JR九州のスイーツ列車は「或る列車」
JR九州が2015年夏に久大線と大村線でスイーツを売りにした列車を走らせることは以前にも記事にしましたが、その名前が決まりました。「JRKYUSHU SWEET TRAIN 『或る列車』」です。「或る列車」の「或る」には、「AMAZING」(素晴らしい九州の魅力(食材等)を広く発信)、「ROYAL」(豪華なデザイン、素晴らしいスイーツコースを楽しんでもらう)、「UNIVERSAL」(世界中の人から乗車してもらえ、皆様に愛される列車)という意味が込められています。運行区間は、2015年夏は久大線の大分-日田間、秋以降は佐世保-長崎間です。その後は双方を交互に走ります。金曜日や休日などに1日1往復します。運転時刻、運転日、停車駅などはこれから決めますが、所要時間は片道2時間~2時間半程度とゆっくり走ることになります。
車両は列車名の通り、原鉄道模型博物館を開設した原信太郎氏(故人)が所有する「或る列車」の模型を基にしたもの。原鉄道模型博物館副館長の原健人氏が監修し、ドーン・デザイン事務所の水戸岡鋭治氏がデザイン及び設計を行います。ディーゼルカーの2両編成で、定員は38人。テーブル(2人用と4人用を合わせて8台)と2人用個室を用意し、厨房とサービスカウンターを備えます。1号車はロマンチックな色、クラシカルな色、そして素材は明るく優しいメープル材を使います。2号車は落ち着いた色とウォールナットの大川組子に囲まれた個性的なコンパートメントとなります。
ここの特徴のスイーツは、以前にも記事にしたように、東京南青山の「NARISAWA」オーナーシェフ、成澤由浩氏が監修します。パンやスープ等の軽い食事から始まり、スイーツを3品、最後に焼き菓子を楽しむことになります。なお、スイーツコースは、往路、復路ともに同じものになります。
この「或る列車」も、6億円かけただけあって、「ななつ星in九州」ほどではないものの、それなりのお金がかかります。2人席を2人で利用した場合、1人当たりの料金は2万円からとなります。これには運行区間の片道乗車券、スイーツコース、ドリンクが含まれています。個室を利用した場合は別途料金がかかります。この「或る列車」もJR九州や大手旅行会社などの旅行商品として発売されます。
(追記1)
「或る列車」の運行開始日が8月8日に決まりました。大分9:45ごろ発日田12:05ごろ着、日田14:50ごろ発大分17:10ごろ着のダイヤで運行されます。運行が決まっている10月12日までの間、金~日曜日、祝日を中心に運行します。「ななつ星in九州」同様、JR九州主催と旅行会社主催のものがあります。
(追記2)
佐世保-長崎間の「或る列車」は11月1日に運行を開始します。佐世保9:50ごろ発長崎12:10ごろ着、長崎14:55ごろ発佐世保17:35ごろ着のダイヤで、2016年3月までの間、金~日曜日、祝日を中心に83日間運行します。久大線同様、JR九州主催と旅行会社主催のものがあります。
なお、「或る列車」は割高とはなりますが(2人だと2万円からとなるところ、1人なら3万円からとなります)、1人でも利用できます。
(追記3)
「或る列車」はキハ47を改造した車両で走りますが、改番されて、キロシ47の2両編成となっています。
(参考:JR九州ホームページ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/433/aruressya.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/473/aruressyaunnkoubi.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH2T5S14H2TTIPE01D.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20150226k0000m020090000c.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/07/24/592/、railf.jp http://railf.jp/news/2015/07/19/203000.html、「鉄道ジャーナル」2015年10月号 鉄道ジャーナル社)
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