの結果がよく、車両を増やさないといけないようになったのです。LRTを利用すると回答したのは23.3%(このうち、快速がなくても利用するのは13.5%)で、マイカー通勤者の19.1%がLRTに乗り換えると回答したのです。これまでの見込みではマイカー通勤者の3.6%がLRTに乗り換えるとしていましたから、うれしい方向で修正することになったのです。最低でも1日1万人以上の需要見込みがあるのです。これまでの試算では18メートル級の車両を使うとしていましたが、これが30メートル級(3両編成)となり、必要な編成数も10編成から18編成に増やしたのです。このため車両費は約37億円増加したのです。また、勾配や曲線を抑えるために2区間を高架化することになり約46億円増え、快速を走らせるために2か所追越線などを整備することにより約6億円増えるなど、全体で従来の試算より152億円増えることになりました。

 アンケート結果がよかったため、収入の見込み額も増えます。従来の試算では7.44億円ですが、今回のアンケートでは快速がなくても利用するという「ケース1」の場合で7.84億円以上(この計算には通勤通学で宇都宮駅方面に向かう利用者からの収入は考えていないようです)、快速があれば利用するという「ケース2」の場合では12.55億円以上となります。対する運営費は「ケース1」で7.16~9.24億円、「ケース2」では8.2~10.49億円となり、快速運転を行うことにより収支がよくなることが明らかとなりました。ちなみに「ケース1」でピーク時6分間隔、「ケース2」では4分間隔を想定しています。

 ルートも明らかになった部分があります。併用軌道区間では道路の真ん中をLRTが走るのが原則となります。宇都宮駅東口から国道4号線の交差部までは現在6車線の道路を4車線化します。国道4号線との交差部では、4車線ある跨道橋を2車線化して軌道を通します。国道4号線から新国道4号線までの区間は、現在4車線ありますが、東行きは2車線、西行きは1車線となります。新国道4号線との交差部は、盛り土部分をくぐるかたちとなります。鬼怒川を越えたところでは短い区間ながら4車線が2車線となります。また、鬼怒川左岸の一部と清原工業団地北端付近-野高谷交差点付近では軌道を高架化します。車両基地は新国道4号線付近につくります。25編成を収容することのできる規模でつくられます。

 LRTができて車線が少なくなると、一見、渋滞が悪化すると思われます。しかし、予測は逆です。1台を1~4人で使うマイカーが減り、キャパの大きいLRTに置き換わるので、渋滞が緩和されます。宇都宮市は、平日朝に通勤の車で混雑する柳田大橋の1時間当たりの交通量は7時台に7.6%、8時台に9.9%減るとみています。

(追記1)
 宇都宮駅西側(3キロ)の建設費は123億円と見込んでいますが、こちらはまだ見直しがされていないので、事業費が増える可能性は高いです。

(追記2)
 宇都宮のLRTは、全線複線でつくられます。事業費は約452億円(快速を運行する場合は約458億円)、1日の利用者数は15200~23200人と想定しています。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/news/20140821-OYTNT50444.html、http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20140725-OYT8T50026.html、下野新聞ホームページ http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/politics/news/20140725/1666444、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG8P45GRG8PUUHB002.html、http://www.asahi.com/articles/ASG8V66NBG8VUUHB01S.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/08/29/231080.html、http://response.jp/article/2015/06/15/253460.html)

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青梅駅、ホーム増設

 青梅線の青梅駅は、青梅線の主要駅。しかし、島式ホーム1面2線の小さな駅です。

 ところが、JR東日本は利便性向上のため、青梅駅のホームを増設することにしました。今あるホームの奥に島式ホームを1面追加し、2面3線の駅にします。今ある地下通路を延伸し、新しいホームにも階段とエレベータをつけます。

 工期は2014年9月ごろから2017年春ごろまでの間、2017年春ごろに完成します。完成後は立川方面と奥多摩方面との乗り換えが便利になるようです。もっとも、今でも1面2線しかないので乗り換えは面倒なことではないと思われますが、どういう意味なのでしょうか?

(追記)
 中央線及び青梅線にグリーン車を導入することになったのに伴い、青梅駅のホーム増設時期が2019年秋に変更されました。
(参考:JR東日本八王子支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20140822/20140822_info_01.pdf、http://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20160125/20160125_info.pdf)

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新宿-むつ間に高速バス

 国際興業バスは、8月28日から新宿と下北半島のむつとを結ぶ高速バス(「しもきた号」)の運行を開始しました。

 「しもきた号」は新宿西口高速バスターミナル-むつ市役所間の運行。むつ市役所行きは木、金、土曜日と繁忙期のみ、新宿西口高速バスターミナル行きは金、土、日曜日と繁忙期のみの運転です。途中、大宮駅東口、八戸駅東口、三沢駅(正面口)、三沢市役所(公会堂前)、道の駅おがわら湖、野辺地中央、ローソン横浜町道の駅前店、下北駅に停まります。新宿西口高速バスターミナル19:40発むつ市役所8:25着、むつ市役所18:25発新宿西口高速バスターミナル7:20着のダイヤで運行します。首都圏のみ、あるいは青森県内のみの利用はできません。

 運賃は新宿西口高速バスターミナル-ローソン横浜町道の駅前店、下北駅、むつ市役所間が片道12000円、往復21600円。しかしこの運賃は9月15日までです。次の運行日の18日以降はまだ発表されていません。しかし、同じ国際興業バスが運行する東京駅八重洲南口-七戸十和田駅南口間の「シリウス号」は9月16日以降、乗車日によって変動するようになります。これが「しもきた号」にも適用されるとみるのが自然でしょう。
(参考:国際興業バスホームページ http://5931bus.com/news_details/id=1759、http://5931bus.com/highwaybus/sirius/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/aomori/news/20140828-OYTNT50449.html)

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北陸新幹線開業後もANAは羽田-小松線現状維持、伊丹-富山線は?

 昨日の記事で北陸新幹線の開業日及び運行計画の概要について書きました。それではライバルの航空機はどうなのでしょうか? 少し古い記事ですが、参考となるものがありました。

 羽田-小松間はJAL、ANAともに6往復ずつ運航しています。これまで旅客を獲得しようと争っていたところですが、新幹線が開業するとパイは縮小してしまいます。ただ今のところ便数を減らすということはないようで(便数が減ることで利用客がさらに減るとみているようです。パイの小さくなった分は国際線の増えた羽田に期待しているようです)、機材を小さくするかどうかというところが焦点となります。しかし、ANAの篠辺社長の話によれば、たとえJALが機材を小さくしても、ANAはすぐには機材を小型化しないようです。新幹線開業後の3月末からの夏ダイヤにおける機材については、新幹線のダイヤなどを考えに入れて、これから検討するようです。

 新幹線で羽田便の需要が減ったら、ほかの路線で稼ぐという考えもあります。ターゲットは、大阪。新幹線開業で今までなかった乗り換えが発生し、不便になるところです。しかし、同じANAの篠辺社長は、伊丹-富山線の開設には近すぎることから否定的です。また、羽田-富山線についても、新幹線で2時間余りで結ばれることから、厳しい見かたをしています。便数はできるだけ維持したい考えのようですが、一部の便を小型化することはあり得るようです。

(追記1)
 現在、羽田-小松線、羽田-富山線ともに一部は大型機により運航されていますが、ANA運航便について新幹線開業日以降2015年3月28日までは中型機(270席)と小型機(167席)で運航する計画です。便数は変わりません。なお、2015年3月29日以降の夏ダイヤがどうなるかは未定ですが、ANAは便数を維持したい意向のようです。

(追記2)
 2015年3月29日からの夏ダイヤでは、ANAの羽田-小松、富山線、JALの羽田-小松線ともに機材を小型化しますが、便数は維持します。3路線とも1日6往復のままです。また、新たな割引料金を導入し、利用者の流出を防ぐ方針です。

(追記3)
 北陸新幹線開業後も、積極的に割引を行ったためでしょうか、予約は好調で、大型機を使う便もあるようです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014082302100006.html、http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014082302100008.html、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20140823302.htm、http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20141121101.htm、http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20150314104.htm、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141030-00010972-kitanihon-l16、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/zc?k=201501/2015012100845&g=soc)

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アストラム延伸、2015年度に事業化するかどうかを判断

 広島の新交通システム、アストラムの延伸については以前に書きましたが、いくつかの候補のうち、現在の終点の広域公園前から西広島に向かうルートになりました。五月ヶ丘団地や石内東開発地を通る、7.1キロのルートです。65パーミルの急勾配があり、全線単線で、6駅できます。2030年に約15200人が利用するとみられ、建設費は570億円です。

 広島市は、そのアストラムの延伸について事業化するかどうかを2015年度中に判断するようです。広島市の財政に与える影響や、アストラムを運営する広島高速交通の経営に与える影響を検討します。もし、事業化を決断した場合は、開業まで少なくとも13年かかります。ということは、事業化を決断した場合でも開業は2030年ごろになるということです。財源や必要性の都合から、段階的に開業するということも考えているようです。
(参考:中国新聞4月23日朝刊、広島市ホームページ http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1385630312701/activesqr/common/other/53561382007.pdf)

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北陸新幹線金沢開業は2015年3月14日

 少し前の記事で北陸新幹線の開業日は9月に発表されると書きましたが、少し早まり、8月27日にJR東日本及びJR西日本から発表されました。

 その開業日は以前にも書いたとおり、2015年3月14日の土曜日です。中旬の土曜日にダイヤ改正を行うというパターンが続きます。

 今回は開業日だけが発表されたのではありません。運行計画の概要も併せて発表されましたので、紹介します。


(1)北陸新幹線
 以前にも書きました通り、4種類が走ります。速達タイプの「かがやき」は東京-金沢間に10往復、停車タイプの「はくたか」は東京-金沢間に14往復(現行の越後湯沢と北陸を結ぶ在来線特急の「はくたか」より1往復多いです)、長野-金沢間に1往復、シャトルタイプの「つるぎ」は富山-金沢間に18往復、現長野新幹線タイプの「あさま」は東京-長野間に16往復します。停車駅は次の通りです。「かがやき」は大宮、長野、富山。上野は一部通過です。「はくたか」は上野、大宮、長野、上越妙高-新高岡間の各駅。高崎-上田間の各駅と飯山は一部通過です。長野-金沢間区間運転の「はくたか」は各駅に停まります。飯山は長野-金沢間のものも含めて1日12往復が停まります。つまり、通過する「はくたか」は3往復ということになります。ほかの高崎-上田間の各駅にどれだけの「はくたか」が停まるのは不明です。「つるぎ」は各駅に停まります。「あさま」は上野、大宮、高崎、軽井沢-上田間の各駅。熊谷、本庄早稲田、安中榛名は一部通過です。

 それにしても思い切ったダイヤです。「かがやき」の一部は上越妙高、新高岡に停まると思っていましたが、全くなかったのです。10往復が上越妙高、糸魚川、黒部宇奈月温泉、新高岡を通過するのです。上野に停まるか停まらないかだけの区別なので、2時間半前後で運転するのが10往復も出るわけです(東京-金沢間の最速は2時間28分)。

