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日高線の復旧には最短でも2019年8月

 日高線の鵡川-様似間は、厚賀-大狩部間の線路脇の土砂が高波によって流出したため、運休中です(バスによる代行がなされています)。この区間の復旧費用に関しては以前にも記事にしましたが、JR北海道は4月28日、災害対策の概算工事費と必要工期について発表しました。

 JR北海道は被災箇所を元通りに戻すだけでは安全は確保できないと考えています。そして、復旧のための対策案にはAとBの2種類があります。Aが本格的なもの、Bが対策を必要最小限にして被災箇所を時速25キロで徐行することにより安全を確保するものです。Bの場合は本来の時速60キロ運転に比べて所要時間が10分以上長くなります。どちらも護岸対策と斜面対策の2つからなり、Aの場合は護岸対策が約42億円、斜面対策が約15億円の合計約57億円、Bの場合は護岸対策が約24億円、斜面対策が約2億円の合計約26億円、工期はBの場合が約30か月です(護岸対策と斜面対策は並行して行います)。工事施工が可能なのは、4月から10月までの7か月間だけなので、実質的には4年以上かかります。早くても復旧は2019年8月です。なお、Aの場合の工期は、護岸改築4500メートル、吹付枠工1100メートルの施工に長期間要する見込みであるため、はっきりした期間は示されていません。あまりにも長期間かかるため、JR北海道は6月以降、バス代行運転を充実させる考えです。

 問題は費用。57億円かかる本格的な案はすでにあきらめ、安い26億円の案を採用するようですが、経営の苦しいJR北海道が出せるのは準備工事の1億円だけで、そのほかの財源を調達してこなければなりません。地元の新聞は沿線自治体に対して負担を求めるJR北海道の姿勢を非難していますが、日高線はそれだけの価値のある路線ではありません。災害がなくても、即バス転換になっても文句の言えない、需要の少ない路線です。輸送密度300人程度の路線でJR北海道にお金を出させるほうが虫のいい話です。そういう発言は利用者を2桁増やしてから言うものです(輸送密度が万単位なら、JRが勝手にやってくれるかもしれません)。JR北海道にお金があるのなら、北海道新幹線や函館線のような主要路線に出したほうが有用です。JR北海道としては廃線は考えていないということですが、地元の熱意(=お金)を見せなければ、廃線になっても文句は言えないでしょう。国がお金を出すのももったいないところで、どうしても鉄道が欲しければ北海道と沿線自治体が買い取るしか方法はないでしょう。たとえ地元が全額出したとしても、日々の運営費はJR北海道が負担せざると得ません。そういうことを考えると、JR北海道のまま復旧させること自体がもったいないような路線です。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150428-1.pdf、苫小牧新報ホームページ http://www.tomamin.co.jp/20150425021、北海道新聞ホームページ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0025934.html)

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