駅弁撤退のニュースは全国各地でありますが(そのひとつがこちら)、今日30日、また駅弁業者がひとつ消えます。
その業者の名前は小郡駅弁当。1910年に創業し、今年で105年の歴史を誇ります。駅名が小郡から新山口に代わっても、会社名は小郡を名乗り続けています。経営効率化のため、2010年に下関駅弁当、徳山駅弁当を吸収合併したため(下関駅弁当、徳山駅弁当の看板商品だった「ふく寿司」、「あなご飯」も引き継ぎました)、山口県唯一の駅弁業者となっています。
しかし、1990年代前半には年間約8億円だった売上高が減っていきました。小郡駅弁当も経営努力を重ねてきましたが、需要は減少していきました。2014年度の売上高は約3.5億円の見込みです。今後も改善の見込みはないと会社側は判断し、30日をもって駅弁事業から撤退することとなりました。今後は山口県内8駅でうどん店の経営を続けるとともに、駅弁については広島の会社が一部商品を引き継いで製造販売を続けるようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20150429-OYT1T50002.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20150410ddlk35020464000c.html)
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岡山で鉄道などを運行する両備グループは24日の「両備グループフェア2015」の中の水戸岡鋭治氏とのトークショーにおいて、2018年に豪華客船を就航させることを発表しました。
「海の七つ星プロジェクト」と名付けられたこのプロジェクト、デザインするのはJR九州の「ななつ星in九州」を手がけた、水戸岡氏です。両備グループは岡山出身の水戸岡氏と強いつながりがあり、水戸岡氏は両備グループのデザイン顧問を務めています。2500トンの船には、森や農園もあります。全室スイートルームで、定員は80人程度です。寄港地で調達した魚を使った寿司を船で味わうため、船の中に寿司カウンターを常設します。茶や生け花を楽しむこともできるようです。環境にも優しく、ヨット旅客船で、電気でも動くようです。ゆったりした船旅を楽しんでもらうためスピードは追求せず、12ノットしか出せないようです。総事業費は約40億円です。
(追記)
水戸岡氏がデザインする豪華客船はさらに大きくなり、全長120メートルの8階建て、約9000トンとなりました。この船が瀬戸内海や九州、沖縄、将来的には韓国や台湾を周遊します。デッキには木が植えられ、壁や床、建具などには木や大理石を使います。全室スイートの60室で、定員は140人、料金はお高く、同規模の客船では世界最高水準となる1泊800ドル(約8.9万円)以上となります。2020年就航予定で、事業費は約80億円です。
(参考:両備グループホームページ http://www.ryobi.gr.jp/kojima/%E3%80%8C%E6%B5%B7%E3%81%AE%E4%B8%83%E3%81%A4%E6%98%9F%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%80%8D%E5%A7%8B%E5%8B%95%EF%BC%81/、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20150425k0000m040055000c.html、山陽新聞degital http://www.sanyonews.jp/article/507469/1/)
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683系2000番台は、この3月のダイヤ改正まで「しらさぎ」用に使われてきましたが、「しらさぎ」が6両化されたのに伴い、活躍の場を失ってしまいました。この683系2000番台については、すでに「くろしお」の取り替えに使われるという話がすでにありましたが、4月28日にJR西日本からも「くろしお」等の置き換えについての発表がありました。683系2000番台を289系に形式変更して(直流区間のみの運転となるため、形式の変更を行います。交流用機器の使用を停止します)、「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」に投入するというのです。
「しらさぎ」用の683系2000番台は、5両編成が12本、3両編成が9本ありますが、これを組み替えて(5両編成のサハ683を外して4両編成にしたり、逆にサハ683を追加して6両編成にしたりします)、各列車の使用状況に合うように、「くろしお」は6両編成5本、3両編成3本(合計39両)に、「こうのとり」「きのさき」「はしだて」は4両編成7本、3両編成6本(合計46両)にして投入します(サハ683が2両余ります)。置き換えられるのは、381系。「くろしお」用に381系6両編成5本、3両編成3本(合計39両)、「こうのとり」「きのさき」「はしだて」用に4両編成7本、中間の電動車ユニット6組(合計40両)ありますが、これが置き換えられます。381系のまま残るのは、「やくも」のみとなります。この置き換えにより、「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」もようやくすべての車両がJR発足後に製造された車両で運行されることになります。289系の運転開始日や運用区間は未定で、決まり次第発表されます。
さて、381系から289系に置き換えられることで、客室設備は改善されます。トイレは和式だけだったのが洋式、小便所、車いす対応トイレの組み合わせとなり、381系にはなかったコンセントも各客室の最前後部の壁のみだけですが設置されます。381系にはなかった多目的室も設置されます。しかし、振り子機能はなく、「くろしお」に関してはスピードダウンが懸念されます。事実、283系がデビューしたときは天王寺-新宮間を最速3時間18分で結んでいましたが、今では20分以上も遅くなっています。停車駅が増えたとはいっても国鉄時代と比べて10分程度しか速くなっていません。
(追記1)
それどころか、天王寺-新宮間で見たところ、分割民営化時に比べて遅くなっています。分割民営化時は3時間38分、1997年3月には3時間18分にまで短縮しましたが、その後は逆に伸び続け、2015年3月時点では3時間42分と4分遅くなっています。
(追記2)
「くろしお」用の289系は、吹田総合車両所日根野支所ではなく、吹田総合車両所京都支所の配置となっています。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/04/page_7100.html、https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2015_10.pdf、鉄道コム http://www.tetsudo.com/news/1323/、「鉄道ジャーナル」2015年7月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ジャーナル」2016年1月号 鉄道ジャーナル社、「特急列車『高速化』への提言」 川島令三著 中央書院)
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柳津-気仙沼間で運行をしている気仙沼線のBRTですが、石巻や仙台方面の利便性及び速達性の向上を図るため、6月27日にダイヤ改正を行います。
現在、気仙沼線の前谷地-柳津間は鉄道で運行していますが、一部のBRTを前谷地まで延伸するのです。現在BRTは柳津-気仙沼間を1日15往復していますが、そのうち日中を中心に10往復を前谷地まで延伸します。前谷地-柳津間は一般道を走行し、ノンストップ。約35分で結びます(鉄道はこの区間を各駅に停まって約20分で結ぶので、約15分余計にかかることになります。ただし、柳津での乗り換えが不要となるメリットもあります)。前谷地の駅前にはBRTの乗降場を設置し(駅から約25メートル離れています)、駅の待合室にはBRTロケーションシステムを設置します。
前谷地-柳津間は鉄道でも9往復が運行を続けます。BRTが運行するとこの区間では輸送力過剰のきらいもあり、BRTが各駅に停まることを条件に鉄道の本数を減らすなどの見直しが今後あるかもしれません。このようにBRT区間が伸びるのは、鉄道復旧までの暫定的措置である三陸BRTの本旨に反するかもしれませんが、BRTで十分というのが正直なところでしょう。需要はバスで十分賄え、純民間企業であるがゆえに三陸での赤字を首都圏や新幹線の黒字で穴埋めせざるを得ないJR東日本の状況を考えると、このBRTの延長を非難することはできません。どうしても鉄道を復旧させたいなら、山田線のように地元が経営責任をとることができる第三セクターにしなければなりません。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1429758361_1.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/04/23/249686.html)