 なお、車両はE7系、W7系12両編成が使われますが、「あさま」の一部はE2系8両編成が使われます。

(2)関西方面在来線
 北陸新幹線開業に伴い、七尾線に行く列車を除いて、金沢以東での特急の運転はなくなります。「はくたか」、「北越」、金沢以東の「サンダーバード」、金沢以東の「しらさぎ」、金沢以東の「おはようエクスプレス」が廃止されます。北陸新幹線開業後は、「サンダーバード」が大阪-金沢間を22往復、大阪-和倉温泉間を1往復します。「しらさぎ」が名古屋-金沢間、米原-金沢間をそれぞれ8往復ずつします。これまで首都圏と北陸を移動する人の中には「しらさぎ」を使う人もいて、北陸新幹線開業によってその需要が減ることから減便されるという話もありましたが、金沢以西は現状維持となりました。そのほか、福井-金沢間で特急を3往復(早朝や夜間に運転します)、金沢-和倉温泉間で特急を5往復します(特急の名前はJR側が決めます)。平日のみですが、「おはようエクスプレス」、「おやすみエクスプレス」を福井-金沢間で1往復します。

(3)新潟方面在来線
 北陸新幹線開業に伴い、「はくたか」、「北越」、快速「くびき野」、快速「妙高」が廃止されます。その代わり、地元の要望もあってか、新潟-上越妙高間(一部新潟-新井間)に「しらゆき」を5往復します。1982年まで金沢と青森の間を結んでいた急行の名が復活するのです(分割民営化後に一時期、奥羽線で快速として走っていたこともあります)。「しらゆき」はE653系をリニューアルして投入します。1100番代となり、4両編成4本が投入されます。座席数は266席です。カラーリングは「しらゆき」をイメージするため、アイボリー系のホワイトで柔らかな印象を表現し、紫紺を車体上部及び下部に帯状に配します。沿線に広がる日本海の海と空の青さを表現しています。下の紫紺の上には、朱色の帯が巻かれます。日本海に沈む夕日の海面に映り込む姿をイメージしているのです。車内は暖色を採用し、温かみのある車内を表現しています。座席のモケットデザインもE7系、W7系の普通座席に近いものを採用します。

 そのほか、新潟-新井間で快速を2往復、新潟-糸魚川間で快速を1往復運転します(快速の名前はJR側が決めます)。新幹線と接続する上越妙高方面はともかく、交直流電車が今後にわたって必要な糸魚川に1往復とはいえ直通列車が走るのは意外でした。そういう配慮ができるのなら、損失補てんを兼ねて「サンダーバード」を富山まで延長させたほうがよいでしょう。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140814.pdf、http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20140827tokyusirayukie653.pdf、信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20140828/KT140827ATI090035000.php、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014082802100010.html)

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「Osaka PiTaPa 三井住友VISA・Masterカード」、年間10万円使わなければ年会費徴収

 「PiTaPa」に入っている交通事業者では珍しく、魅力的な割引を行っている大阪市交通局。

 その大阪市交通局のグループ会社、大阪メトロサービスが発行しているのが「Osaka PiTaPa」。ところが、そのうち、「Osaka PiTaPa 三井住友VISA・Masterカード」について2015年10月以降、年会費が無料になる条件が改定されます。これまでは、前年度に1回でも買い物利用があれば翌年度のカード年会費が無料になりましたが、改訂後は前年度に(家族会員分も含めて)10万円以上の買い物利用がないと、翌年度のカード年会費がかかってしまいます。これまでの事実上カード年会費無料から、かなり高いハードルになります。初年度のカード年会費は無料のままで、カード年会費は本会員が1250円(税抜き)、家族会員が400円(税抜き)のままで変わりません。「PiTaPa」維持管理料については従来通り、1年間に1回でも利用があれば無料です。

 なお、カード年会費を払いたくない人に向けては、クレジット機能のない「Osaka PiTaPa LiTE」もあります。
(参考:三井住友カードホームページ http://www.smbc-card.com/nyukai/affiliate/osakapitapa/kaitei.jsp)

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大阪環状線の新車は3扉車

 JR西日本のアーバンネットワークは、大雑把に言って、快速系が3扉の転換クロスシート車、普通が4扉のロングシート車が使われる傾向にあります。大阪環状線もそうで、基本的には、大阪環状線をぐるぐる回るのは103系、201系といった国鉄時代につくられた4扉ロングシート、阪和線や大和路線から「関空快速」などとして直通してくるのが221系、223系、225系といったJR発足以降につくられた3扉転換クロスシート車です。

 3扉転換クロスシート車はJR発足後につくられた車両だからいいのですが、急がれるのは国鉄時代につくられた4扉ロングシート車の置き換え。当然ながら4扉ロングシート車の置き換えは4扉ロングシート車で行うものと思っていましたが、話が違うようです。2月に通勤時間帯の電車をすべて3扉転換クロスシート車で行うという実証試験を行いましたが、ラッシュ時でも列車遅延などの影響がないことが判明しました。そこで、2017年度までに導入する新型車両は3扉車になるようです(転換クロスシートかロングシートかは参考にした記事ではわかりません)。一般的には、3扉車よりも4扉車のほうがドアの数が多いので乗り降りしやすいと考えられますので、意外です。阪急などが3扉車で対応しているので、大丈夫だと考えているのでしょうか?

 4扉ロングシート車を3扉車で置き換えたらどうなるのでしょうか? 今は乗車位置が3扉車と4扉車で違うのですが、これがひとつに統一されます。将来のホームドアの導入についても扉の数が統一されたほうが簡単です。昇降式ホーム柵を使わずに、通常のホームドアで十分です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140511/waf14051114330014-n1.htm)

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豊橋鉄道の「納涼ビール電車」ではピザも注文できる

 豊橋鉄道の「納涼ビール電車」は、路面電車の車内でビールを飲むことができる、楽しい電車。9月23日まで一部の日を除いて運行しますが、ほとんどのコースがすでに予約で埋まっています。

 この「納涼ビール電車」は、生ビール(「キリン一番搾り」)が飲み放題でおつまみ弁当がつきますが、実は事前に申し込みをすれば、種類限定ながら、ピザも特別価格で買うことができるのです。

 ピザはちゃんと路面電車まで届けられます。競輪場前停留所の近くに宅配ピザ屋があり、事前に申し込みをすれば、豊橋鉄道の従業員が「納涼ビール電車」までピザを運んでくれます。電車にピザを配達してくれるという珍しい体験ができるのです。
(参考:豊橋鉄道ホームページ http://www.toyotetsu.com/news/000025.html、乗りものニュース http://trafficnews.jp/post/35879/)

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羽田空港アクセス線田町での接続方法、JR東日本がりんかい線を買収か?

 羽田空港アクセス線に関する続報です。羽田空港アクセス線は田町付近で東海道線から分かれます。休止している貨物線を利用するのですが、どうやって東海道線と接続するのでしょうか?

 実は、東海道線の上下線の間隔を広げ、山手線、京浜東北線、東海道線(東京方面行き)を移動させて接続地点の用地を確保します。JR東海が所有する東海道新幹線をいじらなくても用地が確保できるのです(羽田空港アクセス線は東海道新幹線の下をくぐります)。

 話は変わりますが、羽田空港から新宿、新木場に直通列車が走るのですが、東京以外はすべてりんかい線を通ります。いったんJRに入ったのに、いつの間にか他社線に入り、最終的にはJRに戻るということがありえます。そこで、JR東日本はりんかい線を運営している東京都の第三セクター、東京臨海高速鉄道を買収する話が出ています。今後どうなるかはわかりませんが、注視しておく必要はあるでしょう。
(参考:Business Media 誠 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1408/22/news017.html、TOKYO MX NEWS http://s.mxtv.jp/mxnews/kiji.php?date=201408226)

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「北陸デスティネーションプレキャンペーン」で周遊観光バス運行

 北陸新幹線開業後の2015年10月から12月にかけて、富山、石川、福井県を対象に、「北陸デスティネーションキャンペーン」を行います。そして、その1年前に当たる2014年10月から12月にかけて、「北陸デスティネーションプレキャンペーン」を行うことになりました。その「北陸デスティネーションプレキャンペーン」期間中、県境をまたぐ周遊観光バスを運行します。北陸新幹線の開業効果を北陸エリア全体に広げたいという意図があります。

 一つ目は、以前にも取り上げた「五箇山・白川郷めぐりバス」。7月20日から12月23日の日祝に運行します。金沢駅10時発高山駅16時ごろ着、高山駅9時発金沢駅15時ごろ着の往復を運行します。途中、五箇山(菅沼)、村上家(こきりこ鑑賞)、白川郷散策に立ち寄り、料金は村上家の入館料を含んで大人3800円、子供2500円です。

 二つ目は、「富山・和倉温泉アクセスバス」。10月4日から12月21日までの土日に運行します。土曜日は11:30に富山駅を出て、新湊大橋、新湊きっときと広場、雨晴海岸、ひみ番屋街を経て和倉温泉駅に16時ごろ到着します。日曜日は逆コースです。和倉温泉駅を10時に出て、富山駅に14:30ごろ到着します。料金は富山駅-和倉温泉駅間で大人3000円、子供1500円です。きっときと広場-和倉温泉駅間、ひみ番屋街-和倉温泉間の利用もできます。

 最後は、「恐竜博物館と越前大野街歩き」アクセスバスです。10月5日から12月23日までの日祝に運行します。金沢駅を8:30に出て、加賀温泉駅、福井県恐竜博物館、越前大野散策、永平寺、福井駅を経て、あわら湯のまち駅に17:30ごろ着きます。料金は金沢駅発が大人5500円、子供3500円です。加賀温泉発の設定もあります。

 これら3つのバスはいずれも予約制です。予約は主な旅行会社で申し込みます。出発3日前から前日17時まではJRバスでも販売し、空席があれば当日予約なしでも利用できます。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_6052.html)

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JRグループ、2014年秋の臨時列車を発表

 JRグループから秋の臨時列車の発表がありました。いくつかピックアップして紹介します。

 新幹線にはたくさんの臨時列車が運転されますが、東北新幹線にE2系による「はやて」が運転されます。東京-新青森間を運行します。新青森発着のE2系はすでに定期列車ではありませんので、貴重な存在です。

 JR東日本にはたくさんSL列車が運行されていますが、この秋は磐越西線の「ばんえつ物語」は運行されません。ただ、「ばんえつ物語」の客車を使った臨時列車が運行されます。秋の山梨キャンペーン(「2014『My Premium 山梨 空に、大地に。』」)に合わせて11月16日に甲府-小淵沢間で運転される快速「My Premium 山梨」です。「ばんえつ物語」客車の前後にEF64を連結して運転します。そのほか、「ばんえつ物語」客車を利用したのは、10月4日に上尾-水上間で運転される「EL&SLみなかみ物語」(SLは高崎-水上間)、10月26日に秋田-大館間で運転される「レトロおおだて号」(ELによるけん引)などがあります。「成田エクスプレス」については、河口湖への延長、横須賀への延長を継続して行います。夜行列車は「ムーンライト信州81号」のみ運転します。10月に3日間、11月に3日間、運転します。

 開業80周年を迎える御殿場線では(丹那トンネルが開通して、御殿場線になってからカウントしているようです)、10月12日に快速「ごてんば線まつり」(373系3両による全車指定席、静岡-御殿場間を1日1往復)を、11月22日、23日、24日、29日、30日に急行「御殿場線80周年371」(371系7両による全車指定席、浜松-松田間を1日1往復)を運転します。急行については車内販売も検討しているようです。

 桜島線については、新大阪-桜島間に直通快速を10月に3日間、11月に5日間、運転します。新大阪10:33発で、途中ユニバーサルシティのみに停車します。臨時列車ではありませんが、山陽新幹線に「プラレールカー」が継続して運転されます。定期列車ですが、連結しない日もありますので御注意ください。

 貴重な485系国鉄色の列車ですが、この秋も「にちりん」(小倉-大分間)で運転します。10月に2日間、11月に2日間、運転します。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140807.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1408687654_1.pdf、JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000023613.pdf、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/items/140822_00_autumn.pdf、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/9f7e5d8f6d2647b549257d3c00235389/$FILE/%E5%88%A5%E7%B4%99.pdf)

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エアアジア、スカイマークを支援?

