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September 2014

奇跡の一本松、10月1日から常設化へ

 東日本大震災の大津波に耐えた、陸前高田市の「奇跡の一本松」。この「奇跡の一本松」はその後枯れましたが、復興のシンボルとして化学的な処理をされ、残っています(そのときの旅行記はこちら)。

 その奇跡の一本松の近くをBRTが通っています。2013年7月からは臨時の駅が置かれ、2013年は11月まで、2014年は3月から停車しています。その奇跡の一本松ですが、周辺に観光物産施設ができ、客足が衰えないことから、10月1日から常設されることになりました。一年を通じて停車することになります。

 奇跡の一本松が常設化されても、ダイヤには影響はありません。しかし、運賃は変更されます。奇跡の一本松はこれまで営業キロの設定がなかったのですが(BRT化以後つくられた駅はいくつかありますが、奇跡の一本松以外は営業キロの設定があります)、常設化に伴い営業キロの設定がなされるのです。営業キロの設定は10月1日からです。

 奇跡の一本松のあたりは既存の鉄道から離れています。そこで、運賃計算上は陸前矢作-竹駒間にある駅とみなしています(ちなみに、隣の長部は上鹿折-陸前矢作間にある駅としています)。陸前矢作-奇跡の一本松間は2.9キロ、そして奇跡の一本松-竹駒間は0.1キロです。計算上は、すぐ目と鼻の先に次の駅があるということになります。

 これまで奇跡の一本松を発着する運賃については、外方の駅の営業キロを基に計算していましたが、独自の営業キロの設定により、一部の区間で安くなります。気仙沼-奇跡の一本松間、奇跡の一本松-盛間はそれぞれ410円、500円と変わりがありませんが、奇跡の一本松-陸前高田間は190円から140円に値下げされます。
(参考:JR東日本ホームページ盛岡支社 http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1411708450_1.pdf、三陸経済新聞ホームページ http://sanriku.keizai.biz/headline/1065/)

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JR東海、東海道新幹線開業50周年で10月1日に記念クリアファイル進呈

 東海道新幹線は明日10月1日、開業から50年を迎えます。そこで、10月1日の営業開始時間から、東海道新幹線全17駅の改札口で新幹線を利用した人に記念のクリアファイルが進呈されます。50万枚配布しますが、なくなり次第終了となります。

 クリアファイルには、0系からN700Aまで東海道新幹線を走行した歴代車両と「ドクターイエロー」がデザインされています。0系、100系、300系、500系、700系、N700系、N700A、「ドクターイエロー」(現行のもの)の8種類です。JR西日本の車両であることもあり、仲間外れにされることがある500系もちゃんと載っているところが、注目すべき点です。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000024017.pdf)

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「伊予灘ものがたり」と「予土線3兄弟」に乗る(2)

 伊予大洲から「宇和海9号」に乗って宇和島に行く。意外とアップダウンが多く、パワーに任せて坂を登ったところからみかん畑越しに見る宇和海はなかなかの絶景だ。「宇和海9号」は終点宇和島に11:31着、接続の予土線は11:37発なので、少々急いで乗り場に行く。

 宇和島と窪川を結ぶ予土線は四国一のローカル線と言ってもいいだろう。通常の普通列車だけでは誰も利用してくれない。何か変わった列車がいる。そのため、国鉄末期からトロッコ列車の運行を始め(2013年秋にリニューアルされ、「しまんトロッコ」となる)、2011年からは沿線にある海洋堂ホビー館とタイアップした、「海洋堂ホビートレイン」の運行も行っている。それに加えて今年3月15日からは「鉄道ホビートレイン」というものも走り始めた。キハ32を0系風に改造した車両で、窪川方には0系を象徴する丸い先頭部がついている。ほかのJR旅客鉄道会社には新幹線が走っているか、もしくは近いうちに走る。しかし、JR四国だけはその予定もない。ローカル線をトコトコ走る、日本一遅い新幹線だ。「しまんトロッコ」「海洋堂ホビートレイン」「鉄道ホビートレイン」という3種類の観光列車は、「予土線3兄弟」と言われる。話を宇和島11:37発に戻す。宇和島11:37発の普通列車は予讃線との分岐駅である北宇和島を過ぎると、ぐんぐん坂を登っていった。宇和島から数えて3駅目の伊予宮野下で対向列車の交換待ち。来たのは「鉄道ホビートレイン」だ。この列車もそれなりには乗っているが、さすがは「鉄道ホビートレイン」、かなり乗っているように見受けられる。

 宇和島から乗り続けること約1時間、江川崎に到着。このまま乗り続けてもよいのだが、気分転換に降りてみる。江川崎は平日と土曜日の日中は駅員がいるが、今日(9月14日)は日曜日。駅員はいない。食券みたいなペラペラの切符を出す券売機があるのみだ。駅の横に四万十川ふるさと案内所があり、そこでパンフレットをもらって散策に出かける。駅を出てしばらく歩くと小さな集落がある。今、江川崎のあたりも市町村合併で四万十市となっているが、かつては西土佐村というところだった。その役場が置かれたのが、ここ江川崎である。そのため休日であっても開いている店は(少ないとはいえ)ある。ぶらぶら歩いていると、地元の農産物を売っている、「ふる里市」があった。弁当もあったが、すでに夜の分まで買っていたのでパス。小さなドレッシングを買い求める。

 散策は30分ほどで終了。次の宇和島行きが来るまでの間にと、ホームで「鯛めし弁当」を食べていたところ、窪川方から時刻表にはない列車がやってきた。サイクリング愛好家用の臨時列車で、江川崎にはトイレ休憩のために停まったようだ。車内には自転車が見える。自転車を持ってきていない客が乗ることはできず、そのまま見送る。次の宇和島行きがやってきた。江川崎14:22発のこの列車は、「海洋堂ホビートレイン」である。キハ32を改造した車両で、車両の内外に恐竜などが描かれている。天井も床も例外はない。宇和島方にはショーケースがあり、フィギュアが展示されていた。座席の模様は恐竜だ。人気列車のため車内は混んでいて、座れない。

 松丸で下車。ここで降りたのは、温泉に入るため。今日もホテルには泊まらないのだ。入ったのは「ぽっぽ温泉」、駅に隣接している温泉だ。というより、駅の2階が温泉。ここでしばらく休み、駅に戻る。窪川方から黄色い車両がやってきた。「しまんトロッコ」だ。本当はこれに乗りたかったのだが、「e5489」で事前に予約を入れていなかったため、指定券を手に入れることができなかったのだ。やむなくここ松丸で見送るのだ。

 「しまんトロッコ」を見送って20分ほど経つと、反対の宇和島方から新幹線がやってきた。「鉄道ホビートレイン」だ。中に入る。「海洋堂ホビートレイン」と違って天井には何も描かれていないが、床は蒸気機関車の設計図が描かれている。ショーケースには新幹線や四国で活躍した車両の模型が飾られ、座席の模様は鉄道車両だ。「鉄道ホビートレイン」ならではのものは窪川方にある転換クロスシート。0系のシートを再現したものだが、座席は窪川向きに固定され、向きを変えることはできない。あと、「鉄道ホビートレイン」もワンマンカーなので、運賃表示器があるが、予土線の駅名と並んで、東京から新大阪まで、東海道新幹線開業当時の駅名が書かれてあった。ただし、東海道新幹線各駅からの運賃は表示されない。先頭に立って前方を見る。0系を象徴する丸い先頭部はメッシュとなっていて、運転席からもさほど視界を妨げないようになっている。「鉄道ホビートレイン」は江川崎を過ぎ、ここからスピードが上がる。昨年夏に通ったときはゆっくりと走っていたように感じたが、それもそのはず、昨年乗ったのはトロッコの「清流しまんと号」だったのだ。トロッコと比べることがそもそも誤りなのだ。江川崎から先は1974年に開業した区間なので、ローカル線であるにもかかわらず、速く走ることができる。「鉄道ホビートレイン」は四万十川を遡る格好で走り、終点の窪川に着いた。

 窪川の売店は閉店間近だった。明日の朝食用として近くのパン屋がつくっているパンを買う。ここ窪川でしか買えないパンだ。窪川18:24発の「あしずり10号」に乗る。特急だが、たったの2両編成、グリーン車はなく、指定席が半両あるだけだ。しかし、2両でも空席は多い。外は暗くなり、闇の中を「あしずり10号」は進む。高知で同じディーゼル特急の「しまんと8号」に乗り換え。同じホームでの乗り換えなので、負担は小さい。前から2両目の6号車に乗ったが、この「しまんと8号」、7両編成ではない。前2両が「しまんと8号」、後ろ3両が「南風28号」の5両編成なのだ。4号車、5号車は欠けている。「南風28号」はグリーン車半両、指定席1両、自由席1両半の3両編成、「しまんと8号」は指定席半両、自由席1両半の2両編成だ。宇多津で岡山行きと高松行きに分かれるまで一緒に走る。車内で朝、松山駅で買った駅弁、「醤油めし」を食べたのだが、6号車を見る限り、こちらも空いている。それにしても気になるのは、無人駅の多いこと。大杉や大歩危はともかく、いくら夜間とは言え、後免、土佐山田、琴平が無人になっているとは思わなかった。高松近郊を除いては、駅員がいるのは阿波池田ぐらいのようだ。宇多津で切り離され、2両編成になってひと駅、坂出に到着。

 今夜の宿は、「サンライズ瀬戸」。個室の寝台を予約しようとしたが、発売初日の夕方に「みどりの窓口」に行ったところ、「ノビノビ座席」ぐらいしか空いていなかったのだ(さすがに当日はよく乗っていた)。でも、「ノビノビ座席」もいいもの。普通車指定席と同じ値段で横になることができるのだ。当然ながら寝台券はいらない。カーペットなので硬いが、横になれることには違いない。枕はないが毛布はついていて、頭の部分には隣が見えないように仕切りがある。520円で横になれるのは、申し訳ないぐらいだ。手元にある分厚い本、時刻表を枕にして寝ることにする。

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「伊予灘ものがたり」と「予土線3兄弟」に乗る(1)

 「せっかく高野山に来たから」と思って、目の前にある奥之院に行っていたら、実はそんな余裕はなかった。慌てて携帯電話で検索したところ、今晩乗るフェリーに間に合わないということはないが、晩を食べてからフェリーに乗るという当初の計画は変更を余儀なくされる。とりあえず奥の院前18:14のバスに乗る。

 ケーブルで極楽橋まで降り、高野線に乗り換える。ここから乗るのは各駅停車の橋本行きだが、停まっているのは転換クロスシートの2300系だ。基本的には難波には姿を現さず、橋本以南の急勾配区間のみを走る、貴重な車両だ。当然ながら転換クロスシートに座る。高野線で特に急勾配なのは、高野下以南の区間。闇夜にもかかわらず交換ができる駅には駅員が立っていて列車を見守っている。大手私鉄ならではの余裕ともいえるが、乗客に安心感を与えてくれる。橋本で乗り換えだが、特急に乗るほどではないので、次発の急行に乗る。観光需要が望めない、夜の難波行きに乗るような客などいるわけなく、有料の「りんかん」はガラガラの状態で出発していった。

 もともとは堺東で夕食を食べるつもりだったが、計画が狂いフェリーの出航後になってしまうので、「551」で軽食用に豚まんを2個買い、バスに乗るまでに早速1個食べる。次に乗るのは南港フェリーターミナルへのバス。南海バスは堺東から堺を経由して南港に行くバスを運行している。一時あったが廃止され、再び復活した系統だ。このバスの一部がフェリー乗り場の南港フェリーターミナルを通る。堺東駅前20:45発の便がまさにそれだ。堺駅前から乗る客を含め、10人ほどで走る。途中、わずかな距離だが、阪神高速を通る。いったん料金所で1800円徴収され(もちろんETC)、出口で800円返金された。運賃は500円均一。昼間割引バスカードで払う。

 9月13日の晩に乗ったのはオレンジフェリー。大阪南港22:00発の東予港行きだ。事前に電話予約しているのでフェリー乗り場でその旨を告げ、代金を払う。JAFの会員のため1割引となる。すでにフェリーに入ることができるので乗船する。予約したのは2段ベッドが並んだ2等寝台だが、先にレストランで夕食を食べる。堺東で豚まんを食べたので、軽めに玉子丼にする。夜遅い時間なのでメニューはあまりないが、賑わっている。次にお風呂。移動しながらお風呂に入ることができるのは、船ならではの特権だ。しかも広々としている。翌日もあちこち動き回るので風呂から出たらすぐに寝ることにする。前日の松阪のホテルではなぜかよく眠れなかったので、エンジンの音がずっとしているにもかかわらず、よく眠ることができた。

 東予港には6:00着。早い到着時刻であるにもかかわらずレストランは営業している。食べたいところだが、今日のその後を考えて我慢。ここでたくさん食べるわけにはいかないからだ。東予港からはいくつか連絡バスが出ている。松山行きは有料だが、これから乗る今治営業所行きは無料だ。本来はあちこちに停まりながら今治に行くのだが、利用者が多いのか今治駅前までノンストップの直行便が設定され、それに乗る。乗ったバスはせとうちバスだった(松山行きは伊予鉄道)。短距離の高速バス用と思われるもので、2人分の座席を占領できるほどの乗り具合だった。今治にほぼ定刻に着いたので、次の列車までは50分ほど時間がある。今治駅にはお土産を売っているコンビニがあったので、その待ち合わせ時間の間に一気に買う。昼のことも考え、駅弁を買う。今治ならではの「鯛めし弁当」だ。

 ここからは鉄道の旅。今治から乗ったのは、今治7:56発の「いしづち103号」、6月に登場したばかりの8600系で運行される(一部の日を除く)。「しおかぜ」「いしづち」という予讃線松山以東の特急は原則として電車で運行されるが、車両が足らないこともあり、一部はディーゼルカーで運行される。それを改めるためにつくられたのが8600系だ。「いしづち103号」がやってきた。もちろん電車だが、前から見ると丸く見え、しかも真っ黒になっているので、蒸気機関車のように見える。平日は4両編成だが、休日は2両編成なので、車内は混んでいる。結局座れず、松山まで立つことになる。車両の最後尾に立ち、運転席越しに後ろを見る。振り子車両の性能を活かし急カーブでも速度を落とさずに走り、一線スルーで駅でも速度を落とさずに走る。きびきびと走る様は気持ちいい。やがて「いしづち103号」は松山に到着した。

 松山の到着ホームは1番線。前には宇和島行きの「宇和海7号」が停まっている。宇和島に行くのはこれが速い。しかし、それには乗らない。違う列車に乗るのだ。それは「伊予灘ものがたり 大洲編」、7月に登場したばかりの観光列車だ。宇和島方面の鉄道は伊予長浜経由と内子経由の2つがある。もともとは伊予長浜経由だけがあったが、1986年に内子経由ができ、特急等はこれまでの伊予長浜経由から内子経由に変更された。伊予長浜経由も依然として予讃線だが、実質的には「長浜線」というのが適切なローカル線だ。事実、愛称がつけられていて、「愛ある伊予灘線」となっている。「伊予灘ものがたり 大洲編」は3番線に入ってきた。扉のあるところにはカーペットが敷かれ、アテンダントが迎えてくれる。「伊予灘ものがたり 大洲編」は9:10に駅員などの見送りを受けて、松山を出た。松山の郊外を走る。

 最初、「伊予灘ものがたり」の話を聞いたときは、どこにでもあるような観光列車だと思っていて、特に関心も示さなかった。しかし、それは違っていた。この列車の魅力は、車内で食事ができること。夕方に松山に向かう「伊予灘ものがたり 道後編」を除いた3本で食事の提供があるのだ(「伊予灘ものがたり 道後編」を含めて4本とも車内販売があり、飲料などを購入して、車内で食べることができる。酒やおつまみ、デザートもある)。「伊予灘ものがたり」に乗るには全国の「みどりの窓口」でグリーン券を買えばよいが、食事の予約はJR東海ではできない(JR四国のほか、JR東日本、JR西日本、JR九州ではできる)。JR四国(旅の予約センター)に電話し、代金をコンビニで払うことにより、食事の予約をすることができた。

 その食事は松山を出てしばらくして出される。朝走る、「伊予灘ものがたり 大洲編」のメニューは、ヨーヨーキッチン!のもの。ベイクドベジタブル(季節野菜三種盛り)、胡麻のガレット風(上に鶏や野菜などが載っている)、なめらかプリン(スイートポテトのせキャラメルソース)、モーニングコーヒーである。野菜は松山市郊外の自社農園で育てたものである。値段は2500円である。「伊予灘ものがたり」には厨房はなく、事前に調理しているのを出すだけであるが、それでも車内で食事ができるのはいいものだ。ただ不満なのは、飲み物がコーヒーしかないこと。少々値段を上げてもよいから、水も欲しいところだ。どこかの県内の名水がよい。コーヒーは食後に飲みたいものだ。「伊予灘ものがたり」は海岸の見晴らしのいいところを走る。ところどころで徐行もする。伊予長浜を過ぎると「伊予灘ものがたり」は左に大きく曲がり、伊予灘沿いから離れる。代わりに肱川に沿って遡ることになる。大洲市からはクーポンのついた観光パンフレットが渡される。「伊予灘ものがたり 大洲編」の伊予大洲到着は10:33。着いてから十分に大洲観光を楽しむことができる時間だ。車内では抽選会も行われ、向かいに座っていた人は大洲の特産品が当たった。(続く)

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「伊予灘ものがたり」と「予土線3兄弟」に乗る(0)

 前の旅行記の続きです。ここでは、四国でのことを書きます。

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野菜を運ぶバス

 バスは普通旅客を運ぶものですが、野菜を運ぶものもあります。

 その野菜を運ぶバスは、福島交通のバス。二本松市西部、山あいにある原瀬東部営農組合が行っている取組です。旅客の少ない早朝のバスを使い、岳温泉の肉屋へは週2回、二本松駅近くの魚屋には週3回運びます。市場を通さず、新鮮な野菜を直送するので、値段も3~4割ほど安くなっています。新鮮な野菜を安価で購入できるので評判です。なお、営農組合は出荷前に放射性物質の自主検査を行っています。

 バスを運行する福島交通にもメリットがあります。二本松駅前と岳温泉を結ぶ路線、原瀬経由岳温泉線も赤字路線なのですが、営農組合から毎月定額収入があるので、増収につながるのです。
(参考:福島民報ホームページ http://www.minpo.jp/news/detail/2014090917947)

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相鉄の車両は東急に入ることができない?

