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えちごトキめき鉄道の新駅整備可能性等調査結果

 北陸新幹線金沢開業により並行在来線が分離され、新潟県部分はえちごトキめき鉄道となります。このえちごトキめき鉄道にも新駅設置の構想があることは以前にも書きましたが、その調査結果がまとまりました。

 新駅の候補地は6か所ありました。青海-糸魚川間、糸魚川-梶屋敷間、直江津-春日山間、春日山-高田間、北新井-新井間、新井-二本木間です。この6か所について、新駅整備により、バス等ほかの交通機関に比べて利便性が高くなる利用者数(新駅整備により増加する輸送人員)について計測すると、青海-糸魚川間が約70人(駅開業初年度の1日当たりの数字、以下同じ)、糸魚川-梶屋敷間が約250人、直江津-春日山間が約100人、春日山-高田間が約580人、北新井-新井間が約90人、新井-二本木間が約30人でした。ちなみに6か所とも券売機や改札等のない無人駅で、駅設置に伴い待避設備や交換設備はつくりません。現存する踏切の近くに駅をつくるので、駅の構内踏切や跨線橋等もいらないものとします。ホームの長さは走る列車を考えて、青海-糸魚川間は4両対応(あいの風とやま鉄道からの乗り入れあり)、糸魚川-梶屋敷間は2両対応、そのほかの4か所は6両対応とします。このような条件の下で概々算工事費を出すと、青海-糸魚川間は約0.95億円、糸魚川-梶屋敷間は約0.65億円、そのほかの4か所は約0.63億円となりました。ホームが長いのに安いのは、単線だからです。

 これらを基に6か所の収支採算性を試算することとします。駅の整備費等は補助金や行政によるものとし、必要なコストは駅施設関係(除雪、日常修繕等管理関係)や車両関係(乗務員人件費、動力費、ブレーキ摩耗費)の増加費用だけとします。青海-糸魚川間の運営費は年間900万円、駅開業初年度収入見込み額は年間500万円で、収支差額は400万円の赤字、糸魚川-梶屋敷間の運営費は年間900万円、駅開業初年度収入見込み額は年間2300万円で、収支差額は1400万円の黒字、直江津-春日山間の運営費は年間1200万円、駅開業初年度収入見込み額は年間700万円で、収支差額は500万円の赤字、春日山-高田間の運営費は年間1200万円、駅開業初年度収入見込み額は年間3400万円で、収支差額は2200万円の黒字、北新井-新井間の運営費は年間1200万円、駅開業初年度収入見込み額は年間700万円で、収支差額は500万円の赤字、新井-二本木間の運営費は年間1100万円、駅開業初年度収入見込み額は年間200万円で、収支差額は900万円の赤字となりました。黒字になるのは2か所だけです。しかも、沿線人口が減少することから収支は毎年悪化するとみられています。
(参考:えちごトキめき鉄道ホームページ https://www.echigo-tokimeki.co.jp/PDF/141202.pdf)

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