 スカイマークは7月、エアバスの大型旅客機A380の契約解除により、巨額の違約金の支払いを求められる恐れがあるとしています。事業の継続ができない危険性がある状態になっています。

 そんな中、スカイマークを支援しようとする航空会社があるという話が飛び込んできました。その航空会社の名はエアアジア、一時はANAと合弁で国内に航空会社(エアアジア・ジャパン)がありましたが、考え方の違いから合弁を解消し、エアアジア・ジャパンはバニラ・エアと名前を変えています。エアアジア側はその後、7月に楽天などと日本法人を設立して再参入を考えているようです。エアアジアはTOBによってスカイマークを手に入れることも考えているようです。

 経営が苦しいスカイマークですが、強みは羽田の発着枠を持っていること。国内主要都市を結ぶ羽田路線は業界で「国益」とも言われ、貴重なものです。エアアジアはそこに目を付けたのです。今までにない、羽田発着のLCCができるチャンスです。

 もっとも、エアアジアもスカイマークもこの話は否定しています。ただ、スカイマークは事業を継続するためには誰かに助けてもらわなくてはならない状況で、似たような話は今後もあるでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO75834080Z10C14A8TJ2000/、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/08/19/230250.html、ロイターホームページ http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0GJ08I20140819、スカイマークホームページ http://www.skymark.co.jp/ja/company/investor/140819_ir.pdf)

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梅小路新駅の設置につき、京都市とJR西日本で検討会

 2016年春に京都鉄道博物館ができる梅小路地区に、新駅をつくる話があることは以前に記事にしましたが(京都商工会議所が5月に新駅設置の要望を京都市とJR西日本に対して出していました)、その続報が出ました。京都市とJR西日本は19日に、嵯峨野線京都-丹波口間の梅小路地区に新駅を設置するための検討会をつくることで合意したのです。

 この検討会は両者で新駅設置に向けた課題を協議し、2015年1月にも新駅建設に関する結論を出します。まず最初に決まるのは、具体的な駅の設置場所やホームの形状など。梅小路公園付近がカーブしているため、新駅は梅小路公園から北にある七条通と交わる高架部分が有力視されていますが、ここには重要な問題点があります。JR京都線大阪方面と嵯峨野線とを結ぶ連絡線がこのあたりで嵯峨野線と合流するのです。単純にホームを置くだけでは駅はできないのです。

 駅の建設費用も問題です。駅の設置費用は数十億円かかります。京都市は地元自治体が大半を負担する請願駅ではなく、JR西日本が主体的に行う事業としてやってもらいたいとのことです。検討会ではどのように負担するかも決めます。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO75883340Q4A820C1LDA000/)

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ANA、中部-鹿児島間の最低運賃5700円

 ANAの中部-鹿児島線は現在、1日4往復しています。最安値は片道6700円です。中部-鹿児島線は2013年10月にも3割ほど値下げされていますが、今年の冬はさらに安くなります。12月1日から18日と、2015年1月5日から31日の間(平日に限ります)、5700円となります。搭乗する75日前までに予約する「旅割75」を利用するのが条件です。この区間にはLCC、ジェットスターもあります。JAL系のLCCです。こちらの最低運賃は5690円で、10月末からの冬ダイヤでは6290円になりますので、条件付きながらLCCよりも安くなるのです。

 このように条件付き、期間限定ながらLCCよりも安くするのは、顧客獲得のため。中部-鹿児島線は観光やビジネスの需要が多いのですが、値下げによって新たな需要を見込めるかどうかの試行の意味合いがあるようです。利用状況によっては、ほかの路線にも拡大することを考えています。

 なお、LCC並みに安くなっても、座席間隔を狭めるなどの対応はなく、ドリンクや手荷物預かりなどのサービスは従来のままです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2014082002000079.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20140822-OYS1T50008.html)

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北海道新幹線開業に向けた検査等に伴う津軽海峡線通過夜行列車運転計画

 2016年春の北海道新幹線開業に向けた総合的な検査及び試験の実施に伴い、津軽海峡線(この中には青函トンネルもあります)において列車の運行しない時間帯を拡大する必要があります。そこで、10月から2015年2月の間、この区間を通過する夜行列車について、運休したり時刻変更したりするものがあることは以前に記事にしましたが、その詳細が明らかになりました。


(1)北斗星
 札幌行きの下りについては、10月5日、12日、13日、12月6日、7日、14日、21日、28日~2015年1月4日(出発駅基準)、運休します。上野行きの上りについては、その翌日に運休します(出発駅基準)。

(2)はまなす
 札幌行きの下りについては、10月6日、13日、14日、12月7日、8日、15日、22日、29日~2015年1月5日(出発駅基準)、運休します。青森行きの上りについては、その前日に運休します(出発駅基準)。また、函館発と青森着の時刻が変更になる日があります。函館発が3:22発から3:56発になり、青森着が5:39着から6:15着となります。接続する新幹線も変わり、「はやぶさ8号」となり、東京に着くのが所定より1時間ほど遅い10:28着となります。該当するのは、10月が6日間、11月が9日間、2015年1月が6日間です。

(3)カシオペア
 札幌行きの下りについては、10月1日から12月17日の間は車両定期検査等を行うため、設定がありません。12月18日からの運転となります(出発駅基準)。12月は5日間、2015年1月は10日間、2015年2月は12日間です。このうち、2015年1月12日、20日、24日については函館着から札幌着までの時刻が変更になります。函館着が5:02着から5:44着に、札幌着が9:32着から10:44着になります。上野行きの上りについては、10月2日から12月18日の間は車両定期検査等を行うため、設定がありません。12月18日からの運転となります(出発駅基準)。10月は1日のみ、12月は5日間、2015年1月は10日間、2015年2月は12日間です。上下ともに、年末年始の運転はありません。

(4)トワイライトエクスプレス
 札幌行きの下りの運転日は、10月は19日間、11月は16日間、12月は20日間、2015年1月は15日間、2015年2月は24日間です(出発日基準)。このうち、11月の4日間、2015年1月の4日間については洞爺着から札幌着までの時刻が変更になります。札幌着が9:52着から10:44着になります。大阪行きの上りの運転日は、10月は18日間、11月は17日間、12月は20日間、2015年1月は14日間、2015年2月は24日間です(出発日基準)。このうち、11月の2日間、2015年1月の4日間については全区間で時刻が変更になります。札幌発が14:05発から16:12発に、大阪着が12:53着から16:53着になります。24時間以上かけて走ることになります。上下ともに、年末年始の運転はありません。


 なお、いずれの列車とも、2015年3月以降については、決定次第発表されます。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_6056.html)

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尾花和歌山新市長、和歌山電鐵の支援を継続する意向

 10日に和歌山市長選が行われ、新人6人が立候補した中(3期12年務めた大橋市長は引退しました)、新市長に元和歌山県県土整備部長の尾花氏が選ばれました。

 和歌山市にあるローカル私鉄といえば和歌山電鐵。猫のたまが活躍している路線ですが、地元の財政的な協力がないとやっていけません。市長が変わると方針が変わり、鉄道が存続の危機を迎えるということはあります。近くの堺市でもそのようになりかけたことがありました。さて、和歌山市はどうなのでしょうか?

 市長選の翌日の11日に和歌山市役所で行われた記者会見によれば、新市長の尾花氏も和歌山電鐵の存続に向けて支援を続ける方針です。公共交通機関の充実はもともと尾花氏が主張していたもので、和歌山電鐵の駅を中心に様々な施設を集めたり、駅にアクセスしやすくしたりすることなどを考えているようです。
(参考:和歌山放送ホームページ http://wbs.co.jp/news/2014/08/11/47011.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG887HWGG88PXLB014.html)

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富山県、「サンダーバード」などの運行継続を断念

 富山から大阪へ日帰りで往復するときの滞在時間が短くなるようです。

 20日のことですが、石井富山県知事は大阪市内のホテルで真鍋JR西日本社長と面談しました。そこで、石井知事は真鍋社長に対して、「サンダーバード」など北陸線関西、中京方面特急の金沢以東の運行断念を表明したのです。

 代わりに登場するのが、富山-金沢間の単距離新幹線、「つるぎ」。「つるぎ」は1時間に1本程度運行し、すべてが途中駅の新高岡に停まります。富山-新高岡間の所要時間は約8分、新高岡-金沢間の所要時間は約13分です。金沢駅では中2階での乗り換えとなり、10分程度で乗り換えができるようになります。何のことはありません。九州新幹線新八代開業のときのような負担をできるだけ小さくした乗り換えではなく、前世紀の遺物の乗換です。

 早朝の列車については、6時ごろに富山駅を出る「つるぎ」が設定されるようです。金沢には6:30に着き、特急に乗り換えて大阪に着くのが9:10です。現行のダイヤでは「サンダーバード2号」が富山4:56発、大阪着8:22(休日は8:19)なので、並行在来線のダイヤが明らかではないので確実なことは言えませんが、1時間ほど到着が遅くなるようです。また、長野発金沢行きの新幹線もできます。6時半ごろに長野を出て、黒部宇奈月温泉に7:20着、富山に7:33着、金沢に8:05着で、特急に乗り換え大阪には10:39着です。この新幹線は各駅停車の予定です。

 並行在来線の「あいの風とやま鉄道」に関しては、泊-金沢間の快速を平日について2往復増やし、3往復とします。JR西日本は運転士を派遣するかたちで支援します。また、並行在来線の主要駅でも継続してJRの切符を販売します。沿線各市町に1駅ずつ、泊、入善、黒部、魚津、滑川、小杉、高岡、石動の8駅です。新幹線が停まる富山等では当然ながらJRの切符を買うことができます。あいの風とやま鉄道にはICカードが導入されますが、隣の石川県のIRいしかわ鉄道は導入しません。とは言っても、あいの風とやま鉄道の駅からICカードで入場しそのまま金沢駅に行く人が相当数いることは予想されるため、金沢駅にICカード誤乗車対応機器を設置する予定です。

 なお、北陸新幹線の開業日は9月に、ダイヤは12月に発表される予定です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140820/biz14082018570025-n1.htm、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/T20140821201.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140821-OYT1T50071.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140823-00005545-kitanihon-l16)

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阪神高速、「路外パーキングサービス」の利用は低迷していた

 都市高速は短時間で都市内を移動すると認識されていたことから、パーキングエリアはほとんどありません。1日に約74万台が利用する阪神高速も、260キロの総延長の中でパーキングエリアは10か所しかありません。

 ところが、実は阪神高速が利用者に毎年行う満足度調査において、パーキングエリアの増設を求める人が多いのです。とは言っても、阪神高速は都市高速なので、パーキングエリアをつくる土地はありません。そこで阪神高速が考えたのが、「路外パーキングサービス」。(出入口の通過時間等を管理することができる)ETC搭載車が対象のサービスで、一定の条件の下で、いったん高速道路を出て、外の施設で休憩したのちまた高速道路に戻っても、追加の高速料金がかからないようになっています。現在、大阪ステーションシティ、尼崎テクノランド、ナナ・ファーム須磨(神戸市須磨区)の3か所が利用できます(駐車料金が必要なところもあります)。

 しかし、導入から5年以上経たにもかかわらず、それら「路外パーキングサービス」の利用は低迷しています。月平均の利用者数が1桁のところもあります。そもそも「路外パーキングサービス」は事前登録が必要で、よほど知っている人でないと使えません。事実、事前の登録なしに使える豊中南出入口を利用するのは、月平均で約600台を超えています。ここは周辺のコンビニなどを利用するもので、制限時間は40分ですが、事前登録なしに使えるので、その分利用者が多いと考えられます。
(参考:神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201408/0007242470.shtml)

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東京モノレールも東京駅直通?