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以前にも記事にしたように、仙石線が全線復旧し、同日から仙石東北ラインも開業します。また、そのときのダイヤの概要も別記事にしましたが、詳細が明らかになりました。
1日14往復する仙石東北ラインは、特別快速、快速、快速(仙台-塩釜間各駅停車)の3種類が運行されます。1日1往復だけの特別快速は、仙台9:24発石巻10:16着、石巻20:58発仙台21:50着のダイヤで運行します。仙台-塩釜間各駅停車の快速は主に日中に運転されます。ただ、仙台発の11時台、石巻発の12時台はなく、どちらも2時間空きます。パターンダイヤの仙石線に穴が開くこととなり、残念な事態です。
そして、仙石線の全線復旧を記念して、「仙台⇔石巻・女川開業記念往復割引きっぷ」を期間限定で発売します。仙台-石巻・女川間の往復利用が可能です(仙石線、仙石東北ラインどちらも利用可)。あおば通では使えないので、注意が必要です。発売期間は6月1日から8月31日、利用期間は6月1日から9月1日です。2日間有効です。全線復旧する5月30日は使えないので、御注意ください。仙台、石巻両駅の指定席券売機のみで発売し(陸前稲井-女川間から出発するときは、石巻で購入します)、値段は仙台-石巻・女川間往復で大人1200円、子供600円。仙台-女川間の片道運賃が1140円なので、そのお得さがよくわかります。あおば通-石巻間の2回つづり回数券、「Wきっぷ」の1540円と比べてもかなりお得です。
(参考:JR東日本仙台支社ホームページ http://www.jr-sendai.com/sensekitohokuline、http://www.jr-sendai.com/wp-content/uploads/2015/04/waribikikippu.pdf)
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以前にも書いた通り、27日から沖縄本島のバスでも、ICカード「OKICA」が使えるようになります。
それを記念して、沖縄ファミリーマートではフィギュア付ICカードを5000個限定で発売します。価格は2000円です(利用できるのは500円です)。フィギュアがついているICカードは、交通系では初めてのようです。ついているフィギュアの名前は、「花笠マハエ」、沖縄観光コンベンションビューローの公式キャラクターです。記憶媒体をフィギュアの台座を収め、専用読み取り機にかざすと乗車料金を精算することができます。ゆいレール各駅や、バス事業所の営業所窓口でチャージもできます。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20150419rky00m020005000c.html)
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東武は2017年春、東武本線(伊勢崎線、日光線など、東上本線、越生線を除く路線の総称)に新型特急車両500系を導入します。以前にも紹介した話です。
500系の特徴は、1編成3両編成で、中央貫通方式をとることにより、途中駅での併結や分割が可能となること。今の「スペーシア」や「りょうもう」とは違って、途中での併結や分割が可能なので、目的地に乗り換えなしで行くことができます。快速用の6050系が途中の下今市で分割し、東武日光と鬼怒川温泉(方面)に行くように。8編成24両を導入します。
500系のデザインは、これまで鉄道や自動車などのデザインを手掛けてきた奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」の監修によるもの。外観は東京スカイツリーに代表される先進的でシンボリックなデザインとなっています。シャンパンベージュをベースに、窓の上部にフォレストグリーンの、下部にはフューチャーブルーの帯を巻きます。内装は東京スカイツリーのイメージである白を基調としていますが、雄大な大地や樹木をイメージして木目を配置しています。江戸の伝統色である「江戸紫」をモチーフにした色を座席に使用し(袖部分には江戸の伝統工芸である印伝をモチーフにした柄をあしらっています)、天井には鬼怒川や隅田川の流れをイメージした柔らかな造形となっています。空圧式のアクティブサスペンションを全車両に搭載して、乗り心地の向上を図ります。東武初のことです。
500系の愛称は未定ですし、詳細な運用はまだ決まっていません。ただ、3両編成で併結や分割が可能なことから考えると、「スペーシア」のような看板特急ではなく、脇役のような立場に留まるとも考えられます。今後の詳しい情報が待たれます。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/4c10174fc83e8d1045e7adde5e16c37a/150422.pdf?date=20150421135208)
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高田駅は、1886年に開業した古い駅。新潟県内最初の鉄道である関山-直江津間が開通したときに開業しました。しかし、北陸新幹線開業によってJRから分離され、今は第三セクター、えちごトキめき鉄道の駅となっています。
その高田駅ですが、JRであったときには、自動改札機がありました。しかし、その改札が、木製の柵に変わっています。列車の時間が近づくと、駅員が柵の中に立って切符に日付印を押します。時代に逆行するような話です。
なぜえちごトキめき鉄道がこのような時代に逆行することにしたかといえば、自動改札機を維持するのにもお金がかかるという経費上の理由だそうです。柵に使われている木は、野球のバットにも使われる、硬くて丈夫なタモというものです。
この木製の柵ですが、利用者からは好評のようです。最近は自動改札を入れて、これまでなら無人化できないレベルの利用者がいるようなところでも無人化します。それに比べると温かみがあります。
(参考:朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASH4K43HHH4KUOHB008.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH4K43HHH4KUOHB008)
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大阪-白浜間は、鉄道ではなく、高速バスという選択肢もあります。西日本ジェイアールバスと明光バスが運行する、白浜線です。大阪駅、湊町バスターミナル-アドベンチャーワールド間(一部はUSJまで延長、白浜側の発着地は新湯崎、エクシブ白浜のものあり)を1日10往復しています。高速道路が開通したとはいえ「くろしお」に比べて時間はかかりますが、安い運賃と白浜の観光スポットまで直通することを武器にしています。
その白浜線ですが、4月20日から、平日の3往復のみ、りんくうタウン駅に寄ることになりました。りんくうタウン駅に寄る便は、通過する便に比べて14分余計に時間がかかります。白浜方面から関空に行くのが便利になります。
運賃はりんくうタウン駅-白浜間が片道2680円、往復4900円と、大阪駅、湊町バスターミナル-白浜間の片道2980円、往復5500円に比べて安くなっています。大阪駅、湊町バスターミナル-りんくうタウン駅間のみの利用もでき、片道500円です(往復割引はありません)。南海の難波-りんくうタウン間の運賃は760円ですので、安くて意外な高速バスの旅を楽しむことができます。
(参考:西日本ジェイアールバスホームページ http://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/show/id/199?jrb_usr=b4260f2708e2707dd5d8fc343a6c7ad7)
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福岡市の中心部、天神地区は今後ビルの建て替えが相次ぎます。「天神ビッグバン」といわれる計画で、2025年までの10年間で30棟のビルが建て替えられ、床面積が1.7倍、雇用者数は2.4倍になるとされています。このほかに博多港周辺でも会議場、展示場の新設が計画されています。
しかし、新たにビジネスやショッピングなどの交流や活動が高まると、自動車交通も増えます。マイカーのような私的交通が中心部に押し寄せてくると、対応できなくなります。マイカーは都心周辺部の駐車場に停め、都心部は公共交通で移動してもらうというわけです。
そこで福岡市と西鉄が考えているのが、天神、博多、ウォーターフロントの都心3拠点、そして都心周辺部の駐車場を結ぶバスをつくること。都心循環BRTと位置付けられています。LRTも考えられていたのですが、導入コストや運営コストが安いことから、BRTとなりました。連節バスを15台導入し(青い車体のバスで、定員は通常のものの倍の130人です。スウェーデン製で、1台1億円弱です)、天神、博多駅、博多港国際ターミナルなど10か所のみに停まる快速運行をします。両まわりの循環ルートで10分間隔で運行します。運賃は均一にすることを考えているようです。バス停や車両は一目でわかるようにシンボリックなものとし、他の交通機関(鉄道、バス)との乗り継ぎなどを円滑にする、充実した情報案内を行います。専用レーンの導入も考えられています。年間利用者は1.5~2万人を見込んでいます。
