あいの風とやま鉄道、泊方面の終電繰り下げへ
前の記事で書いたように、運賃を安くすることには懸命ですが(少なくともそれなりには努力しているとはいえるでしょう)、サービスには期待できないというのが北陸新幹線の並行在来線の現状というものです。
どこも貨物列車の使用料に頼っていて、収入に占める割合がえちごトキめき鉄道で6~7割、あいの風とやま鉄道で約4割、IRいしかわ鉄道で3~4割も占めます。通常、北長野以北に貨物列車が走らないしなの鉄道でも年間4億円以上あります。旅客列車を増やすと、貨物列車の比率が下がり、使用料が下がるのです。あいの風とやま鉄道の場合、泊以西に2両編成の列車を平日に1往復増やすだけで、使用料収入が年間約1300万円減るようです。大きく利便性が低下するにもかかわらず、関西方面からの特急の乗り入れは行わず、普通列車の本数もほとんど変わらないのはそのためです。
ところが、そのあいの風とやま鉄道ですが、泊方面への終電を繰り下げるようです。現在の富山発泊方面の最終は22:57発、富山発高岡方面の23:32発に比べると30分以上早いです。泊方面も23時半ごろにするようです。また、現行ダイヤでは富山発着になるものが多く、泊方面と高岡方面を直通するのは1日6往復だけです。しかも、接続が悪く、富山で30分以上待たされる場合もあります。あいの風とやま鉄道は泊方面と高岡方面を直通する列車を増やすとともに、乗り換える場合でも10分以内に短縮する方針です。直通はさほど必要ないとは思われますが、乗り換えはスムーズにできたほうがよいです。朝の通勤時間帯の普通列車も当初計画より若干増やすようです。富山-高岡間が対象のようです。乗客の少ない昼間は、経費を抑えるためにワンマン運転も行うようです。
ただ、東隣のえちごトキめき鉄道との接続は必ずしも良くないようです。ごく一部を除いて新潟県境に近い泊で乗り換えることとなります。あいの風とやま鉄道側はスムーズに乗り換えできるようにしたいとのことですが、えちごトキめき鉄道側は直江津を基準にダイヤを組みたいので、泊でうまく接続できるかはわからないとのことです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20141029/CK2014102902000034.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20141028-OYTNT50529.html、http://www.yomiuri.co.jp/local/fukui/feature/CO011200/20141016-OYTAT50018.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141028-00010879-kitanihon-l16)
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