 羽沢と日吉を結ぶ、相鉄・東急直通線。建設中の相鉄・JR直通線とともに、相鉄と東急との間で相互直通運転を行います。

 その相鉄と東急との相互直通運転ですが、実は現状のままでは相鉄の車両が東急に乗り入れることはできないようです。というのも、途中の新横浜でトンネルの大きさが変わるのです。相鉄の車両は最大幅が2.95メートルで、鉄道・運輸機構によれば車両限界は3メートルとなります。これに対して東急の車両限界は2.82メートルです。新横浜までは幅の広い相鉄の車両が入線できるのですが、新横浜から先は入線できないのです。東急は渋谷や目黒から先、東京メトロなどとも直通します。そこまで全部トンネル等を改修することは無理でしょう。相鉄と東急との境となる新横浜でトンネルの規格を変えるのも仕方のないことと考えられます。このことに対して相鉄がどのように対応するかは、今のところ不明です。なお、相鉄の乗り入れ先のひとつである東急目黒線は、現在の6両から8両に延長します。

 新横浜は折り返し列車の運行にも対応できる構造となっています。地下4階にホームができる新横浜駅は、幅8.2メートル、長さ200メートルの島式ホーム2面3線の駅となります。駅コンコースは地下1階にでき、駅中央部の地下2階で交わる横浜市営地下鉄ブルーラインと乗り換えできるようになっています。横浜市営地下鉄の出入口を経由すればJRの新横浜駅にも地下で行き来できます。
(参考:日経ケンプラッツ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/news/20140917/677311/?P=1)

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夢洲へ鉄道延長3案

 大阪府と大阪市は、大阪湾の人工島、夢洲にカジノを中心とする統合型リゾート(IR)の誘致を進めています。そして、以前にも書きましたが、今は鉄道がない夢洲への鉄道アクセスを考えています。

 鉄道は3案が考えられます。まずひとつは、桜島線の延伸。工事延長は約6キロ、整備費は約1700億円、開通見通しは2026年、大阪駅周辺からの所要時間は約22分です。二つ目は、京阪中之島線の延伸。工事延長は約11キロ、整備費は約3500億円、開通見通しは2026年、大阪駅周辺からの所要時間は約40分です。三つ目は、大阪市営地下鉄中央線の延伸。工事延長は約3キロ、整備費は約540億円、開通見通しは2022年、大阪駅周辺からの所要時間は約30分です。

 一番有力なのは、中央線の延伸。安上がりなのは、すでに大阪オリンピックを計画していたときにトンネルをつくっていて(2009年に完成)、鉄道用のスペースも用意されています(約330億円かけてつくられたトンネルは放置されている状態です)。ほかの2案と比べて用地買収が要らないので、開業見通しが3案の中で一番早いのも魅力でしょう。カジノは東京オリンピックが行われる2020年に開業したいと考えているのですから。しかし、橋下市長が推しているのは桜島線の延伸。大阪駅に直通し、うめきたと直結します。京都や神戸にも便利です。USJとも直結します。一番発展可能性が高いと橋下市長は考えています。ただ、別の人工島の舞洲を経由するため、2本のトンネルが必要となり、整備費がかさみます。残る京阪中之島線は中之島がどこの鉄道とも接続していないこともあり、開業前の予測の2割しか乗っていない、期待外れの鉄道(ほかにも、開業前の予測の2割台しか乗っていない鉄道として、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線、大阪市営地下鉄今里筋線などがあります)。1日当たりの利用者は2.5万人です。可能性は低いでしょうが、汚名返上のチャンスです。

 なお、大阪府や大阪市には、夢洲への鉄道を建設することのできるお金はありません。約200億円の建設費用負担はカジノの運営業者にさせる考えです。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG9L3CXRG9LPTIL006.html、https://digital.asahi.com/articles/ASKDQ5G9FKDQPTIL01W.html?rm=318、大阪日日新聞ホームページ http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/140919/20140919023.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140919k0000m040132000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140918/waf14091807560005-n1.htm、山梨日日新聞ホームページ http://www.sannichi.co.jp/article/2014/09/06/00003280)

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あいの風とやま鉄道のダイヤ発表はJRダイヤ発表後1週間以内に、IRいしかわ鉄道の乗継割引

 北陸新幹線開業により並行在来線となる鉄道会社のうちから、2つ話題を書きます。まず一つはあいの風とやま鉄道から。

 北陸新幹線開業時のダイヤ発表は開業の3か月前とされています。並行在来線のあいの風とやま鉄道のダイヤ発表はそれからとなりますが、9月12日の富山県議会において、JRによるダイヤの発表後、1週間以内に行いたいとの回答が県知事からありました。また、石井富山県知事は、JRに対して、ダイヤの発表の前倒しを求めています。

 JR絡みで余談として書きますが、「かがやき」が新高岡に1本も停車しないことについては、新神戸を例に挙げ、利用者が増えることによって「のぞみ」が停車することになったと富山県側は考えています。それならやることは、新高岡の利用実績を上げることであり、その数字をもって新高岡への「かがやき」停車の必要性を証明しなければならないでしょう。ただJRに言うだけでは、何の効果もありません。

 話は変わりまして、隣のIRいしかわ鉄道と他社との乗り継ぎ運賃について。9月17日、石川県議会において判明したことですが、現在の1.1~1.2倍に抑えられるようです。石川県は独自の乗継割引を設けることによって、最大でも1.3倍になるようにJRなどと調整してきましたが、さらに値上げ幅が抑えられます。運賃に関してはかなり努力していると言えるでしょう。
(参考:チューリップテレビホームページ http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20140912114900、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG9K5K46G9KPJLB00D.html)

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太田-伊香保温泉・四万温泉間にシャトル高速バス

 関越交通は、10月1日から太田-四万温泉間に高速バス「伊香保・四万温泉シャトル」を走らせます。2015年3月31日までの運行です。

 「伊香保・四万温泉シャトル」は、太田-四万温泉間を1日1往復します。行きは太田駅を9:10に出て(浅草7:40発、太田9:02着の「りょうもう3号」から接続します)、富岡製糸場には10:25~11:40の間、滞在します。75分停まっている間に見学することができます(富岡製糸場の入場料は別払い、富岡製糸場での乗降はできません)。伊香保温泉には13:00着、四万温泉には14:00着です。帰りは四万温泉を14:20に出て、伊香保温泉は15:20発、富岡製糸場には立ち寄らず、太田駅には17:00着です。太田からは17:28発の「りょうもう40号」に接続します。浅草18:55着です。運賃は太田駅-伊香保温泉間が片道2000円、往復3700円、太田駅-四万温泉間が片道2200円、往復4000円です。

 東京からのお出かけに便利な切符もあります。バス代に加えて、東武の乗車券、「りょうもう」特急券、富岡製糸場入場券とセットになったものです。9月5日から2015年3月29日までの間発売され、10月1日から2015年3月31日(帰着)までの間、使えます。有効期間は6日間です。値段は浅草から四万温泉が7800円などとなっています。

 このように東武と組み合わせる関越交通のバスはすでにあります。冬季に運行する「伊香保・四万温泉号」(上尾-四万温泉間)と「みなかみ温泉号」(新宿-水上間)がそれで、こちらは東上線の川越駅を経由するのが特徴です。東上線沿線の集客ができ、特に「伊香保・四万温泉号」は都心の渋滞を避けられるというメリットがあると考えられます。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/e3dd3e9cc70688d53da3c25b6d029513/140904.pdf?date=20140904141124、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/bbcacf36aa39402e5320841dcc7e95a3/131101.pdf?date=20131101172011、関越交通ホームページ http://kan-etsu.net/publics/index/55/、http://kan-etsu.net/publics/index/53/、http://kan-etsu.net/publics/index/51/)

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ハートランドフェリー、稚内-サハリン航路を2015年度で撤退へ

 稚内とサハリン南部のコルサコフを結ぶフェリーがあります。ハートランドフェリーが運航していて、近年は夏季の6~9月に約30往復してきました。

 しかし、この航路、2015年の運航をもって終了することになります。1999年の就航以来(それ以前に1995年からロシアの船が定期航路を運航していました)、赤字続きで、4年前からは稚内市からの補助金(年間約5000万円)を受けてきました。これにより一時は廃止の危機は免れましたが、それでも業績は良くならず、補助金が切れる2015年で廃止することにしたのです。2005年のころはサハリンの原油や天然ガス開発用の重機の輸出が盛んでしたが、2014年度はそれも減り、2005年度に比べて貨物量は1/8にまで減ってしまいました。旅客のピーク時の2006年度に比べて2/3に減っています。

 ハートランドフェリーは今後、利尻や礼文といった離島への路線に経営資源を集中させ、こちらも減り続けている離島航路を維持したい考えです。サハリン航路で使っていたフェリー「アインス宗谷」は海外の業者に売却する予定です。

(追記)
 2015年6月、工藤稚内市長は、市議会で新会社(第三セクター?)を設立してサハリン航路を維持する意向を明らかにしました。現在ハートランドフェリーが使用している「アインス宗谷」を買い取って運航する予定です。運航時期の拡大も考えているようです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/561698.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/otona/news/20140926-OYT8T50047.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140925/biz14092517530018-n1.htm、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/saharin/)

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阪急の車両が阪神の線路を走った?

 阪急と阪神は経営統合したものの、これまで阪急の車両が阪神の線路を走ることはありませんでした。しかし、7月13日未明、阪急の車両が阪神の線路を走ったのです。1949年に、阪急の車両が今津駅で阪神の線路に誤って進入するという事故はありましたが、そういう事故を除けば、初めてのことです。阪急の車両は7月13日0:15ごろ、西宮北口を出発しました。新開地で折り返し、2時ごろに尼崎に着いたのです。

 阪急の車両が阪神を走ったのは、改修工事を受けるため。実はこの車両、能勢電鉄が阪急から払い下げを受けた車両だったのです。ワンマンにするために阪神の子会社の車両工場がある尼崎まで走ったのです。

 当然ながらこの車両、能勢電鉄で働かないといけませんので、もう一度阪神の線路を走ります。改修は年内に終わる見込みで、色は阪急時代のままです。阪急の色のままで阪神の線路を走るのです。

(追記)
 阪神電鉄尼崎車庫に併設されている工場で転用改造を受けていた元阪急の車両は、阪急時代の塗装のまま、2015年1月12日未明に阪神電鉄尼崎車庫から神戸高速新開地を経由して、阪急電鉄西宮車庫まで回送されました。
(参考:神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201407/0007152422.shtml、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG8V5VXRG8VPTIL02W.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8V5VXRG8VPTIL02W、railf.jp http://railf.jp/news/2015/01/12/133000.html)

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国交省、地方の鉄道会社、バス会社向けリース会社設立か?

 鉄道車両やバス車両はかなり高額で、地方の鉄道会社、バス会社は経営が苦しく、新しい車両を導入することができないことがあります。

 現状でも地元自治体の援助で新車を導入するというケースがありますが、国交省が2015年を目途に考えているのは、リースによる手段。地域ごとに自治体や金融機関と共同出資により、特別目的会社(SPC)を設立します。この特別目的会社がバリアフリーなどに対応した新型車両を調達し、リースで貸し出すのです。

 参考にした記事からは詳細は読み取れないのですが、特定目的会社はリース料で稼ぐことができません。もしリース料が採算の取れる水準なら、わざわざこのような会社をつくることなく、地方の鉄道会社等は自前で調達できます。地元自治体が何らかの名目で負担することにより、リース料を抑えないと意味がないでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF20007_Q4A920C1MM8000/)

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北陸新幹線、北海道新幹線開業時期前倒しへ

 2015年に北陸新幹線、2016年に北海道新幹線が開業したら、当分の間新規開業する新幹線はありません。今後の開業予定は、2022年度に長崎新幹線(武雄温泉-長崎間)、2025年度に北陸新幹線(金沢-敦賀間)、2035年度に北海道新幹線(新函館北斗-札幌間)となっています。長崎、北陸はともかく、北海道は気の遠くなるような数字です。

 そこで与党は、北陸新幹線と北海道新幹線の開業を早めることを求めています。北陸新幹線は3年、北海道新幹線は5年の前倒しを求めています(長崎新幹線に関しても可能な限り開業時期の前倒しを求めています。技術的な問題はともかくとして)。新幹線に限った話ではないのですが、開業しないと効果は生み出されないのです。24日に政府と与党の協議が行われ、開業時期を前倒しすることは決まりました。与党だけでなく、政府も国交省が2015年度予算案の概算要求で開業時期の前倒しを求めているのです。

 ただ、開業の前倒しをするにはどこかから新たな財源を調達しないといけません。4つの案が検討されています。このうち確実に実現できるのは、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が金融機関から約2000億円借りるという案です。新幹線開業後、JR各社が支払う線路や駅の使用料を担保に借りるのです。このことにより、北陸新幹線が1年程度、北海道新幹線が2年程度、開業が早くなります

 ただ、与党はこれだけでは満足していません。北陸新幹線で3年、北海道新幹線は5年早めるように求めていてます。これを実現されるためには、ほかにも財源を探さないといけません。そこで出ている二つ目の案が、JR九州の上場益を充てる案です。1000億円以上を見込むことができるという話もありますが、法律上、売却益は旧国鉄職員の年金に充てることとされています。この法律自体を変えないといけません。

 三つ目は線路の貸付料の支払い期間を30年より延ばす案です。整備新幹線は開業後、30年間は貸付料を支払うこととなっていますが、その後は決まっておらず、政府とJR各社が話し合います。JR各社は反発していますが、30年経ったら整備新幹線の受益がなくなることはありませんし、(JR各社が買い取らない限りは)貸付料は払わないといけないのです。しかも、新幹線の延伸によって利用者がさらに増えるというケースがあります。北海道新幹線の開業によって利用者が増える東北新幹線を有するJR東日本が典型例です。むしろ、その後の新幹線の延伸を反映した、貸付料の増額への見直しが求められます。

 四つ目は整備新幹線の予算そのものを増やすことです。マスコミが騒ぎそうですが、今のところ整備新幹線は一定の成果を収め、今後開業する区間も在来線時代の実績からそれなりのものが期待できます。新幹線のような高速鉄道網こそ、鉄道のもっとも得意とするものであり、開業後はマスコミの方々も使います。整備新幹線よりはるかに大きい道路予算の無駄を探したほうが効果は高いです。

 政府・与党は予算案が決まる12月までに、北陸新幹線、北海道新幹線の前倒しの幅や財源を決めます。先ほども述べたように、新幹線は早く完成しないと効果は得られません。なるべく早く完成することが望まれます。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20140924-OYT1T50003.html、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140924/k10014841151000.html、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/DA3S11367865.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11367865)

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阪堺、南霞町を新今宮駅前に改称へ

 JRの新今宮や大阪市営地下鉄の動物園前との乗り換え駅である、阪堺の南霞町。この南霞町停留場が、12月1日から改称されます。

 新しい名前は、新今宮駅前<しんいまみやえきまえ>。南霞町はもともと地名の「霞町」から来ているのですが、この「霞町」という地名は昭和50年代に消滅しています。また、南霞町がJRの駅名等と違うためわかりにくいという指摘は以前からあり、沿線外の人および近年増えている訪日外国人にもわかりやすくするという観点から、改称することとしました。

 なお、改称に伴う「駅ナンバリング」の変更はありません。「HN52」のままです。定期券は停留場名の改称があってもそのまま使えます。「PiTaPa」で現在登録型割引サービスを利用している人についても、特段の手続きなく、そのまま使えます。
(参考:阪堺ホームページ http://www.hankai.co.jp/topics/pdf/140924.pdf)

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新幹線函館リレー列車は普通の通勤型車両

 2016年3月に開業する北海道新幹線の函館側のターミナルは、新函館北斗。函館の中心部からかなり離れたところにできます。

 そのため、函館と新函館北斗とを結ぶリレー列車ができます。以前にも書きましたように、733系の3両編成を使います。定員が439人なので(札幌地区で使用している733系の数字です)、「uシート」がなく、ただのロングシートです。当然ながら、座席が439もあるわけではありません。北海道新幹線(10両編成)の定員が731人で、733系リレー列車の定員を大幅に上回ります。もちろん、新函館北斗まで定員いっぱいで乗るとは考えられず、仙台以北で徐々に降りるでしょうから(新函館北斗から車に乗る人もいるでしょう)、731人がリレー列車に集中するとは考えられません。JR北海道は平均して240人がリレー列車に乗り継ぐとしています(733系の座席数は約150ですから、座席に定員通りぴっちり座っても、相当数の人が立つことになります)。年末年始など新幹線が混雑する時期でも600人程度なので、積み残しはないとみています。新幹線に4時間以上乗って、さらに東京と変わらないようなロングシートの電車に揺られて函館に向かうのです。「グランクラス」やグリーン車を利用したからと言って座席が確保されるわけではありません。一緒に立って函館まで行く可能性もあるのです。

 もっとも、隣の青森も、新青森と青森は離れています。新幹線から在来線に乗り継ぐ客は約4割といわれています。函館-新函館北斗間は青森-新青森間より長いため、鉄道を利用する人の割合は高いと推測する見解もあります。車両のデザインも平凡なものです。地元は函館を印象付けることができるような車両の導入を要望していますが、JR北海道にそういう考えはなく、せいぜい帯の色を変える程度です。

 政府与党の整備新幹線プロジェクトチームは国に対して、ダイヤを調整することなどによって開業時から東京-新函館北斗間を3時間台で走らせるように求めています。3時間59分でも、東京まで3時間台で行くことができるのは、大きなアピールポイントです。しかし、JR北海道は積極的にスピードアップしようとはしません。完全に後ろ向きになって、在来線も長期にわたってJR発足当初レベルにまで後退してしまうようでは、そもそも新幹線を運行する能力があるのかということも考えないといけません。貨物列車を載せて走る「トレイン・オン・トレイン」も、JR北海道は単独での開発は難しいと考えています。今の状況では(必要性が高いにもかかわらず)先を見据えた技術開発というのはできないでしょう。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/562362.html)

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都心-羽田間に深夜・早朝バス

 24時間運用可能な羽田空港と言えども、深夜・早朝時間帯(23時~6時)は発着枠に余裕があります。羽田を使う人は東京に用事がある人が大半で(国際線なら乗り継いで国内のほかの空港に行く人もいるでしょうが、再び外国に行く人はあまりいないと思われます)、深夜・早朝時間帯に発着する便が少ないのは当然の話です。ところが、日本を訪れる外国人を増やすため、この余裕のある時間帯に国際線の就航を促すことを考えています。

 そのひとつが、羽田に就航する国際線着陸料の値下げ。23時~6時に限って最大50%割り引きます。旅客数300人の航空機なら1人当たり最大約1000円運賃を減らすことができるようです。

 そしてもうひとつ、国交省と東京都が考えているのが、都心と羽田との間に、バスを試験運行すること。10月26日から2015年3月末までの試験運行です(4月以降の運行も検討します)。鉄道が運行しない、1時台に羽田を出発し、4時台に羽田に到着するダイヤです。1日1往復します。東京駅・銀座方面、池袋・新宿方面、渋谷方面、品川・蒲田方面、横浜駅方面の5路線を運行します。主な場所への片道運賃は、東京駅が1860円、新宿駅が2000円、渋谷駅が2060円です。

(追記)
 試験運行が好調だったためでしょうか、バスの試験運行を2017年度末まで3年間延長するとともに、新たに川崎方面、江戸川区方面へのルートを増やします。停留所も増やし、浅草、六本木、台場などからも利用できるようにします。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20140920-OYT1T50107.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140920k0000m040126000c.html、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150312/k10010012581000.html)

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JR西日本、207系をリニューアル

 JR京都線、JR神戸線、JR宝塚線、学研都市線等で走っている207系。103系等の置き換え及びJR東西線の開業に伴い必要となる車両を確保するため、1990年から2003年にかけて484両が製作されました。未だに103系が大阪環状線、阪和線などで走っているため、207系といえば新しい車両だと思われがちですが、実は初期に投入した車両はすでに新製から20年以上が経過しています。そこで、安全性向上対策やバリアフリー対応の充実などを目指したリニューアルを行います。運行開始から20年以上経過した約160両を対象に行います。

 安全性向上対策の面では、(1)客室内の安全性向上(座席の中間に縦の握り棒を新設することと、座席の中間に仕切りを新設すること。いずれもJR西日本初です。座席端部の袖仕切りも大型化します) (2)衝突時の安全対策の強化(側面衝突対策やオフセット衝突対策を実施します) (3)車両異常挙動検知装置の設置(脱線などの異常を検知したときには、自動的に緊急停止や列車防護を行います。列車防護は近隣の列車を止めることです) (4)先頭車間転落防止ホロの設置(先頭車同士が連結した際に、連結箇所への転落を防止するホロを取り付けます) が挙げられます。なお、7人掛けのロングシートは6人掛けとなります。バケットシートになります。

 省エネルギー化、安定輸送の面では、客室の照明にLEDを採用し省エネルギー化の推進に努めるとともに(約30%削減)、使用している電子機器の老朽化対策及び安定輸送のためにVVVFインバータ装置を更新しました。バリアフリー対応の面では、編成の両先頭車に車いすスペースを新設し、ドア開閉のときに注意を促す案内音声を新設します。

 リニューアルされた車両は、11月中旬から順次運用を行う予定です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6201.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201409/0007354776.shtml、http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201409/0007379097.shtml)

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えちぜん鉄道に新駅、福井鉄道の相互乗り入れ延期?