福岡市と西鉄との役割分担は次の通りです。福岡市はバス停上屋、走行環境改善等の公共空間における整備を行い、西鉄は整備場や連節バス車両等の運行及び運営に必要な施設整備を行います。投資額は福岡市が3億円、西鉄が15億円です。2016年度に連節バスをまず2台を導入し、運行上の安全性、課題の確認を行いながら、段階的にシステムの形成を行い、2020年度に15台体制での本格運行を行います。また、重複するバス路線は、運行を減らすことも考えています。
(参考:西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2015/15_010.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC16H6D_W5A410C1ACYZ00/、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/150417/rgn1504170013-n1.html)
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各地でガソリンスタンドなどの施設が不足している高速道路がみられます。このような高速道路は最近できたばかりのものばかりと思っていたら、昔からある高速道路でも該当する例があることがわかりました。
それは中国道。安佐サービスエリアと美東サービスエリアの間約150キロ、ガソリンスタンドがないのです。もともとはこの間に吉和と鹿野という2つサービスエリアがあり、どちらもガソリンスタンドがあったのですが、利用者が少なく廃止されてしまいました。
NEXCO西日本中国支社によれば、吉和インターチェンジ-六日市インターチェンジ間約27キロで、ガソリン切れが原因の救助要請が2012年度に約100件ありました。吉和サービスエリアでは缶入りのガソリンを販売していますが、NEXCO西日本中国支社は4月20日から1年間、高速道路外の指定ガソリンスタンドで給油しても高速料金を打ち切らないようにします。対象はETCを搭載した車が、インターチェンジ最寄りの指定給油所(吉和インターチェンジは1か所、六日市インターチェンジは2か所)でETCカードを提示の上給油し、出たインターチェンジから再び同じ方向に走行した場合に限ります。
NEXCO西日本中国支社は実験結果を分析して、本格的に実施するか検討したいとのことですが、今後もこのようなケースは出てくるでしょう。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20150417-OYT1T50031.html)
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電車は、電気で動きます。電気代が上がれば、鉄道会社のコストも増えます。
東日本大震災以降、原発がほとんど稼働できず、そして代替となる火力発電に必要な原油価格なども値上がりしたため、電気料金は上がっています。JR西日本と関西大手私鉄5社の合計6社の2014年度に支払った電気代は、東日本大震災の影響がない2010年度に比べて37%も増えました。525億円から718億円(見込額)に増えたのです。関西電力は今年4月にも企業向けの電気料金を値上げしました。2015年度はさらに電気料金が上がると見込まれています(京阪は約4億円の増加となるようです)。人件費など鉄道事業にかかる費用のうち、電力代など動力費の占める割合を見ると、2010年度は5%程度でしたが、2014年度は7%程度になっています。会社別にみると、値上げのない北陸電力、中国電力もエリアにあるJR西日本は6%弱ですが、関西電力のエリカしか走っていない京阪では約8%になりました。
一般の企業の場合は、電気代の高い関西電力を避けて、新しい電力会社に切り替えることもできます。しかし、鉄道会社の場合は、一日中大量の電気を要することから、関西電力以外には対応できる会社がないというのが実情です。電気代を下げる方法としては、節電しかありません。関西の鉄道は、JR西日本のみならず、私鉄も古い車両が幅を利かせています。しかし南海は今年の秋、従来と比べて消費電力が半分で済む新型車両を20両導入します。JR西日本は電車が減速することに生まれる回生電力の活用を考えています。前後の車両で使うほか、2016年春に開業するまや駅(仮称)では駅舎でも使います。
今さら震災前のように、原発をフル稼働させることはできないでしょう。悲惨な事故が起こったことは事実ですから、それを踏まえた安全対策をしないで、お茶を濁すことはできません。砂漠の無人地帯の原発なら、事故が起きても放棄すれば済みますが、どんなに過疎地でも日本の場合は人が住んでいますから、そんな策は採れません。めったにないでしょうが、事故が起きることを前提に、賠償金となる原資を積み立てておくことも重要です。福島の事故でも、東京電力に賠償するお金があれば、ある程度の解決になりますから。株主にも債権者にも責任を取らせず、独占企業であることをいいことにして、利用者に負担をかぶせていることも非難される原因のひとつなのです。
(参考:朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASH440C4JH43PLFA00S.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH440C4JH43PLFA00S)
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3月14日に開業した北陸新幹線の利用状況は記事にしましたが、同じ日にもうひとつ、大きな新規路線がありました。東海道線東京と東北線等上野を直結する上野東京ラインです。このうち、常磐線についての利用状況が判明しました。
水戸支社が3月14日から4月3日までの21日間の利用状況をまとめたところ、特急の利用者数は前年同期に比べてほぼ横ばいでした。しかし、列車ごとに見ると明暗が分かれます。「ひたち」は約10%増(比較対象は「スーパーひたち」)、これに対して「ときわ」は約10%減でした(比較対象は「フレッシュひたち」)。区間別にみると、東京に近い我孫子-土浦間は1日当たり約2.6万人と前年同期に比べて約3.5%減(1000人減)だったのに対して、土浦-水戸間は1日当たり約2.3万人と変わらず、水戸-高萩間は1日当たり約9700人と約700人増えています。普通列車に関して言えば、取手までの快速やグリーン車の利用が増えています。
水戸支社としては、「ひたち」と「ときわ」の数字が対照的なものとなった原因として、「ひたち」と違って「ときわ」は上野発着のものが多いからとしていますが(降車の割合でみると、上野が40%、東京が35%、品川が25%となっています)、違うところに原因があるのかもしれません。停車駅の多い「ときわ」が不振なのは、快速等に流れているからかもしれません。全車指定席になり、(今までの指定席よりは安いものの)自由席よりは値上がりしているのも短距離利用者にとってはマイナス要因でしょう。ある程度の距離の利用が見込まれる「ひたち」とは違います。指定席を使う人も多く、むしろ安くなったと考えているのかもしれません。小川支社長の話によれば、「ひたち」や「ときわ」が全車指定席になったことについてのトラブルはあまりないようですが、短距離利用者にとっては支持されていないと言えるのでしょう。
さて、偕楽園も今年は上野東京ラインで東京と直結しました。今年の利用者数は約4万人、1日当たりにすると約3300人です。上野東京ラインが開業した3月14日は、東日本大震災後最多の約8200人が利用しました。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20150411-OYT1T50070.html、茨城新聞ホームページ http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14290210208414)
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阪急バスと富山地鉄が共同で運行する大阪・京都-富山線について、4月1日にダイヤ改正を行いました。
今回の改正では、昼行便のうち1往復が高速長岡京に停車するとともに(名神大山崎には停まりません)、昼行3往復、夜行1往復の4往復すべてが高岡砺波スマートインターチェンジ(3月1日供用開始)にある、高岡高速バスターミナルに停まります。運賃は高速長岡京は名神大山崎と同額、高岡高速バスターミナルは砺波駅南と同額です。なお、今回の改正により名神茨木は廃止されます。
高速長岡京は京都深草とともに京都への玄関口となり、高岡高速バスターミナルは無料駐車場もあることから、パークアンドライドのバス停となります。
(参考:阪急バスホームページ http://bus.hankyu.co.jp/whats_new/150327n.pdf、高岡市ホームページ https://www.city.takaoka.toyama.jp/douro/sangyo/doro/kosoku/basu.html)
