岩手県等、山田線の三陸鉄道への移管をJR東日本と協議する方針
三陸鉄道の北リアス線と南リアス線に挟まれた格好となっている、JR東日本山田線(宮古-釜石間、55.4キロ)。三陸鉄道は4月に全線復旧しましたが、山田線は代行のバスすら走っていません。
この山田線について、三陸鉄道に移管させるというアイデアがあります。南北リアス線と一体的な経営ができ、コスト削減や乗客の利便性向上の面でメリットがあるからです。いろいろ動きがあるようですが、7日、岩手県、沿岸12市町村、三陸鉄道は、山田線を三陸鉄道に移管させる方針でJR東日本と協議する方針で合意しました。
今後取り組まなければならない重要な課題は、赤字補てんなどの地元負担の軽減策。JR東日本は山田線を復旧させたうえで(復旧費用約210億円のうち、約140億円を負担します)、線路などの設備を沿線自治体などに譲渡するようですが、この場合、維持費は地元が負担することになります。この負担を地元が嫌っているのです。運行赤字についても10年分として5億円を負担しますが、これでも足らないという意見が地元から出ています。
ただ、欲を出しすぎて三陸鉄道への移管が破談になり、鉄道が復旧しないようでは元も子もありません。山田線が利益を出すことが求められる株式会社では運営できるようなレベルでないことを十分認識し、過度な要求は慎まないといけません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140807-OYT1T50118.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07033_X00C14A8CR8000/、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140807/biz14080716180013-n1.htm)
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