 昨日の記事で羽田空港アクセス線構想について書きましたが、JR東日本の子会社である東京モノレールにも東京駅に直通する構想があります。

 これは19日に開かれた国交省交通政策審議会の小委員会で話があったもので、現在浜松町と羽田空港を結んでいる東京モノレールを東京駅まで約3キロ延伸します。山手線の西側に高架の軌道をつくり(所要時間短縮のため、途中駅は設けません)、モノレールの東京駅は東海道線の真上に高架式のホームを建設します。現在、東京駅から東京モノレールを使って羽田空港(国内線ビル)まで行く場合28分かかりますが、これが約23分に短縮されます。設計や建設には10年かかりますが、関係自治体との調整はこれからで、費用の負担が決まっていないため、具体的な完成時期は決まっていません。事業費は1095億円と試算されています。国などの補助金があれば、延伸決定から31年で黒字に転換するとみています。

 東京モノレールの現在の乗り換え駅である浜松町については、隣接する世界貿易センタービルを含めた再開発が検討されています。それに合わせて東京モノレールも、JRに乗り換えるのに段差がないようする計画ですが、再開発には着工から12年程度かかります。これでは東京オリンピックに間に合わないので、それまでに段差を解消する仮設通路を整備する方針です。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140820/k10013950381000.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ20HFA_Q4A820C1TJ2000/、北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/newspack/kurasi2014082001001722.html、THE WALL STREET JOURNALホームページ http://jp.wsj.com/news/articles/JJ10338186225719293388418011053950681344988?tesla=y&tesla=y&mg=reno64-wsj)

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JR東日本、羽田空港アクセス線構想の概要を発表

 都心と羽田空港を結ぶJR東日本の鉄道構想は当blogでもこれまで何度か取り上げたところですが、新たな動きがありました。19日にJR東日本が羽田空港アクセス線構想の概要を発表したのです。

 東京、新宿、新木場からの3ルートで羽田空港を目指します。それぞれ、「東山手ルート」「西山手ルート」「臨海部ルート」といいます。「東山手ルート」は東京から東海道線を進み、田町付近から東京貨物ターミナルまでは貨物線を通ります(田町付近は新設)。東京貨物ターミナル-羽田空港間(約6キロ)は地下線を新たにつくります。羽田空港の駅は国内線ターミナルに設けます。東京-羽田空港間の所要時間は現在の28~33分が約18分となります。「西山手ルート」は新宿から埼京線を通り、大崎からはりんかい線に入ります。大井町-品川シーサイド間で分岐して、東京貨物ターミナルまでトンネルをつくります。東京貨物ターミナルからは「東山手ルート」と同じです。新宿-羽田空港間の所要時間は現在の41~46分が約23分となります。「臨海部ルート」は新木場から東京テレポートまではりんかい線を通り、東京テレポート-東京貨物ターミナル間にある線路を増やします。東京貨物ターミナルからは「東山手ルート」と同じです。新木場-羽田空港間の所要時間は現在の41分が約20分となります。この羽田空港アクセス線が開業すれば羽田空港への鉄道輸送力は京急とモノレールの2つだけの現状から約8割増えると言われています。総事業費は約3200億円で、JR東日本はこれから国や東京都と負担割合について協議する方針です。

 羽田空港アクセス線の開業は東京オリンピック開催後の2020年代半ばの予定ですが(着工から10年ほどかかります)、オリンピックに間に合わせるために羽田空港の手前1キロほどのところ(北側です)に暫定的に駅をつくることも検討しています。羽田空港にできる駅は地下約40メートルのところにつくる計画で、難工事が予想されるからです。空港へはバスでつなぎます。そのときには、既存設備の活用でできる新木場からの「臨海部ルート」で先行開業します。「東山手ルート」「西山手ルート」では、東京オリンピックに間に合わせるための暫定開業もできませんが、東京テレポート-東京貨物ターミナル間の線路を活用することができる「臨海部ルート」なら約4年で開業できるようです。また、今回の構想では国内線ターミナルまでしかつくりませんが、国際線ターミナルまでさらに延伸することも考えています。国際線ターミナルまで延伸した場合は、800億円ほど追加でかかります。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/140819/trd14081918060009-n1.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL19H5V_Z10C14A8000000/、http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC1900Q_Z10C14A8EA1000/、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140819/t10013922791000.html、朝日新聞8月20日朝刊 中部14版)

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高山線80周年で「ひだ」にラッピング

 今年は高山線が全線開通してから80年、これを記念してJR東海、岐阜県、沿線10市町は共同で、特急「ひだ」の車体と普通列車(キハ40、48系)のヘッドマークのデザインを募集しました。

 4月上旬から6月上旬にかけて、3~93歳の900人から1293点の応募がありました。北は北海道、南は鹿児島からとほぼ全国から応募がありました。

 車体の最優秀賞は名古屋市の会社員のもの。テーマは「四季折々の列車旅」、岐阜城や長良川の鵜飼い、下呂温泉などを車体に描くものです。ヘッドマークは岐阜県川辺町の小学生のもの。テーマは「みんな、ありがとう」、2012年に行われたぎふ清流国体のキャラクター、ミナモやさるぼぼを真ん中に置き、外側に白川郷など沿線の観光名所をデザインしています。

 JR東海は9月から11月の間、これらの作品を基にデザインした列車を走らせる予定です。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG493R0YG49OHGB003.html、http://www.asahi.com/articles/ASG7K3TNNG7KOHGB007.html)

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JTB関東、富岡製糸場-軽井沢間にバス

 富岡製糸場関連のバスについては以前にも取り上げましたが、ツアー形式で新たなバスが運行されることになりました。

 JTB関東が富岡製糸場(仲町駐車場、富岡製糸場から徒歩約5分)と軽井沢駅の間を、8月9日から2015年3月31日までの間(2015年1月1日を除きます)、休日に1日3往復します。「コクーンシャトル」といい、所要時間は約1時間です。バス車内では富岡製糸場や軽井沢のDVDを流し、勉強もできます。公共交通機関で行く場合、これまで富岡-軽井沢間は高崎を経由しないといけなかったのですが、このバスがあれば直行できます。料金は往復のバスと富岡製糸場入場券がセットになり、3500円です(子供は半額)。上信電鉄と組み合わせて高崎-富岡-軽井沢間を移動することもできます。上信電鉄高崎-上州富岡間の片道乗車券、富岡製糸場-軽井沢間の片道バス乗車券、富岡製糸場入場券のセットで2800円です(子供は半額)。高崎発、軽井沢発いずれでも使えます。

 なお、販売方法はインターネット限定です。御注意ください。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG8854FDG88UHNB00M.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO75381160X00C14A8L60000/、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/08/01/014/)

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新快速、茨木にも停車か?

 京阪間の新快速停車駅は、新大阪と高槻。ところが、茨木にも追加停車させるという話があるようです。JR西日本が茨木市や茨木商工会議所に対して、2~3年後をめどに新快速を停めることを本格的に検討することを伝えたのです。

 茨木駅の2013年度の1日あたり平均乗降客数は4.5万人、42.9万人の大阪駅は当然として、6.3万人の高槻駅よりも明らかに少ないのです。それなのに茨木に新快速を停めようとするのは、今後利用者が大幅に増える見通しがあるからです。立命館大学の新キャンパスが2015年春にオープンし、茨木市北部の彩都(国際文化公園都市)中部地区に2016年から大型物流施設が2か所稼働し、茨木市の中央部でもヤマト運輸が物流施設を建設するからです。数千人の新規雇用が創出されるとみられています。また、隣接する吹田市の万博記念公園では、2015年秋に三井不動産が建設中の複合商業施設と4万人を収容するガンバ大阪の新スタジアムがともにオープンするのです。なお、ライバルの阪急は茨木市に特急が停まります。

 もっとも、茨木に新快速を停めることによって、京阪間の所要時間が30分を超え、一番の魅力であるスピードを損ねます。また、京阪間に3駅も停まることによって、国鉄時代の快速と同じ停車駅となります。急行並みによく停まる阪急京都線の特急を笑えません。茨木に新快速を停めるのは、停めすぎのような気もします。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140816/wlf14081615500022-n1.htm)

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京急が統合型リゾート運営への参入を検討

 カジノのほかホテル、国際会議場などを備えた統合型リゾート(IR)をつくるという動きはいくつか見られますが、新たに参入を考えているところが出ました。東京と横浜、三浦半島そして羽田とを結ぶ京浜急行です。国会で審議中の統合型リゾート推進法案が成立した場合、横浜の山下ふ頭あるいは自社のホテルのある東京のお台場に建設することを考えています。ただ、2020年の東京オリンピックまでに完成させるということを考えると、山下ふ頭のほうがつくりやすいようです。余談ですが、その山下ふ頭に、野球場を建設するという話もあります。ドーム型球場です。

 話を元に戻します。京急はIRに関するプロジェクトチームを16日、発足させました。5人ほどのプロジェクトチームです。もっとも、京急が単独でIRを運営するわけではないようで、不動産会社や商社などと組むようです。費用は5000~6000億円かかるようですが、数千人から1万人単位の雇用を生み出すともいわれています。また、京急は誘客のため、羽田空港や横浜駅へ直通のバスを走らせ、外国人観光客にPRします。
(参考:朝日新聞8月16日朝刊中部14版、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO75720640V10C14A8L82000/)

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ポートライナー、1年早く新車投入

 ポートライナーが混雑緩和や輸送力増強のため、新車を投入することは以前にも書きましたが、その投入の時期が判明しました。当初の予定から1年早くなり、2016年春です。

 投入されるのは、計画通り2編成12両。川崎重工業が製作します。約12億円かかります。車両は現行の2000形を基本とし(当初は新型車両にする予定でしたが、現行車両の増備というかたちにすれば早期に投入できるので、変更されました)、バリアフリー化(聴覚障害者用ドア開閉動作開始ランプ及び視覚障害者用ドア閉案内装置の設置)、省エネ化(室内灯、予備灯、前照灯をLEDに変更)を行います。座席配置も乗降口の巻雑緩和のため、変更されます。