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北陸新幹線金沢-敦賀間は建設中ですが、敦賀以西のルートは決まっていません。「若狭ルート」、「米原ルート」、「湖西ルート」の3案がありますが、それぞれに一長一短があります。
北陸新幹線の最終目的地、大阪がある関西の府県からなる関西経済連合は、この3案のうち「米原ルート」を推していました。建設費が安いことから、費用対効果に優れているとしてです。しかし、この関西経済連合の長を務める井戸兵庫県知事自らが、これに対して否定的な発言をしたのです。
井戸知事の発言は間違っていません。「米原ルート」には決定的な欠点があるのです。同じ新幹線でありながら、新大阪まで直通せず、米原で乗り換えを迫られるという危険性があるからです。北陸新幹線の運行主体となるJR西日本も「米原ルート」には否定的な見解を出しています。現状では、当面は敦賀接続のフリーゲージトレイン、最終的には3案のうち唯一JR東海様に頭を下げずに新大阪まで直通することのできる「若狭ルート」しか方法はありません。
さて、北陸新幹線には、金沢-福井間を2020年度に先行開業させるという話があります。ただ、2020年度までは5年しかないので、与えられた時間は非常に短いです。九頭竜川、手取川の架橋工事のほかに、えちぜん鉄道の高架化事業も絡みます。えちぜん鉄道は高架化のため、すでに完成した北陸新幹線の高架を借用します。9月27日から北陸新幹線の高架走行を始め(約800メートルの区間にわたり新幹線上を走行し、福井駅のほか新福井駅も新幹線上に移されます)、2018年10月まで続きます(このときにえちぜん鉄道の高架が完成し、新しくつくられた高架線路をえちぜん鉄道の電車は走ることになります)。しかも、国交相は走行試験をするための期間として二冬が必要だとしています。2020年度に開業させるためには、2018年度に完成させないといけません。半年もない期間で福井駅付近を完成させる必要があるのです。そもそも2023年に敦賀まで伸ばすのもギリギリの日程のようで、福井までを2020年度に開業させるのは非常に厳しいようです。
(追記)
4月24日に大阪市内で行われた広域連合委員会で、井戸兵庫県知事が「米原ルート」を否定する発言についての釈明を行いました。とは言っても、「米原ルート」に大阪まで直通しない危険性があるという根本的な欠点がある以上、今後も蒸し返される話といえます。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20150408/CK2015040802000018.html、http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20150406/CK2015040602000023.html、http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20150424/CK2015042402000011.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/08/25/258609.html)
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東京と館山など房総半島を結ぶ「房総なのはな号」、新宿と館山などを結ぶ「新宿なのはな号」は、アクアラインを経由するジェイアールバス関東などの高速バス。親会社の「さざなみ」を君津までの通勤特急に追い込んだ交通機関のひとつにもなっています。
その館山方面への高速バスですが、3月14日に「新宿なのはな号」はダイヤ改正を行いました。首都高速中央環状線の全線開通に伴い、新宿-館山間を最短1時間47分で運転します。全席指定席に変更し、早期に購入すると割引になる「早売」を新たに導入します。そのほか、「房総なのはな号」、「新宿なのはな号」共通で利用することのできる定期券も発売します。1か月と3か月の2種類あり、東京駅・新宿駅-館山駅間は通勤が1か月82000円、通学が75000円です。館山駅始発が5:00(東京駅6:56着)、東京駅最終が23:00(館山駅0:58着)と朝から深夜まで使えます。なお、通勤定期はだれでも利用できる持参人式です。
ところで、「房総なのはな号」、「新宿なのはな号」の運賃を見ていると、車内運賃、事前運賃という見慣れないものがあります。事前運賃のほうが車内運賃よりほんの少し安いのです(館山駅の場合、30円)。事前運賃とはあらかじめ窓口やコンビニで購入するか、インターネット決済した場合の運賃です。これに対して車内運賃とは、予約の有無にかかわらず車内で支払った時の運賃です。このような運賃制度をとっているのはほかのジェイアールバス関東の便でもあるようで、ほんの少しとはいえ、運賃に差をつけることにより、事前の購入を促進し、運賃の徴収漏れや車内での運賃徴収の手間を防ぐ狙いがあるのでしょうか?
(参考:ジェイアールバス関東ホームページ http://www.jrbuskanto.co.jp/topics/314.html、http://time.jrbuskanto.co.jp/bk040440.html)
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北陸線で走っていた国鉄型普通列車のうち、475系は引退しましたが、413系は一部があいの風とやま鉄道で働いています。
ところが、JR西日本にも413系は残っています。しかも、その413系のうち、(車体が475系みたいに急行型のままとなっている)クハ455-701を含む413系B04編成が、これまでの青色から赤色に塗り替えられました。七尾線用の415系800番台が赤色に塗られていることからもわかるように、413系も七尾線で使われるということなのでしょうか?
(参考:railf.jp http://railf.jp/news/2015/04/09/173000.html)
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全但バスは、近年人気のある観光地、竹田城跡など、但馬の有名観光スポットをたったの500円で回ることのできるバスを運行します。
そのバスの名は、「たじまわるプレミアム」。但馬の魅力を再認識するイベント、「夢但馬2014」に合わせて運行を始めた「たじまわる」というバスが6コースありますが(兵庫県や地元市町、観光協会などが企画し、全但バスが運行します)、それをグレードアップして定期観光バスにしたのが、「たじまわるプレミアム」です(「たじまわる」はおおむね1時間に1本運行される、路線バスタイプです)。
「たじまわるプレミアム」は、城崎温泉駅10:35発、豊岡駅11:00発、和田山駅17:35着のコースと、和田山駅10:30発、豊岡駅17:15着、城崎温泉駅17:40着のコースの2つがあります。途中、コウノトリの郷公園、城下町出石、竹田城跡、道の駅但馬のまほろばに寄ります(11月は紅葉で有名な養父神社にも立ち寄ります)。4月から11月の休日に運行し、車内ガイドがつき、運賃はたったの500円です。予約は不要です。たったの500円で但馬の有名観光スポットを回ることができるのです。しかもバスは観光スポットで待ってくれるので、荷物を車内に置いたまま観光できます。
(参考:但馬観光協議会ホームページ http://tajima-tabi.net/tajimawaru/、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201504/0007880850.shtml)
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JR西日本のICカード、「ICOCA」を導入している京阪。その京阪ですが、4月15日から「きかんしゃトーマス」をデザインした「ICOCA」を販売しています。
この「ICOCA」の販売は、「京阪電車きかんしゃトーマスとなかまたち2015」の開催に伴うもの。京阪は、「京阪電車きかんしゃトーマス号」を過去6回も運転するなど「きかんしゃトーマス」との関係は深いものがあります。そこで「ICOCA」に子供に人気のある「きかんしゃトーマス」をデザインして、多くの人に「ICOCA」を利用してもらいたいと考えています。
「きかんしゃトーマス」デザインの「ICOCA」は、大人用の「ICOCA」のみならず、「こどもICOCA」、「ICOCA定期券」、「こどもICOCA定期券」としても発売されます。大人用「ICOCA」は京阪線全駅の「ICOCA」発売対応自動券売機でも発売しますが(大津線や男山ケーブルでは発売しません)、「こどもICOCA」、「ICOCA定期券」、「こどもICOCA定期券」は主要駅にある自動定期券発行機、定期券うりば(係員窓口)でのみ発売します。
4月15日以降、京阪線で発売される「ICOCA」はすべて「きかんしゃトーマス」デザインとなります(従来のデザインのものを選ぶことはできません)。発売枚数は30000枚、これがなくなり次第、従来のデザインに戻りますが、早期に完売した場合は増刷し再発売します(この場合は、制作に時間を要することから、再発売の時期は決まり次第発表されます)。現在持っている「ICOCA」を「きかんしゃトーマス」デザインのものに交換することはできず(新たに買いなおす必要があります)、紛失や障害(カード破損や不良)により「きかんしゃトーマス」デザインの「ICOCA」を交換する場合、従来のデザインのものに交換されることがあります。また、子供の公的証明が必要な「こどもICOCA」は、12歳になる年度の3月31日まで有効です。それ以降は利用できず、期間終了後不要の場合は手数料無料で払い戻すことができますが、カードは回収されてしまいます。
