北陸新幹線接続特急は「ダイナスター」「能登かがり火」
2015年3月14日の北陸新幹線金沢開業に合わせて、特急を金沢-福井間で3往復、金沢-和倉温泉間で5往復運転します。この特急列車の名前はJR西日本が決めることになっていましたが、その名前が決まりました。その名前は予想を裏切るもの。北陸線金沢-福井間は「ダイナスター」、七尾線金沢-和倉温泉間は「能登かがり火」です。
「ダイナスター」については、行先の福井県が県立恐竜博物館に代表されるように、観光資源としての「恐竜」の人気が高まっていることから、恐竜の英訳「ダイナソー」と地元の期待を込めた「スター」を組み合わせた名称としました。「サンダーバード」と同じ681系、683系を使用します。特急が走っていない時間帯に設定するようなので、福井発早朝、福井着深夜のダイヤになると思われます。所要時間や停車駅については「サンダーバード」や「しらさぎ」とかわらず、金沢-福井間を45~50分で結びます。車両の編成数、定員については未定です。
「能登かがり火」については、能登各地には、キリコ祭りに代表される「火」や「灯り」を連想させる夏祭りがたくさんあります。このような「火」と結びついた幻想的な能登の風景、かがり火の燃え盛る勢いをイメージしてつけた名称です。北陸新幹線の「かがやき」との語呂も考えているようです。車両はこちらも「サンダーバード」と同じ681系、683系を使用します。
それにしても、首をかしげたくなるような命名です。北陸新幹線、そして接続する在来線特急でも新潟-上越妙高間の「しらゆき」と比べるとセンスのなさが感じられます。福井県が恐竜を売り出したいという気持ちはわかりますが、わざわざ英語の造語にする必要はないでしょう。これまで福井を目的地とする列車はあまりなく、福井を連想させる列車名は、「越前」「くずりゅう」ぐらいしか思い浮かばないのですが、このほか北陸線でかつて走っていた列車名を復活させたほうがよかったです。北陸線特急に関して言えば、朝晩の列車である「おはようエクスプレス」、「おやすみエクスプレス」もセンスがありません(「サンダーバード」も元の「雷鳥」に戻したほうがよいでしょう。2011年3月のダイヤ改正で681系、683系に統一され、485系で運転される列車と区別する必要がなくなったのですから)。この際、金沢-福井間の特急と名称を統合させたほうがよいでしょう。運行時間も似通ったものとなるので、区別させる意味はありません。幸いなのは、2025年度までに北陸新幹線が敦賀まで開業し、「ダイナスター」などは消える可能性が高いということです。
「能登かがり火」については、「花嫁のれん」のような観光列車ならいいのですが、普通の特急なら長いです。シンプルに「能登」「のと」あたりでよかったでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/10/page_6267.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/super_expless/54877.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014100802100005.html)
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