 この2編成の投入により、平日朝ラッシュ時(8~9時)の運転本数が1時間当たり23本から28本に増え、1時間当たりの輸送能力も10350人から12600人になります。2016年春の平均乗車率は160%から132%に減ると予測されます。2015年には、神戸学院大の法学部や経営学部がポートアイランドに移り、神戸学院大の学生は約2000人増えます。これにも対応できるのです。

 ただ、予定よりは早くなったとはいえ、投入まではまだ1年半あります。その間は神戸駅からのバスの導入などでしのぐようです。ポートライナーと市営バスの定期券の共通化も行います。いずれも2015年度までに行います。
(参考:神戸新交通ホームページ http://www.knt-liner.co.jp/wp/wp-content/uploads/2014/08/45ad658e65fb3cf093a306ba2fc57de2.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASJB12H1E_S4A810C1LDA000/、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201408/0007230521.shtml)

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可部線延伸工事8月23日着工、終点駅区画整理事業問題

 廃止になった可部線の一部区間(可部-旧河戸間1.6キロ)を復活させて電化延伸する工事ですが、8月23日に着工するようです。

 まず最初に行うのは、延伸区間に工事用のフェンスを設置すること。可部駅側から設置します。また、可部駅側から古いレールの撤去を行います。2014年中にレールの撤去を終える見通しです。秋ごろから(撤去工事と同時進行で)新しい軌道や駅舎の新設工事を進めていきます。予定通りに進めば2015年末に設備が完成する予定です。その後、検査や列車の試運転を行い、2016年3月のダイヤ改正に合わせて開業する予定です。

 可部線については以前にも書いたように、2016年からさらに遅れるという話もありましたが、それも解決に向かっています。遅れるという話が出てきたのは、終点駅を含む区域で行われている区画整理事業。もともとは安佐市民病院が2012年春に移ってくる予定でしたが、この計画が止まってしまいました。区画整理事業は計画が決まらないと土地を売却することができません。よって終点駅の整備もできず、延伸がさらに遅れてしまうというものでした。

 その事態を解決するため、終点駅付近の鉄道用地を区画整理事業から切り離すことにしました。区画整理事業は約5.1ヘクタールありますが、このうち広島市が所有している部分も含めて約6600平方メートルを区画整理計画から切り離すことにしたのです。終点駅近くの荒下自治会館で2日に行われた地権者の総会で賛成多数で承認され、鉄道用地部分はそれを所有している約10人がそれぞれ広島市に売却することになります。

(追記)
 2017年3月の可部線延伸の開業記念式典で明らかになったことですが、安佐市民病院の移転は2022年になるようです。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?index_flg=1&comment_id=79179&comment_sub_id=0&category_id=112、中国新聞8月5日朝刊、「鉄道ファン」2014年9月号 交友社、「鉄道ジャーナル」2017年5月号 鉄道ジャーナル社)

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近鉄バス八尾・京都特急線に乗る

 10日は近鉄バス八尾・京都特急線に乗ってきました。


 第二京阪の開通により、名神だけのときには考えられなかった、京都と大阪を結ぶ高速バスが出てきた。京都と東大阪を結ぶ大阪バス、京都と難波を結ぶ京阪バスに続いて登場したのが、京都と八尾を結ぶ、八尾・京都特急線。近鉄バスが運行する。

 この近鉄バス八尾・京都特急線のほかにはない特徴が、この近鉄バス八尾・京都特急線に乗れば、八尾近辺の路線バス1回の乗車が無料になること。八尾・京都特急バスの当日の乗車券を路線バスの運転士に提示すれば、路線バスの運賃が無料となる(逆に八尾・京都特急線から路線バスに乗り継ぐ場合は、高速バスの乗務員から乗継券をもらい、それを路線バスの運転士に渡す)。このサービスを試したかったものの、JR西日本(特に阪和線)のダイヤが台風の影響で大きく乱れていて、八尾への到着が遅れ、使うことができなかった。天候はどうしようもないが、快速1本だけ待つのに杉本町で15分も待たされるのは理解できない。15分あれば天王寺に着いてしまう。残念な結果になったが、次回は試してみたいものである。

 結局、JRの八尾駅から適当なバスはなく、1キロ余りを走り、何とか近鉄八尾駅前16:20発の便に間に合った。バスは空いていて、5人ぐらいしか乗っていない。台風直後なので特殊事情かと思ったら、バスの運転士の話によれば、普段もあまり乗っていないようである。

 バスは近畿道八尾インターから高速道路を走る。門真ジャンクションからは第二京阪、そして阪神高速京都線を走る。第二京阪は空いていて、バスは快走する。ライバルの大阪バスや京阪バスも見かける。バスは大阪バスと同じように上鳥羽ランプで出ると思っていたが、そのまま阪神高速を走る。対面通行の都市高速らしからぬ区間だ。次の鴨川西ランプで出た。バスは到着予定時刻の17:20より少し前に着くかと思っていたが、京都駅八条口のバス停は、駅西側の都ホテルの前。駅前は混んでいて、ちょうどの到着となった。

 もともとの予定では、在来線で行く予定だったが、琵琶湖線の新快速が運休しているようなので、とりあえず米原まで新幹線でワープすることにする。京都17:33発の「ひかり530号」だ。自由席でも十分に座ることができる。米原で降り、在来線に乗り換えようとしたが、名古屋方面の東海道線もダイヤが乱れていて、そのまま新幹線で名古屋まで行く。「ひかり530号」は「のぞみ」の通過待ちのため米原で6分停まる。同じ「ひかり530号」で名古屋まで行く。相変わらず自由席は空いていて、楽に席を確保することができる。乗り越した分の特急料金は名古屋駅で精算することになるが、前で遺失物の受付を行っていたようで、20分もかかってしまった。

 名古屋に着いても在来線の混乱は続いていた。中央線に乗り換えたが、こちらも間引き運転。夕方にもかかわらず名古屋駅で10分以上待たされてから発車した。

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旧ツアーバスの高速バスに乗る

 9日のことですが、名古屋駅(則武1丁目)から高速長岡京まで、旧ツアーバスのWILLER EXPRESSに乗ってきました。


 2013年の年末に開業した、阪急の西山天王山。高速バスのバス停(高速バスのバス停の名称は高速長岡京)と直結しているのが売りだ。しかし、従来からある高速バスには、名古屋から高速長岡京に行く便はない。あるのは旧ツアーバスのWILLER EXPRESSだけだ。名古屋と大阪を結ぶ便は7月31日にダイヤ改正を行い、増発している。日中は毎時30分発の1時間間隔だ(その後、JRバスなどもダイヤ改正を行い、対抗した)。せっかくの機会なので、WILLER EXPRESSに乗ることにする。高速バスには何回も乗ったが、旧ツアーバスの高速バスに乗るのは初めて。インターネットで予約し、コンビニで支払う。本来の運賃は3000円だが、カーボンオフセット活動への協力金24円を追加し、3024円支払った。

 名古屋駅のバス停は名鉄バスセンターでも新幹線口のバスターミナルでもない。カッコ書きの「則武1丁目」が表すように、駅から離れたところにある。新幹線口から歩いて5分余りかかる。ただ、予約したとき、バス停への行きかたを写真つきで教えてくれる。それを忘れずにプリントアウトしておけばよい。旧ツアーバスなので、従来からある高速バスと話が違うかもしれない。用心のためいつもよりも早めに行き、バス停には20分前には着いた。バス停には先発の東京方面のバスが停まっている。ポールしかないバス停だが、案内人がいる。

 発車10分ほど前に、バスがやってきた。ピンクに塗られた、WILLER EXPRESS専用の車両だ。ツアーバス時代のなごりなのか、予約時には座席番号がわからず、当日乗車2時間ほど前に案内のメールが来る仕組みになっている。しかし、自宅を出る1時間半ほど前になってもそのメールは来なかった。その旨を座席表を持っていた運転士に告げたところ、名前を言うだけで座席を教えてくれた。男性が前、女性が後になっていて、私の座席は最前列となっている。定刻にバスは出た。ほぼ座席は埋まっている。

 烏森ランプから名古屋高速に入り、東名阪を通る。バスにはトイレがなく、名神の草津パーキングエリアで休憩をとることになっていた。しかし、東名阪で事故による渋滞が起きていたため、発車して40分程度しか経っていないのに、東名阪の御在所サービスエリアで1回目の休憩をとることになった。早速20分も休憩をとる。

 WILLER EXPRESSの売りは、全ての座席にテレビや映画などを見ることができるモニターがついているバスがあること。名古屋駅7:30発の便がまさにそれである。旅に出たときはできるだけ外を見ようとするので、このようなモニターはなくても構わない。ただ、せっかくバスにあるので、試しに使ってみることにする(台風の情報を知りたかったが、NHKが写らないのは残念)。ところが、少し使っているうちに写らなくなる。ほかの座席のモニターの中にも調子の悪いものがあるようで、運転士が再設定をしたところ、再び写るようになった。滋賀県に入ったため、テレビは関西のが写る。新名神の甲南パーキングエリアで2回目の休憩をとり、激しい雨の中を走る。

 草津ジャンクションからは名神。バスは長岡京まで停まらないのだから、瀬田東ジャンクションから京滋バイパスを通るのかと思ったら、名神を走り続ける。京都に用のある車で混むことが多いのだから、京滋バイパスを経由したほうがよいと思われる。バスは名神から京都縦貫道に入り、すぐの長岡京インターで高速を出る。料金所を出てすぐのところにあるのが高速長岡京。阪急西山天王山の真上にある。雨に濡れずに行くことができると思っていたら、意外なことに屋根は一部にしかなく、濡れる。残念な構造だ。結局、高速長岡京には40分ほど遅れて着いた。事前にNEXCOのホームページで検索したところ、お盆による混雑のため40分ぐらい遅れると予想していたので、的中した格好だ。

 休日の日中、西山天王山からは梅田行きと天下茶屋行きの準急が交互に出ている。両方合わせて10分間隔だ。天下茶屋行きが出た直後だったので、20分ほど待ち(梅田行きをやり過ごし)、次の西山天王山10:49発天下茶屋行きに乗る。準急は高槻市までは各駅に停まるのでガラガラだ。

 準急は高槻市から通過運転を始めるが、次の茨木市で特急と快速特急(「京とれいん」)に抜かされる。このころから車内も混んでくる。京阪間ではJR西日本、阪急、京阪の3社がライバル関係にあるが、大阪市の南部に行くことができるのは、大阪市営地下鉄堺筋線に乗り入れている阪急のみ。行き先の天下茶屋は南海と接続していて、直通の準急は関空アクセスのひとつでもある。しかし、よく利用されているとは言い難い。梅田方面への乗り換え駅となる淡路で降りる人が多いし、難波に近い日本橋を過ぎるとガラガラだ。河原町からの直通が特急ではなく、準急なのはこの現状の現れだろう。西山天王山から天下茶屋まで50分ほどかかっているのだ。遅すぎて直通の意味はあまりない。天下茶屋で急いで乗り換えるとちょうど11:44発の空港急行がホームに入ってくるところだった。スムーズに乗り換えできることは評価できる。泉大津で降りる。

