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宮古-室蘭間にフェリー

 八戸-苫小牧間(1日4往復)に航路を有する川崎近海汽船は、宮古-室蘭間にフェリー航路を開設する計画です。1日1往復で、2018年春に運航を開始する計画です。八戸-苫小牧間と同じ大きさの、旅客定員500人、トラック約70台の船を使うようです。

 鉄道が不便で、高速道路のない宮古にフェリーを運航するのには訳があります。トラック労働者の労働条件にとってこの航路が都合がよいのです。労働大臣告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」によれば、トラック運転手の1日の拘束時間は16時間が最大で、休息時間は継続して8時間以上が必要とされています。16時間働かせると、最低8時間の休息を与えないといけません。

 しかし、途中でフェリーを使えば、特例が使えます。フェリー乗船時間のうち2時間は拘束時間となりますが、残りは休息時間としてよいのです。つまり、10時間以上のフェリーなら、トラック業者の求める、その条件を満たすのです。八戸-苫小牧だと8時間なので、その条件には合いません。仙台あたりまで行けばその条件は満たしますが、効率的な船の運用ができません。20ノットで走ると10時間の宮古-室蘭航路はちょうどいいのです。港に2時間停泊して、1隻の船で運用することができます。一方が昼行、もう一方が夜行というパターンでしょうか?

 先ほど宮古には高速道路がないと書きましたが、計画はあります。2020年代前半には東北道とつながるようです。航路設定の話があるのは、そういうこともあるのでしょう。

(追記)
 宮古-室蘭間のフェリーは2018年6月に開設されます。現在八戸-苫小牧間航路に使用している「シルバ-クイーン」(旅客定員600人)を使い、毎日運航します。宮古発が8時発、室蘭発が20時発です。
(参考:室蘭民報ホームページ http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2015/03/11/20150311m_03.html、岩手民報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20150311_2、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/miyako-muroran/、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0243556.html)

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