新潟に「GENBI SHINKANSEN」
JR東日本にも、いくつかの「のってたのしい列車」があります。「POKÉMON with YOU トレイン」、「TOHOKU EMOTION」、「SL銀河」、「とれいゆ」、「越乃 Shu*Kura」、「おいこっと」、「フルーティア」などです(一部はこれからデビュー)。これに、新しい列車が加わります。
舞台は新潟、世界最大規模のアートイベント「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」が開かれるところにちなんで、現代アートの新幹線を走らせます。「GENBI SHINKANSEN」(漢字で書くと「現美新幹線」)です。まさに「移動する現代アートの美術館」です。首都圏や海外からの客に加えて、地元の人にも楽しんでもらえるものにします。
「GENBI SHINKANSEN」は、E3系の改造。約5億円かけて改造します。6両編成なので、秋田新幹線用として使われてきた車両を改造します。定員は(秋田新幹線時代の1/3以下となる)105人の予定で、2016年春以降に運転を開始する予定です(具体的な運行開始時期は、決まり次第発表されます)。越後湯沢-新潟間を中心とした上越新幹線区間を運行します。この区間なら運行本数が少なく、「のってたのしい列車」を入れる余裕は十分にあるでしょう。臨時列車として、休日を中心に年間120日程度の運行を予定しています。
列車の外観デザインは、世界的な写真家の蜷川実花氏が行います。列車自体をキャンパスに見立て、「長岡の花火」を描きます。車内は、6両すべてが現代アートのアーティストのプロデュースによる空間となります(6人がそれぞれ1両ずつ担当します)。絵画、立体、写真、映像、テキスタイルなどの現代アートを中心とした作品を予定しています。「全席ミュージアム空間」です。うち中ほどの1両が「カフェ」と「キッズスペース」となります。「カフェ」では魚沼産コシヒカリの米粉を活かしたケーキやマドレーヌなどを製造する十日町市の「十日町すこやかファクトリー」と著名な菓子研究家が協力して製造したメニューを予定しているようです。「キッズスペース」も、アーティストの監修により、子供がアートに触れることのできる空間とする予定です(床には「プラレール」が敷かれています)。先頭車のうち片側1両は従来の座席配置を踏襲しますが、アーティストによってインテリアの素材やデザインの選定・監修を予定しています。従来の車両とは異なった表情を持つ車両の空間となるようです。
(追記)
E3系R19編成を改造した「GENBI SHINKANSEN」は「とれいゆ」と同じE3系700番代となります。「とれいゆ」の続番です。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2014/20150303.pdf、産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/150303/lif1503030036-n1.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/niigata/news/20150304ddlk15040029000c.html、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/01/13_33.html、「鉄道ジャーナル」2016年7月号 鉄道ジャーナル社)
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