(追記)
「きかんしゃトーマス」の「ICOCA」は4月27日現在、まだ約18000枚が残っています。そのため京阪は増刷しないこととなりました。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/info/upload/2015-04-14_Thomas-icoca.pdf、https://www.keihan.co.jp/traffic/valueticket/2015/04/27/upload/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9ICOCA%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B.pdf)
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東京メトロから、平成27年度の事業計画が発表されました。
この中には、妙典駅での大開口ホームドア設置、方南町駅ホームの延伸(日中には新宿駅折り返し列車の一部を荻窪駅まで延伸するようです)、北綾瀬駅ホームの延伸など当blogでも取り上げたことがあるものもありますが、意外なものとしては、副都心線の遅延対策として東新宿駅に交互発着機能を設置させることがあります。
東新宿駅は、急行が通過する駅で、通過線側には壁があります。実質上ホームは待避線側にしかない駅でどうして交互発着機能を追加するのかと思っていたら、通過線側の壁を撤去する工事を行うのです(6月末完成予定)。そのほか、副都心線関連では、明治神宮前駅において平日の日中にも急行を停めることが書かれています。
切符の関係では、国内外の旅行者向けの東京メトロ、東京都交通局共通乗車券、「Tokyo Subway Ticket」の有効期限をこれまでの暦日単位から24時間単位にします。
また、大規模停電が発生したときには、駅間に停止した列車を最寄り駅まで走行できるように非常電源を整備します。銀座線では車両に走行用バッテリーを搭載します。
(参考:東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/corporate/profile/scheme/pdf/plan_h27_1.pdf、東新宿駅の掲示)
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富山から宇奈月、立山への鉄道と、富山市内の軌道を有する富山地方鉄道。富山地方鉄道はいくつかのフリー切符を発売していますが、3月13日から新たなフリー切符を発売することになりました。
そのフリー切符の名前は、「地鉄観光列車フリーきっぷ」。電鉄富山-上市、岩峅寺間(立山線、上滝線ともに可)と、市内電車が1日乗り放題です。発売額は大人1500円、子供750円で、この切符には特急料金が含まれているため、特急にも追加料金を払う必要はありません。富山・西町乗車券センターのほか、利用可能エリア内の各駅(有人駅のみ?)で発売します。「ALPS EXPRESS」などの観光列車に効率よく乗ることができます。もちろん、観光列車以外の列車にも乗車可能です。
なお、このフリー切符には、観光列車の記念カードが1枚プレゼントされます。どんな図柄になるかはお楽しみのようです。
(参考:富山地鉄ホームページ http://www.chitetsu.co.jp/?p=19199)
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古い話ですが、京成バスと船橋新京成バスは、2月16日から船橋駅北口-行田団地-船橋法典駅を結ぶ、船橋行田線の運行を開始します。
船橋市西部の行田団地からは西船橋への路線がありますが(日中でも1時間に5本あります)、今回設定される船橋行田線は、快速停車駅の船橋へのアクセス向上と行田二丁目の国家公務員船橋体育センター跡地活用による各種施設の整備を見込んで、運行を開始するものです。
この路線の特徴は、京成バスが担当するすべての便を女性運転士が運行する、女性運転士専用路線であること。京成バスでは初めてのケースです。女性が働きやすい勤務形態(平日の昼間しか運行されず、休日は運休します)及び運行車両であるからです。運賃は船橋駅北口-船橋法典駅間片道270円(現金)、船橋駅北口-行田団地間片道190円(現金)です。定期券については、船橋行田線しか使えませんが、その分格安の共通定期券「船橋行田パス」を発売します。通常の通勤定期券なら8100円(1か月、180円区間)のところ、5760円となります。
(参考:京成バスホームページ http://www.keiseibus.co.jp/info/upfiles/99667b4e0a3e0c812cbf28b70cb1bdc1.pdf)
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JRグループと韓国鉄道公社は、日韓両国の鉄道と船舶を組み合わせ、JR主要駅とソウル駅を結ぶという「日韓共同きっぷ」(日本)、「韓日共同乗車券」(韓国)。ソウルオリンピックが開催された1988年から発売が始まりました。最初はJR西日本とJR九州だけの発売でしたが、その後すべてのJR旅客会社で発売されることになりました(ただし、2006年にはJR北海道、JR東日本が販売を終了しています)。どうやら、日韓間の航空運賃が下がり(LCCの普及でその傾向に拍車がかかりました)、価格の優位性がなくなっていることが影響しているようです。
そのような流れの中、JR西日本と韓国鉄道公社との間で、新しい切符を発売することになりました。それは日本発が出発地からのJRの切符、釜山までの船と韓国鉄道が有効期間内乗り放題の切符をセットにした往復タイプ商品、韓国発が出発地から釜山までのKTX、釜山からの船とJR西日本エリアが有効期間内乗り放題の切符をセットにした往復タイプ商品です。現地を乗り放題にすることによって特徴を出そうとしているようです。この新しい切符の商品名称、商品内容、発売価格、発売開始日などは準備ができ次第ということで、未定です。
なお、これまでJRグループと韓国鉄道公社で発売してきた「日韓共同きっぷ」、「韓日共同乗車券」は6月末で全区間の発売を終了します。JR西日本エリアはともかく、それ以外のエリアからは代替の商品もないということになります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/04/page_7042.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/04/03/248290.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/nikkan/)
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ポートライナー、六甲ライナーを運営する神戸新交通は、ポートライナーの混雑緩和のため、新車を導入することを決めています。増加する学生需要に対応するため、4月8日から6月までの間の平日、三宮8:53発中埠頭行きを増発します。この臨時列車、車両故障等に備えた予備用の車両を引っ張り出したものであり、車両故障等が発生したときには運行できないこともあります。また、この臨時列車は利用状況により、三宮8:46発中埠頭行きに変更する場合もあります。
そして、もう一つの六甲ライナー。こちらは1990年の開業に合わせて導入された車両を使っていますが(1989年から1997年にかけて製造された1000形、11編成44両)、更新されることになりました。2017年度に1編成、2019~2023年度に2編成ずつの合計11編成44両を製造します。製造は現在走っている車両と同じ川崎重工で、総額約47億円です(税抜き価格)。
車両のデザインは、港町神戸らしく船をイメージしたもの。船らしく、横から見ると下が短い台形となっています。色は緑青を基調としていて、住吉川沿線にふさわしい落ち着いた色彩となっています。アルミ合金製車体で、ワイドボディです。座席配置はクロスシートとロングシートを組み合わせ、座席は1人ずつ区分されています。窓にはロールカーテンが備えられています。防犯カメラを各車両2台設置し、車いすスペースを各車両に1か所設置します。車両の床面高さを下げ、段差を縮小させます。室内扉上部には液晶ディスプレイ式車内案内表示器を各車両2台設置し(1両に扉は1か所なので、左右両方べての扉に設置されることになります)、行先案内やドア開閉案内を行います。言語は日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語対応です。また、床は木目調となっています。
(追記1)
9月24日からの平日、三宮8:53発中埠頭行きの臨時列車の運転を再開しました。大学の後期が始まったのでしょうか?
