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若松線に蓄電池電車

 JR九州の筑豊線若松-折尾間は政令指定都市の北九州市内にありながら、非電化のままで現在に至っています。筑豊線の一部区間が電化されたため、若松-折尾間は若松線という名前がついています。

 以前にも書きました通り、JR九州は非電化区間を走行するディーゼルカーに代わる次世代の車両として、蓄電池で動く車両の開発に取り組んできましたが、このたび、実用化に向けて、量産車両の製作に着手することになりました。2016年秋から若松線に大容量蓄電池を搭載した架線式蓄電池電車7編成14両を導入します。2016年秋に1編成2両を先行導入し、2017年春に残る6編成12両を追加導入します。若松線が選ばれたのは、線路の長さがちょうどよく、しかも交流電化区間との直通運転があること、また若松線が「世界の環境首都」を目指す北九州市内にあることからです。

 この架線式蓄電池電車は、交流電化区間(福北ゆたか線)は従来の電車と同じように架線からの電力によって走行し、走行・停車中に架線からの電力を蓄電池に貯えます。非電化区間ではパンタグラフを下げて蓄電池の電力で走行します。ブレーキをかける時はその回生エネルギーを蓄電池に充電します。直流区間で充電するタイプはJR東日本にありますが、交流のは日本で初めてということになります。ディーゼルカーから蓄電池電車に代えることによって、二酸化炭素等の排出や騒音が低減でき、沿線イメージの向上につながります。また、回生エネルギーを使うことで、エネルギーの有効利用につながります。

 通常、ディーゼルカー2両で3億円程度ですが、この蓄電池電車は2両で4億円程度かかる見込みです。また、蓄電池電車は香椎線などでも導入する予定です。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/8d35af372f6e9b0049257d9e0000656b?OpenDocument、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20141128k0000m020140000c.html)

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