 泉州は南海本線と阪和線がほぼ並行して走っていて、大阪市内には行きやすいが、堺の東西鉄軌道問題でも明らかになった通り、泉州の各市内での移動はバスに頼るしかない。ただ、バスは目立たないものの、かなりの本数があるところもあり、次に乗る和泉府中、和泉中央へのバスはそのひとつである。和泉府中までは1時間に6本、和泉中央へも1時間に5本(いずれも和泉府中を経由する)ある。泉大津12:10発の和泉市役所前経由和泉中央駅行きに乗る。

 今回、和泉府中方面へのバスに乗ったのは、和泉府中駅にバスターミナルができたことにより、バスの経路が変わったのを確かめたかったため(これまでは和泉府中駅には乗り入れず、駅南側の国道沿いに「府中車庫前」というバス停を設け、そこから阪和線への乗り換え客を歩かせていた)。さて、その国道であるが、いわゆる「開かずの踏切」になっていた。市内の交通の障害となるため、その国道をアンダーパス化した(ただし、踏切は撤去されず、残存している)。これまでみたいに踏切が開くのを待たずに通過することができる。バスはそのアンダーパス化された道路を通り、和泉府中駅にできたバスターミナルに入った。

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「青春18きっぷ」は2013年度、67万枚発売されていた

 格安の旅に欠かせない、「青春18きっぷ」。一体、どれぐらい売れているのでしょう? その答えが明らかになりました。

 その数は2013年度で67万枚、1枚11500円ですので、金額にすると約77億円です。ちなみに、2009年度は74万枚(うちJR東日本は28万枚)、2010年度は62万枚(うちJR東日本は24万枚)でした(JR東日本の2011年度と2012年度の販売枚数は過去の記事を御覧ください)。安定してそれなりの枚数が売れている、人気商品とも言えます。

 なお、先ほどJR東日本の販売枚数について触れましたが、JR東日本の販売割合は約38%です。鉄道収入全体におけるJR東日本のシェアは約43%なので、それよりは低いということになります。JR西日本の一部の駅などで売られている「赤い『青春18きっぷ』」を買う人がいるのか、それとも(儲かっている)JR東日本やJR東海ではなく、経営が苦しいJR北海道などの三島会社で買おうとする人がいるからなのでしょうか?

(追記)
 JR東日本によれば、「青春18きっぷ」は2014年度は69万枚、そして2015年度は71万枚発売されていたようです。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/seishun/、http://tabiris.com/archives/seishun18-14/)

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国交省、2020年度までに全都道府県で相互利用できるICカード導入の方針

 全国の鉄道会社でICカードの普及が進んでいますが、今なお「Suica」など相互利用できるICカードが導入されていない都道府県が青森県など12県あります(2014年3月の数字)。

 そこで国交省は、すべての都道府県で相互利用できるICカードを使うことができるようにするという目標を掲げています。5日に公表した交通政策基本計画の中間とりまとめ案にも取り上げられていて、鉄道会社への補助などを通じて設備投資を促し、2020年度までにすべての都道府県で相互利用できるICカードが使えるようにします。

 そのほかの目標としては、鉄道駅などのバリアフリー化があります。ホームドアのある駅の数を2020年度に800駅にします。2013年度に比べると37%増えることになります。また、現在82%にとどまっている主要な鉄道駅の段差解消率を100%にします。バリアフリー化は高齢化社会に対応するとともに、2020年の東京オリンピックで外国人客を迎えるためにも重要と国交省は考えています。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H13_V00C14A8EA2000/)

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高野山-本宮大社前間にアクセスバス

 高野山と熊野エリアを公共交通機関だけで移動するのは難しいです。

 しかし、9月から始まる「和歌山デスティネーションキャンペーン」に合わせて、高野山と熊野エリアを乗り換えなしで結ぶ「高野・熊野アクセスバス」を運行することになりました。なお、「高野・熊野アクセスバス」は今年が初めてではなく、これまでも運行の実績があります。

 運行日は9月13日から11月3日までの休日、20日間。一般でも販売される2往復(奥の院前9:00発発心門王子13:10着、奥の院前14:05発本宮大社前17:30着、本宮大社前9:40発奥の院前13:35着、本宮大社前13:25発17:10着。奥の院前14:05発を除き滝尻で30分停車します)と、JTB、日本旅行、近畿日本ツーリストなど主要旅行会社のみで販売される「ルート5」(高野山駅前9:40発新湯崎18:20着、金剛峯寺、季楽里龍神、滝尻、本宮大社前で30~60分の停車があります)の5本が運行されます。

 料金は運行日を指定した乗り放題券のみを販売します。1日乗り放題は3300円、2日乗り放題は5600円です。いずれも子供は半額です。「ルート5」以外の申し込みは、JTB、日本旅行、近畿日本ツーリストなど主要旅行会社以外でも、高野山宿坊協会、世界遺産熊野本宮館で行います。
(参考:和歌山デスティネーションキャンペーン特設サイト http://www.wakayamadc.jp/campaign/accessbus.php)

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紀勢線で「トワイライト」使用のランチクルーズ

 以前、「トワイライトエクスプレス」を使った新宮への団体列車について書きましたが、復路もちゃんと仕事をします。紀伊勝浦から和歌山まで、ランチクルーズ列車として走ります。こちらも日本旅行が「JR西日本ジパング倶楽部」と共同で企画したもので、「トワイライトエクスプレス車両 ランチクルーズと熊野三山参詣」というタイトルで発売されます。

 このツアーは9月13日発のみ。新大阪9:03発の「くろしお3号」で紀伊田辺に向かいます。紀伊田辺からは、熊野本宮大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺を経て、紀伊勝浦のホテル浦島に泊まります。2日目は熊野速玉大社を参拝し、紀伊勝浦(10:57発)から「トワイライトエクスプレス」に乗ります。和歌山到着(16:22)までの約5時間半、太平洋を眺めながらの旅となります。もちろん、お昼は食堂車での特製コースメニューです。和歌山からは「くろしお26号」に乗り、新大阪17:49着です。料金は、49800円(Bコンパートメント、3~4人で使用)~59800円(A個室スイート、2人で使用)です(天王寺発着の場合は200円引き)。すでに7月4日15時から発売しています。

 新宮への夜行、それとランチクルーズ列車は9月の1回だけではなく、10月、11月にも合計4本が運行されます。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_5983.html、日本旅行ホームページ http://www.nta.co.jp/kansai/kokunai/pdf/cdw/4040007048.pdf)

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JR西日本、山陽線西条-八本松間に新駅

 JR西日本広島支社は8月4日、東広島市と山陽線西条-八本松間に新駅を設置することについての基本合意書を締結しました。

 新駅は西条から約2.2キロ、八本松から約3.8キロのところにできます。これまでは田園地帯で、比較的市街化が抑制されていましたが、近年、公的医療・福祉施設や教育施設、大規模商業施設などが立地するようになっています。また、広島県や東広島市は1990年代から大規模な住宅開発を進めてきましたが、既存の駅から遠く、新駅の設置が求められていました。仮称は駅の所在地(東広島市西条町寺家)から寺家<じけ>新駅と言われるようです。駅周辺(約10.8ヘクタール)では区画整理を行い、すでに着手しています。

 新駅は橋上駅舎と8両対応(延長165メートル)の相対式ホーム2面、自由通路を備えています。自由通路には線路を挟んで両側にエレベーターを設置し、スロープのついた自転車用レーンも設けます。1日当たり約2800人の乗降を想定し、事業費は駅舎とホームで約20億円と見積もられています。ほぼ全額を東広島市が負担します。新駅の開業予定は2017年春です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_5984.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140805/hrs14080503380002-n1.htm、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/08/06/026/、建設通信新聞ホームページ http://www.kensetsunews.com/?p=36546)

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タイ国鉄、8月1日から女性専用寝台車の運用を開始

 タイ国鉄で7月、乗客の13歳の少女が乗務員によって強姦、殺害されるという痛ましい事件が起きました。

 そこでタイ国鉄は、8月1日から女性専用の2等寝台車両(ベッド数40)の運用を開始することにしました。女性と10歳以下の男児のみが利用でき、乗務員も全員女性です。4路線で1両ずつ導入されています。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/08/04/229172.html)

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奈良交通、三重交通、JR奈良-近鉄四日市・長島温泉間に高速バス

 奈良交通、三重交通は10月8日から、JR奈良-近鉄四日市・長島温泉間に高速バスを運行することになりました。奈良とナガシマリゾートを乗り換えなしで直結する便です。

 JR奈良-長島温泉間(四日市経由)を1日3往復、JR奈良-近鉄四日市間を1日1往復し、JR奈良-長島温泉間の所要時間は2時間41~50分です。運賃は大人片道2000円、子供片道1000円で、往復割引はありません。奈良側はJR奈良駅、近鉄奈良駅、天理(櫟本)、三重側は生桑車庫、近鉄四日市、長島温泉に停まりますので、名阪国道を経由するものと思われます。

(追記)
 JR奈良-近鉄四日市・長島温泉間の高速バスは利用者が少なかったのか、2015年9月27日の運行をもって廃止されました。
(参考:奈良交通ホームページ http://www.narakotsu.co.jp/news/news_0522.html、http://www.narakotsu.co.jp/news/news_0608.html)

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今度はPeachとコラボ

 難波と関空とを結ぶ南海の特急「ラピート」をガンダムにちなんで赤く塗ったのは、大きな話題となりました。そして、早速次のものが出ました。関空を拠点に活躍するLCC、Peachとコラボした「ラピート」です。

 「出逢えたらラッキー Peach×ラピート ハッピーライナー」と名付けられたこの「ラピート」は、1編成をPeachカラーのデザインにしたもの。デッキ付近の数か所には「小さな幸せ」としてハートマークのステッカーが貼られています。「出逢えたらラッキー Peach×ラピート ハッピーライナー」は、2か月しかなかったガンダムとは違い、2014年9月7日から2015年8月31日までの約1年間、運行します。すでに9月分の運行ダイヤは公表されています。

 運行初日の9月7日には出発式も行われます。10:50~11:40の間、難波駅の「ラピート」専用ホーム(9番線)で行われますが(対象列車は難波11:30発の「ラピートβ41号」)、Peachの客室乗務員も対象列車に乗車します。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/traffic/info/peach_rapit.html)

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岩手県等、山田線の三陸鉄道への移管をJR東日本と協議する方針

 三陸鉄道の北リアス線と南リアス線に挟まれた格好となっている、JR東日本山田線(宮古-釜石間、55.4キロ)。三陸鉄道は4月に全線復旧しましたが、山田線は代行のバスすら走っていません。

 この山田線について、三陸鉄道に移管させるというアイデアがあります。南北リアス線と一体的な経営ができ、コスト削減や乗客の利便性向上の面でメリットがあるからです。いろいろ動きがあるようですが、7日、岩手県、沿岸12市町村、三陸鉄道は、山田線を三陸鉄道に移管させる方針でJR東日本と協議する方針で合意しました。

 今後取り組まなければならない重要な課題は、赤字補てんなどの地元負担の軽減策。JR東日本は山田線を復旧させたうえで(復旧費用約210億円のうち、約140億円を負担します)、線路などの設備を沿線自治体などに譲渡するようですが、この場合、維持費は地元が負担することになります。この負担を地元が嫌っているのです。運行赤字についても10年分として5億円を負担しますが、これでも足らないという意見が地元から出ています。

