城端線、氷見線に「コンセプト列車」、城端線は増便試行
JR西日本金沢支社は、北陸新幹線開業を見据えた城端線、氷見線の利用促進策として、城端線、氷見線において既存車両を改造した「コンセプト列車」を運行するとともに、城端線で増便試行を行います。
まず、「コンセプト列車」とは、列車にコンセプトを持たせた列車のこと。城端線、氷見線のコンセプトは、「山と海」。そして車両のコンセプトは、「走るギャラリー」です。車両はキハ40(1両)を改造し、モダンで品格のあるモスグリーンをベースに、メタリックゴールドの帯を巻いています。山や田園、海沿いを優雅に走る貴婦人のイメージです。内装は、海側の座席を窓向きに配置し、窓を一部大型化して車窓をダイナミックに楽しむことができるようにしています。窓枠は額縁風にデザインされ、車窓の景色を1枚の絵画のように演出します。山側はボックスシート主体で(一部ロングシートあり)、ボックスシートにはテーブルが備えられています。座席定員は約50人です。列車名は未定で、10月から12月にかけて行われる北陸デスティネーションキャンペーンまでに運転を開始する予定です。運行区間は城端線(高岡-城端間)、氷見線(高岡-氷見間)で、休日を中心に年間100日程度運行します(基本的には普通列車として走りませんが、車両運用の関係上、年数回、普通列車として運行する可能性があるようです)。
また、城端線だけですが、北陸新幹線との接続など利便性向上による利用促進を狙って、増便試行を行います。期間は3月14日から2017年春までで、高岡-城端間を4往復増やします。その後運行するかどうかは利用状況に応じて判断されるので、地元が利用する姿勢を見せないといけないでしょう。城端線の利用者は最も多かった1990年には一日平均6915人いましたが、2009年には3795人にまで減りました。現在(2013年)は4172人と若干増えていますが、これをもっと増やさないといけません。増便にかかる費用の一部は、高岡、砺波、南砺の沿線3市が負担します。
話は変わりますが、新高岡で東京行き始発の「はくたか」に接続するのは、砺波発で、城端発ではありません。城端発の始発に乗っても、間に合わないのです。このことに対する反発は強く、沿線3市は城端始発に変更するよう要請していますが、JR西日本は通勤・通学時間帯のダイヤがうまく組めなくなることを理由に見直しはしない考えです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/01/page_6707.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20150123/CK2015012302000040.html、東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/87589?page=3)
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