 えちぜん鉄道は三国芦原線の福井口-西別院間に新駅を設置する方針です。

 新駅が設置される福井口-西別院間は駅間が約1.6キロとほかの駅間に比べて長く、学校や事業所があり、宅地化が進み人口が集中しているためです。国交省の本年度概算要求に整備計画に対する補助金が盛り込まれ(概算要求が認められれば、補助金申請などの手続きを進めます)、2015年度の完成を目指しています。えちぜん鉄道に新駅が設置されるのは、2007年の日華化学前、八ツ島以来です。

 さて、ここからが肝心なのですが、福井鉄道とえちぜん鉄道を相互乗り入れさせる計画があります。2015年春に運行開始する予定でしたが、どうやら遅れることになりそうなのです(もっとも、相互乗り入れ開始は「2015年度」という話もあります)。

 というのも、まだ福井鉄道、えちぜん鉄道は、国交省に必要な工事の認可申請をする準備を進めている段階なのです。認可には標準で4か月かかり、順調に工事が進んでも今年度中に必要な工事を終えることは難しいというのです。両鉄道会社に相互乗り入れの経験がなく、しかも鉄道と軌道なので通常よりは難しいのが原因のようです。また接続駅の田原町駅周辺の地盤が想定よりも弱く、基礎工事の設計を見直していることも原因です。福井市は工程の見直しを行うことによって、遅れの幅を小さくすることを考えているようです。

 これに対して福井県は2015年春に相互乗り入れを開始することは福井県、沿線市町、事業者で合意していることだとして、予定通り2015年春から相互乗り入れ開始を行うことを求めています。安全に支障のない一部の工事を後回しにして何とか間に合わせることも考えているようです。

 なお、福井鉄道の福井駅前線(「ヒゲ線」)の福井駅西口広場への延伸越前武生方面からの短絡線整備はともに2016年に完了する予定です。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/53651.html、http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/53382.html)

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福井鉄道「レトラム」また故障

 土佐電鉄で10年近くもの長い間動いていませんでしたが、福井県が買い取って(改修費や輸送費を含めて7700万円かかりました)今年の春から福井鉄道で運行を始めた、ドイツ製車両「レトラム」。もともとドイツ・シュツットガルトの路面電車として走っていたものです。

 しかし、3月29日のお披露目会からトラブルが相次ぎ、春の運行は予定より2週間ほど早く、6月14日に終わりました。そこで、もともと運行予定のない夏に土佐電鉄からベテラン整備士を招き、8月下旬までかけて修理し、9月6日から秋の運行を再開しました。

 ところが、早速7日の運行で不具合がまた見つかり、運行できない状態が続いています。ブレーキやドアを操作する空気調整弁の一部に不具合が見つかったのですが、製造した会社はすでになく、代用品を探しているのです。少なくとも今月中の運行再開は難しいようです。部品交換しても車両全体が老朽化しているため(1965年製)、すぐに新たな不具合が見つかる始末です。これまで18日間しか動いていないのです。

 早速、このようなポンコツ車両を買った福井県を非難する者も現れています。「レトラム」はあくまでも観光用の車両であって、福井鉄道の本業は地元の人たちの足となることです。高知で長い間使われなかったことも影響しているのでしょうか? 早く原因を突き止め、使うのなら新製並みの修理がいるかもしれません。

(追記)
 「レトラム」は10月4日から運行を再開します。11月30日までの休日に、赤十字前-福井駅前-田原町間で1日3往復運行します。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140917-OYT1T50046.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/54212.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20140918/CK2014091802000014.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/10/03/234055.html)

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京阪、「洛楽」増発でダイヤも変更

 京阪は春、秋の観光シーズンに臨時列車を運行しています。2014年の秋(10月4日から11月30日までの休日)も京橋-七条間ノンストップの快速特急「洛楽」を運転します。午前の京都方面行きを1日5本(2014年春は3本)、午後の大阪方面行きも1日5本(2014年春は2本)運転します。淀屋橋9:00発から11:00発まで30分間隔で5本、出町柳15:43発から17:43発まで30分間隔で5本運転します。

 しかも、2014年秋はに続いて、さらなるスピードアップが行われます。京橋-七条間の所要時間は5分短縮して35分、淀屋橋-出町柳間も50~51分となります。登場当初よりかなりスピードアップしています。もちろん車両は、転換クロスシートを備え、2階建て車両のある8000系特急用車両です。

 このようにスピードアップするのは、「洛楽」が運行される日のダイヤを変更するため。京都方面の9時ごろから11時ごろのダイヤは、通常特急が1時間に6本運行されますが、「洛楽」運行日は「洛楽」が1時間に2本、特急が1時間に4本、快速急行が1時間に2本となります。大阪方面の16時ごろから18時ごろのダイヤは、通常特急が1時間に6本運行されますが、「洛楽」運行日は「洛楽」が1時間に2本、特急が1時間に6本となります。それ以外の特急運行本数は変わりません。昼間時間帯の急行、準急、普通についても変更があります。京都方面の11時ごろから15時ごろ、大阪方面の12時ごろから15時ごろが変更となります。通常、淀屋橋-樟葉間の急行が1時間に3本、淀屋橋-出町柳間の準急が1時間に3本、中之島-出町柳間の普通が1時間に3本、中之島-萱島間の普通が1時間に3本運行されますが、「洛楽」運行日は淀屋橋-樟葉間の急行が1時間に2本、淀屋橋-出町柳間の準急が1時間に2本、淀屋橋-枚方市間の準急が1時間に2本、中之島-出町柳間の普通が1時間に4本、中之島-萱島間の普通が1時間に2本となります。

 臨時運転される「洛楽」のうち、10月4日から11月3日までの間、淀屋橋9:00発は「比叡山連絡 洛楽」として運転されます(淀屋橋8:54発快速急行も「比叡山連絡」として運転します)。専用のヘッドマークがつきます。終点出町柳では、出町柳10:07発の叡山電車八瀬比叡山口行き「きらら」に連絡します。同じく、10月4日から11月3日までの間、淀屋橋10:00発は「鞍馬・貴船連絡 洛楽」として運転されます(淀屋橋9:50発特急も「鞍馬・貴船連絡」として運転します)。専用のヘッドマークがつきます。終点出町柳では、出町柳11:00発の叡山電車鞍馬行き「きらら」に連絡します。11月1日から30日の間、淀屋橋9:30発は「大原連絡 洛楽」として運転されます(淀屋橋9:24発快速急行も「大原連絡」として運転します)。専用のヘッドマークがつきます。終点出町柳では、出町柳10:35発の京都バス大原行き「特急バス」(途中、八瀬駅前のみ停車)に連絡します。「洛楽」運転日限定のお得なチケット「洛楽京都1dayチケット」も発売されます。淀屋橋・中之島-京橋間からフリー区間(伏見稲荷-出町柳間)の往復に乗車でき(「洛楽」以外の列車にも乗車可能です)、大人1000円、子供500円です。

 話は変わりますが、今年の春と6月に運転した「宇治・伏見おうじちゃまEXPRESS」も運転されます。10月4日から11月30日までの休日に、淀屋橋-宇治間を1日1往復します。淀屋橋9:35発宇治10:34着、宇治15:26発淀屋橋16:25着で運転されます。停車駅は北浜、天満橋、京橋、樟葉、中書島と宇治線内各駅です。専用のヘッドマークがつきます。「宇治・伏見おうじちゃまEXPRESS」の運転に合わせ、ノンストップとなる京橋-樟葉間から利用するのに便利な急行も設定されます。淀屋橋9:32発樟葉10:04着の急行(定期列車)を「宇治・伏見 おうじちゃまEXPRESS 連絡急行」とし、専用ヘッドマークもつきます。宇治行きの「宇治・伏見おうじちゃまEXPRESS」の車内では、樟葉-中書島間において、乗客全員に「宇治茶一煎パック」のプレゼントがあります。

 また、この9月末には平等院鳳凰堂の改修工事(2年をかけました)が終わり、落成を迎えます。それを記念して、10月4日から11月30日の間、13000系全編成(4両6編成、7両2編成)に記念ヘッドマークがつきます。10円玉をイメージしたような、銅色のヘッドマークのようです。
(参考:京阪ホームページ http://www.keihan.co.jp/info/upload/2014-09-12_rakuraku.pdf、http://www.keihan.co.jp/info/upload/2014-09-12_oujichama.pdf)

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湖西線強風対策で和邇に折り返し設備設置

 湖西線は「比良おろし」と言われる、比良山系から吹き降ろす強風により列車の運転を見合わせるという事態が数多く起きています。湖西線は「サンダーバード」などが数多く走る路線であり、JR京都線や北陸線など、数多くの路線に影響を与えます。

 JR西日本はこれまで2008年12月に比良-近江舞子間(2.9キロ)、2012年2月に近江舞子-北小松間(1.3キロ)に防風柵を設置し、一定の成果を上げてきました。これまで設置した区間においては、2013年度の場合、運転見合わせに相当する時間を約26%まで削減することができました。防風柵を設置することにより、運転規制値が緩和されるからです。従来は風速20メートル以上で徐行していましたがそれが風速25メートル以上となり、風速25メートル以上で運転を見合わせていたのがそれが風速30メートル以上となるからです。

 この防風柵をさらに伸ばします。志賀-比良間2.5キロにも新たに設置します。防風柵はこれまでと同じ強化プラスチック製で、レール面から2メートルの高さとなっています。志賀-比良間においても、防風柵を設置することにより、運転見合わせ時間をおおむね1/3以下に減らせると見込んでいます(2013年度の場合、運転見合わせ時間は約21時間半でした)。今年度中に設置工事に着手し、2016年1月には使用を開始する予定です。設置費用は9億円です。

 湖西線の強風対策は防風柵だけではありません。強風で列車が運行できなくなるときに備えて、折り返し設備を増強します。利用者の比較的多い和邇まで運転できるように、和邇に折り返し設備を新設します。和邇駅の京都側に信号機とわたり線を設置し、2番線(京都方面ホーム)で折り返します。このことにより、従来堅田で運転を取りやめていた普通を和邇まで、従来京都で運転を取りやめていた新快速を堅田まで運転することができ、強風時に湖西線南部で運転できる列車を増やすことができます。和邇での折り返し設備設置は、運行管理システムの関係上、2019年春の供用開始予定です。設置費用は5億円です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6170.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20140918/CK2014091802000010.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140918/shg14091807000002-n1.htm)

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「青い森ホリデーフリーきっぷ」、コンビニでも発売!

 青い森鉄道は、休日等に青い森鉄道全線が1日乗り放題となる「青い森ホリデーフリーきっぷ」を発売しています。これまで有人駅の窓口で買うものでありましたが、期間限定ながら、コンビニでも買うことができるようになりました。

 発売期間は9月19日から12月21日(12月22日以降の発売については決まり次第発表があります)。利用期間は9月20日から12月21日の休日です。発売額は駅で購入するものと変わらず、大人2060円、子供1030円です。前売も可能で、全国のローソン、ファミリーマート、サークルK、サンクス、ミニストップ、セブン-イレブンです(情報端末機のない一部店舗は除きます)。沿線以外でも買うことができるのです。切符の効力は駅で購入するものと同じですが、乗車変更や払い戻しの手続きは一部異なるところがあります。

 青い森鉄道は無人駅が多く、事前に有人駅で購入する手間がありました。コンビニなら数も多く、事前に楽に買うことができます。鉄道では高速バスと違い、コンビニで購入することができるケースは少ないです(数少ない例はこちら)。しかし、駅よりもコンビニのほうが多いのは明らかです。そういう意味では鉄道の世界でも柔軟に取り入れるのが望ましいと考えられます。

(追記)
 「青い森ホリデーフリーきっぷ」の売り上げが好調に推移していることから、発売期間が延長されることになりました。発売期間は2015年3月31日まで延長され、利用期間は2015年4月30日までの休日と12月23日~2015年1月7日、2015年4月29、30日となります。
(参考:青い森鉄道ホームページ http://aoimorirailway.com/archives/3392、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/11/13/237245.html)

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東京都、「東京都長期ビジョン(仮称)」の中間報告を発表、虎ノ門地区に日比谷線新駅

 東京都は12日、東京オリンピックが行われる6年後と、約10年後の政策目標を示した「東京都長期ビジョン(仮称)」の中間報告を発表しました。ただ、この「東京都長期ビジョン(仮称)」は非常に多岐にわたっていて、鉄道を中心とする分野に絞って書きます。

 まず、6月に開業した超高層ビル、虎ノ門ヒルズ近くに地下鉄の新駅ができます。以前取り上げた話が具体化するようです。地下鉄日比谷線霞ケ関-神谷町間に設置します。両駅間は約1.3キロあり、地下鉄としてはやや長いです。虎ノ門ヒルズの近くにバスターミナルを設置し、新駅や銀座線虎ノ門駅の間を地下歩道で行き来できるようにします。新駅やバスターミナルは2020年の整備を目指します。東京都は、新駅や周辺の整備を国家戦略特区の一環と位置付けて、東京メトロや、国、港区、一帯の再開発を手掛ける民間事業者らと協議して整備する方針です。

 そのほか、羽田へのアクセス強化策として、空港直行バスの充実を図ります。都心と臨海副都心との間にはBRTなどの中規模公共交通を導入します。臨海副都心へのBRT導入は2019年度の目標です。道路に関しては、環状2号線などのオリンピック関係道路のほか、環状道路の整備を進めます。

 東京都は9月26日まで、中間報告に対する意見を電子メール、ファックス、郵便で受け付けます。これで集まった意見を基に検討を行い、12月末に長期ビジョンを策定する予定です。

(追記)
 新駅設置にかかる事業費は約240億円、75%程度を周辺の開発事業者が、残りを東京都などが負担する見込みです。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/09/14/232427.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/09/16/183/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG9D77CFG9DUTIL048.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140913k0000m040113000c.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20141010-OYT8T50172.html)

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10月12、13日、水島臨海鉄道にキハ20形式復活

 5月12日の運転をもって定期運用を終えた、水島臨海鉄道のキハ20形式。ところが、10月12、13日の2日間だけですが、そのキハ20形式が復活します。

 この復活は「鉄道の日」にあわせてのもの。1両編成のキハ20形式が倉敷市-水島間を下り2本、上り4本、倉敷市-水島自工前を下り2本運転します。また、この日はキハ30形式とキハ38形式との併結運転を行います。2両編成です。倉敷市-水島間を下り4本、上り2本、倉敷市-水島自工前を上り2本運転します。
(参考:水島臨海鉄道ホームページ http://www.mizurin.co.jp/info_detail/index/55.html、http://www.mizurin.co.jp/mzsm-admin-page/upload_images/service/uploads_dir2/1411028440-system_541a95d865b3b.pdf)

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泉北高速に「サザン・プレミアム」

 泉北高速は「鉄道の日」記念イベントとして、10月11日に光明池車庫(泉北高速光明池下車徒歩約10分)において「せんぼくトレインフェスタ2014」を開催します。時間は10:00から15:00までです(入場は14:30まで)。参加費は無料で、事前申し込みもいりません。主な内容として、見学・体験コーナー(車両自動洗浄機線体験乗車、電車と綱引きなど)、ミニSL乗車コーナー、鉄道グッズ・鉄道中古品販売コーナー、地元野菜直販コーナー、授産施設商品販売コーナーがあります。

 この「せんぼくトレインフェスタ」の開催をPRするためのヘッドマークの掲出も行われます。9月23日から3000系1編成に掲出されるのですが、描かれているのは「鉄道むすめ」の和泉こうみです。いつの間にか、「鉄道むすめ」のキャラクターができていたようです。

 7月1日に泉北高速が南海の子会社になったことにより、これまでになかった車両が登場します。南海12000系「サザン・プレミアム」です。10月11日難波から光明池車庫までの臨時直通運転を行います。

 この臨時直通運転は団体列車として行います。難波駅2階中央改札口前に8:20に集合し、9:10に発車します。光明池車庫には9:47に到着します。4両編成で片道のみの運行です。この臨時直通運転列車に乗車した人は、光明池車庫到着後はほかの車両に乗り換えて、車両自動洗浄機体験乗車ができます(鉄道部品購入などその他のイベントへの参加は10:30以降となります)。なお、「サザン・プレミアム」車両はそのまま光明池車庫にとどまり、泉北高速の「ハッピーべアル号」などと並べて展示されます。

 臨時直通運転列車の参加費は大人2500円、子供1500円。参加記念品やオリジナルグッズがついています。募集人員は200人、申し込みは9月26日11:00から28日17:00の間にインターネットで申し込みます。インターネットしか申込できず(携帯やスマートフォンからもできないことがあります)、募集期間がたいへん短くなっていますので、御注意ください。
(参考:泉北高速鉄道ホームページ http://www.semboku.jp/wp-content/uploads/2014/09/ba1a87b1dadbd8e188fae4845ad80e7f.pdf、http://www.semboku.jp/wp-content/uploads/2014/09/1abb6c94177da2157a129f1f8464b6f6.pdf)

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JR西日本、南海、和歌山電鐵相互乗り入れを検討へ

 和歌山の鉄道のターミナルは、JRが東の和歌山、南海が西の和歌山市となっています。和歌山と和歌山市の間はバスのほか、JR西日本の紀勢線が結んでいますが、和歌山電鐵沿線から加太線沿線に行く場合、2回の乗り換えが必要となります。

 そこで以前から相互乗り入れについてのはあったのですが、和歌山県は紀勢線(和歌山-和歌山市間)、南海本線、加太線、和歌山電鐵貴志川線の相互乗り入れを推進するための検討会を今年中に設置する考えであることを16日の和歌山県議会一般質問で明らかにしました。利用者の利便性向上や大阪方面からの誘客を狙っているようです。