 ただ、欲を出しすぎて三陸鉄道への移管が破談になり、鉄道が復旧しないようでは元も子もありません。山田線が利益を出すことが求められる株式会社では運営できるようなレベルでないことを十分認識し、過度な要求は慎まないといけません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140807-OYT1T50118.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07033_X00C14A8CR8000/、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140807/biz14080716180013-n1.htm)

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バス専用道を走る五新線のバス、9月で廃止へ

 もともと奈良県南部の山岳地帯を通って、五条と新宮を結ぶ国鉄線の計画がありました。五新線といわれるものです。このうち、五条側の五条-城戸-阪本間約22キロのみが阪本線として1936年に着工が決まり、1959年までに五条-城戸間約12キロの路盤がほぼ完成しました。

 ところがこの区間を鉄道として営業しても、赤字は確実視されていましたので、完成した路盤で城戸までバスを運行し、路盤が阪本まで完成した段階で鉄道にすることになりました。1965年から五条-城戸間でバスとして走り始めたのですが、城戸以南の工事は国鉄の経営悪化を受けて途中で凍結されました。

 この五新線のバスはもともと国鉄が運営していました。しかし、並行する国道が改良され、過疎化のため利用者が減少したため、2002年からは奈良交通が運行しています。平日は1日5往復、休日は1日1往復していましたが、専用道で最も新しい衣笠トンネルの状態が悪いことから、9月30日をもって専用道を閉鎖することにしたのです。10月からは並行する国道経由で同じ本数を運転します。

 なお、バス専用道を通るバスの廃止に伴い、バスツアーも設定されています。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/08/04/229240.html、http://response.jp/article/2014/09/03/231502.html)

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JR西日本、近畿エリア、広島エリアに「路線記号」を導入

 JR西日本には多くの路線があり、アーバンネットワークを中心にいろいろな路線にまたがって直通列車が運行されています。新快速が代表的な存在です。また、大阪環状線ホームから「関空快速」「大和路快速」が出るように、同じホームから違うところに行く列車もたくさんあります。

 そこで、訪日外国人や地理に詳しくない人でも利用できるように、近畿エリアと広島エリアに「路線番号」を導入することになりました。なお、駅には番号を振っていないので、「駅ナンバリング」とは異なります。

 近畿エリアの「路線番号」を導入するエリアは、かなり広大なもの。東は米原や亀山、西は上郡や播州赤穂や上月、北は敦賀や東舞鶴、南は御坊に及びます。JR京都線・JR神戸線等(敦賀-米原-相生-上郡・播州赤穂)の「A」から始まり、紀勢線和歌山-御坊間の「W」まで続きます(「M」「N」は欠番)。また、近畿エリアには各路線ごとに「ラインカラー」がありますが、「路線番号」の導入に伴い、これを拡充します。

 広島エリアは、広島駅を中心に山陽線白市方面、山陽線岩国方面、呉線(広まで)、芸備線(狩留家まで)、可部線の5路線に分けます。この5路線に「ラインカラー」を設定するとともに、「ラインカラー」の色の頭文字をとって、「路線番号」とします。例えば、山陽線白市方面の「ラインカラー」は緑(Green)なので、路線番号は「G」となります。

 「路線番号」は駅や車内での路線図や停車駅案内で掲示されるとともに(今年度中を予定しています)、駅の案内表示でも取り入れます。今年度以降順次行います。また、大阪環状線に乗り入れる「関空快速」「紀州路快速」「大和路快速」においては、行先の「路線番号」を入れた方向幕に切り替えます。すなわち、大阪環状線行きの「関空快速」等は、大阪環状線の「路線番号」の「O」をつけます。反対に「関空快速」関西空港行きは、関西空港線の「S」をつけます。「紀州路快速」和歌山行きは阪和線の「R」、「大和路快速」奈良行きは大和路線の「Q」をつけます。今年度中に行います。広島エリアにおいては、227系のみ表示します。

(追記1)
 広島地区での「ラインカラー」設定は2015年3月14日からです。

(追記2)
 岡山・福山地区でも、2016年春から、「路線番号」、「ラインカラー」を設定します。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_5993.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/09/page_7661.html、railf.jp http://railf.jp/news/2015/02/27/130000.html)

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高速バスとフェリーがセットになった、「盛岡函館きっぷ」発売

 高速バスとフェリーがセットになった切符は各地で発売されていますが、岩手県北バス、弘南バス、津軽海峡フェリーの各社は、盛岡駅前と青森駅前、青森港フェリーターミナルを結ぶ「特急あすなろ号」乗車券と津軽海峡フェリー(スタンダード・2等乗船券引換券)をセットにした、「盛岡函館きっぷ」を8月1日から発売しました。値段は5000円(子供は半額)で、高速バスとフェリーを別々に買うより約18%安くなります。事前に「盛岡函館きっぷ」を利用することを伝えてフェリーを予約した人が購入できます。

 また、「盛岡函館きっぷ」の発売に合わせて、「特急あすなろ号」のうち1往復を青森フェリーターミナルに延伸します。この青森フェリーターミナル発着の「特急あすなろ号」を使うと、盛岡駅前10:05発函館フェリーターミナル18:00着、函館フェリーターミナル12:00発盛岡駅前20:04着のダイヤで移動できます。高速バス、フェリーともにこのほかの便でも利用できますが、その場合は「特急あすなろ号」は青森駅前発着なので、青森駅前-青森港フェリーターミナル間は別払いで移動しなければなりません。

 このような「盛岡函館きっぷ」が出た背景としては、東北・北海道新幹線開業とそれに伴う並行在来線の第三セクターへの移管などにより、「青春18きっぷ」が使いづらい事態に対応するためと考えられます。北海道新幹線が開業すれば、江差線は第三セクターになりますし、新幹線以外通らない青函トンネル区間について、たとえ特急券を買わなくても新幹線に乗ることができる救済措置が維持されたとしても、奥津軽いまべつにどうやって行くかという問題もあります。数少ないローカル列車に乗るぐらいなら、別料金を払ってフェリーに乗ったほうがいいのかもしれません。そういうことも考えた割引切符の発売なのかもしれません。
(参考:岩手県北バスホームページ http://www.iwate-kenpokubus.co.jp/archives/6048/)

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JR東日本、羽田空港新線を2020年までに部分開業か?

 東京や新宿などと羽田空港を結ぶ路線をつくることをJR東日本が検討していることは以前に書きましたが、もうひとつある都心直結線計画同様、2020年の東京オリンピックには間に合いそうにありません。

 そこでJR東日本が合わせて考えているのが、2020年の東京オリンピックに間に合うように、(羽田空港ではなく)羽田空港手前に新駅をつくること。部分開業することで、不完全な姿ながら羽田アクセスに使えるようにするようです。
(参考:FNNホームページ http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00273572.html)

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北陸鉄道に新駅、陽羽里駅

 北陸鉄道は、2015年3月に石川線四十万-曽谷間に新駅を開業させます。四十万から600メートル、曽谷から500メートルのところにできます。意外なことですが、1922年に石川線が全線開通して以来、初めての新駅です。

 その新駅の名は、陽羽里。「ひばり」といいます。白山市曽谷町土地区画整理組合が造成を進めるニュータウンの近くにあります。「輝く太陽のもとでヒバリが羽ばたくように飛躍する場所」という意味が込められています。ホーム1面だけの小さな無人駅で駅舎や待合室はありません。ただ、駅にはスロープがあり、バリアフリー仕様となっています。駅周辺には金沢村田製作所や中村留精密工業があり、初年度の利用者は1日130人、ニュータウンへの入居者が増えると見込まれる5年目には1日300人になるとみています(すでに宅地は75区画中4割が売却されています。30~40代の若い夫婦が多いようです)。2015年3月の駅開業までにバスが乗り入れることのできるロータリー付きの駅前広場を整備する予定です。医療機関も誘致する予定です。なお、駅の設置費用約8000万円は白山市曽谷町土地区画整理組合側が負担します。

(追記)
 北陸鉄道の新駅、陽羽里は2015年3月14日に開業します。
(参考:北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140801103.htm、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/08/04/416/、北陸鉄道ホームページ http://www.hokutetsu.co.jp/news/news150225-2.html)

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中央線、明日6日に運行再開

 中央線坂下-野尻間は、7月9日の大雨で被災したため、代行バスによる輸送が続いていました。名古屋と長野を結ぶ「しなの」については全区間が運休していました(松本-長野間だけは、何本か臨時の快速列車が運行しています)。

 しかし、復旧工事が進み、当初の予定より若干早く明日6日から通常ダイヤでの運行ができるようになりました。「しなの」の特急券などは5日10時から発売を開始します。また、鉄道の運転再開に伴い、代行バスや臨時の快速は5日で運行を終了します。

 なお、中央線の一部区間が不通であるため、観光客の誘致を目的に送迎バスを走らせているところがあります(木曽町北アルプス三市村観光連絡会)。これらが中央線運転再開に伴いバスの運行を終えるかどうかは今のところ分かりません。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/nws001480.html、JR東日本長野支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/140730-2.pdf、http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/140804-2.pdf)

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近鉄、9月にも京都線等で「オフタイム割引」

 近鉄は「特急システムの再構築」を行い、システム上は柔軟な特急料金の設定ができます。

 そこで、以前にも行いましたが、9月の平日に再び「近鉄特急オフタイム割引」を行うことになりました。今回の舞台は京都線、橿原線、奈良線。京都-橿原神宮前、近鉄奈良間です。対象の特急料金が510円区間が400円、900円区間が700円で利用できます(子供は半額)。2割強の割引です。

 対象となる列車は、9月の平日に、(1)京都を10~17時に出発する近鉄奈良、橿原神宮前、伊勢方面の特急(27本) (2)近鉄奈良、橿原神宮前を10~17時に出発する京都行き特急と、伊勢方面発で大和八木を10~17時に出発する京都行き特急(29本) (3)近鉄奈良を10~17時に出発する大阪難波行き特急(1本、大和西大寺までに限ります) です。特急券発売駅及び「近鉄電車インターネット予約・発売サービス」などで事前に購入した場合が対象で、車内で購入・区間変更した場合は対象外です。「近鉄電車インターネット予約・発売サービス」で購入し、クレジットカードまたは積立金で決済した人には、さらに「近鉄特急netポイント」が付与されます。なお、9月21日にダイヤ改正がありますが、対象列車は変更ありません。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/ofutai.pdf)

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JR九州、2017年度に蓄電池電車導入へ

 電化されていない区間では主にディーゼルカーが走ります。ところが、JR九州は老朽化したディーゼルカーの代替として、蓄電池電車を投入する方針です。

 蓄電池電車は床下に大容量リチウムイオン電池などを積んでいます。ディーゼルカーに比べて、エネルギー使用量は原油に換算して2割減らすことができ、二酸化炭素排出量も半減します。走行段階では排気ガスは出ません。すでにJR九州は既存車を改造した試験走行を2013年度末に終えていて、実用化にほぼめどがついた段階です。2016年度に完成させ、2017年度から導入を開始する予定です。

 導入される蓄電池電車の数は、150~200両。約10年でディーゼルカーから置き換えます。JR九州のディーゼルカーは約300両ですから、半分以上が蓄電池電車になることになります。試験的に走行するレベルでなく、ごく普通の光景として蓄電池電車を見ることができるのです。観光列車や「ななつ星in九州」についても、将来は蓄電池電車の導入を検討するようです。
(参考:毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/shimen/news/20140703ddm008020150000c.html)

