「サンダーバード」車両、リニューアル
北陸新幹線が開業し、「サンダーバード」の運行区間が金沢以西に縮小されても、依然として「サンダーバード」は北陸と関西とを結ぶ主要な特急であり続けます。そこで、JR西日本は「サンダーバード」車両のリニューアル等を行うことにしました。約9億円の投資です。
座席については、グリーン車座席の座り心地を改善し、よりソフトでホールド感があるようにします。座席や内装のデザインを見直し、落ち着きと趣のあるデザインにします。普通車についても、ブルーを基調とした最新の座席に統一します。モバイル環境を充実させ、すべての編成のグリーン車全席、普通車客室出入口付近の席(各車8席)にコンセントを整備します(最新型の車両にはすでに設置済みです)。16席ある女性専用席には、座席で使うことのできるブランケットを夏までに配備します。トイレも改善されます。グリーン車と普通車身体障害者対応のトイレに温水洗浄機能付き暖房便座を導入します。JR西日本の在来線車両では初めてのことです。そのほかのトイレも、すべて暖房便座にします(暖房便座は最新型の車両には設置済みです)。外装も変わります。従来のホワイトボディとブルーのラインを基調に、大きな窓をより強調したカラーリング(窓周りのライトグレーをダーク系に変更します)や、「サンダーバード」と北陸新幹線に使用しているカッパー(銅色)をシンボルマークとしてデザインし、「サンダーバード」らしさと新しさを兼ね備えたものとします。車両のリニューアルは、「サンダーバード」用の681系、683系全車両に対して行い、秋ごろから始め、2018年度末までに順次投入する計画です。
リニューアルは車両だけではありません。停車駅の設備の充実も行います。これまで武生駅、鯖江駅には洋式トイレがなかったのですが、秋に改修により設置します。これにより、北陸線のすべての「サンダーバード」停車駅で洋式トイレが存在することになります。鯖江駅、松任駅の改札口、ホーム、敦賀駅、武生駅、芦原温泉駅、加賀温泉駅のホームに発車標を増設します。2016年度末に整備します。これにより、北陸線のすべての「サンダーバード」停車駅で改札口、ホームの発車標が整備されます。北陸線の各停車駅の改札口付近には、運行情報を表示するディスプレイを2月に新設します。ホームページと同内容の文字情報を流します。駅のバリアフリー整備を進め、鯖江駅、芦原温泉駅にエレベーターを新設します。2015年度末に整備します。これにより、北陸線のすべての「サンダーバード」停車駅でエレベーターが整備されます。
そのほか、以前にも書いたとおり、北陸線手取川橋梁、梯川橋梁に新たに防風柵を設置し、湖西線の防風柵を延長します。
(追記)
リニューアルされた「サンダーバード」は、9月26日に運行を開始しました。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/01/page_6729.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO82519050Z20C15A1LDA000/、「鉄道ジャーナル」2015年4月号 鉄道ジャーナル社、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/09/26/246/)
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