785系は789系に置き換え、キハ183系一部を除いて引退へ
道央の電化区間で活躍してきた特急型電車の785系、非電化区間で国鉄末期から活躍してきたキハ183系が引退するようです(キハ183系はエンジンを換装した一部が残ります)。まずは785系から。
785系は現在37両ありますが(塗装を変えて「スーパー白鳥」用として使っている2両を含みます)、5年以内にこれらをすべて789系に更新します。北海道新幹線開業に伴い、「スーパー白鳥」として使われる789系が余剰となるためです。785系は1990年にデビューした車両のためそれほど古くはないのですが、適当な転用先がないので廃車となるのでしょうか? それとも、可能性は低いでしょうが、電化区間の中でもローカル区間用(岩見沢以北、苫小牧以西あたり?)の普通電車として改造をするのでしょうか? 2両で走ることができますから。「スーパー白鳥」用の789系は6両編成6本、2両編成2本の合計40両がありますが、すぐには「スーパーカムイ」等には使えません。5両編成にして、なおかつ先頭グリーン車の普通車化と、「uシート」の設置が要りますから。「いついつまでに改造しなければならない」という急いだ話ではないので、新幹線開業後、落ち着いて転用改造をすると思われます。
キハ183系は現在90両ありますが、エンジン換装などのリニューアルを行った22両を除いた、68両が置き換えの対象です。キハ261系に置き換えますが、キハ261系は車体傾斜装置のない、単なる新しい車両です。底上げの効果すらありません。
もっとも、すでに後釜がある785系とは違い、キハ183系の置き換え計画は難航しそうです。キハ183系の後釜はキハ261系ですが、製造計画が確定しているのは28両のみです。2016年度までにつくられ、製造から30年以上経ったキハ183系約30両から優先的に置き換えられます。残りの製造計画は今のところ決まっていません。一連の不祥事を受けてJR北海道は国交省から「安全投資と修繕に関する5カ年計画」の策定を求められていて、2014年度末にまとめる予定ですが、車両メーカーとの調整がありますから、キハ183系が当面残すエンジン換装分を除いて5年以内に引退できるというのは難しいようです。
(追記)
3月20日、JR北海道から出された「安全投資と修繕に関する5年間の計画について」によれば、青函用の789系は札幌圏に転用され、785系37両中27両が淘汰されます。ということは、一部の785系は残るのでしょうか?
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20150117k0000m040048000c.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/jr785kei/、JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150320-1.pdf)
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Comments
785系の転用先ですが、快速エアポートってのはどうでしょうね。
現エアポートは空港利用客と千歳線沿線利用客が重なって相当混雑していますから、現エアポートは北広島から各停の区間快速南千歳行きに、空港連絡は新札幌・南千歳停車の新エアポートに振り分け、新エアポートに785系を投入。
なんてなったら良いなぁ、、、、妄想です。
Posted by: ▲ 飛遊人 | 2015.01.18 09:37 PM
▲ 飛遊人さん、おはようございます。
* 785系の転用先ですが、快速エアポートってのは
仮に空港輸送と沿線輸送が分離されたら、沿線輸送のほうは(「uシート」のない)ロングシート車で対応するでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2015.01.19 05:38 AM