 検討会は和歌山県、和歌山市、各鉄道事業者でつくる予定です。南海本線と加太線が和歌山駅まで、和歌山電鐵が和歌山市駅までそれぞれ直通します。今後、検討会では保安設備やホームの改良、採算性という経費面などを検討し、実現できるかどうか判断するようです。ただ、2両編成の加太線や和歌山電鐵はともかく、少なくとも4両編成以上が走る南海本線が和歌山まで乗り入れる必要性は薄いとは思われます。JRの和歌山駅に行きたければ、最初から南海本線ではなく阪和線を選択しています。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20140916-OYTNT50216.html)

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京葉線を有楽町で乗り換える方法

 京葉線の東京駅は、他線とかなり離れたところにあります。東京ディズニーランドに行った人なら経験あるでしょうが、乗り換えるには長い連絡通路を歩く必要があります。むしろ京葉線の東京駅からは、隣の有楽町(山手線、京浜東北線)のほうが近いです。そのこともあり、条件付きながら有楽町から京葉線東京駅に乗り継ぐ特例があるようです(有楽町や京葉線東京駅のポスターでも案内されています)。

 その方法は次の通りです。新橋・品川方面から有楽町で下車し、(自動改札機を通らずに)京橋口改札口で係員に申し出ることによって、「お客さまへ」という小さな紙をもらいます。有人改札なので、混雑時等には時間がかかることも考えられます。切符はそのまま渡さずに持ち、いったん改札口を出てJRのガード下あるいは東京国際フォーラムを通り、京葉線東京駅に行きます。京葉地下八重洲口または京葉地下丸の内口で切符と「お客さまへ」という紙を見せ、「お客さまへ」のみを渡し、切符だけを持ってホームに行きます。最終的な下車駅の自動改札機に切符を入れて終わりです。

 逆に京葉線東京駅から歩いて有楽町に行き、新橋・品川方面に行くことは可能ですが、神田・秋葉原方面から有楽町を経由して京葉線東京駅に行くことはできません(逆方向も同様です)。一駅飛び出すことになるからです。「Suica」などICカードを利用する場合は、係員が乗車駅を確認して、新橋・品川方面か否かを判断するとのことです。
(参考:マイナビニュース http://news.mynavi.jp/articles/2014/09/16/yurakucho/)

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「SL銀河」、今年最後の運行は夜間に

 今年4月から釜石線で運行している「SL銀河」。今年の運行は11月30日までです。

 ところが、12月6日に、これまでの乗車に感謝の気持ちを込め、「銀河鉄道の夜」をイメージした、「SL銀河ナイトクルーズ(仮称)」を団体専用列車として運転します。

 「SL銀河ナイトクルーズ(仮称)」は、花巻発遠野行きの片道運転。花巻16:35ごろ発、新花巻16:46ごろ着16:48ごろ発、宮守17:23ごろ着17:48ごろ発、遠野18:23ごろ着です。宮守では下車して、ライトアップしためがね橋を通過する「SL銀河」を見学するほか、翌日には昔話の語り部など、民話の里・遠野にふれる旅行商品を設定します。地元沿線自治体とも連携し、様々なイベントやおもてなしで盛り上げます。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1410329527_1.pdf)

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越ノ潟フェリーの存廃問題について

 射水市新湊地区の堀岡発着場と越の潟発着場を結ぶ県営渡船。越ノ潟フェリーと言われています。

 もともと越ノ潟フェリーは、もともと陸続きでありながら、富山新港の建設により鉄道や道路が分断された住民の交通手段として、1967年から富山県が無料で運航しているものです。しかし、新湊大橋が完成して、船でなくても港を横切って対岸に行くことができるようになりました(もちろん、新湊大橋の完成前でも、大きく迂回すれば対岸に行くことができました)。2011年度以降の3年の延べ利用者人数は約9~10万人、これに対して嘱託職員の人件費を除く年間の運営費は、夜間に代替運行している無料ジャンボタクシーの費用も含めて約6000万円です。富山県の行政改革委員会が2011年1月に富山県に答申した行政改革報告書によれば、新湊大橋が完成し、代替交通手段が確保されるという条件で射水市などと廃止を協議することを求めています。

 今のところ、バスなどの代替交通手段がないため、廃止の決定はなされていませんが、今年4月には運航時間の短縮や減便が行われています(代替手段のジャンボタクシーは増便されています)。当然ながら代替交通手段がない限り越ノ潟フェリーの廃止はできませんが、それが設定されたときは新湊大橋の活用ということもあり、廃止の話は浮上することでしょう。渡船は風情があるでしょうが。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20140915/CK2014091502000054.html)

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「ハローキティ」と紀伊半島のバスに乗る(2)

 9月13日、夜もまだ明けていない松阪駅から始まる。松阪5:20発の新宮行きに乗る。本当は五条からバスで新宮に直接向かうことができたら良かったが、都合のいい時間にバスがなく、こうして大回りを余儀なくされるのだ。キハ11の2両編成、後ろのステンレスのほうに乗る。キハ11の欠点はトイレのないことだが、ステンレスのにはトイレがついている。2駅走っただけの多気で早速14分停車。前にキハ11を2両連結し(トイレなしの鉄製とトイレありのステンレスが1両ずつ)、車掌も乗る。尾鷲あたりでの通学対応なのだろう。そういうことなら始発の松阪から4両編成の車掌ありで運転すればいいのではないかと思えるが(休日なら全区間2両?)、単純にはいかない話があるのだろう。

 4両編成となった列車は山あいを進む。梅ケ谷を過ぎ、トンネルに入り、一気に坂を下る。次の駅、紀伊長島は海沿いの駅、そこまで高度を下げる。ここまでガラガラだったが、部活なのだろうか、高校生が乗ってくる。とは言っても、休日なので、少し増える程度。予想通り、尾鷲で降りる。その後は時折乗降が見られるが、空いていることには変わりはない。

 新宮に到着。次に乗るのは「ハローキティ和歌山2号」、9月14日から12月13日の間に開かれる、「和歌山デスティネーションキャンペーン」に合わせて運行される列車だ。9月13日から12月14日の間の休日に、串本−新宮間を1日2往復する。今日は運行初日なので(しかも新宮9:59発の「ハローキティ和歌山2号」は最初の列車)、記念式典が行われる。紀伊田辺行きが出た後の9:30ごろから1番ホームで行われるので、指定券を改札で見せてホームに入る。地元の親子連れがホームにたくさんいる。当然ながらキティちゃんもホームにいる。そのキティちゃんの案内でJR西日本の役員と和歌山県等の来賓が入場し、JR西日本側と和歌山県側からの挨拶がそれぞれあった。

 車内に入る。「ハローキティ和歌山」は自己充電型バッテリー車両「Smart BEST」の内外装に手を加えたもの。外も中も南紀各地の観光名所とともにキティちゃんたちがかわいらしく描かれている。座席配置は山側に中扉をつぶして転換クロスシートを並べ(展望を考慮して少し高くなっている。また、シートカバーにはキティちゃんなどが描かれている)、海側は海を向いて腰掛け用の背もたれのない椅子やバーがある。

 キティちゃんなどに見送られて、「ハローキティ和歌山2号」は出発。電化区間の串本に向かって走る。座席は全て満席と聞いていたが、ところどころに空席が見られる。私も隣の席を占領できた。客層はホームと違って家族連れで占めているのではなく、家族連れのほかに鉄道ファンやキティちゃんファンが目立つ。

 さて、私がこの「ハローキティ和歌山」に乗った目的は、自己充電型バッテリー車両に乗ること。キティちゃんが目当てではない。徳島で公募により運行したという例はあるが、指定券さえ買えば誰でも乗車できるというのはおそらく初めてだ。確かにこの「ハローキティ和歌山」、駅ではエンジンの音がし、列車番号にも「D」がつくことから電車ではなくディーゼルカーなのだが(ところで、この「ハローキティ和歌山」の車両番号は、DGBC2A-1とDGBC2B-1となっているが、どういう意味なのだろうか?)、動き出せば結構静か。この後に乗った105系より静かだ。時間の都合で次の那智で降りる。

 しばらく待って那智10:22発の新宮行きに乗る。105系の2両編成、国鉄末期につくられた3扉車なので、103系を改造した4扉車とは違ってそれほど古くはない。色は青地に白帯で、一色ではない。もっとも、105系は近郊型ではなく通勤型なので、一色でも違和感はない。乗客はそこそこ乗っている。紀勢線白浜以南の普通列車には人が乗っていないと聞いていたが、新宮に行くのにいい時間帯なのだろうか? 新宮からは熊野交通のバスに乗る。乗車時間約1時間、片道1540円するので、できれば乗車前に営業所あたりで切符を買いたかったが、そういう施設はなく、降車時に現金で払う。もちろん、ICカードの類は使えない。新宮駅を11:15に出たバスは、新宮市内をぐるっと回った後、本宮大社前に向かう。客は観光客を中心に数人乗っていて、悪くはない。

 1時間余り乗って本宮大社前に到着。終点はもう少し先だが、1人を残してみんな降りた。すぐ近くにある世界遺産熊野本宮館でこれから乗るバスの切符を買い、ちょうどお昼なので近くで食べる。めはりずしとうどんのセットだ。その後、バスの発車時刻まで時間があるので、目の前にある熊野本宮大社を参拝する。

 昼から乗るバスはこの「和歌山デスティネーションキャンペーン」に合わせて運行される、「高野・熊野アクセスバス」。直通の公共交通機関がない、奥の院前(高野山)と本宮大社前をダイレクトに結ぶバスだ。9月13日から11月3日までの休日(計20日間)に1日2往復する(朝の便は本宮大社前を経由して発心門王子まで運行、またこのほかに貸切専用として高野山駅前から金剛峯寺、季楽里龍神、滝尻、本宮大社前を経て白浜の新湯崎まで行く便もある)。料金体系は1日間あるいは2日間この「高野・熊野アクセスバス」が乗り放題で(とは言っても1日2往復なので、乗ることのできる本数は限られる)、1日間乗り放題が3300円、2日間乗り放題が5600円である。このバスに乗るには、旅行会社を通すか、現地に電話するしかない。旅行会社経由だと旅館とのセットでないと売ってくれないようなので(会社によっては「高野・熊野アクセスバス」単独でも販売するようである)、現地に電話するしかない。乗車場所の世界遺産熊野本宮館に電話したところ、乗車30分ほど前までに来て代金を払えばよい、とのことなので、それに従うことにした。本宮大社前で降りてすぐに買った切符がまさにそれである。

 「高野・熊野アクセスバス」は、世界遺産熊野本宮館の前から発車する。13:25発だ。しかし、始発であるにもかかわらず、5分経ってもまだ来ない。発車時刻直前に来たこともあり、心配になって運行会社の日の丸観光バスに電話したが、遅れは把握していないとのこと。そうこうしているうちに、バスがやってきた。先ほども述べた通り朝の便は発心門王子まで行くのだが、その発心門王子に行く道が混み、本宮大社前に戻るのが遅くなったとのこと。運転士、ガイドの男性のほか、私を含めた客3人が乗り、10分ほど遅れて出発。国道311号線で中辺路方面に向かう。

 この「高野・熊野アクセスバス」は、途中の滝尻で30分停まる。そこは熊野古道の滝尻王子があったところで、バス停に隣接する熊野古道館スタッフによる説明が受けられる。その後、バスは再び走り出すが、少し国道311号線を戻り、県道198号線に入る。東側には(河内長野と串本を結ぶ)国道371号線があるが、この国道は途中で通行不能区間があるという代物。県道がその役割を果たしていると言えよう。県道198号線は無難に役割を果たし、国道371号線につなぐ。

 龍神温泉と季楽里龍神に停まった後(温泉つきホテルである季楽里龍神ではトイレ休憩もあった)、客は3人のままで出発。ここから乗ってくる人がいるという話だったが、どうやら朝の便で高野山に戻ったようだ。バスは高度を上げ、高野龍神スカイラインを走る。和歌山県と奈良県の県境を走るため、尾根を走るのだ。とても見晴らしがよい。やがてバスは坂を降り、予定より10分ほど遅れて、終点の奥の院前に到着した。

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「ハローキティ」と紀伊半島のバスに乗る(1)

 9月12日、名古屋9:05発の快速亀山行きに乗る。313系の4両編成。ひとりで転換クロスシート2人分を占領できる、ほどよい乗り具合。

 四日市で降り、三重交通のバスに乗る。四日市9:50発の小山田病院行き。客は2人しか乗っていない。バスは近鉄四日市にも寄る。海側の工業地帯にあるJRの四日市駅より、市の中心部の繁華街にある近鉄四日市駅のほうが明らかに賑わっている。四日市からの客はひとりここで降りたが、メインのターミナルだけに6人が乗ってきた。途中でもひとり乗ってきた。さすがは病院に行くバスなのか? バスは国道1号線から右に曲がり、古くからの住宅街や堤防沿いを走る。大半は車のすれ違いも難しい、細い道だ。すぐ南には片側2車線の立派な道路があり、三重交通の笹川団地へのバスもそこを通るが(しかも日中でも1時間に4本運転されている。私が乗ってきたルートは小山田病院行きなどが1時間に2本の運転)、このバスは時代に逆らって細い道をたどる。西日野で下車。三重交通は「ICOCA」等のICカードが使えないため、現金で払う。

 道路を渡った向かいに近鉄八王子線の西日野駅がある。来年春に近鉄から分離される路線だ。そういうところなので、「PiTaPa」などのICカードは使えない。西日野は無人駅だが、自動券売機が1台あり、切符を買う。近鉄四日市側から列車がやってきた。3両編成で、各車両とも違った色で塗られている。近鉄四日市側からみて順に、クリーム、ピンク、オレンジの一色に塗られている。発車時刻の10:30になり、近鉄四日市行きは出発。ナローゲージなので、よく揺れる。とても貴重となった、吊り掛けの音が響く。内部にも行きたかったので、次の日永で乗り換え。内部線と八王子線の接続も考慮されていて、すぐに内部行きが来た。こちらも3両編成で、各車両とも違った色の一色塗りだ。日永まで乗ったものとは、色の組み合わせが異なる。

 内部で折り返す。内部はホームが1本だけの駅なので、来た列車がそのまま折り返す。これまでは先頭車の1人掛けに乗ってきたが(前向きに固定されている。つまり、一番後ろの車両の座席は後向き)、今回は中間のロングシートに座る。ふと上を見ると扇風機が回っている。冷房がないのだ。四日市に近づくにつれ、車内の座席は埋まっていく。特に近鉄四日市駅の改札に近い先頭車両には、立っている人もいる。高校生がなぜこの時間帯にたくさんいるかはともかく、とても廃止になりそうな鉄道の状況とは思えない。大手私鉄ならではの余裕なのか、内部などでも駅員の姿を見かけた。有人駅は近鉄四日市だけで十分だ。運賃を単純にするために均一運賃にしてもよい。人が乗らないことより、高コスト体質のほうが問題だと思われる。ちなみに、内部線と八王子線を比較すると、明らかに内部線のほうが混んでいる。内部11:05発の列車は、多くの客を乗せ、近鉄四日市に着いた。

 近鉄四日市からは近鉄を乗り継いで(吉野口からはJR)、五条へ。転換クロスシートの名古屋線急行の車内でお昼にしようと思ったが、混んでいて(座席が埋まる程度)、弁当を食べる雰囲気ではない。伊勢中川で乗り換えた後の、大阪線急行の車内で食べる。ロングシートだが、予想通り空いている。のんびりと名古屋駅で買った「特製とり御飯」を食べていたが、気がつけば新青山トンネルを抜け、伊賀盆地を走っている。伊賀神戸や名張では乗ってくるだろうから、それまでには食べておきたい。幸い、伊賀神戸で伊賀鉄道からの接続がなく(そのため伊賀神戸から乗ってくる客は少なかった)、名張到着までには食べ終えたので、事なきを得た。

 近鉄とJRが接続する吉野口でJRの接続が悪く、30分待たされる。ホームの待合室で待つことにするが、駅弁を売る窓口がすでに閉まっている。昼を過ぎてすぐの14時で閉店のようだ。吉野口14:48発の和歌山行きで2駅、五条まで行く。五条でまた時間があるので、この機会に「e5489」で予約した切符を引き換える。予約は自宅のパソコンでできるが、引き換えはJR西日本、JR四国、JR九州のエリアに行かないといけないのだ。ついでにパソコンでは対応できない、複雑な経路の切符を発行してもらう。簡単な地図を添えて頼んだら、10分程度で出来上がった。思ったよりも早かった。あまりに経由が多くて全てを印字できず、後ろのほうは手書きで対応している。

 五条からは未成線を走るバスに乗る。もともと国鉄には五条と新宮を結ぶ路線の計画があり(「五新線」)、五条寄りの一部は路盤も完成したが、結局鉄道は部分的にすら開業しなかった。代わりに路盤を舗装して、国鉄バスとして走らせたのである。その後、JRバスから奈良交通のバスに代わったのだが、専用道の一部トンネルが老朽化しているのが判明したため、9月30日で廃止されるのである。代替措置として並行する国道を走る路線バスが増やされるので、トータルではプラスマイナスゼロである。

 五条駅15:37発の西吉野温泉行きは、かわいらしい小型のバス。しかし、惜別乗車のためか、五条駅発車時点で10人あまりが乗っている。中扉すぐ後ろには、NHKの記者まで乗っている。五新線が廃止されるので取材をしているのだ。車内をあちこち歩きビデオを回し、乗客に廃止の感想を聞いていた。バスはしばらく一般道を走っていたが、県立五條病院を過ぎたところで左斜め上に上がる。私道みたいなところだが、ここから専用道が始まるのだ。

 専用道は鉄道になる予定のところを転用したので、単線サイズ。道も狭く、すれ違いができない。ところどころの停留所で幅が広くなっていて、すれ違いができるようになっている。もっとも、専用道を通るバスは平日5往復、休日はたったの1往復だけなので、専用道ですれ違うことはない(平日でも一般道ですれ違うダイヤ)。ところどころで道路と交差するが、一般道の車のほうが優先のようで、バスは待たされる。道路状況は悪く、ところどころ徐行しながら走る。専用道を用意しなければならないほど需要があるならともかく、そうでなければわざわざ専用道を維持する必要はない。専用道を維持するのもお金がかかるのだ。専用道の終点である専用道城戸で大半は降りたが、私はもうひとつ先で降り、歩いて専用道城戸まで戻る。ちなみにNHKの記者は専用道城戸のひとつ手前で降りた。

 専用道城戸には駅舎もあった。鉄建公団がつくったローカル線でよく見られるような駅舎だ。鉄道が来たらこれが使われたのだろう。中には待合室があるが、鍵がかかって使えない。空き缶がゴミ箱にあったので、閉鎖されたわけではないが。脇に売店もあるが、そちらも閉まっていた。西吉野温泉で折り返したバスがやってきた。行きに乗ってきた人が再び乗る。行きは途中で乗り降りがほとんどなかったバスだが、帰りは衣笠で高校生が数人乗るなど本来の動きがあり、小さいバスに似合わず混んでいた。

