北海道新幹線停車駅からのアクセス
2016年3月開業予定の北海道新幹線停車駅からのアクセスについて。まずは青森県にある奥津軽いまべつから。
奥津軽いまべつ周辺の観光地は、津軽半島、竜飛崎など。いずれも駅近くにはなく、現時点ではアクセスとなるバスもありません。大体、奥津軽いまべつから今別町中心部まで約6キロ、立ち寄る客などあるわけがありません。今別町は奥津軽いまべつと竜飛崎とを結ぶバス(約20キロ)を整備し、町内を巡回するバスも運行するようです。当然ながら、新幹線の発着時刻に合わせて運行します。11月7日には関係自治体や鉄道会社などからなる「奥津軽いまべつ駅二次交通整備推進会議」の初会合が青森市内で開かれましたが(2016年1月まで5回開かれます)、そもそも新幹線の停車本数が決まっていないので、不確定要素が多いという話もあります。
次は北海道に入った木古内。ここも駅近くに観光地はありません。松前城は著名ですが、駅からは遠いです。駅近くに魅力的なものはなく、昼食に1時間だけでも寄ってほしいというのが本音のようです。広域観光実現のため、今年度からは「江差・松前 千年北海道手形」の販売を始めました。松前半島を周遊する定期観光バスと路線バスが3日間乗り放題で、6500円です。
そして終点の新函館北斗。北海道の調査(過去3年間で函館駅、函館空港、函館港を利用した全国の2000人を対象に、9月にインターネットで実施しました)によれば、新函館北斗で降りた道外客が次に乗る交通手段は、函館方面の場合、JR49%、レンタカー31%。道央方面の場合は、JR45%、レンタカー40%となっていて、意外とレンタカーの割合が高いのです。回答者の居住地や利用意向などから算出した新函館北斗利用客の内訳は、道内客が40%、道外客が60%と推定されています。また、新函館北斗で降りた客が向かう先は、函館方面が46%であるのに対し、道央方面が54%と上回っています。所要時間からみて函館以遠は時間がかかりすぎ、実用的ではないと思っていたので、道央に行く客が多いのは意外です。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201410/20141031_22005.html、http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201411/20141108_22040.html、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/572950.html)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
「JR北海道」カテゴリの記事
- 「赤い星」と「青い星」はどこを走るのか?(2025.01.16)
- 2025年3月ダイヤ改正発表(1)(JR北海道)(2024.12.14)
- 稚内から現金専用の券売機がなくなる(2024.11.19)
- 「釧網線フリーパス」、「地球探索鉄道花咲線フリーパス」(2024.11.06)
- 北海道新幹線函館乗り入れはフル規格10両で東京・札幌から(2024.10.10)
Comments
11月の3連休に函館発のスーパー白鳥に乗った際、通路を挟んだ隣に座っていた出張と思しき会社員2人が、こんな会話をしていました。
「いままで函館からショッピング旅行となると札幌一択だったが、今後は仙台がライバルとなるだろう」
確かに所要時間的には仙台のほうが近くなるわけで、そう考えると道央への利便もそこそこあるのでしょう。道外客がみな関東ではないわけで。
Posted by: 東怪人 | 2014.11.15 04:25 PM
東怪人さん、おはようございます。
* 「いままで函館からショッピング旅行となると
今までならあり得なかった話です。新幹線の効果というべきものでしょう。
* そう考えると道央への利便もそこそこあるのでしょう。
仙台-札幌間でも6時間かかるので、鉄道で移動する人はそういないでしょう。ただ、洞爺湖に行きたいなど、新千歳からも離れているところなら、鉄道で行くことはあり得るでしょう。パイは小さいでしょうが。
Posted by: たべちゃん | 2014.11.16 05:52 AM
北海道新幹線出来たらニセコには格段行きやすくなります。矢張り津軽海峡の乗換抵抗含めた心理的ハードル高いですから。新函館からレンタカーだと、高速インターが10分少々、1時間高速走れば黒松内IC'、そこから40分少々でニセコです。アップダウンがあまり無いので美笛超えるならこちらでしょう。
Posted by: yk | 2014.11.21 11:26 PM
ykさん、おはようございます。
* 新函館からレンタカーだと、
もう少し時間がかかるかもしれませんが、それでも2時間程度でニセコまで行くことができるとは、意外です。
Posted by: たべちゃん | 2014.11.22 07:16 AM
たべちゃんへ
ニセコだとアウトドア事業者が20社位、ラフティングだけに絞っても10社位あり、夏に尻別川でラフティングをしたのですが、複数の会社のゴムボートがひしめき合ってました。ニセコ界隈の主要産業のひとつであり、彼らのお陰で比羅夫界隈の道道整備(無電柱化事業など)が行われています。
彼らのようなアウトドア事業者にとって北海道新幹線は渡りに船なんだと思います。
特に外国人連中なら発想にこだわりが無いので、新函館からニセコまでの送迎サービスなど考え付きそうです。
道央道から噴火湾の眺めの素晴らしさはほとんど知られていません。(開陽台真っ青の素晴らしい眺めですよ!)
JR北やトヨタレンタカーなどの頑張りによっては、再来年から北海道に入るメインルートの一つになろうかなと思ってました。
Posted by: YK | 2014.11.22 08:26 PM
YK さん、おはようございます。
* ニセコだとアウトドア事業者が20社位、
冬ならともかく、夏に行くという発想はなかったです。
Posted by: たべちゃん | 2014.11.23 05:45 AM