北陸新幹線フリーゲージトレイン、10月から試験開始
北陸新幹線は2025年度に敦賀まで伸び、最終的には大阪までの全線をフル規格で開業させることを目指していますが、ルートがまだ決まっていないこともあり、それはまだ先です。そうなると、敦賀-大阪間は在来線を使い続けることとなります。でも、通常の方法では乗り換えが必要です。乗り換えに伴う精神的負担は30分に相当するものと言われています。金沢とは違って乗換の苦痛を軽減する工夫はするようですが、それでも負担はゼロにはなりません。
それを解決する乗り物がフリーゲージトレインです。九州で第3次車による実験を行っていますが、北陸新幹線にそのまま持っていくことができるわけではありません。耐寒・耐雪、地震対策、交直流対応がなされた北陸ルート仕様のものをつくる必要があります。
JR西日本は国交省及び鉄道・運輸機構を連携して北陸ルート仕様のフリーゲージトレインの技術開発を進めていますが、このたび、10月から模擬台車による軌間変換試験を始めることとなりました(開所式は10月6日に行います)。模擬台車による軌間変換試験を行うのは敦賀駅構内。機関車庫の跡地に長さ約180メートル(うち軌間変換装置は68メートル)の実験線を建設し、模擬台車に牽引車を連結して軌間変換装置を通過させ、軌間変換動作の確認などを行います。
今後の予定としては、今年度中に北陸ルート仕様のフリーゲージトレイン試験車の設計・製作に着手し、実験線で得られた結果を反映させ、2016年度中に走行試験を開始する予定です。試験車両は6両編成で、交流25000ボルト(60ヘルツ)と直流1500ボルトに対応します。富山より先には行かないので、50ヘルツには対応していません。走行試験予定線区は、新幹線が北陸新幹線、在来線が湖西線及び北陸線です。
もっとも、フリーゲージトレインの開発は2025年度の敦賀開業ギリギリまでかかります。北陸新幹線金沢-敦賀間の開業が前倒しされると、間に合いません。そのときは、フリーゲージトレイン導入までの間、同じホームで乗り換えることができるようにして、乗客の負担軽減を図ります。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6164.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6170.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/54210.html)
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