 今晩の宿は松阪。五条からJRと近鉄を乗り継いで行く。五条17:14発の列車は117系だった。夕食は五条で「柿の葉すし本舗たなか」の柿の葉寿司を買ったが、今回のは鯖のほかにさんまが入った季節限定のバージョン。ラッシュの通勤客が降りたころを見計らって、ロングシートの大阪線快速急行の車内で食べた。(続く)
(参考:「鉄道ジャーナル」2014年3月号、鉄道ジャーナル社)

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「ハローキティ」と紀伊半島のバスに乗る(0)

 9月12日から15日にかけて、旅行に行ってきました。

 しかし、4日間の日程で、紀伊半島、四国、それから草津温泉の手前まで行ってきたので、これらを一緒にまとめて書くと、わけがわからなくなってしまいます。

 そこで、今回の旅行記は紀伊半島、四国、草津温泉の手前と3つに分けて書くことにします。まずは紀伊半島部分から。

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北陸新幹線フリーゲージトレイン、10月から試験開始

 北陸新幹線は2025年度に敦賀まで伸び、最終的には大阪までの全線をフル規格で開業させることを目指していますが、ルートがまだ決まっていないこともあり、それはまだ先です。そうなると、敦賀-大阪間は在来線を使い続けることとなります。でも、通常の方法では乗り換えが必要です。乗り換えに伴う精神的負担は30分に相当するものと言われています。金沢とは違って乗換の苦痛を軽減する工夫はするようですが、それでも負担はゼロにはなりません。

 それを解決する乗り物がフリーゲージトレインです。九州で第3次車による実験を行っていますが、北陸新幹線にそのまま持っていくことができるわけではありません。耐寒・耐雪、地震対策、交直流対応がなされた北陸ルート仕様のものをつくる必要があります。

 JR西日本は国交省及び鉄道・運輸機構を連携して北陸ルート仕様のフリーゲージトレインの技術開発を進めていますが、このたび、10月から模擬台車による軌間変換試験を始めることとなりました(開所式は10月6日に行います)。模擬台車による軌間変換試験を行うのは敦賀駅構内。機関車庫の跡地に長さ約180メートル(うち軌間変換装置は68メートル)の実験線を建設し、模擬台車に牽引車を連結して軌間変換装置を通過させ、軌間変換動作の確認などを行います。

 今後の予定としては、今年度中に北陸ルート仕様のフリーゲージトレイン試験車の設計・製作に着手し、実験線で得られた結果を反映させ、2016年度中に走行試験を開始する予定です。試験車両は6両編成で、交流25000ボルト(60ヘルツ)と直流1500ボルトに対応します。富山より先には行かないので、50ヘルツには対応していません。走行試験予定線区は、新幹線が北陸新幹線、在来線が湖西線及び北陸線です。

 もっとも、フリーゲージトレインの開発は2025年度の敦賀開業ギリギリまでかかります。北陸新幹線金沢-敦賀間の開業が前倒しされると、間に合いません。そのときは、フリーゲージトレイン導入までの間、同じホームで乗り換えることができるようにして、乗客の負担軽減を図ります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6164.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6170.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/54210.html)

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旧小坂鉄道で乾電池で走る電車の実証実験

 乾電池で列車を走らせることができるか? そういう実験が11月2日に秋田県の旧小坂鉄道(1994年旅客営業終了、2008年貨物営業終了、2009年に廃止、22.3キロ)で行われます。

 実験を行うのはパナソニック。そして使う乾電池はアルカリ乾電池の「エボルタ」です。2013年は単3乾電池1本で「プラレール」を約5.6キロ走り、世界記録となりました。今年は実物の鉄道で行うのです。車両は小坂鉄道で使っていたものではなく、この実験のために特別につくられたもの。秋田県立大学の協力でつくられる、特殊強化ダンボール製です。10月中旬完成予定のその車両は、重さはたったの500キロ(幅1.6メートル、高さ2.2メートル、長さ4.1メートル)で実際の車両に比べると大幅に軽いです。これに10人を乗せ、重量は約1トンになります。これに対して単1の「エボルタ」を100本程度使用し、平坦な区間約8キロを走行します(5年前に廃止された鉄道ですが、線路は大半が残っています)。なお、この車両には乾電池と線路が描かれたヘッドマークがつきます。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/otona/news/rnews/tohoku/20140912-OYT8T50175.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/09/08/231880.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG985T87G98PLFA00H.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/09/11/017/)

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予土線開業100周年で「予土線3兄弟」合体運行

 今年は予土線の宇和島-近永間が開業してからちょうど100年を迎えます(開業当時は私鉄の宇和島鉄道)。それを記念して、ちょうど開業してから100年に当たる10月18日、記念列車を運行します。

 その記念列車の名前は、「なかよし3兄弟 はじめての遠足号」です。いつもはバラバラで走っている「予土線3兄弟」の「しまんトロッコ」「海洋堂ホビートレイン」「鉄道ホビートレイン」が一緒になって走るのです。

 「なかよし3兄弟 はじめての遠足号」は宇和島発10:29発の「しまんトロッコ2号」に「海洋堂ホビートレイン」「鉄道ホビートレイン」を連結するかたちで運行します。江川崎までそれで走り、江川崎で切り離しを行います。「しまんトロッコ」はそのまま窪川まで走り、残りの「海洋堂ホビートレイン」「鉄道ホビートレイン」は2両で宇和島まで戻ります。

 乗車方法は車両によって異なります。「しまんトロッコ」は通常の全車指定席の列車として発売されます。これに対して残りの「海洋堂ホビートレイン」「鉄道ホビートレイン」は乗車区間を3つに分け、団体貸切ツアーとして発売されます。ツアーによって内容は異なり、宇和島駅での合体作業見学、江川崎駅での切り離し作業見学、転車台のある宇和島運転区見学、三島の沈下橋見学(「しまんトロッコ」が鉄橋を通過する場面を見ることができます)が盛り込まれています(ツアーによっては入っていないものもあります)。「伊予灘ものがたり 道後編」と組み合わせたツアーもあります。料金は松山発着で大人6800~9800円となっています。愛媛県内のJR四国のワープ支店、駅ワーププラザで9月10日から発売しています。
(参考:JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/14-09-09/01.htm)

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名鉄バス10周年で全線1日1000円乗り放題

 少し前の記事でも書きましたが、名鉄バスは10月1日で創業10周年を迎えます。

 それを記念して名鉄バスは、「1DAYフリーきっぷ」を発売します。1000円で名鉄の路線バスが乗り放題です。深夜バスも追加料金なしで利用できますが、高速バス(名古屋・高針線など近距離も含みます)、空港バスなど利用できない路線もあります。「1DAYフリーきっぷ」には名古屋版、岡崎版、一宮版、春日井版の4デザインがあり、それぞれのデザインに記念ポストカードが3枚付いています。それぞれの版によって図柄は異なり、4デザイン買うと12の違ったポストカードを手に入れることができます。

 発売期間は10月1日から31日まで、名鉄バスセンター、名鉄バス東岡崎出札所、名鉄バス一宮出札、高蔵寺インフォメーションで1000枚ずつ発売されます。各発売箇所では名古屋版、岡崎版、一宮版、春日井版をそれぞれ250セットずつ発売します。値段は先ほども書いたように1000円で、大人のみの設定です。有効期間は11月1日から30日のうち1日間で、乗車券面に記載のカレンダーにボールペン等で利用日を丸で囲んで利用します。
(参考:名鉄バスホームページ http://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/187)

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「白山スーパー林道」、2015年度から半額、愛称も変更

 白山市と白川村を結ぶ全長33.3キロの白山スーパー林道。毎年除雪が終わる6月上旬から降雪前の11月上旬まで営業しています。年間利用台数は約7万台で、東海地方や関西地方からの利用が多いようです。

 現在の通行料金は3240円ですが(普通車の場合)、2015年度から大幅に値下げされます。新しい料金は何とおよそ半額の1600円です。軽自動車やバスなども値下げされます。高速道路料金を参考にして料金を設定したとのことです。

 また、愛称がこれまでの「白山スーパー林道」から「白山白川郷ホワイトロード」に変更になります(全国からの公募を行っていました。2100通以上の応募がありました)。2015年には3月に北陸新幹線が開業し、12月には白川郷合掌造り集落が世界遺産に登録されてから20周年を迎えます。この機会に愛称を変えることによって、主に首都圏からの観光客の誘致を図ろうとしているようです。また、利用促進のため、駐車場の増設やトイレのバリアフリー化、わかりやすい案内看板の設置などを進めます。
(参考:岐阜新聞ホームページ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20140909/201409090920_23260.shtml、http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20140909/201409090918_23259.shtml)

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沼津の貨物駅移転問題、川勝知事が貨物駅の必要性を認識

 周りがひっかき回しているといえる、沼津駅の貨物駅移転計画。沼津駅を高架化させるためには、貨物駅を移転させないといけません。この貨物駅移転問題について、新たな動きがありました。

 実は川勝静岡県知事は8月29日に東京のJR貨物本社を訪れ、田村社長と会談しました。その後、川勝知事は沼津に貨物駅を置く必要性を認識したとして、かつてのように沼津から貨物駅を追い出すという否定的な考えはとらないことを明らかにしたのです。

 田村社長は沼津に貨物駅を置く必要性を次のように説明したのです。首都圏直下型地震などで首都圏が不通となった場合、最も首都圏に近い沼津が西方面への拠点となる可能性があるというのです。東海地震などを心配している静岡県には理解しやすい話です。ただ、それには機関車の交換や入換なしに貨物の積み下ろしができる「E&S方式」に改良されていないといけません。記事では書いていませんが、原に移設するときに「E&S方式」になるのでしょう。「E&S方式」に改良された貨物駅が効果を発揮したケースには、姫路貨物駅があります。1994年に移転して「E&S方式」となったのですが、1995年の阪神大震災の際には、トラックなどに貨物を積み替えて不通区間を迂回させる拠点となりました。

 また、新しい貨物駅は意外と静かなのです。川勝知事は8月中旬に吹田と神戸の貨物ターミナルを視察しました。今までの貨物駅のイメージとは異なるようなのです。沼津の貨物駅は取扱量が少なく、さらに騒音が小さくなると想定されます。

(追記)
 ただ、地元側は貨物駅の移転に強く反対していて、紆余曲折はまだまだ続きそうです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20140830/CK2014083002000092.html、「鉄道ファン」2015年2月号 交友社)

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「生活バスちばにう」、バス2台追加へ

 運賃が異様に高いことで知られている北総鉄道に対抗するために6月から走り出した、「生活バスちばにう」。採算ラインにはまだ達していませんが(8月の最終週の1日平均の乗車人数は347人で、1日400人とされる採算ラインの86%です)、お盆の時期などを除いて増加傾向が続いています。

 利用者からも本数の増加や路線拡充を望む声が多いのですが、現在のバス車両は59人乗りの2台だけで、このままでは増便も路線拡充もできません。そこで「生活バスちばにう」を運行する鎌ヶ谷観光バスは、59人乗りのバス2台を今年度中に追加することを検討しています。

 「生活バスちばにう」の運行を鎌ヶ谷観光バスに働きかけ、運行開始後は住民に利用を呼びかけるかたちで支援するボランティア住民グループ「生活バスちばにう友の会」は、新しいルートを鎌ヶ谷観光バスに提案しています。朝夕の時間帯は通勤客のために現在の直行ルートを維持し、日中は利用者からの要望に応え、北総線の主要駅前や住宅地などにも停まります。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140903-OYT1T50047.html)

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名古屋-富山間高速バス、10月から1日10往復に

 名鉄バスと富山地方鉄道が運行する、名古屋-富山間の高速バス。運賃が片道4630円、往復7410円とライバルの鉄道に比べて安いのが魅力です。その高速バスが10月1日から2往復増え、1日10往復となります。しかもこの高速バスには追い風が吹きます。2015年3月の北陸新幹線開業により、「しらさぎ」は金沢止まりとなり、名古屋と富山を直通するのは1日4往復の「ひだ」だけになるからです。利便性でもバスのほうが上です。

 話は変わりますが、名鉄バスは10月1日で創業してから10年を迎えます。同時に名古屋-富山間の高速バスを開設してから10周年、さらにその高速バスは1日10往復します。そこで、企画乗車券を1000円で発売します。この企画乗車券は名古屋-富山間を1回利用できるもので、名古屋(名鉄バスセンター)と富山(富山地鉄乗車券センター)でそれぞれ100枚ずつしか発売しません(一度に2枚まで購入できます)。発売は10月1日10時からですが、利用できるのは11月1日から30日までです。予約・座席指定制ですので、事前に名鉄高速バス予約センターあるいは富山地鉄高速バス予約センターに電話で予約しないと乗車できません。

 余談ですが、増便が始まる10月1日には、名古屋-富山間の高速バスを利用した人に、愛知と富山の「えびせんべいセット」がプレゼントされます。
(参考:名鉄バスホームページ http://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/182)

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東九州道に150キロトイレのない区間

 以前、200キロにわたってガソリンスタンドがない高速道路のことを記事にしましたが、その上が出ました。150キロにわたり、トイレがないのです。

 それは東九州道。今年度中に大分と宮崎の間が高速道路で結ばれますが、大分松岡パーキングエリアから川南パーキングエリアまでの約150キロ、パーキングエリアすらないのです。トイレもないのです。途中、佐伯インターチェンジの北3キロのところに弥生パーキングエリアを建設する予定ですが、パーキングエリア建設に伴う土の搬出先の確保などの問題から、完成は当初の予定からさらに5年も遅れて2021年度にならないと完成しません。約150キロにわたってパーキングエリアのない状態は7年続きますし、弥生パーキングエリアができたとしても弥生パーキングエリアから川南パーキングエリアまでの約115キロ、パーキングエリアがない状態はずっと続きます。しかも、後で述べますが、高速道路沿いの休憩施設の整備具合によっては、パーキングエリア設置を取りやめることもあるようです。

 もっともこのことは、100キロ以上にわたってトイレのない状態が続くということを意味するのではありません。実は佐伯インターチェンジ-延岡南インターチェンジ間は無料の高速です。そんなところに高速道路をつくる意味があるのかはともかく、無料なので自由に乗り降りができるのです。そういうことから、地元佐伯市には休憩施設を整備する計画があります。蒲江インターチェンジそばのグラウンドにトイレや売店などを備えた「インターパーク」を設置します。佐伯堅田インターチェンジ付近にも防災・避難広場などを整備します。蒲江インターチェンジ、佐伯堅田インターチェンジは、弥生パーキングエリア予定地から十数分以内の位置にあり、別に高速道路上にパーキングエリアがなくても困らないのです。宮崎県側にもそういう施設があります。延岡市の「道の駅北川はゆま」がそうで、東九州道北川インターチェンジに隣接しています。レストランもあり、パーキングエリアの機能は果たせます。

(追記1)
 最初に挙げたガソリンスタンドがない高速道とは道東道のことです(現在は札幌にかなり近いところですが、ガソリンスタンドが追加されました)。その道東道ですが、2015年3月29日に浦幌インターチェンジ-白糠インターチェンジ間が開通します。無料です。片側1車線ですが、開通すると札幌-釧路間の所要時間は、夏季が約20分短縮し4時間40分程度に、冬季が約30分短縮し5時間40分程度になります。

(追記2)
 実は7月30日まで、日本で一番ガソリンスタンドがない高速道路は九州にありました。延岡南インターチェンジから鹿児島インターチェンジに車で行っても、ガソリンスタンドは一つもありませんでした(逆方向は桜島サービスエリアにガソリンスタンドがあります)。7月31日に九州道山江サービスエリア(下り線)と霧島サービスエリア(上下線)のガソリンスタンドが復活し、九州でガソリンスタンドがない最長区間は延岡南インターチェンジ-霧島サービスエリア間145キロとなります。また、国が管理する蒲江インターチェンジ-延岡南インターチェンジ間46キロにはガソリンスタンドはなく、さらに距離は伸びます。

 もっとも、今回追加されたガソリンスタンドは夜間の営業がありません。引き続き気を付ける必要があります。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG995HNSG99TPJB00Q.html、大分合同新聞ホームページ http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2014/09/10/231639751、道の駅北川はゆまホームページ http://www.kitagawa-hayuma.jp/、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/562693.html、西日本新聞経済電子版ホームページ http://qbiz.jp/article/41980/1/?utm_source=yahoo&utm_medium=news、http://qbiz.jp/article/36613/1/?utm_source=yahoo&utm_medium=news)

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名古屋にオープンバス&中川運河体験乗船

 名古屋市内で、変わった乗り物に乗るイベントが2つあります。

 まずひとつは、オープンバス。名古屋の観光イメージの向上とまちの魅力づくりの方策を検討する社会実験として、中部国際空港株式会社等の民間事業者と共同で行うものです。

 オープンバスが運行されるのは、9月18日から10月19日までの間。1日5便運行されます。名古屋テレビ塔を出発し、名古屋市科学館、大須観音、名古屋駅周辺、中村公園・大鳥居(12:00発便のみ)、名古屋城を経由し、名古屋テレビ塔に戻ります(9月27日、28日、10月5日、18日、19日の発着場所は名古屋市科学館となり、ルートの順序も変更されます)。所要時間は12:00発便が約1時間30分、その他の便が約1時間です。料金は高校生以上の大人が1000円、小学生・中学生は500円です。未就学児で座席を利用する場合も500円要ります。9月18日から11月30日までの間、このオープンバスのチケットを見せると、名古屋城などで割引が受けられます。予約の受け付けは、JTB中部法人営業名古屋支店内にある「ナゴヤSKYバス2014実行委員会事務局」です。電話やファックスで受け付けます。

 話は変わりまして、名古屋市及び名古屋港管理組合は、中川運河の再生に向けて水上交通の活性化を図るとともに、堀川や名古屋港と連携した広域的な水上交通網のネットワーク化を目指しています。その一環として、中川運河体験イベント「船とあおなみ線で巡る『リニア・鉄道館』の旅」を開催します。

 開催されるのは11月2日、9日。先に運河体験をする第1便と先に「リニア・鉄道館」をまわる第2便があります。あおなみ線の乗車及び「リニア・鉄道館」の見学は自由行動です。募集人員は各便25人、申し込み多数の場合は抽選となります。申し込みは往復はがきまたはインターネットで行います。参加費は中学生以上の大人が2000円、小学生が1000円で、あおなみ線の運賃と「リニア・鉄道館」の入場料が含まれています。
(参考:名古屋市ホームページ http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000062409.html、http://www.city.nagoya.jp/jutakutoshi/page/0000062369.html)

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JR長岡京-阪急西山天王山-京阪淀間のバス路線、9月1日から増発

 2013年12月21日に開業した阪急の西山天王山。この駅の開業とともに、阪急バスと京阪バスは共同で、京阪淀-阪急西山天王山-JR長岡京間に90系統というバス路線の運行を開始しました。このバスの利用が好調であることは以前にも書きましたが、立命館中学、高校が移転開校したこと及び利用者の要望があったことから、9月1日にダイヤ改正を行うこととなりました。

