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JR西日本、大阪環状線の2駅にカメラの画像解析技術を使った新システムを導入

 ホームにおける鉄道人身障害事故は全国的に増加傾向にあります。ホームドアを整備すればいいかもしれませんが、大幅なコストがかかります。しかも、同じ車両ばかりの路線でないとホームドアは導入できません。

 そこでホームの安全性向上に向けてJR西日本が行うのが、カメラの画像解析技術を使った異常検知システムの導入。実はホームにおける人身障害事故の原因を見ていくと、お酒を飲みすぎた場合などホーム上で身体のコントロールを失うなど乗客が起こしているものが多くあります。国交省によれば、この10年でホームでの接触事故や転落事故は倍増し、そのうち酒に酔った客が6割を占めています。それが事故につながらないようにするためにするのが、カメラの画像解析技術を使った異常検知システムなのです。JR東日本の一部の駅ではすでに導入されているシステムなのですが、関西では初めてです。

 この異常検知システムには2種類あります。遠隔セキュリティカメラと転落検知カメラです。2015年に京橋駅(大阪環状線ホーム)で運用開始予定の遠隔セキュリティカメラは、駅構内の防犯カメラの画像から、大きく蛇行して歩いている人やベンチで長時間座り込んでいる人などを画像解析装置で自動検知し、そこから警報を受けた係員が画像を確認後、危険性があれば駅に連絡して客に対応します。同じく2015年度に西九条駅で運用開始予定の転落検知カメラは、ホームの屋根に設置する専用のカメラにより、ホームから線路内への転落を自動的に検知し、非常報知灯により運転士に知らせて列車の停止手配をとるとともに、駅係員が現地に行って客への対応を行います。また、転落検知カメラを使ってホームの端を歩いている客を検知し、内蔵しているスピーカーで注意喚起を行います。京橋駅にはセキュリティカメラを46台、西九条駅には検知カメラを140台設置しますが、そのカメラは2014年度に設置します。

 JR西日本は、ホーム柵と合わせて、京阪神エリアで転落の多い駅で導入することを検討しています。なお、今回導入する2つのシステムは、いずれも通常と異なる人の動きを検知するもので、個人の特定は行いません。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/12/page_6611.html、西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/article/135685)

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