(追記2)
六甲ライナーの新型車両、3000形は2018年8月31日に営業運転を開始します。
(参考:神戸新交通ホームページ http://www.knt-liner.co.jp/wp/wp-content/uploads/2015/03/d4f39b93fa34e43f2e31b8f0d359c586.pdf、http://www.knt-liner.co.jp/wp/wp-content/uploads/2015/03/6bfa0dd450b4461a479fc36da234fbef.pdf、http://www.knt-liner.co.jp/news/2918/、http://www.knt-liner.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/60e75706622fd799cdc580040dc1bef9.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2015/03/28/247674.html、毎日jp(会員登録要) http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20150405ddlk28040254000c.html、「鉄道ファン」2018年11月号 交友社)
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北陸新幹線の乗車率については開業直後に記事にしましたが、その後どうなったのでしょうか? 3月末までの状況が明らかになりました。
JR東日本では利用者が最も多い高崎-軽井沢間で約90万人が利用しました。前年同期の約1.9倍です。乗車率にすると「かがやき」が63%、「はくたか」が71%、「あさま」が53%でした。平均すると62%です。「かがやき」よりも「はくたか」のほうが人気があるのは意外ですが、長野以外には停まらない「かがやき」と、軽井沢、佐久平、上田にも停まる「はくたか」の違いなのでしょうか? JR西日本は上越妙高-糸魚川間で約49万人が利用しました。前年同期の約2.8倍です(新幹線開業前なので、在来線「はくたか」、「北越」との比較)。乗車率は「かがやき」が56%、「はくたか」が43%でした。調査区間が上越妙高-糸魚川間なので、富山-金沢間のみ運行する「つるぎ」の状況はわかりません。
最上級車両の「グランクラス」も人気で、想定を大幅に超える利用が続いています。乗車率はJR東日本管内、JR西日本管内ともに70%を超えています。高崎-軽井沢間が77%、上越妙高-糸魚川間が73%でした。東北新幹線の「グランクラス」の乗車率は約50%で、かなりの人気であることがわかります。グリーン車の利用も想定を上回っているとのことです。
北陸新幹線の利用状況はJR東日本の想定を超えるもので、これまでも臨時列車を走らせていますが、すでに多くの予約が入っていて、ゴールデンウィークも増発したいとのことです。ゴールデンウィークの臨時列車の中には、すでに満席の列車もあるとのことです。
(追記)
15日にJR西日本から発表された、北陸新幹線開業1か月間の乗車実績でも同じような傾向がうかがえますが、北陸新幹線によってJR西日本の鉄道収入は3%押し上げられたようです。
また、北陸新幹線によってデメリットしかない関西方面も、USJなど北陸からの関西観光客が多かったため、「サンダーバード」の乗車率も前年同期から4%伸びました。
さて、ライバルの航空機なのですが、乗客数は減っています。小松発着の羽田便で見ると、ANAは3月14日~31日が前年の67%、4月1日~12日が59%、JALは3月14日~4月12日で前年の7割程度です。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150407/k10010041011000.html、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://www.asahi.com/articles/ASH4756QHH47UTIL02C.html、http://digital.asahi.com/articles/ASH4H5RS2H4HPTIL01Y.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH4H5RS2H4HPTIL01Y、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/ishikawa/news/20150407-OYTNT50177.html、産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/150407/ecn1504070029-n1.html)
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日光への列車といえば、東武の「スペーシア」。浅草から快適な車両で一直線です。
今年は、日光東照宮四百年式年大祭が開かれます。そこで東武も、沿線観光地の活力創出策の一環として、現在運行中の「スペーシア」1編成(サニーコーラルオレンジ基調)について、特別塗装を行うことにしました。「日光詣スペーシア」は4月18日から運行を開始します。
新しい塗装とは、外観カラー、窓枠帯、ラインカラーに世界遺産である日光二社一寺(日光東照宮、日光山輪王寺、日光二荒山神社)の建造物に使用されている荘厳な金色、重厚な黒色、艶やかな朱色を配し、日光二社一寺の色鮮やかな代表建造物をイメージしています。ベースが金色で、窓周りなどは黒、車体の上部と下部には細い朱色の帯が入ります。1号車、6号車の側面には、「日光詣」の文字と日光東照宮の「眠り猫」、「三猿」をデザインした「日光詣エンブレム」を掲げ、車内の一般席、個室席のヘッドカバーも基調色の金色に合わせて変更します。
この「日光詣スペーシア」の運行開始に伴い、記念乗車券を発売するほか、デビュー日の4月18日には、東武トラベルが企画する「日光詣スペーシア デビュー記念乗車ツアー」が行われます。18日の運行は記念ツアーの浅草発東武日光行きの1本だけで、ほかの「スペーシア」と一緒に通常運行されるのは翌日の19日以降です。浅草-東武日光・鬼怒川温泉間を1日2~3往復します。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/f8f04bbe1b1ac4f36556efa0e2580c28/150326.pdf?date=20150326102706、下野新聞ホームページ http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20150327/1910494)
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西鉄高速バスと西武観光バスが共同で運行する夜行高速バス、福岡-横浜・池袋・大宮線「Lions Express」。約15時間をかけて1152キロを走る、日本最長の高速バスとして知られています。
この「Lions Express」、2011年12月に運行を開始しましたが、LCCが台頭したこともあり、利用客数は伸び悩み、これまでもいろいろな取り組みを行ってきましたが、これ以上の運行継続は難しいとして、5月16日出発便をもって運行を休止することになりました。ちなみに、これまで、約45000人がこの「Lions Express」を利用したとのことです。
なお、福岡・北九州と新宿とを結ぶ「はかた号」は、運行を継続します。
(参考:西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2015/Information/150410_LionsExpress.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20150411-OYS1T50013.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH4B7J3MH4BTIPE041.html)
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JR東海の「エクスプレス予約」には、いくつかの割引商品があります。「こだま」のグリーン車に格安で乗ることができる「こだま☆楽旅IC早特」などです。その「エクスプレス予約」に新しい商品が加わりました。
その新しい商品は、乗車日21日前までの予約で東海道新幹線の「のぞみ」に格安で乗ることができる、「IC早特タイプ21」。乗車する駅を6:00~6:59、11:00~15:59に出発する「のぞみ」の普通車指定席が利用可能です(「ひかり」、「こだま」は利用できません)。値段は、東京・品川-名古屋間が8800円、東京・品川-新大阪間が11000円です(そのほか、東京・品川-京都間、新横浜-名古屋間、新横浜-京都間、新横浜-新大阪間の設定があります)。東京・品川-新大阪間の「のぞみ」通常期正規料金は14450円ですので、かなりお得です。
ただし、この「IC早特タイプ21」は期間限定の切符です。利用期間は5月7日から7月16日まで(この期間中なら、平日、休日かかわりなく利用できます)、発売期間は4月7日から6月25日まで、乗車日1か月前の10:00から21日前の23:30まで発売します。発売席数も限られていて、列車ごとに決まっています。列車に空席があっても、利用できないこともあります。発車時刻までは何度も列車の変更が無料でできますが(乗車日の20日前以降なら、「EX-ICサービス」等への変更となります)、特定都区市内制度は使えず、新宿、千種、天王寺などと新幹線との間の運賃は別途必要となります。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000026145.pdf)
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開業当時の経緯から、駅と駅との間隔が狭い阪神。後から迫ってくる特急等から逃げ切り、素早く待避線に入ることができるように、普通用の車両は特別なものを使っています。加速や減速性能に優れたものに使っています。「ジェットカー」の名前はここからきています。車両の塗装も暖色をベースにした急行用とは違い、寒色(青)をベースにしています。
その阪神の普通用車両に、新しいものが加わります。2015年8月から導入されるこの車両は5700系といい、2015年度は4両1編成が製造されます。20年ぶりの普通用新車です。5700系はその後増備予定で、1977年から使われてきた5001系全13編成を順次置き換えていきます。1編成あたりの定員は座席173人、立席341人の合計514人です。
5700系の外観は、普通用車両の伝統を引き継いで、ステンレス車体にブルーを配色しています。ドア付近には、各駅に停車する普通車のやさしさを表現した円形グラフィックをデザインしています。内部は豊かな摂津灘の海をイメージして、床や座席にきらめく水模様をアレンジしています。吊手やドア付近の取手も、海を連想させるブルーを配色しています。
