常磐線福島第一原発付近の代行バス、1月31日から2往復運行
常磐線竜田-原ノ町間は、東日本大震災及び福島第一原発事故により、鉄道はもちろん、代行バスの設定すらありません。
しかし、以前にも書きましたが、国道6号線の自由通行が可能となったため、ほんの少し早くなって1月31日から代行バスを運行します(バスの運行は楢葉町に本社のある浜通り交通に委託します)。補助席を含めて50席で、トイレもついています。国道6号線を通行できるのは車だけで、外気に触れるバイクや徒歩での通行はできないからです。車外に出て、トイレに行くということができないのです。ちなみにバスは、ジェイアールバス関東から譲り受けたものです。運賃は鉄道と同じ大人840円で、鉄道と合わせて乗ったときも打ち切り計算にはなりません。切符はJRの駅で購入することができます。1日2往復と少ないですが、この区間を直接結ぶ初めての公共交通機関となります。
代行バスは1日2往復。竜田駅9:35発原ノ町駅10:50着、竜田駅20:10発原ノ町駅21:20着、原ノ町駅6:50発竜田駅8:15着、原ノ町駅16:50発竜田駅18:15着です。国道6号線を経由し、途中停車、休憩はありません。交通事情により渋滞することもありますので、列車への接続は保証しません。なお、利用状況によっては増便することも考えているようです。
ところでこの区間、福島第一原発に近いことから、被ばくの恐れがあります。国道6号線避難指示区域の南端(楢葉町)から北端(南相馬市)までの42.5キロを時速40キロで1回通行した場合の被ばく線量は1.2マイクロシーベルトです(内閣府発表の数字)。JR東日本の調査では、乗務員の線量は0.8~1.0マイクロシーベルトでした。代行バス車内では乗務員が線量計を携帯し、実際に走行している地点の車内での空間線量率と合わせて、1回通行にするにあたっての被ばく線量を測定しています。希望すれば、バスの乗務員に測定値を聞くこともできます。
(参考:JR東日本水戸支社ホームページ http://www.jrmito.com/press/150122/20150122_press01.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20150122-OYTNT50330.html、福島民報ホームページ https://www.minpo.jp/news/detail/2015012320519、福島民友ホームページ http://www.minyu-net.com/news/topic/150123/topic4.html、「鉄道ジャーナル」2015年5月号 鉄道ジャーナル社)
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