北陸新幹線金沢開業は2015年3月14日
少し前の記事で北陸新幹線の開業日は9月に発表されると書きましたが、少し早まり、8月27日にJR東日本及びJR西日本から発表されました。
その開業日は以前にも書いたとおり、2015年3月14日の土曜日です。中旬の土曜日にダイヤ改正を行うというパターンが続きます。
今回は開業日だけが発表されたのではありません。運行計画の概要も併せて発表されましたので、紹介します。
(1)北陸新幹線
以前にも書きました通り、4種類が走ります。速達タイプの「かがやき」は東京-金沢間に10往復、停車タイプの「はくたか」は東京-金沢間に14往復(現行の越後湯沢と北陸を結ぶ在来線特急の「はくたか」より1往復多いです)、長野-金沢間に1往復、シャトルタイプの「つるぎ」は富山-金沢間に18往復、現長野新幹線タイプの「あさま」は東京-長野間に16往復します。停車駅は次の通りです。「かがやき」は大宮、長野、富山。上野は一部通過です。「はくたか」は上野、大宮、長野、上越妙高-新高岡間の各駅。高崎-上田間の各駅と飯山は一部通過です。長野-金沢間区間運転の「はくたか」は各駅に停まります。飯山は長野-金沢間のものも含めて1日12往復が停まります。つまり、通過する「はくたか」は3往復ということになります。ほかの高崎-上田間の各駅にどれだけの「はくたか」が停まるのは不明です。「つるぎ」は各駅に停まります。「あさま」は上野、大宮、高崎、軽井沢-上田間の各駅。熊谷、本庄早稲田、安中榛名は一部通過です。
それにしても思い切ったダイヤです。「かがやき」の一部は上越妙高、新高岡に停まると思っていましたが、全くなかったのです。10往復が上越妙高、糸魚川、黒部宇奈月温泉、新高岡を通過するのです。上野に停まるか停まらないかだけの区別なので、2時間半前後で運転するのが10往復も出るわけです(東京-金沢間の最速は2時間28分)。
なお、車両はE7系、W7系12両編成が使われますが、「あさま」の一部はE2系8両編成が使われます。
(2)関西方面在来線
北陸新幹線開業に伴い、七尾線に行く列車を除いて、金沢以東での特急の運転はなくなります。「はくたか」、「北越」、金沢以東の「サンダーバード」、金沢以東の「しらさぎ」、金沢以東の「おはようエクスプレス」が廃止されます。北陸新幹線開業後は、「サンダーバード」が大阪-金沢間を22往復、大阪-和倉温泉間を1往復します。「しらさぎ」が名古屋-金沢間、米原-金沢間をそれぞれ8往復ずつします。これまで首都圏と北陸を移動する人の中には「しらさぎ」を使う人もいて、北陸新幹線開業によってその需要が減ることから減便されるという話もありましたが、金沢以西は現状維持となりました。そのほか、福井-金沢間で特急を3往復(早朝や夜間に運転します)、金沢-和倉温泉間で特急を5往復します(特急の名前はJR側が決めます)。平日のみですが、「おはようエクスプレス」、「おやすみエクスプレス」を福井-金沢間で1往復します。
(3)新潟方面在来線
北陸新幹線開業に伴い、「はくたか」、「北越」、快速「くびき野」、快速「妙高」が廃止されます。その代わり、地元の要望もあってか、新潟-上越妙高間(一部新潟-新井間)に「しらゆき」を5往復します。1982年まで金沢と青森の間を結んでいた急行の名が復活するのです(分割民営化後に一時期、奥羽線で快速として走っていたこともあります)。「しらゆき」はE653系をリニューアルして投入します。1100番代となり、4両編成4本が投入されます。座席数は266席です。カラーリングは「しらゆき」をイメージするため、アイボリー系のホワイトで柔らかな印象を表現し、紫紺を車体上部及び下部に帯状に配します。沿線に広がる日本海の海と空の青さを表現しています。下の紫紺の上には、朱色の帯が巻かれます。日本海に沈む夕日の海面に映り込む姿をイメージしているのです。車内は暖色を採用し、温かみのある車内を表現しています。座席のモケットデザインもE7系、W7系の普通座席に近いものを採用します。
そのほか、新潟-新井間で快速を2往復、新潟-糸魚川間で快速を1往復運転します(快速の名前はJR側が決めます)。新幹線と接続する上越妙高方面はともかく、交直流電車が今後にわたって必要な糸魚川に1往復とはいえ直通列車が走るのは意外でした。そういう配慮ができるのなら、損失補てんを兼ねて「サンダーバード」を富山まで延長させたほうがよいでしょう。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140814.pdf、http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20140827tokyusirayukie653.pdf、信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20140828/KT140827ATI090035000.php、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014082802100010.html)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- 阿佐海岸鉄道、車両不具合で当分の間運休(2024.10.07)
- 美祢線に快速バス(2024.10.06)
「JR東日本」カテゴリの記事
- 山田線、並行するバスと共同経営へ(2024.10.11)
- 秋田港クルーズ列車、廃止か?(2024.09.30)
- 米坂線でイベントをしたが、バスの利用者は増えず(2024.09.29)
- 上越新幹線で自動運転(2024.09.23)
「JR西日本」カテゴリの記事
- 美祢線に快速バス(2024.10.06)
- 「エヴァンゲリオン」で宇部にフリー切符(2024.10.06)
- 山陽新幹線と在来線特急を乗り継げば、ポイントで還元(2024.10.01)
- 山陽新幹線でも自動運転(2024.09.27)
「関東・甲信越私鉄」カテゴリの記事
- ライトラインの西側延長、2030年が目標(2024.10.09)
- ライトライン、沿線のショッピングセンターとコラボの一日乗車券(2024.09.04)
- 銚子電鉄、南海2200系をもう1編成譲受(2024.08.28)
- 散髪のできる鉄道車両(2024.08.25)
- 長野電鉄、運転士不足で一部の特急を運休(2024.08.12)
Comments
東京金沢間1日24往復は自分が予想していたより随分多いと感じましたが、金沢は百万石の城下町だっただけに、現在の人口数だけでは計り知れない存在感も感じます。そして華のある都市だとも思います。
さて、東京駅のたった2面4線のホームで捌ききれるのか、ものすごく気になります。
上越新幹線「とき」と「たにがわ」に及ぼす影響も気になります。
Posted by: I love train | 2014.08.30 10:13 PM
I love trainさん、おはようございます。
* さて、東京駅のたった2面4線のホームで捌ききれるのか、
御指摘の通り、「たにがわ」が減るのかもしれません。「とき」「あさま」を越後湯沢以南にこまめに停めればいいのですから。
Posted by: たべちゃん | 2014.08.31 05:51 AM