 ダイヤ改正の内容は増便と最終の繰り下げ。立命館中学、高校の登校時間帯には京阪淀発阪急西山天王山行きを平日は5便、土曜日は4便増便します。反対の阪急西山天王山発京阪淀行きも平日は2便増便します。立命館中学、高校の下校時間帯には阪急西山天王山発京阪淀行きを平日は8便、土曜日は7便増便します。なお、これらの増便されるバスは立命館中学、高校の登校日のみ運転されます。夜間については、京阪淀-阪急西山天王山-JR長岡京間に2往復を増便します。利用者のアンケート調査での要望を踏まえたのは、最終便の繰り下げ。京阪淀発を現行の20:07発から20:37発に、JR長岡京発を現行の20:39発から21:09発にします。

 なお、運行開始約半年で利用客数は10万人を超えました。特に4月に利用者が急増しています。定期券等の切り替えのタイミングで利用者が増えたと見ています。
(参考:阪急阪神ホールディングスホームページ http://www.hankyu-hanshin.co.jp/news_release/pdf/20140818_2564.pdf、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/08/25/021/)

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JR東日本、伊東線の中間4駅を無人化

 JR東日本は、伊東線にある中間4駅、来宮、伊豆多賀、網代、宇佐美を無人化する方針です。中間4駅の1日の乗車人数は600~1200人、熱海が約9500人、伊東が約7700人であることからすると、一桁ぐらい小さい数字です。

 これら4駅には代わりに「駅遠隔操作システム」を導入します。完全な無人駅ではないのです。「駅遠隔操作システム」とは今年2月から首都圏の18駅で使用開始しているもので、精算機や改札機、券売機コーナーの案内をほかの駅(伊東線の場合は、伊東駅)にいる駅員がインターホンを通じて受け付けます。遠隔操作で対応することもできます。首都圏の駅での使用は、早朝深夜など利用者の少ない時間帯に対応するものなので、終日の導入は初めてです。2月からの導入で大きな問題はなかったのでしょう。防犯に関してはカメラで対応します。

 なお、地元からの要望により、バリアフリー化には前向きなようです。駅員を呼んでもすぐに駆けつけることはできないのですから、駅員がいなくても利用者が動くことができるようにすることは必要でしょう。

(追記)
 伊東線の中間4駅は、2015年3月8日から無人化されます。
(参考:静岡新聞ホームページ http://www.at-s.com/news/detail/1124306168.html、http://www.at-s.com/news/detail/1141960097.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH242TYSH24UTPB001.html)

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熊本市電、定期券を10月からIC化&全線定期に

 熊本市電はこの春に「でんでんnimoca」を導入しましたが、定期券としては使えませんでした。紙の定期券のままでした。

 しかし、熊本市交通局は紙の定期券の発売を9月30日でやめ、10月1日からICカードに切り替えます。熊本市交通局総務課営業推進室または交通センター定期券発売窓口で発売します。値段は従来の紙の定期券と同額ですが、「でんでんnimoca」または「nimoca」を持っていない人は(定期券はこの2種類のICカードにしか搭載できません)、最初に定期券を購入するときに、デポジットとして500円を追加で請求されます。

 ICカード化と同時に、利用者にはうれしいサービスもあります。現在の熊本市電の定期は、乗車する区間を3区間(田崎橋-健軍町間、上熊本駅前-健軍町間、田崎橋-上熊本駅前間)に分け、そこしか乗車できませんでした。しかし、10月1日からは全線を自由に乗り降りできる「全線定期(区間フリー)」となります。値段は変わりません。紙の定期券を持っている人も、10月1日からは自動的に「全線定期(区間フリー)」となります。
(参考:熊本市交通局ホームページ http://www.kotsu-kumamoto.jp/Content/asp/topics/topics_detail.asp?PageID=2&ID=595&type=1)

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新潟BRT、新潟市と新潟交通が細目協定締結

 新潟は2015年夏前にBRTの運行を開始することを目指しています。新潟市が連節バスや停留所などを整備し、新潟交通は運行及び維持管理を行う公設民営方式です。新潟市と新潟交通はすでに4月15日にBRTについての事業協定を締結していましたが、9月3日に約550項目にわたる細目協定を締結しました(予定よりは遅れているようですが)。

 今回締結された細目協定書は、新潟市と新潟交通の役割分担を明確化したものです。2020年3月末までの期間の協定です。施設整備、運行実施、路線再編の3分野から成り立っています。車両については、連節バス4台を新潟交通に無償供与し、それと新潟交通の一般バス20台の合計24台で運行します。車両基地は当面、新潟交通の新潟西部営業所に置きます。運賃は210円です。消費増税などがあった場合は、事前に新潟市に確認のうえ、改定できます。バス路線については、新潟交通が3月のダイヤ改正で示した年間走行キロ数の計画値約958キロを2020年3月の協定期限まで維持します。

 専用の走行路がなく、当面は既存のバス優先レーンを使う新潟のBRT(ただ、駅前通にBRT用のホームを先行整備するなどの試験を行い、新潟駅前-古町間の道路中央部に専用走行路を整備することを考えているようです)。運行区間は新潟駅前-青山間約7キロです。終点の青山は越後線青山駅から南東に約400~500メートルのイオン新潟青山店付近に設けます。BRTの停留所は両端の新潟駅前、青山を含めて16か所(ただし1か所は片側のみ)。そのうちBRT導入に伴って再編される路線バスに乗り換えるターミナルは、新潟駅前、市役所前、白山駅前、青山の4か所です。一部のBRT停留所には上屋を整備し、防風壁や運行情報案内板などを設置します。上屋のないBRT停留所にも運行情報案内板を設置します。新潟駅前-青山間の所要時間は約25分。運行時間帯は青山発が5:10~22:59、新潟駅前発が5:45~0:10です。ピーク時には3~4分間隔、それ以外でも5~10分間隔で運行します。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140904/ngt14090402110001-n1.htm、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/09/15/232492.html)

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近鉄内部線の車内でジャズ

 四日市ジャズフェスティバルの一環として、9月14日に、近鉄内部線の車内でジャズの生演奏が行われます。

 ジャズが行われるのは、近鉄四日市発11:00、12:00、13:00、15:00、内部発11:35、12:35、13:35、15:35の8本。いずれも最後尾の車両の最後部座席付近です。前から1両目、2両目ではジャズを聞くことはできません。御注意ください。
(参考:内部駅の掲示)

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国道6号線、15日から原発付近も通行可能に

 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故により、原発近辺の鉄道や道路は通行できない状態が続いています。東京と仙台を海岸沿いに走る国道6号線も例外ではありません。常磐線常磐道とともに通行止めになっていました。

 しかし、通行止めとなっていた浪江町南部から富岡町北部にかけての帰還困難区域内14キロについて、国は15日0時から規制を解除して、車は自由に通行できるようになるようです(バイクや歩行者の通行は引き続きできません)。除染作業の結果、8月末までに通過するだけなら問題ない程度に下がったためです。常磐道の開通よりも半年ほど早く通過できるようになりました。
(参考:朝日新聞9月10日朝刊 中部14版、上毛新聞9月15日朝刊)

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JR東海、「新幹線回数券」をリニューアル

 東海道新幹線の「新幹線回数券」は、「のぞみ」を含む普通車指定席が利用可能な回数券。通常は6枚綴りですが、東京都区内-大阪市内間に限り、20枚セットの「新幹線回数券20」となっています。

 しかし、「新幹線回数券20」及び6枚セットの「のぞみ指定席回数券」の発売は9月30日で終了します。代わりに、10月1日から6枚セットの「新幹線回数券」を発売します。「新幹線回数券20」「のぞみ指定席回数券」「新幹線回数券」の1枚当たりの値段はそれぞれ13620円、14140円、13690円なので、今の「新幹線回数券20」よりは少し値上がりすることになります。なお、すでに購入した「新幹線回数券20」及び「のぞみ指定席回数券」は有効期限内はそのまま使えます。「のぞみ指定席回数券」については、10月1日以降、JR東海の発売駅で新商品に買い替えられる場合に限り、残っている回数券を手数料なしで払い戻します。

 JR東海はこのリニューアルの理由を、「エクスプレス予約」が法人など大口顧客に普及したことにより、「新幹線回数券20」の販売数が10年前の半分以下に減ったからだとしています。その真偽はともかく、街中の金券ショップでは、「新幹線回数券」がばら売りされて販売されています。「新幹線回数券」のリニューアルにより、少々値上がりすることになりそうです。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000023798.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140903k0000m020070000c.html)

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地ビールが飲み放題の電車

 10月20日から11月3日までの間、川越の魅力を楽しんでもらおうと「食と音と灯りの融合 Kawagoe REMIX」が開かれます。その一環として、11月1日と2日、地ビールの「コエドビール」が飲み放題となる「小江戸川越ビール特急」が運行されます。

 「小江戸川越ビール特急」は2日間とも、西武新宿を10:13に出て、本川越に11:30に着きます。1日は初代「レッドアロー」の塗装が施された、「レッドアロークラシック」で運転されます。COEDOの粋を集めた特別な生ビールが飲み放題となります。料金は3000円で、眞鍋かをりがゲストとして乗車します。2日は通常の「レッドアロー」車両にて運転されます。ビールコンテスト「ワールドビアカップ2014」で銀賞を受賞した「COEDO 伽羅 -Kyara- (瓶)」が飲み放題となります。料金は2500円で、南明奈がゲストとして乗車します。
(参考:えん食べ http://entabe.jp/news/gourmet/6242/beer-express-coedo-beer-kawagoe)

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高速バス50周年で東京-大阪間5000円で乗り放題!

 先日の記事にも書きましたが、今年10月5日で初めての高速バスである名神高速線が開業してからちょうど50年を迎えます。そこで、ジェイアールバス関東及び西日本ジェイアールバスは、「高速バス開業50周年記念きっぷ」を期間限定、枚数限定で5000円で売り出します。

 この切符は、東京駅・新宿駅-京都駅・大阪駅間の指定された高速バスが3日間乗り放題となるもの。「東海道昼特急」など1日5往復(週末などは1日7往復)が対象です。ただ、すべて昼行で夜行は対象外であり、東京-大阪間をバスで移動すると9時間近くかかるため(東京駅、新宿駅、京都駅、大阪駅以外での乗降はできません)、1日に利用できるのは片道1本だけです。記名式なので、他人に譲渡できません。

 先ほども書いたように、「高速バス開業50周年記念きっぷ」は期間限定、枚数限定の切符です。期間は10月から2015年2月の5か月間のみ。発売するのは、乗車前月の1日~5日の5日間のみ(10月については、9月12日~16日に発売します)。初回利用日から連続3日間が有効期間です(ただし、月をまたいでの利用はできません)。枚数は毎月50枚限定です。しかも、これは4か所の発売窓口(東京駅JR高速バスターミナル、新宿駅JR高速バスターミナル、大阪バスチケットセンター、京都バスチケットセンター)合計での数字です。かなりの激戦になりそうです。
(参考:西日本ジェイアールバスホームページ http://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/show/id/128?jrb_usr=ebabfb45e0b061500adc0969c249d0a8、http://www.nishinihonjrbus.co.jp/web/uploads/news/893f54c130c9c999369606c9c0427dd8ff4fca9a.pdf)

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青い森鉄道、「浅虫温泉あさ風呂きっぷ」を発売

 青い森鉄道は、9月1日から「浅虫温泉あさ風呂きっぷ」を発売しました。この切符は、浅虫温泉地域の活性化と、3月に開業した筒井駅など青い森鉄道の利用促進を図るためにつくられました。

 「浅虫温泉あさ風呂きっぷ」は、浅虫温泉駅から徒歩3分のところにある南部屋海扇閣での温泉入浴(最上階の9階にあり、陸奥湾を展望することができます。露天風呂もあります。バスタオルのレンタルができ、フェイスタオルも1枚付きます)、朝食バイキングチケットと、青い森鉄道の青森市内各駅(青森-野内)-浅虫温泉間の往復乗車券をセットにしたものです。温泉の入浴は5~10時、和洋朝食バイキングは7~9時(最終入場は8:30まで)です。2015年3月31日まで毎日発売され(1月1日、2日及び南部屋海扇閣の定める日を除きます)、発売日当日限り有効です。青森駅の青い森鉄道窓口で発売しますが、駅窓口のない筒井-野内間の各駅から乗車した人及びJRから乗り継いだ人は、浅虫温泉駅の営業時間内(6:45~17:10)に限り、浅虫温泉駅到着時に購入できます。値段は、青森駅からの場合、大人1950円、子供980円です(ほかの駅からは距離が短い分、安くなります)。南部屋海扇閣が独自に販売している温泉・朝食セットプラン(1500円)と往復乗車券との合計額とで比較すると、青森発着の大人で450円安くなります。

 夜行バスやフェリーで早朝に青森に到着したときに、使ってみるのも面白いかもしれません。
(参考:青い森鉄道ホームページ http://aoimorirailway.com/archives/3163、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG916F3BG91UBNB00L.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/09/01/231240.html)

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JR北海道、新型特急車両285系、DMVの開発を中止

 広くて人口の希薄な北海道では、特急の高速化は必須です。そこでJR北海道は、従来の振り子車よりも速度を向上させた、新型車両の開発を行っていました。

 その新型車両は、以前にも取り上げたことがあるのですが、複合車体傾斜システムとMA(モータ・アシスト)ハイブリッド駆動システムにより、スピードアップと省エネルギー化を両立するという画期的な車両です。複合車体傾斜システムとは傾斜角6度の振り子装置に、傾斜角2度の空気バネ車体傾斜を付加して、傾斜角を8度としたものです。MAハイブリッド駆動システムは、既存気動車の動力システムに、バッテリー、インバータ、モータによる動力を組み合わせたものです。次世代の特急気動車にふさわしいスペックです。2006年から複合車体傾斜システムを開発し、2007年からはMAハイブリッド駆動システムの開発に着手しました。2011年4月からは試作車の設計、製作を始めています。トラブルが相次いだ後も開発を続ける姿勢を見せていました。これまでに25億円をかけました。

 しかし、一連の安全対策とあと1年半に迫った新幹線の開業準備に限られた人、時間、資金等を優先的に投入する必要があります。新型特急車両は新しい技術を多く採用し、高性能なものでありますが、JR北海道は、(1)速度向上よりも安全対策を優先すること (2)コストとメンテナンスの両面から過大な仕様であること (3)従来形式での車両形式の統一によって、予備車共通化による全体両数の抑制(30両ほど減らすことができるようです)と機器共通化によるメンテナンス性の向上が図られること から、開発を中止することにしました(島田社長によれば、新型特急車両の開発中止は、減速減便を実施した時点から考えられるシナリオだったようです)。

 新型特急車両の開発中止に伴い、老朽化した特急気動車の当面の更新には、既存の最新型で実績のある261系気動車の製作を継続することとします。ただ、この261系もこれからつくられるのは、車体傾斜装置のないバージョンであり、今までの261系に比べて性能が劣るものであります。183系程度の性能を満たすもので、単に新しい車両です。JR北海道の特急気動車はあと10年で261系に統一されるようで、振り子車の281系、283系も引退するようです。かなりのスピードダウンです。北海道新幹線も当面は新函館北斗止まりであり、札幌まで伸びるのは20年以上後です。しかも、道東や道北はそれ以後も在来線に頼ります。札幌近辺以外は普通列車は期待できるレベルになく、特急の速度向上は必須です。遅い261系に頼るのは、短期的にはともかく、中長期的には苦しい話です。

 とは言っても、新型特急車両の試作車は9月末に出来上がります。すでに285系という名前もあります。これについては、軌道及び電気設備を検査する在来線用総合検測車として使用することも考えているようです。

 話は変わりますが、開発を中止するのはもうひとつ、DMVもあります。こちらは正直言ってメリットがなく、開発中止は妥当でしょう。鉄道をはがして、バスにしたほうがよいところです。JR北海道にはそういう、鉄道で存続させるに値しない路線がごろごろしています。

(追記)
 DMVが北海道でうまくいかなかったのには、雪に弱いという欠点があるからです。軽量であることから雪を踏み分けながらの走行ができず、わずかな積雪にも乗り上げてしまうようです。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140910-1.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ10053_Q4A910C1TJ1000/、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG9B6KGVG9BIIPE02N.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG9B6KGVG9BIIPE02N、http://www.asahi.com/articles/ASG9B5SW1G9BIIPE01H.html、「鉄道ジャーナル」2017年10月号 鉄道ジャーナル社)

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2015年1月17日、ポートライナー、六甲ライナー始発繰り上げ

 来年2015年は阪神大震災から20年です。

 地震の起きた5時46分には、毎年東遊園地(三宮にあります)で犠牲者に黙とうをささげます。しかし、始発が遅く、ポートライナー、六甲ライナーの沿線から東遊園地に行くことができません。2015年は節目の年で、しかも土曜日のため、追悼行事には多くの参加者が見込まれます。

 そこで多くの人の署名の結果、2015年1月17日はポートライナー、六甲ライナーの始発を繰り上げることになりました(詳しいダイヤは未定です)。また、神戸市営地下鉄沿線も早朝の追悼行事に参加できないことは同様であり、神戸市営地下鉄も同様に始発を繰り上げる方向で検討しています。

(追記1)
 神戸市交通局は、阪神大震災から20年の2015年1月17日に西神中央から三宮へ臨時列車を出すことにしました。西神中央を4:13に出て(通常の始発は5:23発なので、1時間以上も早いです)、板宿着4:30、新長田着4:32、三宮着4:43です。各駅に停まります。海岸線については、JRや山陽電鉄が並行して走っているため、臨時列車の運転はありません。

 ポートライナーについては神戸空港への支線以外で、六甲ライナーは全線で臨時列車を行う予定です。

(追記2)
 神戸市交通局の早朝の臨時列車の乗車率は120%でした。

(追記3)
 ところが2016年については、神戸市営地下鉄、ポートライナー、六甲ライナーの繰り上げ運行は行わないようです。その理由として神戸市営地下鉄を運営する神戸市交通局は、運行管理プログラムの設定上、通常ダイヤに影響が出る可能性があるからです。
(参考:神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201408/0007277353.shtml、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140828/hyg14082802100005-n1.htm、https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201510/0008494299.shtml、神戸市交通局ホームページ http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2014/11/20141117706201.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASGCK5CHNGCKPIHB024.html、http://www.asahi.com/articles/ASH1K3PSQH1KPTIL00C.html)

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新高岡-和倉温泉間でバス実証実験、2015年1月から

 2015年3月14日に金沢まで開業する北陸新幹線。その効果を広げるためには、新幹線停車駅からのアクセスを充実させる必要があります。

 そこで能登半島にある七尾市は、富山県、高岡市、氷見市と共同で、2015年1月から1年間、バスの実証実験を行います。北陸新幹線対策で3市が共同で事業を行うのは初めてのことです。七尾市はこの事業にかかる費用の一部として、助成金100万円を9月補正予算案に盛り込みます。

 実証実験のバスは、新高岡(新幹線開業前は高岡駅)と和倉温泉とを結びます。現在、直通の公共交通機関がないところです。氷見市を経由して、現在は部分的に開通している(2015年春に全線開通)能越自動車道七尾氷見道路を通ります。新幹線開業前は休日のみ、開業後は毎日、1日4往復します。今後、停留所、経路、運行時間、運賃などを関係自治体で協議します。なお、実際の運行は高岡か七尾にあるバス会社に委託する方針です。

 鉄道の路線図だけを見ているとわからないのですが、高岡と七尾は現在でも車で1時間ほどで結ばれます。金沢-七尾間よりも短い時間で行くことができます。先ほども述べたように、七尾氷見道路が開通するとその時間がさらに短縮されます。七尾市に住む人が新幹線に乗る場合、七尾線に乗って金沢まで行くとは限りません。駅まで車で行くのなら、新高岡まで一気に行くことは十分に考えられます。七尾にとって新幹線の最寄り駅は新高岡であり、それは新高岡の利用者を増やしたい高岡側にとってもありがたい話です。観光客にとっては、バスの充実が欠かせないのです。
(参考:北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140826103.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014082702000204.html)

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高松市、琴電琴平線に2駅新設か?