5700系の特徴としては、(1)環境への配慮、省エネルギー (2)安全、快適な車内空間の提供 (3)バリアフリーの充実 が挙げられます。7人掛けのロングシートの中間部や端部には衝突時の安全対策としての仕切りを置き、ドア付近の立ちスペースを拡大し、乗り降りしやすくなります。乗車時間が短いので、乗り降りしやすいのは重要でしょう。意外なのは、空調運転時の客室内の保冷、保温のため、乗客自らが操作する扉開閉ボタンを設置していること。温暖な大都市圏を走る阪神電車には一見すると不要な設備とも思えますが、頻繁に停車を繰り返し、しかも待避待ちも多い阪神ジェットカーならその必要性は分かります。
(追記1)
5700系の愛称が、「ジェット・シルバー5700」と決まりました。運行開始は8月下旬の予定です。
(追記2)
阪神5700系は、8月24日に営業運転を始めました。当面は、主に梅田-高速神戸間を1日4往復します。
(追記3)
5700系の運行開始当初は固定されたスケジュールで運行していましたが、2015年12月1日からは、日ごとに異なるスケジュールにより運行されることとなりました。
(追記4)
5700系は短い時間の乗車が見込まれるので、一部の座席は工夫して短時間の乗車に適したものになっています。「ちょい乗りシート」です。
(参考:阪神ホームページ http://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20150330-5700kei.pdf、http://rail.hanshin.co.jp/car_5700/、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201503/0007869316.shtml、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/07/26/173/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH8S5SHWH8SPTIL01Y.html、「鉄道ジャーナル」2018年1月号 鉄道ジャーナル社)
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東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故で、常磐線の竜田-原ノ町間は運休しています。このうち、竜田-富岡間、浪江-原ノ町間は開通予定時期が決まっていますが、富岡-浪江間はそれすら決まっていません。
その開通予定時期が決まっていない富岡-浪江間ですが、3月27日に東京都内で開かれた、政府とJR東日本によるJR常磐線復旧促進協議会において、座長を務める浜田復興庁副大臣が重要な発言を行いました。
それは、浜田副大臣個人の考えとはしながらも、夏ごろまでには開通予定時期を明らかにしたいとのこと。常磐線全線運転再開は復興の目安となるものであり、その時期が明らかになれば、被災者に希望を与えるというのです。
具体的に何年先かは今のところ分かりませんが、ある程度の見通しがつけば、(かなり先でない限り)それは明るい話になるでしょう。常磐線は旅客輸送の面では1日何本かの特急と普通列車だけの亜幹線ですが(そのため東日本大震災で計画は立ち消えとなりましたが、常磐線特急をいわきで分断する案が出ました)、貨物輸送の面では本州と北海道を結ぶ重要な路線です。できるだけ早期の再開が望まれます。
(参考:福島民報ホームページ https://www.minpo.jp/news/detail/2015032821824)
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明日4月8日、成田空港にLCC専用のターミナル、第3ターミナルが開業します。
これに伴い、成田空港へのバスも第3ターミナル乗り入れなどのダイヤ改正を行います。成田空港には格安のリムジンバス、「東京シャトル」(京成バス等)、「THEアクセス成田」(ジェイアールバス関東、ビィー・トランセグループ)も大増発を行います。
「東京シャトル」は上下合わせて1日113便が運行されます。日中には20分間隔で運行されます。「THEアクセス成田」も上下合わせて1日121便に増えます。ピーク時には10~20分間隔で運転されます。どちらの会社にしても本数が充実していて、待たずに乗れます。鉄道(東京と成田を直結する京成はともかく、JR東日本は特に当てはまります)の出る幕はなさそうです。
(参考:京成バスホームページ http://www.keiseibus.co.jp/info/news_detail.php?num_c=1503251222853444&t_name=info_t、「THEアクセス成田」ホームページ http://accessnarita.jp/)
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リニアの岐阜県駅は、中津川市にできます。中央線美乃坂本駅に隣接するところにできます。既存の駅の北西側にリニアの駅ができるのです。
1時間に1本ぐらいしか停まらないとはいえ、岐阜県の顔となるような駅です。岐阜市は遠くて使えないでしょうが、東濃の玄関口となる駅です。岐阜県内の自治体の首長や経済団体の代表でつくる「リニア中央新幹線活用戦略研究会」はこのほど、岐阜県駅の周辺基本計画を作成しました。
駅前広場は、リニア駅の北西側の北口駅前広場(仮称、以下同じ)、リニアと中央線に挟まれた中央駅前広場(仮称、以下同じ)、中央線の南の南口駅前広場(仮称、以下同じ)に分かれます。北口駅前広場は主に近隣の人向けのもので、自家用車の短時間用駐車場や乗降場があります。周辺には600~1000台分の長時間用駐車場を設けます。中央駅前広場がメインの広場となります。タクシー、バス、レンタカーの乗降場、バスの駐車場を設けます。南口駅前広場は、現在の美乃坂本駅の広場のことです。なお、リニア駅の近くには、観光案内所や物産店を置きます。
また、現在は南側にしか改札がない美乃坂本駅ですが、駅舎を橋上化します。改札は2階部分になり、リニアの駅とは連絡通路で結ぶようにします。
2015年度中にJR東海や中津川市、専門家らの意見を基に概略設計をまとめたいとしています。
(参考:岐阜新聞ホームページ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20150324/201503240932_24582.shtml、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20150324/CK2015032402000028.html)
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JR東日本は都心と羽田空港とを結ぶ羽田空港アクセス線を建設することを考えています。休止中の貨物線などを使い、東京、新宿、新木場と羽田空港とを結びます。
もともとこの羽田空港アクセス線、2020年に東京オリンピックまでに全線開業できないので、空港近くに暫定的な駅を設置して、一部区間を部分開業する方針でした。しかし、予算の都合などからそれを断念し、オリンピックの輸送計画にも盛り込まれないこととなりました。
なお、全線開業の目標時期は2024年となっていて、以前と話は変わらないようです。
(追記)
JR東日本の冨田社長は7日の定例記者会見で、羽田空港アクセス線の暫定開業を引き続き検討中と話し、一部にあった断念説を否定しました。
(参考:FNNホームページ http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00289664.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07H9W_X00C15A4000000/)
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名古屋市交通局は、4月1日に市バスのダイヤ改正を行いました。
今回のダイヤ改正の主なポイントは、地域巡回バスの運行時間帯の拡大。地域巡回バスは22系統ありますが、すべて運行時間帯を拡大します。現行はどの系統も9時台から16時台まで毎時1往復、1日8往復のみしています。これが改正後は、8時台または17時台に1往復追加し、1日9往復とします。
しかし、地域巡回バスは営業係数が悪い路線バスばかりです。区の中をぐるっと大回りに回る路線ばかりなのですから、使いづらいのです。しかも、乗っている乗客は「敬老パス」を持っている高齢者ばかり。ほんのわずかな定額料金の支払いだけで、年中乗り放題です。増便したからといって、増収が期待できるわけではありません。
「敬老パス」の制度を見直して、乗車のつど半額でも徴収するのならともかく、こんな路線を増発しても無駄です。増発する余力があるのなら、確実に210円を払ってくれる人が見込める路線に投資をしなければなりません。残念ながら地域巡回バスにその期待は難しいでしょう。
(参考:名古屋市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/info/2007/008928.html)
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新山口と津和野とを結ぶ「SLやまぐち号」、客車は12系を改造したものとなっています。それぞれ展望車風、欧風、昭和風、明治風、大正風の内装となっています。
JR西日本は今後も少なくとも数十年は安定的にSLの動態保存ができるよう、以前にも書いたとおり、SLの解体検査に特化した専用検修庫を新設し、D51の本線復活を行います。そして、客車も新しいものに取り替えます。
その客車は、SL全盛期の旧型客車を復刻したもの。マイテ49、オハ35、オハ31を復刻します。マイテ49を復刻する1号車は定員約20人のグリーン車となります。2人掛けと1人掛けの回転リクライニングシートが並びます(一部はボックスシート)。展望デッキのほか、展望室もあります。2~4号車はオハ35を復刻したものとなります。普通車で、定員は合わせて約170人となります。ボックスシートが並びます。ただ、そのシートピッチは1700ミリと非常に拡大されたものとなっています(旧型客車は1300ミリ)。テーブルがあるためです。5号車はオハ31を復刻したものとなり、ボックスシートが並びます。車いす対応席、多目的室、バリアフリートイレがあり、定員は約50人です。展望デッキもあります。5両編成全体での定員は約240人で、現行の2/3程度となります。SLの音や煙を体感できるように開放型展望デッキや開閉窓を設置し、SLを体験し、学ぶことができるフリースペースを設けます。運転シミュレーターもあるようです。フリースペースのある3号車には、販売カウンターも設置されます。旧型客車を復刻しますが、時代に合うように、バリアフリー対応とし、ベビーカー置場、温水洗浄器付きトイレなども備えます。
