ハートランドフェリー、稚内-サハリン航路を2015年度で撤退へ
稚内とサハリン南部のコルサコフを結ぶフェリーがあります。ハートランドフェリーが運航していて、近年は夏季の6~9月に約30往復してきました。
しかし、この航路、2015年の運航をもって終了することになります。1999年の就航以来(それ以前に1995年からロシアの船が定期航路を運航していました)、赤字続きで、4年前からは稚内市からの補助金(年間約5000万円)を受けてきました。これにより一時は廃止の危機は免れましたが、それでも業績は良くならず、補助金が切れる2015年で廃止することにしたのです。2005年のころはサハリンの原油や天然ガス開発用の重機の輸出が盛んでしたが、2014年度はそれも減り、2005年度に比べて貨物量は1/8にまで減ってしまいました。旅客のピーク時の2006年度に比べて2/3に減っています。
ハートランドフェリーは今後、利尻や礼文といった離島への路線に経営資源を集中させ、こちらも減り続けている離島航路を維持したい考えです。サハリン航路で使っていたフェリー「アインス宗谷」は海外の業者に売却する予定です。
(追記)
2015年6月、工藤稚内市長は、市議会で新会社(第三セクター?)を設立してサハリン航路を維持する意向を明らかにしました。現在ハートランドフェリーが使用している「アインス宗谷」を買い取って運航する予定です。運航時期の拡大も考えているようです。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/561698.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/otona/news/20140926-OYT8T50047.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140925/biz14092517530018-n1.htm、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/saharin/)
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