 高松市は、地域公共交通の利便性向上のため、琴電琴平線の三条-太田間と太田-仏生山間の2か所に新駅を設け、栗林公園(もしくは三条)-仏生山間を複線化する検討案を持っています。8月25日に開かれた高松市総合都市交通計画推進協議会の部会(運輸事業者や行政関係者らで構成)で高松市側が検討案を出し、了承されたのです。整備費は約21億円です。

 この了承された案は、6つの案の中から選ばれました。香川県の人口移動形態調査を基に、利用者数や移動時間などを算出した結果、費用がかかるものの想定される利用者が多いため、費用対効果が高いものです。新駅を一つだけにしたり、複線化しなかったりした場合よりも良かったのです。

 高松市の案は次の通りです。三条-太田間の新駅は、国道11号線東バイパスとの交点に橋上駅として整備します。長さ85メートルの相対式ホームが設置されます。太田-仏生山間の新駅は、現在整備中の県道との交点につくられます。複線化するのは、新駅設置に伴う所要時間の増加を抑えて、ダイヤを組みやすくするためです。駅は2か所できますが、高速バスや路線バスとの乗り換えもしやすい三条-太田間の新駅を優先する考えで、地域住民や高速バス利用者へのアンケートを行ったうえで、11月にも基本構想案をまとめます。ただ、太田駅と太田-仏生山間の新駅は450メートルしか離れていません。そこも調整事項となります。

(追記1)
 琴電は、三条-太田間の新駅の駅舎新築工事について、公募型指名競争入札を行うことにしました。2019年3月15日までに行う契約で、予定価格(税抜)は9億4882万円です。

(追記2)
 三条-太田間につくられる新駅の名前が伏石に決まりました。高架区間に駅は設置されます。また、新駅整備に合わせて栗林公園-太田間が複線化されます。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG8V5VH8G8VPLXB00B.html、四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20140826000169、レスポンスホームぺージ https://response.jp/article/2017/10/24/301516.html、railf.jp https://railf.jp/news/2019/11/12/113000.html)

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宇都宮市など、「はやぶさ」の宇都宮停車を求める

 2015年3月14日に北陸新幹線が金沢まで延伸しますが、先日、その運行計画の概要が発表されました。最速達の「かがやき」は10往復運転されますが、途中停車駅は上野(一部)、大宮、長野、富山だけで、上越妙高や新高岡には1本も停まりません。このことに対して、市議会で抗議したり(上越妙高)、周辺の市とともに停車を求める決起集会を開いたり(新高岡)しましたが、効果は全くないでしょう。「はくたか」の本数も在来線時代よりは多く、最悪の事態ではありません。「かがやき」を停めたければ、新幹線開業後に利用者数というかたちで実績をつくるだけです。

 話を本題に移します。東北新幹線にも上位列車の停車を求めるところがあります。それは宇都宮、2016年3月の北海道新幹線新函館北斗開業に合わせて、「はやぶさ」の停車を求めています。北海道側とも連携し、「はやぶさ」等の停車を求めています。

 しかし、「はやぶさ」が宇都宮に停まると、5分ほど時間が余計にかかります。東京-新函館北斗間で4時間を切るのが精いっぱいで、航空機との競争を考えると、停車駅は減らしたいところです。宇都宮に空港があって、函館へ航空路線があるならともかく、そうではないのですから、仙台で乗り換えさせるのが妥当なところでしょう。

 宇都宮に「はやぶさ」を停めると、もう一つ別の問題が出てきます。宇都宮までの単距離の利用者が「はやぶさ」の指定席を占め、新函館北斗や新青森などへの利用者がその分だけ使えなくなるのです。遠近分離の観点から、「はやぶさ」を宇都宮に停めるのは不適当でしょう。 
(参考:下野新聞ホームページ http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/economics/news/20140826/1697987、上越タウンジャーナル http://www.joetsutj.com/archives/52099095.html、チューリップテレビホームページ http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20140908161455)

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京急、11月8日ダイヤ改正で品川-羽田空港国内線ターミナル間14分

 京急は11月8日にダイヤ改正を行います。

 今回の目玉は、品川・都心方面と羽田空港とを結ぶ「エアポート快特」のスピードアップ。品川-羽田空港国際線ターミナル間の所要時間は改正前の12分から11分になり、 品川-羽田空港国内線ターミナル間の所要時間は改正前の15分から14分になります。そのほかの改正事項も羽田空港がらみばかりです。

 というのも、今回のダイヤ改正は羽田空港関連しか発表されず、詳しい内容は10月上旬にならないとわかりません。このタイミングで羽田空港関連だけ先に発表したのは、JR東日本東京モノレールの構想に対抗するためでしょうか?
(参考:京急ホームページ http://www.keikyu.co.jp/company/20140904HP_14102NN.pdf)

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東京都、都心と臨海副都心にBRT導入?

 2020年に開かれる東京オリンピックに向け、いろいろな公共交通の構想が出されています。そのうち今日は、都心と競技会場や選手村の建設が予定されている臨海部とを結ぶものについて話をします。

 東京都は8月29日、都心と臨海部を結ぶ都道環状2号線に、BRTなどを整備して2019年度中に運行を始めることを発表しました(以前の記事でBRT構想に触れましたが、運行開始時期が遅くなっています)。臨海部は東京オリンピック終了後には選手村は住宅になり、国際会議場が誘致され、都心の再開発が進むので、既存の交通機関では対応できないのです。鉄道ではなくBRTにするのは、鉄道だと整備に時間がかかるからです。東京駅付近、銀座、虎の門あたりから現在建設中の環状2号線を経由して、臨海部まで結びます。部分的にバス専用レーンを設ける予定です(都心部は通常のバス停を使います)。9月10日までルートや輸送手段(東京都はBRTを念頭に置いていますが)を考える事業協力者を公募して(10月末に決定します)、2015年度初めまでに具体的なルートや料金などを基本計画を策定しますが、東京都には輸送力に優れた連節バスや、環境にやさしい燃料電池バスなどを導入することを考えているようです。燃料電池バスを用いること及びオリンピック終了後も運行することが基本計画策定の条件です。実際に運行する企業等は2014年度末から改めて公募を行います。

(追記)
 事業協力者を募集したところ、7社の応募がありました。すべてBRTを使うという内容でしたが、この中から実現可能性などを審査した結果、京成バスと東京都交通局が事業協力者に選ばれました。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20140829-OYT1T50104.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140829/plc14082919270018-n1.htm、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29033_Z20C14A8CC1000/、日経ケンプラッツ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/news/20141125/684590/?P=2)

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キハ25形2次車はロングシート

 以前に書きましたが、JR東海は国鉄型ディーゼルカー置き換えのため、キハ25形を増備します。

 今年度から2015年度にかけて52両を新製するとのことですが、2両編成3本がこのたび完成し、9月3日に日本車輌製造豊川工場-美濃太田間で公式試運転が行われました。

 今回増備するのは1000番台となるようで、武豊線で走っている1次車とは外観が大きく異なります。快速等で使うことがないからなのか、前面の種別表示が省略され、鹿対策のためスカート形状の変更がなされています。側面のビートもありません。客室設備はロングシートとなり、低いホームに対応するためドアにはステップがついています。名古屋近郊で名鉄と対抗することが求められる武豊線の1次車とは異なり、高校生の通学輸送に対応するための車両なので、ロングシートで十分と割り切っているようです(さすがにトイレはついています)。ローカル線に揺られて高山まで行くのは客ではない、ということなのでしょう。313系で転換クロスシートを名古屋近郊に、ロングシートを静岡に投入するのと同じような考えです。キハ40が走る現状から考えると、旅情に全く欠ける車両ですが。

(追記1)
 キハ25形1000番台は12月1日から順次営業運転を開始しますが、置き換え対象はキハ40系とキハ11形となります。

(追記2)
 2015年6月30日をもって、キハ40は岐阜県内から引退します。ラストランとなるのは、岐阜19:09発の下麻生行きです。下麻生に20:04に着いた後は、車庫のある美濃太田まで回送されます。

(追記3)
 2015年8月1日から、キハ25形2次車の紀勢線、参宮線での運用を開始します。
(参考:鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2014/09/jr252_1.html、rail.jp http://railf.jp/news/2014/09/04/110000.html、JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000017822.pdf、http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000027429.pdf、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2014/10/post_510.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20150614/CK2015061402000026.html)

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「しまかぜ」、10月10日から車内無線LANサービス、カフェでスイーツ販売開始、交通系ICカード利用可能に

 近鉄は10月10日から京都発着の「しまかぜ」を運行しますが、同じ日から新しいサービスを始めます。

 新しいサービスとは、車内無線LAN通信サービス、カフェでのスイーツ販売開始と、カフェや車内販売で交通系ICカードが利用可能になることです。まず、車内無線LANサービスは、映像コンテンツ配信サービスとインターネット接続サービスの2つがあります。現在個室やカフェの映像ディスプレイで見ることができる「しまかぜ」独自の映像コンテンツを配信するもので、走行中の前方映像、沿線観光情報、子供向けの映像などが手持ちの無線LAN対応のスマートフォンやタブレット端末等で見ることができます。無料です。インターネット接続サービスは、手持ちの無線LAN対応のスマートフォンやタブレット端末、通信型ゲーム機等で、無料でインターネット接続できるものです(一部区間を除きます)。

 カフェのスイーツは今でも赤福、アイスクリーム、焼き菓子がありますが、ケーキを販売することになりました。シェラトン都ホテル大阪(大阪発着便のみ)、京都北山マールブランシュ(京都発着便のみ)、すでに「しまかぜ」のカフェでリーフタージュとバウムクーヘンを販売している、お菓子職人おとべの3社です。各社とも季節に応じて商品が変わり、2種類ずつを販売します(名古屋発着はお菓子職人おとべが4種類)。京都北山マールブランシュを除いて、「しまかぜ」限定のオリジナル商品です。値段は単品が540円、ドリンクと焼き菓子が付いたセットで1000円です。カフェや車内販売では、交通系ICカードが使えるようになります。「Suica」「ICOCA」「manaca」など9種類で、「PiTaPa」は使えません。

 そのほか話は変わりますが、イオンモールKYOTO、JR京都駅 時の灯、京都水族館の3か所で、プレミアムシートを体験することができる、シートキャラバンを行います。9月中に2日間ずつ行います。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/sinnsabisu.pdf)

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広電、広島駅に高架で乗り入れ、基本方針合意

 引き続き路面電車のJR駅乗り入れについての話です。

 広島市、JR西日本(駅ビルや地上広場の一部を保有する)、広電(路面電車を運行する)の3者は9月2日、広島駅南口広場再開発の基本方針について合意しました。予定では2013年度中にまとめるとのことだったので、遅くなっています。合意の内容は、すでに広島市の検討委員会で支持されていた、駅ビルの2階部分に高架で乗り入れる方法。1階部分はバス停やタクシー乗り場などになります。

 スケジュールは次のようになります。まず3年をめどにJR西日本が、南口の主要改札口を現在の1階から2階に移します。その後、広電は駅前大橋線を建設し(比治山下付近までの約1キロ)、高架で乗り入れます。高架区間は駅前大橋までです。今の広電の乗降場は、乗車が2か所、降車が4か所ですが、高架化後は乗降とも4か所になります。広島駅からは4つの系統が出ていますので、系統ごとに乗降場を分けることができます。広電にとっては約60年ぶりの大幅なルート変更です。駅前大橋線が開通すると、広島駅と繁華街の八丁堀や紙屋町との距離が約200メートル、時間にして約4分短縮されます。広島駅でJRから広電に乗り換えるために要する時間が現在の約2.1分から約1.3分になります。駅前大橋線の開業に伴い一部区間が廃止されますが、循環ルートを新たにつくるので、廃止される電停は猿猴橋町ただひとつとなります。約10年後の2020年代前半に完成する予定なので、以前あった話よりはかなり遅くなります。

 総事業費は約155億円の見通しで、約半分は国の補助金、残りは約62億円を広島市、約14億円を広電、JR西日本は数千万円です。広島市は南口広場の改修や駅前大橋線などのインフラを負担します。広電はレールや架線を設置します。JR西日本は広場造成費の一部を負担するだけですが、独自に駅ビルを建設します。広島市は17日に開会する予定の広島市議会本会議において、補正予算案に関連費用の計上を検討する予定です。早ければ今年度中に設計に着手し、環境影響評価や都市計画決定を行ったのち、2018年度の認可を目指します。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/hiroshima/news/20140902-OYTNT50248.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO76529220S4A900C1LC0000/、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=85012&comment_sub_id=0&category_id=113&localfrom=local&category_list=113&pl=3903370327、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/hiroden-2/)

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路面電車の岡山駅東口広場乗り入れで4案

 岡山にも路面電車がありますが、現在の岡山駅前電停はJRの岡山駅から離れたところにあります。そこで、以前にも書いたとおり、11月に岡山駅南にオープンする予定のイオンモール岡山開業でこの問題が浮上し、路面電車を岡山駅東口広場に乗り入れる構想が再び出てきましたが、8月8日、4つの案が出てきました。

 路面電車、バス、タクシーの事業者のほか、地元経済界や住民団体の代表11人で構成され、岡山県警などの担当者もオブザーバーとして参加している調査検討会で明らかになった4案とは、(1)現在の岡山駅前電停から平面のまま路線を延伸させる「平面乗り入れ」 (2)岡山駅前電停の手前から高架化し、岡山駅2階の東西連絡通路と接続させる「高架乗り入れ」 (3)岡山駅前電停の手前から地下に潜り、地下街の隣接地に電停を新設する「地下乗り入れ」 (4)路面電車はそのまま東口広場に乗り入れず、岡山駅の東西連絡通路と岡山駅前電停を歩行者専用通路で結ぶ「歩行者デッキ設置」 です。

 この調査検討会は8月8日が初会合で、今年度中に2回程度開きます。次回の検討会では、整備費や軌道の敷設ルートを含めた具体的な素案を提示する予定です。今年度中に1案に絞ります。できれば歩かせるのではなく、岡山駅に隣接するところに路面電車を引っ張っていく案を望みたいところです。
(参考:路面電車ニュース http://www.urban.ne.jp/home/yaman/news119.htm##814)

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山陰線、美祢線等で「サロンカーなにわ」乗車体験ツアー

 一般社団法人長門市観光コンベンション協会は10月19日、お召し列車にも使われる「サロンカーなにわ」を使った貸切列車の乗車体験ツアーを実施します。

 本来「サロンカーなにわ」は7両編成(+機関車)ですが、今回は4両編成(+機関車)で定員は102人です。「長門市号」と名付けられ、3本が運転されます。「長門市1号」は新山口9:30発、宇部9:50発、厚狭10:40発、長門市12:15着。「長門市2号」は長門市13:00発、人丸13:20発、下関15:15着。「長門市3号」は下関16:45発、人丸18:30着、長門市19:00着です。各列車とも50人ずつを募集します(「長門市1号」の新山口発は30人、宇部、厚狭発は20人)。「長門市1号」の宇部、厚狭発を除いて、中学生以上の大人が3000円です(子供は500円引き)。料金には、運賃、グリーン料金のほか、車内販売で利用できる500円分のクーポン券までついています。

 一般社団法人長門市観光コンベンション協会に申し込むのですが、9月2日の時点で、「長門市1号」「長門市2号」はすでにキャンセル待ち、「長門市3号」も残りはわずかです。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2014/08/30/231152.html、一般社団法人長門市観光コンベンション協会 http://member.hot-cha.tv/~htb05645/index.html/naniwa-t.html)

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笛吹市、「リニアの見える丘」整備へ

 トンネルが主体で、数少ない地上区間もフードに覆われることが多いリニア。しかし、笛吹市内はフードに覆われていない区間ができるため、外からリニアを走る姿を見ることができるようです。

 そこで笛吹市は、リニアを外から見ることができることを売りにしようと、市内3か所を「リニアの見える丘」として整備する構想を決めました。整備するのは、御坂町の「花鳥展望台」、八代町の「ふるさと公園展望台」、境川町の「坊ケ峯展望台」。実験線が約1キロにわたってフードに覆われていないので、リニアを見ることができるのです。3か所に展望台や駐車場を整備し、集客を図ります。3か所のうち、「花鳥展望台」と「ふるさと公園展望台」は今年秋から2015年度にかけて、「坊ケ峯展望台」は今後10年かけて整備します。「花鳥展望台」は現在ある展望台より近いところに展望台をつくります。「ふるさと公園展望台」は高さ20メートルほどの木製の2~3階建ての展望台をつくります。

 事業費は約2億円で、そのうち1650万円を一般会計の9月補正予算案に計上し、定例市議会に提案します。
(参考:朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG8X4V2CG8XUZOB00X.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8X4V2CG8XUZOB00X、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20140828-OYTNT50217.html)

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名神ハイウェイバス大阪線、9月も続けて増便

 8月に増便したばかりの名神ハイウェイバス大阪線ですが、9月1日にも再度ダイヤ改正を行います。

 今回も2往復増便し、夜行便(「青春大阪ドリーム名古屋号」)と合わせて1日14往復の運行となります。また、「青春大阪ドリーム名古屋号」が新たに京都駅に停車します(京都深草バス停は通過となります)。名古屋駅と京都駅を初めて直結する夜行バスとなります。その影響で、草津駅東口の到着(USJ行き)が30分ほど繰り上がり、出発(名古屋駅行き)が30分ほど遅くなります。

 割引切符もいくつか発売されます。まずひとつは、名神ハイウェイバス50周年を記念した、「謝恩割」。9月1日から10月31日までの毎日適用があり、名古屋駅-大阪駅JR高速BT、湊町BT間が1500円、名古屋駅-USJ間が1550円と普通運賃の半額です(この2種類しか設定がありません)。席数限定販売です。9月1日以降の繁忙期を除く平日については、乗車日の前日までに購入すれば割引になる、「早売1」もあります。名古屋駅-大阪駅JR高速BT、湊町BT間が1900円、名古屋駅-USJ間が2000円です(この2種類しか設定がありません)。こちらも席数限定販売です。満65歳以上の人には、「高速バスネット」で乗車券を購入すれば、普通運賃から100円割り引きになる、「プラチナ65」割引があります。バス車内では購入できず、乗車時には年齢確認のできる運転免許証、健康保険証等の提示が必要です。「高速バスネット」会員で事前に「お気に入り路線」への登録をしていれば、利用回数に応じて最大5%割引になる「オンライン・ポイント」割引もあります。