新しい客車の投入に合わせて、「SLやまぐち号」の一部停車駅において、今まで以上に線区全体で「SLやまぐち号」の旅を楽しむことができるよう、改修を行います。新山口駅ではSLが停車するホームの床面を昭和初期レトロ風にします。仁保駅では急こう配前の準備作業の見学スペースを確保するために、ホームの待合室を移設します。地福駅では駅舎の内外装を昭和初期レトロ風に改修し、津和野駅ではコンコースやトイレなどを改修します。
なお、D51、新しい客車の投入と駅の改修は、山口デスティネーションキャンペーンを開催する2017年9月を予定しています。
(追記1)
2017年9月2日にデビューする「SLやまぐち号」用の新しい客車は35系というようです。座席にはコンセントもあります。なお、SLはこれまで通りC57が主に担当するようです。なお、2017年6月11日に行われた、幡生から下関までの回送において、牽引にキヤ143の2両が使われました。
(追記2)
展望デッキは最後尾のみ開放します。SLの直後にある前のほうは燃えた石炭の細粒が降り注ぐからです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/03/page_7018.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2016/05/page_8700.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2017/06/page_10589.html、SL情報局 http://www.c571.jp/html/slinfo/guestroom/、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO02235780S6A510C1LC0000/、railf.jp http://railf.jp/news/2017/06/02/130000.html、http://railf.jp/news/2017/06/12/170000.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/72490/、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/yamaguchi35/、「鉄道ファン」2017年9月号 交友社、「鉄道ジャーナル」2018年2月号 鉄道ジャーナル社)
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福井鉄道にはJRの福井駅方面にほんの少し伸びる「ヒゲ線」というものがあります。しかし、この「ヒゲ線」、JRとの連絡駅となる福井駅前は、JRの駅から少し離れたところにあります。この「ヒゲ線」を福井駅西口まで延伸するという話がありましたが、地元商店街、福井駅前商店街振興組合はこれまで説明不十分などとして反対し続けていました。
しかし、北陸新幹線開通直後の3月16日、理事会を開き、中心部の活性化に向けての福井市が取り組んでいることに対する成果が見えてきたこと及び福井市と協働して活性化に取り組むほうが商店街にとってもプラスになるという判断から、「ヒゲ線」の延伸に反対しないことを決め、18日に福井市の東村市長に伝えました。長年の課題が解決に向けて進むことになります。喜ばしいことです。
話は変わりますが、福井鉄道とえちぜん鉄道は相互乗り入れに向けての工事が進んでいます。もともとは2014年度中に行う予定だったのですが、事業者間の調整の遅れなどから工事は遅れ、福井県側は2015年度中の乗り入れ開始を目指しています。2016年の春になるようですが。
相互乗り入れに伴い、これまで路面電車区間がないため路面電車車両を持つことがなかったえちぜん鉄道ですが、そのえちぜん鉄道も路面電車車両を持つことになります。そのえちぜん鉄道のLRV(次世代型低床車両)が3月30日、福井市内のえちぜん鉄道車両基地に運ばれました。
車両は丸みがある、2両編成。えちぜん鉄道のイメージカラーのひとつ、黄色を基調としています。1編成の定員は約100人で、座席数は32です。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/66672.html、http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/67788.html)
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JR北海道で、唯一北海道外にあるのが、海峡線の津軽今別駅。JR東日本津軽線の津軽二股駅に隣接するところに、青函トンネルの開通(1988年3月)と同時に開設されました。現在、特急2往復のみが停車します。
海峡線にはほかに竜飛海底、吉岡海底、知内の3駅がありましたが、2014年3月のダイヤ改正で廃止されています。そして海峡線の駅で唯一残った津軽今別ですが、北海道新幹線の工事に伴い、8月10日から当分の間、全列車通過となります。実は津軽今別のホームは仮設のようで、それを撤去するために通過することになったのでしょうか?
しかし、津軽今別には将来があります。2016年3月に新幹線駅、奥津軽いまべつとして生まれ変わります。何本停まるかはともかくとして。それが廃止となった3駅とは違うところです。
話は変わりまして、15年ぐらいの間、北海道新幹線の終点となる新函館北斗。今は渡島大野という、普通列車のみ停まる小さな駅です。現在、北海道新幹線開業に向けて駅を建設中ですが、在来線部分が完成し、3月29日から供用されることとなりました(これに合わせて函館方に約80メートル移設されています)。渡島大野駅は無人駅のため、入場券なしで入ることができます。なお、新幹線部分は工事中のため、(当然ながら)入ることはできません。
(参考:マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/04/03/448/、http://news.mynavi.jp/news/2015/03/31/511/、「鉄道ジャーナル」2014年10月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ジャーナル」2016年3月号 鉄道ジャーナル社)
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西鉄の看板列車といえば、8000形。1989年に西鉄創業80周年を記念して6両編成6本がつくられ、天神大牟田線西鉄福岡-大牟田間を特急を中心に走行しています。2扉転換クロスシートの車両です。
しかしこの8000形、引退する予定です。2015、2016年度にそれぞれ2本ずつ、そして残る2本は2017年度以降に引退します。
8000形が引退した後の特急は、3扉転換クロスシートの3000形が担当することになりますので、西鉄から2扉車がいなくなることになります。
(参考:「鉄道ジャーナル」2015年5月号 鉄道ジャーナル社)
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南海は、南海線(南海本線、空港線、和歌山港線)向けに新型通勤車両8300系(4両編成5本)を導入することになりました。2015年秋から営業運転を開始します。
8300系は既存のデザインを踏襲していますが、車両先頭部や内装をリニューアルしています。先頭部の角は大きく丸めています。座席のシートは従来よりもはっきりとした大きなドット柄を採用しています。袖仕切りの色もシートと揃えます。省エネ効率の高い最新機器を使い、すべての灯具にLEDを採用することにより、消費電力は置き換え対象となる7000系に比べて半分に減ります。空港に行く路線らしく、4か国語に対応した車内案内表示器を設置します。客室内及び出入口ドア窓に複層ガラスを採用し、保温・遮熱性を高めます。日本で初めて「狭軌用全閉内扇型手動電動機」を本格的に採用します。車内、車外への騒音の低減を図るものです。ちなみに、定員は先頭車が座席47人、立席94人、中間車が座席55人、立席98人です。
南海本線用の通勤車両で思い出されるのが今の最新車両の8000系。メリットは新しいことだけで、椅子が硬すぎます(そのときの乗車記はこちら)。ひたすら押し寄せてくる通勤客を運べばよい東京の通勤電車の思想をそのまま持ってきた車両で、関西に合った車両ではありません。「私鉄王国」の名を汚すような最悪の接客設備の車両です。8300系はこんな最悪の8000系を真似せず、外観はともかく、内装は東京のものをそのまま持ってくることのないようにしていただきたいものです。
(追記1)
南海8300系は10月8日に営業運転を開始しました。
(追記2)
南海8300系には2両編成バージョンもあり、2016年7月に徳庵から和歌山市まで運ばれました。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/150325.pdf、railf.jp http://railf.jp/news/2015/10/14/150000.html、http://railf.jp/news/2016/07/21/204000.html)
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JR東日本山田線宮古-釜石間は、三陸鉄道に移管のうえ、2018年度に全線で運行を再開します。この山田線についていくつか動きがありましたので、まとめて紹介します。
まず本数についてですが、震災前、宮古-釜石間は1日10往復でした。それが11往復以上に増えるようです。南リアス線、北リアス線も増えるようです。運行区間は地域住民の生活圏に合うように設定されるようです。久慈-山田間などという設定もあるようです。南リアス線、北リアス線と直通運転するほか(久慈-盛間の直通運転も1日1往復以上設定します)、JR東日本の山田線盛岡-宮古間、釜石線、八戸線などとの相互乗り入れの協議も行います。山田線の移管に伴い、JR東日本から8両の新型車両が提供されるので、三陸鉄道の保有する車両数が5年後までに現行の19両から22~24両に増えます。運賃は全線で見直すとのことですが、どのように見直しを行うのかはわかりません。ただ、JR東日本当時よりは高くなるようです。JR東日本の運賃が安すぎただけで、当たり前といえば当たり前ですが。原則としてワンマン運転ですが、通学ラッシュなどで3両以上となるときは車掌が乗務します。路線名は、岩手県や沿線自治体と協議したうえで決めます。既存の南リアス線、北リアス線も変わる可能性があるようです。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201503/20150321_32014.html、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20150321_3、朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASH3N5J8PH3NUJUB00Q.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH3N5J8PH3NUJUB00Q)
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