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大阪上本町からも「つどい」でビール、ハイボール

 以前、近鉄名古屋駅からの「つどい」を使用したビール列車のことを記事にしましたが、同様の列車は大阪上本町からも出ています。

 こちらは、アサヒビール株式会社、キリンビールマーケティング株式会社、サントリービア&スピリッツ株式会社の協力のもと、「つどい」で生ビールまたは角ハイボールを飲みながら通勤帰りのひとときを楽しむことができるものです。

 コースは2つあります。大阪上本町から京都までと、名張までの2つです。京都に行くのは、7月30日(キリン一番搾り飲み放題)、9月4日と11日(アサヒスーパードライ飲み放題)、9月18日と25日(サントリー角ハイボール飲み放題)の5回です。大阪上本町を19:00に出て、八木西口短絡線を経由し(暗くて見えないでしょうが)、橿原神宮前に20:16着、大和八木に20:39着、大和西大寺に21:03着、京都に22:03着です。料金はおつまみまでついて橿原神宮前までが3670円、大和八木までが3820円、大和西大寺までが3980円、京都までが4280円です。名張に行くのは、7月31日(キリン一番搾り飲み放題、女性限定日)、8月27日と9月10日(アサヒスーパードライ飲み放題、8月27日は女性限定日)、9月17日と24日(サントリー角ハイボール飲み放題、9月24日は女性限定日)の5回です。大阪上本町を19:00に出て、大和八木に20:10着、名張に20:47着です。料金はおつまみまでついて大和八木までが3630円、名張までが3940円です。募集人員は両コースともに各日80人、最少催行人員は50人です。飲料やおつまみなどの持ち込みは自由です。すでに7月16日から募集を開始していて、近鉄各駅営業所で申し込みをします。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/oosakatudoi.pdf)

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名古屋駅改造計画、名鉄に空港行き専用ホーム建設か?

 ターミナル駅の常といえばそうですが、名古屋駅には多くの鉄道会社が乗り入れ、構造が複雑になっています。新幹線、在来線、名鉄、近鉄、地下鉄、あおなみ線が乗り入れています。

 ここに新たな鉄道が加わります。2027年に開業するリニアです。リニアの駅は地下鉄桜通線よりもさらに下、地下30メートルのところにできます。東海道新幹線とは違ってリニアは名古屋止まりのため、リニアを利用する人は乗り換えをしないといけません。乗り換え需要が増えるのです。リニアと新幹線は3~9分で乗り換えられるように配慮するようですが(ただしリニアと新幹線は直交しているため、どうしても1か所に集中しやすく、スムーズな乗換ができるかどうかは疑わしいです)、そのほかの私鉄や地下鉄との乗り換えについては特段の配慮がありません。

 名古屋市は経済団体や学者らを集めて何回か会合を開き、6月に「名古屋駅周辺まちづくり構想案」を示しました。JRと名鉄が1か所にまとまっている隣の金山駅をモデルにしているようで、パブリックコメントで市民の意見を集め、秋に構想を固めます。もっとも、肝心の河村市長は名古屋駅前に1000メートルタワーのような集客施設をつくるほうに熱心で、乗り換えをスムーズにしようとする考えは薄いといわれています。

 また、リニアの駅は東西約1キロ、幅最大60メートルありますが、JR東海は一体の土地を買い、地上から掘って駅をつくります。この埋め戻した後の活用方法も重要な課題です。6月の「名古屋駅周辺まちづくり構想案」では、具体例を挙げています。防災機能を有する広場空間、タクシーの滞留や一般車の送迎ができる場所、観光バスの乗降場所や自転車駐輪場が候補に挙がっています。

 話は変わりますが、名古屋駅に乗り入れている名鉄。たった2本の線路、3本のホームで多くの利用者をさばいています。豊橋行きも中部空港行きも、「ミュースカイ」も普通も、同じホームから発車します。名鉄の山本社長は、経済界などからの要望に応え、中部空港行きの専用ホームをつくる考えです。

 ただそのためには、隣の近鉄との協力が必要です。そもそも名鉄名古屋駅が広ければ、少ない線路とホームで芸術的にさばく必要はありません。ターミナルらしく、ゆったりと列車を停めることができます。名鉄と近鉄はリニア開業に向け両社の駅ビルを一緒に立て直す計画で、その中で調整するようです。
(参考:朝日新聞8月2日朝刊 中部14版)

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北アルプス三市村観光連絡会、中央線不通関連で松本-栂池高原間等に無料バス

 長野県南木曽町の土石流災害により、中央線の一部区間が不通となり(代行バスは運行されています)、名古屋と信州との行き来が不便になっています。以前、木曽町が無料の送迎バスを運行しているということを記事にしましたが、大町市、白馬村、小谷村などでつくる北アルプス三市村観光連絡会は、高速バス名古屋-松本線を利用する人を対象に、無料のアクセスバスを運行することになりました。「しなの」が運休しているため、名古屋から大糸線に乗り入れる直通列車もなくなったからです。20人乗りのマイクロバスを使い、実際の運行はアルピコ交通が行います。予約は不要です。

 7月25日から8月8日まで運行する予定のアクセスバスは1日1往復。北アルプス山麓エリアへは、松本バスターミナル11:00発(名鉄バスセンター7:10発の便から接続)、信濃大町12:15着、白馬駅13:00着、栂池高原13:30着のダイヤで運行されます。名古屋へは、栂池高原14:00発、白馬駅14:30発、信濃大町駅15:15発、長野道安曇野16:00着です。長野道安曇野からは16:43発の高速バスに乗り、名鉄バスセンター20:18着です。
(参考:アルピコ交通ホームページ http://www.alpico.co.jp/traffic/news/001418.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014072490203917.html)

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北陸新幹線敦賀以西のルートは2015年から議論か?

 金沢開業時点での北陸新幹線の最大の欠点は、東京と北陸の行き来だけが便利になり、関西などほかの地域への都市間移動が不便になることです。これを是正するのが、北陸新幹線の金沢以西への延伸。とりあえず敦賀までは建設中であり、そこまで開業すれば関西方面にもある程度の改善が見込まれます。

 ただ、完全に北陸新幹線が一地域の新幹線ではなく、国家の幹となる路線になるためには、大阪までの全線開業が求められます。大阪までフル規格で結ばれて初めて、東海道新幹線の代替機能を果たせるのですが、敦賀以西のルートについては候補がいくつかあり、まだ決まっていません。

 ところが、与党の整備新幹線建設促進推進グループは2015年の年明けから敦賀以西のルートについて議論するようです。金沢-敦賀間の工期短縮の議論が今年中にめどが立つため、次の話に移ることができるのです。敦賀から米原に直接結ぶ「米原ルート」が有力とも言われていますが、リニア新幹線がいったん名古屋止まりとなってしまう現状では、せっかく新幹線が米原まで来ても、同じフル規格新幹線に乗り換えなければならないという笑うに笑えない事態になってしまいます。1973年に閣議決定された、「若狭ルート」しか取りようがないというのが正直なところでしょう。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20140722/CK2014072202000030.html)

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じぃじ、ばぁばと一緒にJR九州に乗ると、孫は1日2000円

 JR九州には65歳以上の人なら、JR九州の列車が九州新幹線を含めて3日間乗り放題となる、「アクティブ65」という切符があります。基本的には自由席しか使えませんが、「みずほ」など一部の列車を除いて、6回まで指定席を使うことができます。おおよそ熊本以北が対象の北部九州版が8230円、全九州エリア版が15430円です。

 この「アクティブ65」に期間限定でオプションができました。小学生が対象の「じぃじ、ばぁばとお出かけきっぷ」です。孫と一緒の旅行に便利な切符です。9月から10月にかけての休日(合計19日間)のみ使用でき、有効期限は1日間、発売額は2000円です。「アクティブ65」と違い、1日限りの切符ですので、御注意ください。「じぃじ、ばぁばとお出かけきっぷ」は九州新幹線を含むJR九州全線の普通車自由席が乗り放題です。指定席に乗るときは、指定料金券が必要となります。「じぃじ、ばぁばとお出かけきっぷ」の発売期間は8月6日~10月26日ですが、「アクティブ65」と同時に購入するか、提示する必要があります。「アクティブ65」を使用する人と同一行程での利用に限られ、「アクティブ65」利用1人につき、子供2人まで利用できます。

 なお、これに合わせて、イオン九州及びタカラトミーの協力により、「アクティブ65」「じぃじ、ばぁばとお出かけきっぷ」を買ったらプレゼントがもらえるキャンペーンも行っています。抽選でもらえるもの、全員にもれなくもらえるものがあります。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/0eceb930977837c949257d260039d8f8/$FILE/%E3%80%8C%E3%81%98%E3%81%83%E3%81%98%E3%80%81%E3%81%B0%E3%81%81%E3%81%B0%E3%81%A8%E3%81%8A%E5%87%BA%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%8D%E3%81%A3%E3%81%B7%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%99%BA%E5%A3%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf)

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筑肥線に305系投入

 以前にも書きましたが、筑肥線に新型車両を投入します。

 新型車両は305系といいます。通勤型直流電車です。6両編成6本が製造され、2015年2月から3月にかけて順次投入されます。この305系は福岡市営地下鉄空港線と相互直通します。ロングシートのようで、定員は座席291人、立席560人の1編成851人です。

 この305系の特徴はいくつかあります。コンセプトは「人にやさしく、環境にやさしいスマートトレイン」。バリアフリー・ユニバーサルデザイン関連としては、各車両に車椅子・ベビーカースペースを配置し、ドア上部の大型の液晶式画面で停車駅や乗換等を案内します。緊急時用の非常通報装置を増やします。車両は前面は黒、側面は白を基調としていて、車内も白を基調としています。1号車の床には木のフローリングを使用し、唐津への観光気分を湧き立てます。車内の静音性を向上させるため、防音車輪、密閉式モーターを使用します。環境対策としては、高効率の駆動用モーターを採用し、消費電力の削減を図ります。置き換え対象になると思われる103系の半分です。車内の照明にはLEDを採用します。また、コスト削減とデザイン性を両立させるため、既存の車体形状を活用することにしました。

(追記1)
 車内の冷暖房効果を高めるため、使うドアだけを乗客を開閉することができるボタンを設置しています。九州では初めての採用です。

(追記2)
 置き換え対象は103系の6両編成です。305系の投入により、103系6両編成の運用をすべて置き換える予定です。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/c90d2fe29aa67f5e49257d260039d6cf/$FILE/%E5%B9%B3%E6%88%9027%E5%B9%B4%E5%88%9D%E3%80%81%E7%AD%91%E8%82%A5%E7%B7%9A%E3%81%AB%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E5%BF%AB%E9%81%A9%E6%80%A7%E3%83%BB%E7%92%B0%E5%A2%83%E6%80%A7%E8%83%BD%E3%82%92%E8%BF%BD%E6%B1%82%E3%81%97%E3%81%9F%E6%96%B0%E5%9E%8B%E8%BB%8A%E4%B8%A1%E3%82%92%E6%8A%95%E5%85%A5%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99.pdf、佐賀新聞ホームページ http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/143591、railf.jp http://railf.jp/news/2015/02/06/180000.html、「鉄道ファン」2016年7月号 交友社)

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