 名神ハイウェイバス神戸線等も10月5日にダイヤ改正を行います。この日は、名神高速線が開業してからちょうど50年です。改正内容は、2015年2月28日までの期間限定ながら、三宮バスターミナル発着の名古屋への昼行便1往復、東京への夜行便3往復を、神戸駅まで延伸します。運賃は三宮バスターミナルと同額です。また、10月5日の神戸駅8:10発名古屋駅行き、名古屋駅18:30発神戸駅行きに限り、座席数限定ながら、開業当初の運賃、650円で販売します。普通運賃が3400円なので、約81%の割引です。

(追記)
 名古屋駅-大阪駅JR高速BT、湊町BT間を1500円で乗ることができる「謝恩割」ですが、2015年2月28日出発分まで延長されています。
(参考:ジェイアール東海バスホームページ http://www01.jrtbinm.co.jp/topics/e/91.html、http://www01.jrtbinm.co.jp/cp/140808/index.html?utm_source=google&utm_medium=sem&utm_campaign=201409meishin、西日本ジェイアールバスホームページ http://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/show/id/129?jrb_usr=c56b1cc62a09bb57ee82c26d71c20f1d)

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北陸線ダイヤ修正で521系運転区間を泊まで拡大

 JR西日本は、10月18日に北陸線のダイヤ修正を行います。普通列車のみの修正です。

 まず521系ですが、10月18日からは富山-泊間でも運転を行うようになります。521系で運転するのは、富山-泊間が2往復、富山-黒部間が2往復です。さらに12月1日からは、富山-糸魚川間1往復も521系で運転するようになります。これで第三セクターになってから521系で運転する区間すべてで521系が走るようになります(糸魚川以東は原則ディーゼルカーでの運転)。

 金沢-富山間では、521系で運転する電車が8本増え、57本になります。また、日中時間帯(おおむね10~15時台)に運転する16本がワンマン運転となります。無人駅の倶利伽羅駅は、車内で運賃を収受します。

 また、北陸線を走る4本の列車において、福井駅や富山駅で列車が分割され、乗り換えとなります。521系導入によるものが多く、3両から2両に減るもの、逆に2両や3両から4両に増えるものがあります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_6102.html)

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外国人向けに2種類の「ツーリストパス」

 JR東海及びJR西日本は、外国人旅行者向けに、「東海道・山陽新幹線ツーリストパス」、「高山・北陸エリアツーリストパス」という、2種類の「ツーリストパス」を発売します。

 どちらも日本以外の政府等が発行した旅券を持っていて、短期滞在に該当する在留資格を持っている人だけが買うことができます。海外の指定旅行会社(JTB、日本旅行、近畿日本ツーリスト、トップツアー、日本航空、ジャルパックの海外支店等)で引換証を買い、日本に入国後、指定されたJR東海、JR西日本の主要駅とジェイアール東海ツアーズ一部支店(合計23か所、一部は「東海道・山陽新幹線ツーリストパス」のみ引き換えできます)で旅券を提示し、「ツーリストパス」に引き換えます。設定期間は10月1日から2015年6月30日までです(「ツーリストパス」への引き換えは10月1日から2015年6月26日まで)。発売は9月1日以降、順次行います。

 それでは、2種類の「ツーリストパス」について説明します。「東海道・山陽新幹線ツーリストパス」は、東海道・山陽新幹線全線(東京-博多間)と大阪市内のJR在来線の快速・普通列車の普通車自由席が連続する5日間乗り放題です。普通車指定席も4回まで利用できます(指定席はJR東海、JR西日本のすべての窓口で予約できます)。大阪城や新富士-河口湖・富士山間を結ぶバスなど沿線19か所の観光施設、交通機関も利用でき、値段は大人35000円です。

 「高山・北陸エリアツーリストパス」は、名古屋-高山間(東海道線、高山線経由)、大阪-金沢間(北陸、湖西、東海道線経由)の特急、快速、普通列車(新幹線、寝台列車を除く)の普通車自由席が連続する5日間乗り放題です。普通車指定席も4回まで利用できます(指定席はJR東海、JR西日本のすべての窓口で予約できます)。濃飛バス、北陸鉄道が運行する高山-白川郷-金沢間のバスも乗り放題で(一部を除いて事前電話予約が必要です)、高山市内を周遊する「さるぼぼバス」にも乗ることができます。値段は大人10500円です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_6094.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/items/140828_00_tokaidoshinkansen.pdf)

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名古屋市交通局、名城線環状化10周年で名港工場直通列車

 今年10月6日で、名古屋市交通局の名城線が環状線を始めて10年となります。そこで、記念イベントとして、11月16日に特別列車を運行します。

 この特別列車は、ナゴヤドーム前矢田→名古屋港→名港工場へ行く列車。名港工場へ乗客を乗せた直通列車を運行するのは初めてのことです。普段は入ることのできない大幸車庫手前の折り返し線にも入ります。11月16日の7:20から受け付けを開始し、約50分間の乗車です。

 この特別列車に乗ろうと思ったら、事前に名古屋市交通局に往復はがきで応募する必要があります。募集人数は120人(応募多数の場合は抽選)、小学生以上の人が参加できます(小学生が参加する場合は成人の保護者の同伴が必要です)。1枚のはがきで3人まで応募でき(応募は1組1枚限りです)、受付期間は8月25日から9月19日までです(当日消印有効)。参加費は無料ですが、出発駅のナゴヤドーム前矢田までの交通費は各自負担する必要があります。

 11月16日には、名港工場で名城線環状化10周年イベントを行います。これは、先ほどの直通列車に乗ることができなくても、参加することができます。地下鉄築地口から行くことができます。
(参考:名古屋市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/info/2007/008628.html)

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宮崎に「SUGOCA」

 JR九州のICカード、「SUGOCA」。これまで投資効果が小さいとして、九州のほかの県では使えても宮崎県内の駅では使えませんでしたが、2015年秋以降、宮崎地区の駅に導入することになりました。宮崎交通が2015年度以降、全国で共通利用できるICカードを導入する予定であることも影響しているようです。

 「SUGOCA」が使えるのは、宮崎駅など12駅。佐土原-宮崎-南宮崎間と田吉駅、宮崎空港駅の12駅です。宮崎駅に自動改札機を、それ以外の11駅にはICカードをタッチする小型の読み取り端末機を置きます。投資額は3億円です。なお、鹿児島地区等ほかのエリアにまたがっての利用はできません。

(追記)
 宮崎地区での「SUGOCA」導入は、宮崎交通の「nimoca」導入と同じ、2015年11月14日となりました。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG8W5SQKG8WTIPE01Y.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/150918/rgn1509180026-n1.html)

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JR東日本、時速400キロ運転か?

 最高速度320キロで走っている、JR東日本の新幹線。そのJR東日本が、最高速度を時速400キロに引き上げるための技術開発を行っているようです。

 スピードアップのための改良点は3つあります。一つ目は、車両の軽量化。今使われているアルミニウム合金車両も、かつての鋼製に比べれば軽いのですが、さらに軽くするため、マグネシウム合金車両にします。二つ目は、台車の低騒音化。これまで新幹線の騒音対策として、風切り音の低減というかたちでパンタグラフの改良を行ってきましたが、台車の空気抵抗を減らすことにしました。三つ目は、車軸に使う潤滑油の改良です。軸受けの部品に摩耗や変形が生じないような潤滑油の開発を行います。そのほか、ブレーキ技術を改良し、高速化しても制動距離が長くならないようにします。これらの改良点のうち、マグネシウム合金車両はある程度技術開発が進んでいるらしく、2023年に導入する予定です。そのほかの技術も2029年までに実用化し、2020年代の終わりには時速400キロ運転を始めたいとしています。

 東北新幹線という距離の長い新幹線を運営するJR東日本は、新幹線のスピードアップに積極的です。かつて時速360キロ運転をしようと、新幹線にをつけた実験車両をつくり、その結果が時速320キロ運転となりました。新幹線は2016年に新函館北斗まで伸び、さらに2035年度には札幌まで伸びる予定です。しかし、最速で5時間もかかっては話になりません。航空機に勝てるだけのスピードが求められるのです。海外に新幹線を売り込むためにもスピードはわかりやすい指標です。当然ながら乗り物である以上、スピードアップをしなければならないのです。話を東北・北海道新幹線に戻しますが、盛岡以北のスピードアップも真剣に考えなければならない問題でしょう。車両は400キロ出すことができるのに、260キロに抑えられます。せっかくの性能を活かすことができません。

 新幹線がスピードアップするころ、ライバルのJR東海のリニアが名古屋まで開業します。名古屋までは速いですが、そこから先には面倒な乗換が必要です。それを考えると、採算は悪いという試算もありますが、リニアではなく、新幹線のほうがメリットがあるかもしれません。名古屋駅付近のルートを変えれば、新大阪や山陽方面まで高速化の恩恵を受けることができます。もっとも、ライバル関係にあるJR東海がJR東日本から技術を買うとは考えられないでしょうが。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/shinkansen-4/)

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南海ウイングバス南部、だんじり祭に早朝バス運行

 来週末の9月13、14日は、岸和田だんじり祭が行われます。これに合わせて南海ウイングバス南部は、だんじり祭初日の早朝(6時)に行われる「曳きだし」に合わせて、岸和田市郊外(一部和泉市もあります)から岸和田駅前に向けて、「早朝曳きだし見物バス」を運行します。

 「早朝曳きだし見物バス」が運行されるのは9月13日の早朝限り。東ヶ丘線和泉中央駅4:40発(岸和田駅前5:15着)、牛滝線白原車庫4:45発(岸和田駅前5:15着)、福田線道の駅愛彩ランド4:55発(岸和田駅前5:15着)、葛城線白原車庫4:50発(岸和田駅前5:15着)、天神山町三丁目4:44発(岸和田駅前4:59着)と5:19発(岸和田駅前5:35着)の6本です。ただ、東ヶ丘線が東ヶ丘町内を一周せず、入口の東ヶ丘町のみにしか停まらないといった通常の運行とは異なるところがあります。運賃は通常と同じです。すなわち、和泉中央駅からは480円、東岸和田からは170円となっています。

 阪和線からの接続も考慮されています。鳳5:03発、日根野4:33発、日根野5:07発と東岸和田で接続します。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/groupinfo/news/pdf/140901_3.pdf)

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南海本線、10月18日ダイヤ改正で空港急行、「ラピートα」増発、和歌山大学前に「サザン」停車

 南海は、10月18日に南海本線・空港線のダイヤ改正を行います。

 ダイヤ改正のポイントは2つ。空港線と和歌山大学前についてです。まず、空港線については昼間(10~15時台)の空港急行を1時間に2本から4本に増やします(代わりに区間急行を普通にする?)。遠方からの利用者にとって、乗り換えなしで関空や難波に行くことができ(間違えて難波-関西空港間を普通で乗り通すことがなくなります)、わかりやすいものになります。所要時間も48分から44分に短縮されます。どこでスピードアップするのでしょうか? 「ラピート」については、難波6:00発の関西空港行き1本と関西空港を20:05以降に出る難波行き6本が「ラピートβ」から「ラピートα」になります。関空の利用者が増えているためでしょうか? ともかく喜ばしい話です。また、関西空港から難波への最終列車が23:29発の空港急行(難波着0:12)から23:40発の普通(難波着0:40)に若干ながら遅くなります。

 和歌山大学前関連については、昼間(10~15時台)に和歌山市まで行く普通が1時間に2本から4本に増えます(一部時間帯を除きます)。また、「サザン」が和歌山大学前に停車するようになります。2年半前に開業したばかりの駅が、特急停車駅に「出世」するのです。イオン開業により和歌山大学前の利用が増え、増便と特急の停車が実現したのです。和歌山大学前の乗降客は、大阪市内の難波、新今宮、天下茶屋からのが3割を占めているので、「サザン」を停めることにしたのです。ただその反面、難波-和歌山市間の「サザン」の所要時間は、停車駅が増えることにより約1分増加します。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/140902.pdf、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASG9245SRG92PXLB00N.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG9245SRG92PXLB00N)

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東九州道高速バス「ひむか」低迷で大幅割引

 東九州道の開通によって、4月から運行を開始している宮崎-延岡間の「ひむか」。宮崎交通とJR九州バスが共同で1日8往復運行しています。

 しかし、この「ひむか」、利用が低迷しているようなのです。目標は1便平均10人なのですが、4月の月間乗客数は920人、5月は1007人で、1便平均約2人です。

 そこで、6月16日から9月30日までの間、「お試しキャンペーン」を行うことにしました。「ひむか」の宮崎空港-延岡市内間は片道2000円、宮交シティ、宮崎駅-延岡市内間は片道1900円ですが、これらを一律片道1000円とします(宮崎空港、宮交シティ、宮崎駅-延岡市内間に限らず、乗車区間の運賃が1000円を超える区間は、すべて片道1000円になります)。なお、この「お試しキャンペーン」を行っている期間は、このキャンペーン運賃が最安値となるため、回数券の販売はしません。すでに購入している人は、手数料なしで払い戻しにも応じます。

(追記1)
 値下げの効果はてきめんだったようです。8月の月間乗客数は6408人、1便当たりにすると13.3人と何と7倍にも増えました。宮崎交通とJR九州バスは値下げを10月末まで継続し、その後も値下げを含めた運賃の見直しを考えているようです。

 10月1日はダイヤ改正も行います。本数は1日8往復と変わりませんが、すべてが各停便になり、宮崎市内では県病院前など2か所に新たに停車します。延岡市内では秋の「アユやな」シーズンに、五ヶ瀬川に近いバス停に臨時停車します。

(追記2)
 11月1日から、「ひむか」の正規運賃を最大1500円とします。コンビニで専用端末を使えば1300円で利用することができます。また、48000円で1か月乗り放題の「1か月きっぷ」を新たに発売します。定期券的な使いかたができます。

 なお、1000円で乗ることができた「お試しキャンペーン」は10月末で終了します。

(追記3)
 依然として「ひむか」の利用が振るわないためでしょうか、2016年5月16日のダイヤ改正で「ひむか」は減便されました。8往復から5往復になります。

 その代替として、大分と宮崎を結ぶ「パシフィックライナー」が延岡インターに停まり、宮崎-延岡間の利用ができるようになります(事前予約はできず、空席がある場合のみ利用できます。また、「ひむか一カ月きっぷ」及び「ひむか高千穂乗継きっぷ」では乗車できません)。「ひむか」と「パシフィックライナー」を合わせて、1日11往復が使えるようになるのです。

(追記4)
 「ひむか」は2018年10月のダイヤ改正でさらに減便となり、1日3往復になります。ただ、10月の1か月間限定で、10枚綴り8000円の回数券が販売されます。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG6F5VDPG6FTNAB016.html、宮崎交通ホームページ http://www.miyakoh.co.jp/bus/express/himuka.html、http://www.miyakoh.co.jp/bus/express/himuka.html、西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/economics/consumer/2014/09/post_541.shtml、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/miyazaki/news/20141024-OYTNT50241.html、JR九州バスホームぺージ http://www.jrkbus.co.jp/pdf/20160513himuka.pdf)

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JR九州、特急の車内販売原則廃止か?

 縮小傾向にある列車での車内販売。JR九州も2015年春までに新幹線と観光列車を除いた、すべての特急列車の車内販売を廃止することを検討しているようです。

 御存じの通り、JR九州は2016年度までの株式上場を目指しています。その中で赤字が続く鉄道事業の収益を改善する必要があり、人件費を減らすため、当初から赤字が続く車内販売に手を付けることにしたのです。車内販売は1年間の契約社員である客室乗務員が行っています。ほとんどが女性です。「ソニック」「かもめ」などの特急列車に乗務している車内乗務員を廃止することにより、全客室乗務員のうち2割に当たる50人程度を減らします。客室乗務員がいなくなるため、車内販売ができなくなるのです。

(追記)
 早速、車内販売が縮小されることになりました。

 「にちりん」「にちりんシーガイア」「きりしま」の一部列車において、客室乗務員が乗務し、車内販売及びグリーン車におけるサービスを行ってきましたが、9月30日で終了とします。代替措置として、これらの車両にコールド飲料の自動販売機を順次設置します。11月末までに設置を完了する予定です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140831k0000m020110000c.html、JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/109/syanaihannbaisyuryou.pdf)

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嵐山の渡月橋、秋に一般車両通行止めへ

 嵐山の観光名所、渡月橋。歩道がありますが狭く、観光シーズンには車道に人があふれ、危険な状態になっています。

 そこで京都市などは、秋の観光シーズンの交通対策として、11月22~24日と29、30日の5日間、一般車両の通行を禁止する社会実験を行います。13~17時の間、両側の歩道を拡幅することにより車道を車1台が通ることのできる幅に縮小し、路線バスと南行きのタクシー、通行許可車両のみに限定します。同じ日の10~13時には、路線バス以外は南行き一方通行にします。この案は京都市や地元住民、京都府警、交通事業者、国などでつくる「嵐山交通対策研究会」で了承され、京都府公安委員会で正式に決定されます。

 このような実証実験はすでに行われていて、2013年は歩道の片側を拡幅し、バスを除き南行き一方通行にする内容で行われています。今年は通行規制で観光客が減少しないよう、途中で車から公共交通機関に乗り換えて嵐山を目指す「パークアンドライド」の充実を行うとともに、鉄道事業者に増便を呼びかけます。嵐山が観光シーズンに混雑するのは周知の事実でありますから、車でなく公共交通機関(「パークアンドライド」を含む)で嵐山に行くことを心がけたいものです。
(参考:京都新聞ホームページ http://kyoto-np.jp/sightseeing/article/20140828000148)

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大阪市営地下鉄今里筋線等の延伸、新設に厳しい見かた

 大阪市営地下鉄には今里筋線以外にも延伸、新設計画があります。延伸するのは、今里筋線今里-湯里六丁目間、長堀鶴見緑地線大正-鶴町間、千日前線南巽-弥刀間で、新設は敷津長吉線住之江公園-喜連瓜破間です。いずれも大阪市に1980年代に建設する計画だとして条例に盛り込みましたが、いずれも1000億円以上かかる建設費がネックとなり、凍結されたままです。

 これらの延伸にについて有識者が議論する大阪市の審議会(「大阪市鉄道ネットワーク審議会」)が8月28日に開かれましたが、いずれの路線も採算が取れないとして、BRTなど代替の交通手段を検討すべきだとしています。延伸等をしてから40年経っても累積赤字を解消できないというのです。建設費は4路線合計で4761~5098億円、これに対して累積赤字は公営で4113億円、民営で3429億円に達するというのです(2025年に開業と仮定)。

 橋下市長は大阪市営地下鉄の民営化を目指しています。もし民営化すると、条例に盛り込まれた延伸等はその根拠を失い、一から話を進めないといけません。そのため、大阪市議会の野党は民営化に反対していますが、採算の取れないものばかりならば、できなくても文句は言えません。橋下市長も、大阪市営地下鉄が民営化されない場合には、2015年度に行われる近畿地方交通審議会で計画路線に盛り込まないように求めていますが、妥当なところでしょう。その場合、一から新たにシステムを構築しないといけないLRTではなく、新たな設備投資がほとんどいらないBRTを軸に検討したほうがよいでしょう。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/140829/osk14082902080005-n1.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/osaka/news/20140829-OYTNT50036.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC28H0E_Y4A820C1AC8000/、http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC29H0C_Z20C14A8AC8000/)

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